プロジェクトは現場で起きているんだ! ブログ開始にあたり
株式会社システムインテグレータの統合型プロジェクト管理パッケージ&クラウド SI Object Browser PM(OBPM)。この度、お客様にプロジェクト管理の手法や方法、事例をわかりやすくお伝えしたい一心で製品ページをリニューアルをいたしました。みなさまが現場のプロジェクト管理に役立てていただけるような、ダウンロード資料もご用意しております。ぜひ赤字プロジェクトを減らし、成功プロジェクトを増やせるようご活用ください。
また、製品ページリニューアルにあたり、新しいブログを始めることにしました。お客様の現場で起こっている問題や悩みを、弊社社員は日ごろからたくさんお聞きしています。それらの現場で起こっているプロジェクト管理に関するお話を整理し、みなさまにわかりやすくお伝えし、少しでもプロジェクトマネジメント強化のお役に立てればと思っております。「プロジェクトは現場で起こっているんだ!」のブログ無料購読にご登録いただき、ご愛読をよろしくお願い申し上げます。
株式会社システムインテグレータ
Object Browser事業部
取締役 事業部長 鈴木 敏秀
株式会社タマディック様のOBPM導入事例掲載について
プロジェクト管理システムOBPMの最新導入事例を公開しました。タマディック様は設計支援や設計製作を提供している会社で、名古屋地区の航空宇宙や自動車の製造業を中心に、数多くの実績を残しています。
以前はプロジェクト管理のためにオープンソースやフリーのWebソフト、Excelを使っていましたが、なかなか赤字プロジェクト削減にはつながりませんでした。プロジェクト管理ツールを比較検討し、シェアを調べ、選び方を考えている時に、株式会社システムインテグレータの統合型プロジェクト管理ソフト:OBPMをおすすめしてくれた人がいました。そのツールは高いスキルがなくとも入門できる要素や項目が多く、プロジェクトの見える化や、プロジェクトの原価管理ができると実感しました。また、プロジェクト管理に必要なガントチャート機能やPMBOKに準拠している点も、比較検討後の導入の決め手となりました。詳しくは導入事例のページでご覧いただくか、資料ダウンロードでOBPM事導入例集がダウンロードできますので、そちらでゆっくりご覧ください。
プロジェクト管理ツールを浸透活用させるために
導入事例ページではプロジェクト管理から集めたデータを、BI活用やクラウド活用をして見える化ができるようになり、成果が出てきたことについて詳しく記載しています。しかしタマディック様では、そこまでたどり着くための地道な努力が凄かったのです。数百名の社員や外注のメンバーに使ってもらうためには、まず入力してもらい、定着させることが重要です。事務局の企画管理部のメンバーは、マニュアルを作ったのでそれを見てください!という単純なやり方ではなく、導入の目的と機能の双方を理解してもらうために奔走したことが、成功のポイントだったのです。
その苦労話について、ブログで詳しくお話いたします。
プロジェクト管理ツール導入の目的を、現場に理解してもらう
企画管理部が中心になり、2015年からパイロット導入を開始しました。しかし「OBPMの機能が高度すぎて、現場の認識がついてこれなかった」と振り返ります。そこでタマディック様の仕事をベースにシステム構築を行いました。まず標準化が行えるOBPMのドメイン機能を改善し「設計支援」、「設計請負」、「設計製作」と現状の業務形態に合致した標準テンプレートを作りました。そして各拠点への使い方の基本説明だけでなく、OBPMはこの様に利用するとこんなに管理がやり易い!という現場で活用するための説明を地道に続けました。時には一日中、現場からの電話対応をしていた時もあったそうです。
また機能の理解だけではなく、「なぜ、やるのか」というOBPM導入の目的や、プロジェクトマネージャーに求められる職務要件であることを繰り返し説明しました。会社の目標である中期経営計画を達成するためには失敗プロジェクトを削減し、成功するプロジェクトを増やさなければなりません。そのためにPMBOKに準拠しているOBPMで、プロジェクト管理手法を標準化し、プロジェクトを見えるようにして早く予兆をつかむことを、粘り強く、現場に説いていきました。
