プロジェクトの勤怠管理を意識すると働き方が変わる(Vol.66)

 2019.11.25  株式会社システムインテグレータ

働き方改革法が開始されてから1年以上が経ちましたが、改革は進んでおりますでしょうか?残業時間の短縮、有給休暇取得の義務化が求められる中、現場の管理職、業務改革推進者、人事改革推進者の皆さまは、さまざまな取り組みを実践されていると思います。

しかし、労働時間の短縮、テレワーク導入など、働き方を見直しながら労働生産性を向上させることは容易ではありません。なかなかうまくいっていない推進者の方も多いのではないでしょうか?今回は、勤怠管理にプロジェクト管理の仕組みを取り入れる事で、生産性の見直しにつながる仕組みを紹介します。

勤務時間は何に使われているか

多くの企業では、勤怠管理システムが導入されています。勤怠管理システムでは勤務実績入力はもちろんですが、残業申請、シフト管理、フレックス対応、給与システム連携まで対応できるようになっています。最近、勤怠システムを刷新した企業も多いのではないでしょうか。
この勤怠管理システムで入力された勤務時間は何に使われているでしょうか。

弊社はIT企業です。営業職は、顧客商談、客先移動、提案資料作成、事務処理、営業会議、社内打合せ等に勤務時間を使います。開発職は、受注したプロジェクトの設計・製造業務や、既存ユーザの保守、営業の提案支援、社内会議、スキルアップのための勉強会などに使います。特に開発職のプロジェクト工数は原価に直結しますので正確な管理が必要です。

皆さんの会社では、勤務時間の内訳(工数)実績はどの粒度で管理していますか?

  • 細かく収集していない。
  • プロジェクト単位で収集している。
  • プロジェクトの工程やタスクレベルで収集している。

タスクレベルの単位で実績管理している企業は少ないのではないでしょうか。

工数実績をどこで管理していますか?

プロジェクトに算入する実績工数だけであれば、勤怠管理システムでプロジェクト毎に実績を拾っていればよかったのですが、働き方改革では、労働時間を削減しながら生産性を維持することが求められます。そのため、最近では、勤怠管理システムで行っていた工数入力からクラウドを使った自作サービスに切り替え、原価計算や分析を行っている会社も少なくありません。

しかし、勤怠管理システムは給与計算につながるため、多くの企業に導入されているシステムです。出社・退社時には必ず立ち上げて出退勤時間を記録するため、勤怠管理と一緒に工数実績を入力するのが、実績データの鮮度も保てて合理的かも知れません。

工数実績を正しく把握できていますか?

勤務時間の短縮をしながら一人辺りの生産性の向上が必要となった今では、従来の勤務(工数)実績収集だけでは不十分です。

  • 各プロジェクトに入力している作業時間は本当に適切なのか?
  • もっと時間短縮できる作業工程はないのか?
  • 計画工数と実績工数の差が何故縮まらないのか?

課題に直面している推進者も多いと思いますが、労働時間を最適化するためには、プロセスの見直しを行う必要があり、見直すためには計画に対する実績が見える化・分析できる仕組みが必要なのです。

プロジェクトを意識した勤怠管理に変えれば一人辺りの生産性はあがる

労働時間を最適化するためには、「1.正確な労働時間の把握」と「2.プロジェクトのプロセス改善」が必要です。プロジェクトの標準リードタイムに対して、どれだけ実績工数が使われているかを照らし合わせて分析しなければなりません。

1.正確な労働時間の把握

勤怠管理システムで実績収集している場合、報告粒度は次の3パターンとなります。

  • プロジェクト別に実績工数を入力
  • プロジェクト-工程別に実績工数を入力
  • プロジェクト-工程―タスク別に実績工数を入力

実績工数の利用用途に違いがあるので、どれがいい、悪いはありません。原価管理で利用するならプロジェクト単位で十分かも知れません。ただし、プロセスを見直すのであれば、できればタクス単位まで分解して管理する事をお勧めします。

働き方改革の推進者からは、今でも忙しい現場にインプットを増やす提案はできないと言われるかも知れません。しかし、そこにメスを入れない限りプロセスの改善をしながら一人あたりの生産性を上げる事はできないと思います。
また、作業負荷を正しく収集し見える化ができていないと、仕事のできる人の業務が偏っていても気づかず調整も難しいので、結果として離職につながる可能性も高まります。

