PMPとはどんな資格?取得メリットや学習方法、試験の概要を紹介

 2023.03.10  株式会社システムインテグレータ

ビジネスに関する資格は、基礎的なものからキャリアアップや独立を目指せる専門性の高いものまでさまざまです。その中で、業界を問わず活用できる資格として近年注目を集めているのが「PMP」という資格です。

「PMP」は、プロジェクト管理に関する資格で、業種や職種を問わず、グローバルに通用します。実際にPMPの受験を奨励する企業が増え、受験を目指すビジネスパーソンは増加傾向にあります。

この記事では、PMPの概要や取得するまでの流れ、合格に向けた学習方法などを紹介します。

PMPとは

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PMPとはプロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル(Project Management Professional)の略で、米国PMI(Project Management Institute)が認定する資格です。プロジェクトマネジメントに関する知識や理解度を高める目的で、1984年に始まりました。PMPを取得しているとプロジェクトマネジメントに関する体系的な知識を有しているとみなされます。

海外では、企業としてこの資格取得者を有していることがプロジェクト受注の要件となるケースもあるのです。

日本でもエンジニアリングや建設、ITなどさまざまな業界が、資格取得をプロジェクトマネージャー育成プロセスに採用したり、奨励という形で取り入れたりする企業が増えています。

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントとは、納期や予算といった制約がある中で、プロジェクトを予定通りに遂行し成功させるために計画を立て、人的リソースやQCD(進捗・品質・コスト)を管理することです。なお、プロジェクトは期日が決められた業務全般を指します。

プロジェクトマネージャーは、実際の業務に携わるのではなくプロジェクトの管理が仕事です。そのため、プロジェクトを総合的に管理し、人的リソースやQCD(品質・コスト・納期)だけでなく、リスクへの対応など広い視点と知識が必要となります。

プロジェクトマネジメントについては、以下の記事で詳しく解説しております。併せてご覧ください。

【基礎を解説】プロジェクトマネジメントとは?必要な資格やスキルもご紹介

PMIとは

PMIとは、プロジェクト・マネジメント・インスティチュート(Project Management Institute)を略した言葉で、米国のフィラデルフィアに本拠地があり、世界120か国以上に支部があるプロジェクトマネジメントの研究機関です。日本では1998年にPMI日本支部(PMIJ)が設置され、PMBOKの普及促進やPMPの認定、交流などを行っています。

PMBOKとは

PMBOK(Project Management Body of Knowledge)とは、プロジェクトマネジメントに関するノウハウや手法をまとめたものです。1987年にアメリカの非営利団体PMIが「A Guide to the Project Management Body of Knowledge」というガイドブックを発表してから知られるようになり、今ではプロジェクトマネジメントの実質的な世界標準として世界各国で活用されています。内容は4年に1度のペースで改訂されており、2021年に最新版である第7版が発行されています。

PMBOKについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

PMBOKとは?読み方や活用メリットは?基本を徹底解説

PMBOK7 変更点と第7版を読み解くポイントについて解説

PMPを取得するメリット

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PMPを取得するとさまざまなメリットを得られます。ここでは、7つのメリットを紹介します。

プロジェクトや日常業務に生かせる

まずは、プロジェクトや日常業務に生かせる点です。PMPは、プロジェクトマネジメントに関する体系的な知識を備えていると証明する資格です。資格取得の際にチームのマネジメントについて学習するため、チームを管理する立場にある方ならそのまま業務に活用できます。

スキルアップにつながる

プロジェクトマネジメントを体系的に学べるため、PMPの資格取得は個人のスキルアップも期待できます。学んだ知識をチームで共有することにより、チーム全体のプロジェクトマネジメントスキルが向上したり、実務の効率が上がったりするなどの効果を望めるのです。

個人がスキルアップすることによって、プロジェクトマネジメントがスムーズになるとともに、スキルを持っていることが信頼につながり、プロジェクトの進行などにも好影響を与えます。また、常にスキルアップしていくとモチベーション向上も図れるでしょう。

