進捗管理ツールはプロジェクトにおける進捗(進行度合い)を管理できるツールです。そのメリットは様々で、勤怠入力における工数の削減や、プロジェクト(進捗)の見える化によるQCDの実現、メンバー間での情報共有など、リモートワークが普及する昨今、ますますその必要性は高まっています。
本ブログではその進捗管理ツールについて、その必要性や詳細をお伝えするとともに、実際のツールと選定時のポイントについて解説します。
進捗管理ツールとは
進捗管理ツールとはプロジェクト全体の進捗、各工程、タスクが予定に対してどれくらい進捗しているかを確認するツールです。
進捗管理ツールと一口に言っても、その機能や用途はさまざまですが、本ブログでは単純にタスクの進捗を管理するタスク管理ツールと、進捗以外の要員、コスト、工数などプロジェクト全体を統合的に管理するプロジェクト管理ツールの2種類に分類し、解説します。
プロジェクトメンバー視点では、自身が担当しているプロジェクトのタスクごとの各進捗把握、またそれを管理するために便利です。
PM視点から見るとプロジェクト全体の進捗のみならず、プロジェクトメンバーが予定通りにタスクを進行しているかを確認するために利用します。
タスク管理ツール(todo管理ツール)
タスクとは個人が抱える小さな作業や課題を指します。タスク管理ツールとは、プロジェクト毎の進捗、メンバー作業状況、課題、個人TODOなど、プロジェクトの状況を把握するための機能を兼ね備えたツールのことです。タスク管理をすることで、仕事の優先順位や、担当の割り振りがしやすくなりますが、グループタスクが多いチームでは管理が煩雑になるという課題があります。
プロジェクト管理ツール
一方、プロジェクトとは、想定された目標達成のために組まれたチームや計画の内容を指します。このプロジェクトのなかにはチームメンバーが抱える個々のタスクが盛り込まれています。プロジェクト管理ツールでは、特定のプロジェクトごとに、タスク・スケジュール・工数・コスト等を可視化することが可能で、以下の機能が含まれています。(一部抜粋)
・ スケジュール管理
・ タスク管理
・ ガントチャート(進捗管理表)の作成
・ 情報共有機能
・ レポート機能
プロジェクト管理ツールについて、詳しく解説しております。こちらも合わせてご覧ください。
プロジェクト管理ツールおすすめ18選 無料から有料まで徹底比較
進捗管理の課題と進捗管理ツールを入れるメリット
Excel等の汎用ツールを使ってスケジュール管理をする場合、使い勝手がいい反面、デメリットも多く存在します。Excelを利用する際の課題と、専用ツールを導入することのメリットについて解説します。
進捗管理の課題
プロジェクト管理ツールを提供する弊社ですが、事例作成の際に実際のユーザー様から専用ツール導入前の様々な課題についてヒアリングを行なっています。ここでは代表的な課題についていくつかご紹介します。
正確な進捗がわからない
進捗管理において、標準テンプレートが存在しない、入力方法が属人化(人によって入力方法がバラバラ)している場合、正確な進捗は把握できません。また、汎用ツールの場合、きちんと管理できていないとどのデータが最新かわからないなど、ファイル管理に課題があります。この場合も進捗管理が正確に把握できないという課題に直面します。
リアルタイムに把握ができない
ロジェクトメンバーごとの進捗を別途集計する必要があるなど、何かと工数がかかり、リアルタイムに進捗を確認できないケースが想定されます。
ガントチャートに関してはこちらで詳しく解説しています。
https://products.sint.co.jp/obpm/blog/serial-umeda09
やり方がバラバラで正確な判断ができない
プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダーごとに管理手法が異なる場合、会社全体として進捗を正確に把握するには多くの工数がかかります。また、メンバーも都度ルールが違うと混乱し、入力作業の負荷が大きくなります。
コストが把握できない
プロジェクトごとのコストが見えないと、正確な進捗が把握できません。結果的に採算の見込みがたっていないことと一緒です。現状の消化工数、今後の稼働見込み、メンバーの稼働状況、全てにおいて見える化できていないと、利益計算も不明瞭です。
進捗管理ツールを入れるメリット
Excelなどの汎用ツールを利用する際の課題について理解できましたでしょうか。では、進捗管理ツールの導入によるメリットはどんなものがあるのか、そのメリットと課題解決のためのポイントをここでは解説します。
進捗が直感的に把握しやすい
進捗管理ツールでは先述したガントチャートやグラフなど、進捗状況を分かりやすく視覚化できる機能が搭載されています。どのタスクがどの程度進んでいるのか、どのメンバーがどのタスクを完了したのかなどの情報が視覚的に分かりやすくレイアウトされるので、その都度処理すべきタスクの優先順位が付けやすく、正確な進捗を把握することが可能です。
