進捗管理表とは?プロジェクト管理の基本である進捗管理表の作成方法について

 2021.08.16  株式会社システムインテグレータ

進捗管理はプロジェクトを納期通りに、求められる品質で完成させるために欠かせない業務です。しかし、PMO業務に携わっていると進捗管理が苦手な方をよくみかけます。忙しい方、ベテランだから定期的に報告しなくても大丈夫と過信している方、コツコツとした作業が苦手な方、様々な理由があると察しますがいつも残念に思います。進捗管理ができる方は結果的にプロジェクトを要領よく旗振りでき、仕事で評価されます。今回はプロジェクト遂行の基本である進捗管理表の作成方法について紹介します。 

進捗管理とは 

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プロジェクトにおける進捗管理業務とは、プロジェクトの進み具合を予定と比較して遅れていないか、問題がないかを把握し管理することです。また問題に応じて対処するのも進捗管理といえます。 

プロジェクトのゴールまで間違いなく予定通りに進められるなら進捗管理なんて必要ないでしょう。プロジェクトには予定通りには進まない様々な問題が発生しますので、それに対処していくために進捗管理が必要なのです。 

ビジネスパーソンとして基本的な計画、実行、報告ができていれば進捗管理は容易いものでしょう。エンジニアとして仕事ができても進捗管理となると意外とルーズな性格が表れてしまう方が多いと感じます。これから説明する仕組みを使ってサクッと管理していきましょう。 

進捗管理表とは 

プロジェクトを進めるにあたってタスクを洗い出し、いつ誰が実施するかの計画をたて、実績を登録し、進捗状況を見える化した表のことです。Excelでも簡単に作れます。  

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進捗管理表の種類 

進捗管理表は人や組織で色々な名で呼ばれます。 

・ガントチャート 
・スケジュール表 
・工程表 
・線表 

と呼ばれることがあります。 

どれも決定されたスコープに対して実施しなければならない作業を軸に「いつ」「だれが」を計画します。 

ガントチャート 

それにしても上の進捗管理表、見づらくありませんでしたか? 

進捗管理表の中でもガントチャートと呼ばれる棒状で計画、実績を表し視覚的に進捗を見やすくした図のことを「ガントチャート」と言います。アメリカの経営コンサルタントであるヘンリー・ガントさん考案のチャート図です。 

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上の表の「開始予定日」「終了予定日」「開始実績日」「終了実績日」「進捗率」を文字ではなくチャート図としてあらわします。 

ガントチャートについての詳細はこちらのページを参照ください。 
ガントチャートとは?WBSとの違いやメリット・デメリットを解説 

WBS 

プロジェクトを任されて進捗管理をしっかりやろうと意気込む人が多いのですが、初心者が陥りがちな点があります。綿密なスケジュールを引いてもWBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)でタスクが漏れていることが実際多いのです。 

タスク漏れがないか確認することが、進捗管理における第一歩です。WBSの粒度は組織によって異なることがありますが1つのWBS1日~1週間となると管理がしやすくなります。 

WBSについての詳細はこちらのページを参照ください。 
WBSの基礎知識と書き方のコツを伝授 

なぜ進捗管理表が必要なのか 

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恥ずかしながら私は料理が苦手でレシピを見るのも億劫で、手際も悪く不味い料理が良く出来上がります。「味うすい、塩入れるのを忘れてた…。」なんてことはよくあります。 

ではビジネスではどうでしょうか。何日もかけて複数人で実施するプロジェクトにおいてレシピ、いや「進捗管理表」をおざなりにして進めることが許されるでしょうか。「進捗管理表」を蔑ろにする方をみるとプロジェクト管理のプロとしての意識が欠けていると思うのです。 

進捗管理表がないと全体の状況を把握できなくなり、作業が遅れたり、漏れたりということが多発するでしょう。そのためプロジェクトにおいて「進捗管理表」は必要なのです。  

進捗管理表の3つのポイントはこちらです。 

  • 作業の状況をひと目で把握することができる 
  • 作業の抜け漏れをなくすことができる 
  • 作業の遅延を減らすことができる 

まず「進捗管理表」として見える化することで作業状況をひと目で把握できるようにします。 

計画に従って作業をすすめ完了したものは実績をいれ塗りつぶしていきますので作業漏れがなくなります。時には予定通り進まないこともありますがそれを把握できますし、そもそも遅れないように作業調整することができます。誰がいつ何を実施しているか一目瞭然ですので、調整が容易なのです。 

進捗管理表の作り方 

上の図のように「エクセル」や、「Google スプレッドシート」のようないわゆる表計算ソフトで手軽に作ることもできますし、専用のツールもたくさん出ているので簡単に進捗管理表を作ることができます。 

エクセル 

誰もがご存知であろう「Microsoft Excel」。表に「WBS」「担当」「開始予定日」「終了予定日」「計画工数」「進捗率」を記載していくことで、進捗管理表として使えます。 

表上のセルに書式や数式の設定ができるので、工数の計算や、遅れ等を管理しやすくなっています。 

Googleスプレッドシート 

Google スプレッドシート」はGoogleアカウントを作れば、無料で使えます。Excel同様のことが行え、タブレット、スマホ等でも操作・共有しやすくなっています。 

進捗管理ツール(タスク管理ツール) 

進捗管理ツール(クラウド対応のプロジェクト管理ツール18選)をご覧いただければと思います。 

プロジェクト管理ツールおすすめ18選 無料から有料まで徹底比較  

OBPM Neo

「OBPM Neo」は、組織のプロジェクト管理能力を高めるための統合型プロジェクト管理ツールです。日本で初めてPMBOK(※)に準拠し、品質・コスト・スケジュールのQCD3要素から、メンバー管理・リスクマネジメント・情報共有・リソース管理まで、さまざまなプロセスの統合管理を実現します。

