プロジェクト管理ツールの英語版とは?
プロジェクト管理ツールはどんな機能要件が揃えば、英語版と言えるでしょう?
- プロジェクト管理機能の表示(ラベル表示)が英語であること
- タイムゾーンが海外各国の標準時間に対応していること
- 通貨がドルに対応していて、金額や原価のドル表示ができること(税対応は含まず)
ローカライズな要件もいれるとまだまだたくさんありますが、プロジェクト管理ツールの英語版の機能要件はこのようなところがよくお客様に言われる内容になります。
プロジェクト管理ツール英語版と日本語版をどのような業務で使いたいか?
日本が本社で、英語圏にIT開発拠点や製造業の工場がある場合を想定して、よくお客様から要求される業務要件を記載したいと思います。
IT・ソフトウェア・システム開発の場合
- 本社でプロジェクトを計画し、オフショア先がシステム開発を行うので、プロジェクト情報を共有したい。
- 上流工程ではブリッジSEが日本語対応可能なので問題ないが、設計工程から製造・テストにかけては英語圏のオフショア先で開発を行う。コスト管理・進捗管理・要員管理だけでなく、プログラム開発の品質管理は障害管理やテスト管理、課題管理、変更構成管理などを共有したい。
製造業の場合
- 本社で新製品開発(以下、開発)を計画し、海外の自社工場と共に、設計から試作・出図の開発準備から量産準備までを共有していきたい。
- 企画→構想設計→試作レビューまでの開発は本社でできるが、量産設計から量産移行までの作業は英語圏の工場と協力して進めていくため、プロジェクトの情報共有が必要になる。
ITの場合も製造の場合もいろんなパターンがあるのですが、総括すると「計画は日本で」「開発作業は海外と連携して」という要望が多いように感じます。そこで日本語対応だけでなく、英語対応も必要になってくるということがプロジェクト管理ツールの英語版と日本語版に要求される業務要件だと言えます。
プロジェクト管理ツール英語版と日本語版の具体的な利用シーンと抑えるべきポイントとは?
プロジェクト管理ツール:英語版対応/日本語版対応を検討するにあたり、よくある利用シーンに沿った要望を記載したいと思います。実際にはExcelやメールで共有しているケースが多く、日本と海外拠点のプロジェクト管理はできていないので、「現実的」にみなさまが求められるプロジェクト管理のレベルをお伝えいたします。
利用シーンのご要望
- 計画は日本語で行うので日本語、開発では海外拠点と共有するので、プロジェクト管理ツールの機能表示はボタンひとつで日本語と英語に切り替わってほしい。
- 日本と海外拠点では時差があり、各国の標準時間:タイムゾーンに対応してほしい。最近はクラウド型で日本にサーバがないサービスも多いが、セキュリティ上、オンプレミス型で日本にサーバ構築をしたいため、「日本時間」で管理をしていきたい。つまりサーバ間とクライアント間に発生する時差はオフセット対応を解除し、時差による時間対応を実現したい。クライアント側が各国の標準時間で更新をした場合は、日本時間での日時管理と、海外時間での日時管理のどちらで管理していくかは検討していきたい(これまでもやれていないので、どうするか要検討)。
- プロジェクト管理なので海外通貨の対応は不要。英語圏で開発を行う場合でも、プロジェクト計画の金額や原価は日本で管理していくので円対応でよく、金額や原価に関してドルは不要。日本の消費税や中国の増値税のような付加価値税もないので税対応も不要。
つまりプロジェクト管理でやりたいポイントは「工数=時間」を中心に、工数予実や進捗管理を見ていくので、日本語圏も英語圏も「工数=時間」でよい。原価管理をしたい場合は、プロジェクト計画の予実を見ていく日本で、工数に海外のレート単価をかけて、原価管理をしていくので円でよい。
このような利用シーンでプロジェクト管理ツールを使っていきたいお客様が多いのではないでしょうか?
まとめていうと「表示は絶対に英語」「タイムゾーン対応は必要だが管理は日本中心」「通貨対応は不要」という内容になります。ITも製造業も海外拠点との連携作業が増えているため、プロジェクト管理ツールの英語版と日本語版で、プロジェクト進捗や工数予実を共有していきたいのでしょう。
プロジェクト管理ツール英語版と日本語版はどんなツールがあるの?