リアルタイムに進捗が把握できる
プロジェクトのタスク・スケジュール・工数・コスト等を一元管理し、可視化することが可能なため、進捗状況も入力されたデータを参照することでリアルタイムに把握できます。
画面が見やすく直感的に把握できる
ツールによって差異はありますが、基本的には誰しもが使いやすく、シンプルなUIデザインなので、直感的に操作できるのが特徴です。管理者にとっては全ての情報が参照しやすく、正確なプロジェクトの状況が一目で把握できます。ガントチャート機能や、付箋のように貼ってはがしてタスクを移動する「タスク管理機能」や通知機能など、進捗管理だけではなく、プロジェクト管理全般に特化しているため、管理すべき情報が誰でも簡単に参照できます。
コストを把握することができる
一般に行われているコスト管理は実績管理のみで、原価見積や実行予算の設定、今後の原価見込の把握などはExcelなどを利用して別途行うケースが多いです。こちらもツールによって機能に差異はありますが、専用ツールはプロジェクトをスタートする前の原価見積の算出機能があり、今後の原価見込も自動的に算出する仕組みを持っています。また、現状の消化工数、今後の稼働見込み、メンバーの稼働状況、全てにおいて正確な把握ができるためコスト、採算の把握が可能です。
進捗管理ツールの正しい選び方
ここではプロジェクト管理ツール導入時の選定ポイントについて解説します。複数のツールが存在し、それぞれ機能も特徴、強みも様々です。業務目的に合ったものを選定しなければ、余計な手間が発生するケースもあるため注意が必要です。プロジェクト管理ツールの選定ポイントをいくつかご紹介します。ツール選びの参考にしてみてください。
欲しい機能はなにか
機能面で過不足ないかチェックしましょう。例えば、進捗管理だけが目的なのに、余計な機能がたくさんあり、逆に管理が複雑になるケースや、コスト管理をしたいのにできない、など目的に適したツールをきちんと選定することがポイントです。機能面で過不足があるとツール導入の意味が無くなってしまいます。求める機能がツールに備わっているか、事前に確認しておきましょう。
クラウド型かインストール型か
データをクラウド上で管理する「クラウド型」と、サーバーにインストールして利用する「インストール型」があります。クラウド型とインストール型はどちらも一長一短であるため、自社に合ったツールを採用しましょう。
他社や業務委託したフリーランスとやりとりをしたい場合はクラウド型、社内で業務のやりとりをしたい場合はインストール型、といった基準になります。また、クラウド型は場所を選ばずに使用できるため、利用者の意識によっては、セキュリティ性がインストール型と比較すると弱いといえます。
利用する言語
海外のプロジェクト管理ツールには日本語に対応していないサービスもあります。
利用するメンバーが対応できるか、導入しやすいサポート体制か、言語の面からもチェックすることが大切です。
費用
プロジェクト管理ツールに限った話ではないですが、無償のものから高価なものまでその金額も様々です。必要な機能が実現でき、なおかつその金額に見合ったツールであるかきちんと比較、検証しましょう。また、有償のものでも、一定期間無償で使えるトライアルサービスなどが提供されているかどうかも選定のポイントになるでしょう。
インターフェース
機能、コスト面がバッチリでも使い勝手が悪ければ意味がありません。プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー、そしてプロジェクトメンバーの皆が毎日のように利用するツールなので、操作方法が直感的かつ明瞭で、ストレスなく利用できるツールを選ぶことも重要です。
進捗管理ツールおすすめ10選
おすすめのプロジェクト管理ツールを機能面や特徴についてご紹介します。OBPMNeo
「OBPM Neo」は、組織のプロジェクト管理能力を高めるための統合型プロジェクト管理ツールです。日本で初めてPMBOK(※)に準拠し、品質・コスト・スケジュールのQCD3要素から、メンバー管理・リスクマネジメント・情報共有・リソース管理まで、さまざまなプロセスの統合管理を実現します。
クラウドデータベース上でプロジェクトを一元管理するOBPM Neoは、プロジェクト進捗の可視化とリアルタイムでの情報共有をプロジェクト現場にもたらします。クラウドサービスのOBPM Neoはいつでも・どこでもプロジェクトの実態を把握ができ、Excelなどのローカルツールよりも遥かに効率的なプロジェクト管理が可能です。
また、数百社以上の導入実績で培ったノウハウが標準機能として組み込まれています。完成度が高いOBPM Neoの機能をプロジェクト管理で即座に取り入れられるように、実効性の高い導入サポートも提供されます。確かな導入実績による導入サポートによって、確実にツールを運用できる体制の構築が可能です。
(※)米PMI発表のプロジェクトマネジメントの世界標準
Backlog
