プロジェクト管理ツールのメリットとは?選び方や導入のポイントも解説!

 2020.01.06  株式会社システムインテグレータ

プロジェクト管理ツールをチームで利用すると、便利であることは誰でもイメージができると思います。「プロジェクト情報をチームで共有できる」「プロジェクトの状態がわかる」など一般的なメリットを挙げればたくさんあります。

ところがプロジェクト管理ツールをチームで使う本当のメリットを、意外にわかっていない皆さんが多いと感じています。多くの企業にプロジェクト管理ツール+原価管理を導入している弊社だからこそわかる、チームで使うメリットをお話しいたします。

プロジェクト管理ツールをチームで使うメリットを勘違いしている その1

プロジェクト管理ツールはとても便利です。プロジェクトを管理するPM(プロジェクトマネージャー)やPL(プロジェクトリーダー)がプロジェクトを計画して各タスクをプロジェクトメンバー(以下、メンバー)に振り分けます。メンバーはタスクを実行したら報告をします。

そうするとタスクの進捗状況がわかり、プロジェクトが計画通りに進んでいるかどうか確認でき、PMやPLは状況把握ができます。
「見える化」「共有化」「一元化」はプロジェクト管理ツールを使うメリットであり、よく出てくる導入効果です。製品サイトやカタログにも書いている内容であり、プロジェクト管理ツールを導入する際、社内起案書や稟議書に強調するポイントです。これらはメリットであることは間違いありませんが、フワッとしていて具体的でなく、イメージが大きすぎます。ここでもう少し踏み込んでチームで使うメリットを考えてみましょう。

プロジェクト管理ツールはその名の通り、「プロジェクトを管理する」という管理視点のメリットがあります。
「管理する」わけですから、PMやPLはプロジェクト計画からコストや進捗が予定通り進んでいるか確認する必要があります。メンバーの負荷が上がり過ぎていないか、生産性は落ちていないか、などを管理していきます。
プロジェクトはなかなか計画通りには進みません。進捗が遅れたりコスト超過をしていれば、プロジェクト計画を変更したり、リソースを追加するなどして遅れや超過を取り戻すための管理をします。このように考えていけば、プロジェクト管理ツールをチームで使うメリットは「管理ができる」ということなのでしょう。

ですが、「管理ができる」を勘違いしているPMやPLのみなさんが多いと、我々は思っています。
Excelで長年管理しているためのクセかもしれませんが、Excelの時と同じように「苦労して管理をする」イメージからなかなか離れられないのです。Excelを使ったプロジェクト管理の最大の苦労は「メンバーが入力してくれているのかわかりづらい」に加え「メンバーがなかなか入力してくれない」ということです。
「進捗報告を入力してくれた?」とメンバーに確認してまわり、結局最後は1人1人に進捗状況を聞いてまわって、PMやPL自らが入力していることは誰にでもあるはずです。入力してくれないと現状は掴めません。入力を促してやっと入力してもらっても、結果的に進捗が遅れていては、プロジェクト計画を引き直さなければなりません。Excelの計画変更は非常に手間がかかります。Excelのガントチャートのタスクを1つ1つ変更していくのは至難の業です。

プロジェクト管理ツールをチームで使えば、状況把握が早くできるため計画変更は簡単です。メンバーの工数入力や進捗入力状況もチェックできますし、週次報告書と連携することで、毎週、メンバーの入力の足並みが揃うようになります。このようにプロジェクト管理ツールをチームで使うと「楽」なのです。つまり「楽に管理ができる」ということがメリットなのです。Excel管理の時のようにPMやPLが苦労しなくてもよくなります。その理由はメンバーがちゃんと入力してくれるからです。プロジェクト管理ツールをチームでうまく使えば、メンバーが入力する仕組みを作っていけるのです。

余談 その1

Excelで苦労しながら長年管理しているクセはそう簡単に抜けません。メンバーが入力することが楽な管理につながるのに、PMやPLは「自分が入力してプロジェクトの管理がやりやすいツール」を探そうとします。そうするとこんな会話が起きてしまいます。

