プロジェクトの工程管理とは?(Vol.33)

 2018.07.30  株式会社システムインテグレータ

プロジェクトを始める際には工程表(スケジュール)を必ず作成します。工程表がないとどんな作業をいつまでに実施すればよいかもわかりませんし、他メンバーの作業も共有できません。プロジェクト全体工程を把握することができないことは、まさに地図も無いままに航海に出るような恐ろしい状況です。

プロジェクトの成功に工程管理はとても重要です。工程計画に対して作業実績の状況を見える化することで、リーダーは必要な対処を取ることができるので、生産性や利益の向上にも繋がります。

システム開発や製造業など様々な作業工程を経て進行するプロジェクトでは、効率よく工程が実施されていくことが成功の鍵を握っています。

今回はプロジェクトにとって欠かすことのできない工程管理についてメリットや管理方法などについて考えたいと思います。

工程管理とは?

まず工程とはどのようなものなのでしょうか。プロジェクトにおける、最終的な納品物(製品)として完成するまでに必要な作業明細ということが言えると思います。システム開発で言えば、要件定義、基本設計と始まりますが、要件定義工程についてもより細かい作業工程(タスク)が存在します。このような様々な工程を集約して、最終的には納品物が完成します。また、工程には作業の順番も含まれていますし、工程に関わる人や工数、製造業であれば紐づく機械などいくつもの要素で成り立っています。

工程管理とは、各工程を元に開始、終了(納期)を目的地とした時間軸による計画を立て、計画に対して実行を進めていくことで予実管理(進捗、コスト、人)などを行うことです。各プロジェクトメンバーがどの工程をいつまでに、どれくらいの時間を費やして実行するのかを明確にし、効率的にプロジェクトを進めていくことで、製品やサービスの納期や品質、コストを守ることが重要となります。

工程管理のメリット

工程管理が重要であるから実施しなければならないことは当たり前かもしれませんが、工程管理をすることで以下にあげるようないくつかのメリットがあります。

全体工程が見える

工程管理ができていれば、状況がすぐにわかります。進捗遅延がどこで発生しているのか、作業に無駄がないかなどが見ることができれば、早急に対処することができます。一つの工程の遅れやコスト超過が全体工程につながっていくので大きなメリットになります。

メンバーの状況把握や最適調整ができる

プロジェクトにおいては、決められた制約もあるのでメンバーを何人もアサインできるとは限りません。適正な人数で最適なパフォーマンスをすることが重要になります。各工程にメンバーや工数などをしっかり計画していくことで、負荷状況もわかるので最適な調整をかけることができます。例えば、製造業であれば、Aさんはこの機械(設備)を利用できるのでこの工程をやってからこちらの工程をやってもらおうなど人や設備の調整もできますし、各プロジェクトの工程計画を集約して全社でのメンバー管理も可能になります。

期間の短縮

工程管理で計画をしっかりと立てることで、メンバーや機械(設備)を最適に活動することができます。機械(設備)が空いている状態や、メンバーの空き時間を極力なくすことができるので、生産期間の短縮が実現できます。

品質の向上

工程管理ができていれば、最適な工程でプロジェクトを進めることができるので、品質と生産性を保つことができます。品質を維持することにより、手戻りや余計なコストもかかりませんし、顧客満足度を高めることにつながります。

その他メリットはあると思いますが、やはり管理するのはあくまでも人です。工程に対して各メンバーが目的意識を持って作業に取り組み生産性を意識してコストや納期意識持つことが、プロジェクトの目標を達成するために大切なことですし、工程管理をする一番のメリットではないでしょうか。

システム開発における工程管理

ここでシステム開発における工程管理について少し触れてみたいと思います。よく提案先の企業から下記のような工程管理に関する課題を聞くことがあります。

・人により工程の階層や作り方が違う。
・進捗がある時点から進んでいない。

このような課題の原因として考えられるのは、開発作業の管理(ルールや考え方、体制)が体系化されておらず、PMPLの「勘」や「経験」によって行われているということです。システム開発の工程管理において、「勘」や「経験」の要素はある程度必要ではありますが、それではプロジェクトもうまく進めることができません。

システム開発の工程管理で重要なのは、開発工程を細かく分解して管理することです。WBSWork Breakdown Structure:作業分解構成図)を作って何をやるべきか把握するこが大切です。(WBSについて詳しくは弊社社長梅田ブログも参照ください) システム開発工程が細分化されておらず、用意しなければならない成果物やそれに伴うレビューなど整理されていなければ、PMPLは正確な状況把握をすることはできません。

システム開発工程を細分化することで、各工程の作業状況の把握が容易にできます。例えば、製造工程でも機能単位で細かく工程を分ければその状況をより詳細に把握することができます。また、どこまで進んでいるのか、完了しているのかなど進捗状況も明確化するので、どこが遅れているのか、ボトルネックになっている工程は何かなどが一目でわかります。

工程を細分化して管理すると言っても、そこはベテランと新人の差がどうしても出てしまいます。そうした場合は、ノウハウを伝えていくことも大切ですが、開発手法や製品などそれぞれ標準的な工程管理のテンプレートを用意しておくことが重要です。テンプレートを用意すればそれに従ってやればいいということになりますが、Excelなどのテンプレートではどうしても標準が標準でなくなってしまったり、いつの間にか利用されなくなってしまったりすることなどが往々にしてあります。例えば、当社のプロジェクト管理ツールSI Object Browser PMOBPM)」では、ドメインという17項目のテンプレート機能を利用してプロジェクトを開始することができます。工程計画のテンプレートや進捗率のマスター化、品質チェック項目などのテンプレートを利用することで抜け漏れを防ぐことができるので、誰でも一定基準でプロジェクトをスタートすることができます。