(※)米PMI発表のプロジェクトマネジメントの世界標準)

OBPM Neoの詳細はこちら

Backlog

「Backlog」は、シンプルで直感的なUIが特徴的なタスク・プロジェクト管理ツールです。Backlogは開発者からマーケター、人事や総務まで様々な職種で活用されているツールで、Web制作、ソフトウェア開発、大手広告代理店などで導入されています。

無料で試せるフリープランやSaas版のエンタープライズプランなど多彩なプランが提供され、プロジェクト規模に合わせた利用が可能です。

出典:https://www.brushup.net/

Asana

「Asana」はプロジェクト管理ツールの上位レイヤーに位置する、ワークマネジメントプラットフォームです。

Asanaはプロジェクトだけではなく、社内の業務を横断的に管理・可視化し、最適化を促します。Facebook創業者が開発に携わっており、Facebookをルーツにしたタイムライン機能など様々な機能が充実しています。

出典:https://asana.com/

エクセルで進捗管理表を作るメリット 

エクセルはビジネス用に使われることが多いので初めからインストールされていることもありますし、「Microsoft 365」サービスを利用している企業も多くエクセルで進捗管理表を作るって人は多そうですね。昔は進捗管理表ツールがなかったですし、手元にツールがないという方はまずエクセルから入る方がほとんどです。  

まずはメリットから紹介していきます。 

手軽に始められる 

既にインストールされているから、何かを新しく買ったり入れたりする必要がなく、すぐ始められます。コスパがいいですね。 

誰でも使える(トレーニングが不要) 

使い慣れているから、すぐ使い始めることができます。誰かと共有するにしてもツールの説明はいりません。 

自由度が高い 

表計算ソフトのため関数を使って求めたい値の個別計算ができますので便利です。 

エクセルで進捗管理表を作るデメリット 

残念ながらいい事ばかりではありません。デメリットも紹介します。 

ファイルを共有しづらい 

Microsoft 365のOneDrive上に保存しておけば、クラウド上で同時編集ができますが、競合が発生したり、誰かが絞りこみしたまま更新したりでイライラさせられちゃうなんてこともあります。結果、更新が滞り、最新の進捗がメンテされなくなることがよくあります。 

最新がわからなくなる 

ファイル共有しづらいからといって、ファイルのバージョン管理を別ファイルに保存するやり方ですると、結局どれが現時点の最新かわかりづらくなります。時にはデグレードしたりして、本当の進捗が確認できなくなります。 

人によってやり方がバラバラで管理しづらくなる 

自由度が高い反面なんでもできるので、人によってフォーマットがバラバラになりがちです。1プロジェクトだけなら問題ないですが、複数のプロジェクトを跨いで管理する場合、フォーマットがバラバラなことで管理が面倒になり、組織における体系的な管理が行えません。  

エクセルでの進捗管理表の作り方 

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ではエクセルで進捗管理表をつくってみます。 

例として「社内新人教育プロジェクト」をサンプルにしていきます。新人研修を任されたと思って計画をたててみましょう。講師のスケジュール調整が難航することが多いですね。講師に時間確保してもらうためにも全体スケジュールを進捗管理表として作成します。 

  1. 新人研修で何を実施するか決めます。WBSの洗い出しです。 プロジェクトには目的がありますよね。その目的に沿って研修内容を決めます。 昨年と同じ内容で良いのか、強化する部分はあるのか、実施の順番を考えWBSを書き出していきます。 
  2. 次に期間を決めます。新人研修のようなプロジェクトは初めから期間が決まっている場合が多いですね。その期間で実施できるよう調整していきます。 
  3. 人的リソースを調整し、担当者を決定します。 

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新人研修も進捗管理表にすることで、誰がいつどのような教育を行うかを把握することができます。マスタースケジュールと言って開始から終了までの全体スケジュールを作成しました。実際にプロジェクトとして進捗管理する場合、担当(講師)ごとにBreakDownしたタスク(WBS)を追加していきたいものです。  

統合的なプロジェクト管理を実現するOBPM Neo 

当社も2007年まではエクセル等を用いた進捗管理を行ってきましたが、プロジェクトの規模が大きくなり、複数プロジェクト管理の必要性、またエクセルでの管理に限界を感じ、より効率的で作業負荷をかけずプロジェクト管理ができるツール「SI Object Browser PM」を開発しました。その後10年以上の実績を踏まえクラウドサービス「OBPM Neo」として改良しております。 

「OBPM Neo」はプロジェクトの立上~終結まで1つのサービスで運用することができます。もちろんガントチャートで日々のスケジュールを管理するとともに、進捗報告機能で 

即座に進捗状況を数値化することができます。 

進捗管理表とは?プロジェクト管理の基本である進捗管理表の作成方法について 7 進捗管理表とは?プロジェクト管理の基本である進捗管理表の作成方法について 8

まとめ 

初めての方でも簡単に管理できるエクセルをもとに説明いたしました。 

まずはエクセルで、その後、必要に応じて専用ツールを利用するとプロジェクト管理の奥深さに気づくに違いありません。 

「OBPM Neo」の製品資料を用意しております。どのようなプロジェクト管理ができるか是非ご確認ください。 

「OBPM Neo」製品資料ダウンロード

また、進捗管理のポイントをまとめた資料もご用意していますので、こちらもぜひご活用ください。


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