弊社:
「弊社のプロジェクト管理ツール:OBPMはライセンス体系がPM・PL・メンバーの利用する数で変わります。100名いたら100ライセンス必要になります」
プロジェクト管理ツールを検討している顧客のPM:
「ライセンス数を減らしてコストを削減したいので、PMとPL用だけの20ライセンスで使います」

コスト削減したい気持ちは当然です。しかしメンバーが入力してくれて、現在の情報が集められ、状況把握ができる「楽な管理」のメリットを理解してくれていません・・・。プロジェクト管理ツールを導入しても、またメンバーに「最新の状況はどうなっている?」と聞いてまわり、自ら入力するつもりなのでしょうか(泣)

プロジェクト管理ツールをチームで使うメリットを勘違いしている その2

プロジェクト管理ツールをチームで使うと「楽に管理ができる」ことがメリットとなりますが、社内起案書や稟議書に「楽に管理ができるのでプロジェクト管理ツールを導入する」とは書かないでしょう。
これはPMやPLのメリットではありますが、チームや部門、全社のメリットではないからです。管理することは重要なのですが「管理、管理」と言い過ぎると、ガチガチに組織で管理するイメージに聞こえてしまいます。メンバーからは「管理するためにプロジェクト管理ツールを導入するんでしょ。俺たちの作業は楽にならないよ」と否定的な意見も出るでしょう。

そうなのです!「俺たちの作業も楽になる」ことにも目を向けなければなりません。つまり「現場のためになる」ことが、2つ目のプロジェクト管理ツールをチームで使うメリットにならなければならないのです。

現場のためになるということは具体的にどんな内容でしょう。例えばメンバーがやらなければならない作業タスクがすぐ把握できて、計画工数や期間がわかれば便利なはずです。成果物を作成したり、プログラミングをした後に簡単に残タスクのメモを入力できて、現在の進捗率を入力します。実際に使った工数時間を入力し、計画工数と比較し「これなら予定通りの進捗と工数で、予定タスクを消化できそうだな」とメンバーが理解できれば、メンバーも楽ではないでしょうか?
メンバーの「報告する」は、基本作業なので、その部分を簡単にしてあげるのです。そして、自分自身が担当する作業タスクやプログラム作成の管理にも使えるようにしてあげるとメリットになります。

「楽に管理をする」とPMやPLが言うと、管理のためのツール導入色が強くなってしまうので、このように現場もうまく使って便利になるメリットも必要なのです。プロジェクト管理ツールをチームで使うと「メンバーのためになり、PMとPLが楽に管理ができる」ことがメリットになります。導入目標にしていくべき内容でもあるので、もう一度振り返ってみてはいかがでしょう。

余談 その2

○○業務管理は企業であれば必ず必要です。販売管理や生産管理、人事・給与管理など、会社が業務を遂行し、統制していくために管理しなければなりません。
例えば製品を売るためには見積業務をして、受注すれば受注業務処理をします。製品を出荷する出荷業務をして、そして売上処理をして請求業務処理をします。このように会社が活動するために必要な基幹業務管理なので、これらの○○業務管理は違和感がないと思います。

ところが「プロジェクト管理」というと「管理されるのか?」と感じてしまう人が多いのではないでしょうか。基幹業務管理に比べると、プロジェクトを管理の実績や歴史が短いから、このように感じるのでしょう。「管理」と言われて抵抗があるようなら「マネジメント」と言うと印象が柔らかくなります。だからプロジェクト管理は、プロジェクトマネジメントとも呼ばれているのではないかと私は思っています。
「管理!管理!」と呼びすぎず、「マネジメントします^^」の言葉も使ってみてください。

プロジェクト管理手法入門ガイド
プロジェクト管理ツール 比較ガイド

プロジェクト管理ツールをチームで使うメリット(PMとPL編)