プロジェクト管理に関するお役立ち資料

製造業における工程管理

製造業では、システム開発のようにプロジェクトとして進めるのは同じかもしれませんが、設計、製造などそれぞれの部門や、機械(設備)、材料などさらに細かい管理が必要になります。製造業もいくつかプロジェクト管理に対する課題をお聞きします。

・モノとお金の動きや材料の手配状況はわかるが、製品の進捗状況がわからない。

・勘と経験によって計画が立てられており、損益予測の精度が悪い。

・数か月先のリソース計画があいまいで、新規商談計画を立てるのが難しい。

製造業の多くは、生産管理システムを利用して会社全体として労務費や材料費などはしっかり把握出来ているものの、プロジェクト毎の工程管理については課題を持っている企業は多いようです。特に上記課題にある熟練者の「勘」や「経験」の要素が強くなっています。また、各部門の進捗を確認しながらプロジェクトを進めるにも、部門ごとに管理手法が違うので計画変更や調整、把握が難しくなっています。

製造業の工程管理もまずは工程計画をしっかりと立てるということが重要です。工程管理ができなければプロジェクトはうまく進めることはできません。製品に対して必要でやるべき工程をあげて工程計画を立てる必要があります。それに対してメンバーが作業進捗率や工数などの実績を入力することで状況の把握ができます。そうすれば、負荷状況やスケジュールの調整もうまくすることが出来ます。工数も生産管理システムに連携すれば製番別の原価実績も把握することができます。

特に重要となっている、熟練者の知識や経験はシステム開発と同様に、容易に引き継げるものではありません。教育面で中長期的に進めていくことも大事ですが、工程管理ツールを導入してノウハウを集約して利用するのも効率的であると考えます。

システム開発でもご紹介しましたが、OBPMであれば、製品毎の工程パターンをテンプレート化することができたり、メンバーの各工程やプロジェクト毎の予定、実績がわかったりするので負荷状況を考慮しながら最適な計画を立てられます。設計、製造などそれぞれの部門を超えた全体工程管理もできますし、新人社員が使いこなせれば熟練者を凌駕することもできるかもしれません。

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工程管理にツールを使って成功に導く

工程管理はプロジェクトの成功を左右する重要な管理の一つです。Excelや紙、メールなどで管理しようとしてもどれが最新版なのか、どこを修正したのかなどが煩雑になり手間もかかりどうしても管理に限界になってしまうことが発生してしまいます。
システム開発と製造業の工程管理でも少しご紹介しましたが、当社のプロジェクト管理ツール「SI Object Browser PM(OBPM)」のようなツールを導入して管理することはこれからの競争を勝ち抜くためにも必要な武器であると考えます。
ここで少し簡単にご紹介したいと思います。

ドメイン機能

製品や顧客、手法などにより管理する工程や成果物、工程でチェックするレビュー項目などはある程度標準化されていると思います。
OBPMでは、それらの項目のほか17項目をテンプレート化することができます。

工程タスク成果物

プロジェクトを立ち上げてドメインテンプレートを選択すると選択した工程管理のテンプレートがセットされます。
もちろん、テンプレート通りに工程管理ができればよいですが、必ずしもそうとは限りません。プロジェクトリーダーが、そのプロジェクトに適した工程管理をするために、テンプレートをもとに、工程や細かいタスク、成果物などを調整することができます。
すでに標準テンプレートがあるので計画にかかる時間を短縮して、プロジェクトリーダーの負荷を軽減するとともに抜け漏れの防止や管理者もこのプロジェクトではどのように工程管理をするのか一目瞭然になります。

ガントチャート

Excel管理だと、どのバージョンが最新なのか、どの作業が遅れているのか、先週終わっていないといけない作業はどの工程なのかなどを把握するのがとても大変です。
OBPMであれば、先ほど登録した工程タスク成果物に対してスケジュールを引いていけます。検索もあるのですぐに見たい条件で確認することができます。また、ドメインで進捗率の定義ができるのであいまいな入力ではなく、基準に沿った進捗状況を把握し工程管理をサポートします。

リソースヒストグラム

プロジェクト毎にメンバーの計画をしっかりと立てて工程に対して最適なアサインしていくことは工程管理では重要です。OBPMでは、プロジェクト毎にリソース計画を立て、実績を入力することで、プロジェクト別、メンバー毎のリソース負荷状況が一覧で表示ができます。アサイン状況、負荷状況を把握することでより効率的にリソースの管理が可能になります。

そのほか工程管理を成功に導く機能をそろえていますので、もっと詳しく知りたい方は、ぜひ製品ページを見ていただくか資料をダウンロードしてみてください。

工程管理をうまく実施して成功プロジェクトを増やそう

昨今、AIやIoT、ブロックチェーンなどの最新技術が登場していますし、システム開発や製造現場でも従来の開発手法、製造方法では競合に勝つことができないなど様々な変化に対応していく必要があります。
まずは、体制を整えるのは難しいので、まずは運用を見直したり、ツールを入れたりして管理していくなど一歩なにかを始めてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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プロジェクト管理ツール:OBPMイラスト図解でよくわかるガイド

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