2.プロジェクトのプロセス改善(計画プロセス、リードタイムの見直し)

働き方改革(業務改革)を推進する方と会話する機会がありますが、推進者の方が口をそろえて言うのは、計画段階のプロセス見直しです。

当社が提供するプロジェクト管理の対象業務は、ITのシステム開発、製造業の製品開発や個別受注生産、エンジニアリング業など、人の管理が重要な業務となります。計画プロセスを見直したいという推進者は、さきほどのタスクレベルの実績収集・分析はすでに行っており、さらに生産性を上げるために何をしたらいいかと考えている方が多いです。つまり、生産性をあげるには実績だけを分析するのではなく、根っこの計画を最適化しない限り改善できないと考えているのです。
「正確な労働時間の把握」と「プロジェクトのプロセス」2つの情報を見える化し、プロセス改善できる仕組みがプロジェクト管理ツールであり、業務改革を進める企業で導入が検討されるケースが増えています。

プロジェクト管理ツールによる生産性の見える化

皆さんの会社では、当初計画、変更計画、最終計画と実績工数を比較した分析ができていますか?最近では難易度の高いプロジェクトが増えております。従来のリードタイムが当てはまらず、少し工数が膨らむと採算が悪化するプロジェクトが多いという推進者もいます。見直した最終計画と実績工数には大きな乖離はないと思いますが、当初計画と最終実績に差異のあるプロジェクトがたくさんある場合は、計画を見直すといいかもしれません。
ここから、当社が販売しているプロジェクト管理ツール「SI Object Browser PM(以下、OBPM)」で提供される勤務実績の見える化機能をご紹介いたします。

1.ガントチャート

OBPMでは、プロジェクトが承認されたらガントチャート画面で詳細スケジュールを登録します。工程、タスク別に作業の開始・終了予定日を登録したら、タスク別に担当者をアサインするとともに計画工数を登録します。全ての計画工数の登録が終わると、工程別に自動集計された「リソースヒストグラム」を作ることができます。これが、プロジェクト当初の要員計画となります。

1リソースヒストグラム

2.工数入力画面

プロジェクトがスタートしたら、工程、タスクにアサインされたメンバーは「工数入力」画面で日別に実績工数を入力します。複数のプロジェクトにアサインされていても、当月予定があり完了していないプロジェクトだけに絞り込みができますので、作業実績をタスク別に簡単に入力できます。また、画面左に並ぶタスクをクリックすると進捗入力画面に遷移しますので、実績工数とタスク進捗はこの画面だけで完了します。

勤怠管理システムで実績入力していた企業に「工数入力」の機能を紹介すると、今の仕組みよりも分かりやすくて入力ミスが減らせると評価をいただき、OBPM導入後はこの機能に切り替えるお客様も少なくありません。また、勤怠管理システムの工数入力機能をそのまま使う場合も、自動データ取込み機能を使うことで簡単にインポートできます。

2工数入力画面

3.開発メンバアサイン状況

リソースヒストグラムと工数実績が入力されると、「開発メンバアサイン状況」画面で担当者別のプロジェクトアサイン状況がリアルタイムに更新されます。グレー月は過去月、青月が当月以降で、メンバーの予定と実績がヒートマップで表現されておりますので、負荷の高い人が一目で分かります。

3
開発メンバアサイン状況

例えば、月の標準労働時間が160時間だったとします。高負荷のしきい値を約1.3倍にしておくと、毎月45時間を超える実績と予定を持った人の月が赤くなります。
直近の数か月と先の予定月が赤くなっている人は、負荷が高い状態のため、計画の見直しとケアが必要かも知れません。
また、先の予定月の赤が多くても過去月が正常値だった場合は、計画が適正でない可能性も考えられます。

(総括)プロジェクトの勤怠管理を意識すると働き方が変わる

規制が変わる中で労働生産性を高めていくことは容易ではありません。本日、取り上げた以外の課題もいろいろあります。しかし、勤務実績を今の粒度より少し細かく収集する取り組みはすぐに開始できます。プロジェクト単位でしかみえなかった負荷状況も、今のIT技術を使えば時間をかけずに全社で可視化できます。状況の見える化は、打つべき施策を明確にし、生産性向上活動を行う現場のモチベーションにもつながります。

ぜひ、プロジェクトの勤怠管理を意識してみてください。

OBPM製品ページ:https://products.sint.co.jp/obpm

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