海外製のプロジェクト管理ツールは英語版と日本語版は必ず実装しています。その他にも中国語版や他の言語に対応しており、5ケ国語対応や20ケ国語対応のツールもあります。私の知っている最高記録はマイクロソフトのツールで140ケ国語対応をしているものもあります(笑) ※プロジェクト管理ツールではありません。
「プロジェクト管理ツールは英語版を導入することが最優先!」という要件の皆様には、海外製のツールをオススメします。日本企業よりもグローバル対応に強い海外製の言語対応については、十分に対応できています。しかし日本企業がプロジェクト管理ツールの海外製品をすぐに採用しないのはなぜでしょう?
例えばグローバルの財務会計や管理会計システムを構築したい企業は、IFRSのような「会計」という統一した管理システムを構築しなければならないため海外製品を採用します。その理由は言語や通貨や税、ローカライズな機能要件を備えている標準的な業務ソフトだからです。次に基幹業務システム(ERP)や生産管理システムは、自社の生産や物流のような業務の強みを活かし競争優位に立ちたいため、すぐに海外製品に飛びつくわけにはいきません。日本製品も十分に検討して、システム採用を決めるケースが多いです。
プロジェクト管理ツールの海外製品の機能は、日本のやり方に合っているかどうかというと、悩ましいところです・・・。なぜかというとプロジェクト管理業務は、会計システムのようにグローバルで統一したやり方があるわけではなく、生産管理や物流システムのような自社業務の強みがあるわけでもありません。「Excelでバラバラに管理されていて、組織で統一したやり方があるわけではない」という状況がよくあるパターンです。ではパッケージソフトに業務を合わせられるのかというと、それなりにプロジェクト管理にこだわりもあり、英語対応しているからといっていきなり海外製品の採用を決めるわけにもいかない・・・というのが本音でしょう。
英語と日本語に対応したプロジェクト管理ツールは欲しいところですが、みなさんがやりたいプロジェクト管理をよく整理してから、慎重に選ぶべきではないでしょうか?
英語と日本語に対応した、日本のプロジェクトマネジメントに合ったソフトウェアとは?
「表示は日本語と英語」「タイムゾーン対応は必要だが管理は日本中心」「通貨対応は不要」に対応した国産のプロジェクト管理ツールはいくつかあります。しかしそれらは「局地的なもの」がほとんどです。局地的とは何かというと、「進捗管理だけ」「品質管理だけ」「変更構成管理だけ」というように、統合的に全体のプロジェクトを俯瞰して見れないツールが多いということです。
横断的に見れない局地的なツールは「1プロジェクトのみ」に向いています。例えば「テストや障害管理の品質だけを海外とあるプロジェクトで共有したい」というようなケースになります。やはり日本のプロジェクトマネジメントの強みは「コスト管理」「進捗管理」「要員管理」「品質管理」を統合してマネジメントできることですから、それが実現できるツールでなければなりません。
では統合的にプロジェクト管理ができる英語と日本語に対応したツールはあるのか?という問いには「現在のところはありません」という回答になります。「現在ところ」という回答になぜなるのかというと、弊社のプロジェクト管理ツール:SI Object Browser PM(以下、OBPMフル機能版)が、「統合型」に対応しており、日本のプロジェクトマネジメントに一番近いツールなのですが、現在は日本語版しかないからです。
しかし皆様にビックニュースです!ついに英語と日本語に対応したツールを開発することが決定し、現在、鋭意開発中であります。来年にはリリースされる予定ですので、英語と日本語に対応したプロジェクト管理ツールが欲しいあなたに、ぜひご提案できる日がくることを弊社も心待ちにしています。
それまでは弊社の資料ダウンロードページから、OBPMフル機能版の資料をダウンロードいただき、研究いただければ幸いです。
「プロジェクト管理ツール:OBPMまるわかりガイド」では局地的なツールと統合型のツールの違いを、イラストを交えながらわかりやすく記載していますので、ぜひこちらもご覧ください。
プロジェクト管理ツール:英語と日本語に対応したOBPMで、海外拠点とのプロジェクトマネジメント強化が実現できる日を実現しましょう!
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