「Backlog」は、シンプルで直感的なUIが特徴的なタスク・プロジェクト管理ツールです。Backlogは開発者からマーケター、人事や総務まで様々な職種で活用されているツールで、Web制作、ソフトウェア開発、大手広告代理店などで導入されています。無料で試せるフリープランやエンタープライズプランなど多彩なプランが提供され、プロジェクト規模に合わせた利用が可能です。
出典:https://www.brushup.net/
Lychee Redmine
「Lychee Redmine」は、オープンソースソフトウェア「REDMINE」の拡張プラグインです。Lychee RedmineはRedmineよりもプロジェクト管理に必要な機能が多数搭載され、より使いやすくなっている点が特徴です。
特にガントチャートはREDMINEよりも編集機能が強化され、操作性が向上しています。
出典:https://lychee-redmine.jp/
Asana
「Asana」はプロジェクト管理ツールの上位レイヤーに位置する、ワークマネジメントプラットフォームです。
Asanaはプロジェクトだけではなく、社内の業務を横断的に管理・可視化し、最適化を促します。Facebook創業者が開発に携わっており、Facebookをルーツにしたタイムライン機能など様々な機能が充実しています。
出典:https://asana.com/
Trello
「Trello」は、世界でおよそ百万を超えるプロジェクトで利用実績がある管理ツールです。
デスクトップアプリやWebブラウザから簡単に利用でき、まるでホワイトボードに付箋を貼っているかのような利便性・操作性の高さが特徴的です。
直感的な操作がしやすいUIによって、複数人でも誰のタスクがどこまで進んでいるか一目で判別できます。ITツールの操作が不慣れなメンバーが多い場合でも、安心して利用できるでしょう。
出典:https://trello.com/
Jira Software
「Jira Software」は、世界中のプロジェクトに採用されているプロジェクト管理ツールです。 高いユーザビリティを備え、1つのウィンドウにタスク関連の情報を集約した管理体制を提供します。
また、リアルタイムで更新されるビューウィンドウを使い、高い精度で情報共有と分析を可能にします。
さらに、カスタマイズ性にも優れ、表示項目を簡単な操作性で設定することもできます。
出典:https://www.atlassian.com/ja/software/jira
Jooto
「Jooto」は、クラウドサービスのタスク・プロジェクト管理ツールです。
シンプルでユーザビリティに優れたUIを備え、ドラッグ&ドロップを基本とした操作で、誰でもすぐに利用できます。ガントチャートによって進捗状況が可視化され、複数のプロジェクトであっても1つのダッシュボードで一元管理することが可能です。
また、外部ツールとの連携も簡単に行えます。
出典:https://www.jooto.com/
Wrike
「Wrike」は、多言語に対応した共同作業管理用プラットフォームです。
視覚的な操作が可能であるにもかかわらず、無料プランでもユーザー数無制限で利用できる点が特徴です。
クラウドに保存するデータの安全性も強固に確保され、クラウドの利便性とオンプレミスさながらのセキュリティを兼ね備えている点もポイントでしょう。
出典:https://www.wrike.com/ja/vj/
ZAC
ZACは、案件・プロジェクト別の収支管理を中心機能とした、統合型基幹業務システム(ERPパッケージ)です。
プロジェクトごとに売上とそれに紐づく複数の原価を一元で管理することができます。 またプロジェクト受注前の見込から管理できるため売上利益予測や、経営レポーティング機能により経営状況を「見える化」することが可能です。
出典:https://www.oro.com/zac/
Time Krei
「Time Krei」は、グループウェアとプロジェクトマネジメントをオンライン上で一元管理を実現する独自性の高いプロジェクト管理ツールです。
プロジェクト管理機能と予定・実績管理機能の連携や実績等の入力によって、プロジェクトメンバーの稼働状況を詳細にチェックできます。
出典:https://timekrei.tenda.co.jp/
まとめ
今回は進捗管理をテーマに、そのメリットや課題、ツール選定時のポイントなどをご紹介しました。ただツールを導入すれば課題が解決するのではなく、本ブログで紹介した選定時のポイントを踏まえ、最も適したツールを導入することが重要です。
プロジェクトの管理方法に悩まれている方、いまいちツールの導入に踏み切れていなかった方、Excel管理を卒業したい方、ぜひ一度進捗管理ツールを活用して効率化を図ってみてはいかがでしょうか?
統合的にプロジェクトを管理できる「OBPM Neo」についてわかりやすくご紹介する資料もご用意していますので、ご興味をお持ちいただけましたらこちらもぜひご覧ください。
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