現場が日々プロジェクト管理でやるべきことを、事例を交えながら実践方式で説明
更に浸透活用させるために株式会社システムインテグレータと全国をまわることにしました。
説明会の狙いはシンプルです。目的を理解してもらうことはもちろんですが、強化したのは、現場が日々行っているプロジェクト管理を実践方式で説明することにしたことです。現場では日次・週次・月次でやることと、部門長・PM/PL、メンバーでやることがある程度決まっています。それらの行動を機能に落とし、「こんな利用シーンではこの機能を使ってください」というプロジェクト管理の方法でアプローチしました。その時のアジェンダがこちらです。
プロジェクト管理ツール OBPM説明会アジェンダ ※一部を抜粋
- 原価見積と実行予算の使い方について
- 日々のプロジェクト管理について
- プロジェクト単位の監視について
(売上・見込原価と実績原価及びその差など・粗利) - 組織単位の監視について
(売上・一括委託や社内委託などの原価内訳や見込と実績の差などを含む原価・粗利)
このように現場の実践に近いイメージでプロジェクト管理ツールOBPMの浸透・活用説明会を行いました。
プロジェクトを立ち上げてから進捗管理を始めるまでの手順 (ガントチャート活用)
どのお客様でもそうですが、工数入力や原価管理、要員管理は早期に立ち上がります。しかし、なかなか活用が進まないのがガントチャート機能を使った進捗管理・スケジュール管理です。そこで、ガントチャートの利用度やWBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)の浸透を上げていくために2の説明を特に強化しました。
PL視点でのガントチャート WBS活用
- 期限指定を活用する。
(例)今週中に完了させないといけないタスクを洗い出したい。 - 遅れ日数をソートする。
(例)遅れがちになっているタスク一覧を洗い出したい。 - 回復工数でソートする。
(例)遅れの作業量が大きなタスク一覧を洗い出したい。工数割合を把握する。 - Excel出力機能を活用する。
(例)お客様へスケジュール状況を報告したい。 - 終了予測日を活用する。
(例)根性論ではなくこれまでの実績を踏まえ、タスクの終了予測を割り出したい。
メンバの視点でのガントチャート WBS活用
- 担当者、主担当者のみを活用する。
(例)自身が担当しているタスクのみ一覧表示したい。 - 期限指定を活用する。
(例)今週中に完了させないといけないタスクを洗い出したい。
進捗管理にはガントチャートだけではなく、EVMも活用する
EVM(Earned Value Management アーンド・バリュー・マネジメント)とは、プロジェクトの進捗や作業の出来高を定量化し、プロジェクトの現在および今後の状況を評価する手法です。
EVMでは計画および実績計上(進捗実績)において、WBSを利用しています。EVMは「予測」し「予兆」をつかむための指標に非常に有効な機能であり方法ですので、説明会ではEVMの基本を理解していただきながら、EVMの見方を説明していきました。
Webスマートフォンオプションを導入いただいているタマディック様では、外出先や客先常駐メンバーの工数入力や進捗管理入力が、タスク別に可能になります。このように現場のやり方に沿った機能説明を行うだけでなく、株式会社システムインテグレータの社内事例を紹介したり、便利な機能を理解してもらい、より現場で活用できるように支援しました。より実践的な機能把握と、導入目的と導入効果を理解してもらうことが、浸透活用のための大きなポイントだったのです。
現在、OBPM導入から1年以上が経ち、現場の混乱もなくなり、OBPMはタマディック様のプロジェクト管理標準として定着しています。タマディック様は、これからもよりたくさんの成功プロジェクトを出していくことで、経営戦略に役立て、中期経営計画を達成していくでしょう。
統合型プロジェクト管理ツール「OBPM Neo」の事例集もご用意していますので、取り組みの詳細にご興味をお持ちでしたら、こちらもぜひご覧ください。
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