弊社のプロジェクト管理ツール:OBPMの機能でご説明していきます。
OBPMは工数・原価管理を中心にプロジェクト管理(進捗管理・要員管理・品質管理)をしていくことが基本コンセプトです。「原価と進捗を一緒に見る」ことを実践しなければ、プロジェクト管理は実行できません。PMやPLやチケットを振り出して、そのタスクが終わったかどうかを見ているだけでは、プロジェクト管理はできません。

社内の別の原価管理システムで原価は見られるので、進捗管理:ガントチャートでプロジェクトの進捗をみるためにプロジェクト管理ツールを導入してもメリットはないと我々は考えています。EVMやプロジェクト採算が見える機能をご紹介していきます。

PMとPLのメリット1 「プロジェクト採算が見れる」

当月の原価だけでなく、プロジェクトの最後のゴールが一覧で見られることがプロジェクト採算管理です。このように最終ゴールの原価や利益がわかるだけでなく、原価(工数)と進捗(作業進捗)をプロジェクト採算表で見ることができます。

プロジェクト管理ツールのメリットとは?選び方や導入のポイントも解説! 1

PMとPLのメリット2 「EVMで予測ができる」

「原価と進捗を一緒に見るため」の一番よいやり方はEVMです。プロジェクト別にEVMを見られるだけでなく、グループプロジェクトEVM(例:会計管理プロジェクトと人事管理プロジェクト)で各プロジェクトを統合してEVMでゴールを予測しながら、プロジェクトを進めていけます。

プロジェクト管理ツールのメリットとは?選び方や導入のポイントも解説! 2

PMとPLのメリット3 「ガントチャートで進捗管理ができる」

メンバーがタスクの進捗率を入力するだけでなく、工数入力から計画工数と実績工数をガントチャートで統合して表示することができます。ここでも「工数と進捗を一緒に見る」というプロジェクト管理の基本が活かされています。

プロジェクト管理ツールのメリットとは?選び方や導入のポイントも解説! 3

プロジェクト管理ツールをチームで使うメリット(メンバー編)

弊社のプロジェクト管理ツール:OBPMの機能でご説明していきます。
メンバーには使いやすい機能がたくさんありますが、「OBPMはプロジェクト管理に必要な機能がすべて統合されている。だからあちらこちらのExcelやシステムに入力しなくても、OBPMだけに報告入力することを心がければよい」というのが圧倒的に多いご感想です。
報告は簡単にしてもらい、自分の作業に集中したいのでしょう。それではメンバーのためになる機能をご紹介していきます。

メンバーのメリット1 「工数入力画面にタスク別計画工数が表示されている」

メンバーが工数入力をすると図4のガントチャートや図1のプロジェクト採算に連携し、進捗管理や原価管理が実現できます。工数入力の画面でもタスク別に計画工数が表示されているので、自分のタスクの計画値と実績を意識しながら、日々工数入力を行えます。

プロジェクト管理ツールのメリットとは?選び方や導入のポイントも解説! 4

メンバーのメリット2 「すべての作業をTODO機能として一覧で見れる」

チケットという作業タスクを振り出して進捗を見るだけでは、プロジェクト管理にはなりません。
プロジェクトには作業タスクやプログラム別開発モジュール進捗を見たり、バグが発生すれば障害管理に登録し、顧客との課題管理やQA内容を共有し、成果物レビューの指摘対応や、リスク項目の対応などたくさんの作業内容があります。
OBPMではそれらすべてをTODOと呼び一覧表でメンバーが見れることで、自分の残タスクや期限を正確に把握することができます。

プロジェクト管理ツールのメリットとは?選び方や導入のポイントも解説! 5

プロジェクト管理ツールをチームで使うメリットを、皆さんの会社でもう一度しっかり話し合ってプロジェクト管理ツールの検討を進めてみてください。

統合的にプロジェクトを管理できる「OBPM Neo」についてイラストを交えてわかりやすくご紹介する資料もご用意していますので、ご興味をお持ちいただけましたらこちらもぜひご覧ください。

プロジェクト管理ツール OBPMイラスト図解でよくわかる基本ガイド

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