キャリアアップにつながる

PMPを取得するメリットとして、キャリアアップにつながる点も挙げられます。日本ではプロジェクトマネジャー不足が叫ばれて久しく、現在でも人材不足に悩む企業が多いといわれています。

プロジェクトマネジメントスキルの需要は高まっており、その需要に適合したスキルを持っている証拠となるのがPMPなのです。需要の高まりで、PMPを所有していればキャリアアップや転職にも有利に働く可能性が広がります。

人的ネットワークが広がる

人的ネットワークが広がることもメリットの一つです。PMPの受験には公式な研修への参加が条件となっており、他にも資格取得後も継続的な学習を行うために、勉強会やセミナーへの参加も求められます。勉強会やセミナーは、同じような価値観やバックグラウンドの人が集まり、プロジェクトマネジメントという同じ課題について取り組むことから、仲間意識が生まれやすい環境です。

また、PMP資格取得者によるSNSでのコミュニティもさまざま開設されており、情報交換が活発に行われています。

このように、PMPは新たな人的ネットワークを構築するきっかけになるのです。

業界に関係なく活用可能

資格によっては限られた業界でしか役立てられないものもありますが、PMPは業界に関係なくさまざまな企業で活用できます。そのため、幅広くさまざまな業界で活躍したいと考えている方は、PMPの資格を取得するのがおすすめです。

国際的な認知度を誇っている

PMPの資格は、国際的な認知度を誇っています。日本ではまだ認知度が高くありませんが、PMPは国際資格として海外では広く認知されています。そのため、資格を取得していれば外資系企業に転職する際に有利になるでしょう。外資系企業の中には雇用する条件のひとつにPMPの資格を挙げているところもあるため、プロジェクトマネージャーとして働きたいと考えている方にとっては、取得の大きなメリットといえます。

学習習慣が身に付く

最後は、学習習慣が身に付く点です。PMPは取得してから3年単位で更新する必要があります。更新のために試験を受け直す必要はありませんが、継続的に学習することが求められるのです。結果、学習習慣が身に付き、PMPに限らずさまざまなスキルアップにつながります。

PMP試験の受験資格

PMP試験を受けるためには、以下2つの受験資格を共に満たす必要があります。学歴によって実務経験の期間が異なるため、よく確認しましょう。

プロジェクトの実務経験

PMP試験を受験するには、プロジェクトのリーダーとして実務経験を積む必要があります。実務経験期間は、最終学歴によって「カテゴリー1」と「カテゴリー2」の2パターンに分かれます。

・カテゴリー1

4年制大学卒業以上、もしくはそれに相当する資格を持っている方が対象です。

36か月のプロジェクトマネジメントの経験、4,500時間に及ぶプロジェクトを指揮、監督する立場での実務経験が求められます。

・カテゴリー2

高校卒業もしくはそれに相当する資格を持っている方が該当します。

60か月のプロジェクトマネジメントの経験、7,500時間に及ぶプロジェクトを指揮、監督する立場での実務経験が必須です。

なお、プロジェクトマネジメント業務の経験は、試験の申込みからさかのぼって8年以内と定められています。業務経験について内容は問われませんが、明確な始まりと成果があるものでなければならなりません。しかし、受験者本人がプロジェクトリーダーとして経験を積んだと思っても、第三者が認めなければ実務経験として評価されないことがあるため注意しましょう。

プロジェクトマネジメントの研修の受講

プロジェクトマネジメントの研修には、PMI支部のミーティングや自習を含まない以下のようなプログラムがあります。

  • R.E.P.(PMI認定教育プロバイダー)による研修
  • PMI認定教育研修主催のプログラム
  • 大学が行う教育プログラム
  • 企業が行う研修プログラム
  • eラーニングなどのR.E.P.以外の研修会社、もしくはコンサルタントが行うプログラム

これらのプログラムを申請日までに修了していることが受験の条件です。研修名や研修を受けた場所、研修日や時間数など研修内容の資料を基に受験申請書に記入しなければなりません。

PMP取得までの全体の流れ

PMPの資格を取得する際は、以下の流れで進めていきます。

  1. PMIサイトでアカウントを作成
  2. PMIサイトで職務履歴などの申請書を作成
  3. PMIサイトでPM研修を35時間受講
  4. PMIが申請書の内容完成度をレビュー
  5. 受験料支払いメールに対応
  6. 申込み内容書でIDや有効期限を確認
  7. 試験を予約し、受験
  8. 合格後、3年の間に60PDU(勉強時間を表す単位)を取得し、PMIサイトにログインして登録

PMP試験の難易度

PMP試験はコンピュータによる知識試験です。4択問題が200問出題され、そのうち25問は統計データ取得を目的とした問題であるため、合否には関係ありません。残りの175問のうち61%(108問)以上正解すれば合格となります。

ほとんどの方が相当な自信を持って受験にのぞむにもかかわらず、合格得点が60%台という傾向から、高得点が取りにくく難易度が高い試験といえます。なお、PMPの合格率は公表されていません。

PMPの受験にかかる費用

PMPの受験にかかる費用は、大きく分けて「テキスト代」「35時間の研修費用」「受験費用」の3つです。PMI会員になると、テキスト代や受験費用を安く抑えられます。

なお、PMIの会費(初年度)は以下の通りで、合計189ドルとなっています。

  • 入会費:10ドル
  • 本部年会費:129ドル
  • 支部年会費:50ドル

テキスト代

公式参考書の価格は以下の通りです。

  • 一般(非会員):11,990円(税込)
  • PMI(日本支部)会員:8,030円(税込)
  • 法人スポンサー:8,990円(税込)

35時間の研修費用

PMPを受験するには、R.E.Pと呼ばれるPMI認定教育プロバイダーによる研修を35時間受けなければなりません。研修の受講費用は受講方法によって異なり、座学(教室で行われる研修)とeラーニングの2種類です。

  • 座学:50,000~100,000円
  • eラーニング:20,000~45,000円

受験費用

受験費用は、PMI会員と非会員で異なります。

  • PMI会員:405ドル
  • PMI非会員:555ドル

なお、再受験の場合は以下の通りです。

  • PMI会員:275ドル
  • PMI非会員:375ドル

PMP試験に向けた学習方法

PMP試験に向けた学習方法は、主に「書籍で独学」と「スクールや教材で勉強」の2種類です。

書籍で独学

書籍での独学は、スクールに通うより費用を安く抑えられ、自分のペースで学習できるのがメリットです。この際、PMIが発行している公式の参考書である「PMBOKガイド」の活用が合格への近道といえるでしょう。800ページ程もある分厚い書籍ですが、電子書籍版もリリースされており、タブレットやスマートフォンで外出先でも気軽に勉強できます。

しかし、参考書は1回読み込んだ程度で理解できる内容ではありません。PMBOKガイドを完全に理解できるレベルに達するまで、繰り返し読み込む必要があります。PMP資格に準拠した問題集を繰り返し解き、問題集は最低でも3周はしておきたいところです。

PMP資格試験は選択式のため、問題集を繰り返すことで傾向が分かり、自分の苦手分野を把握できます。苦手分野が分かったら、PMBOKガイドをよく読み込み、該当する部分のインプットを重点的に行いましょう。

スクールや教材で勉強

スクールや通信教材を使った勉強も選択肢の一つです。スクール講師と一緒に学習できるため、分からない点があればすぐに聞いて解消でき、独学よりも効率的で効果的に学べます。費用はやや高額ですが、合格率を上げたい方におすすめの勉強方法です。

まとめ

PMPの資格は、プロジェクトマネジメントに関する体系的な知識を身に付けた証です。資格を取得することにより、プロジェクトマネジメント業務がよりスムーズになります。また、チーム内で知識を共有することにより、チームのスキルアップにもつながるのです。

近年、プロジェクトマネジメントスキルの需要が高まっている一方で、その強化も課題となっています。プロジェクト管理力強化についてまとめた資料もご用意していますので、併せてぜひご覧ください。

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