プロジェクト管理に必要なダッシュボード要件(Vol.78)

 2020.03.23  株式会社システムインテグレータ

ダッシュボードと聞くと何を想像されますか?身近な人に尋ねてみると車のダッシュボードを思い浮かべる人が多いようです。車のダッシュボードとは、自動車前席に位置する内装部品全体の事を指していますが、運転席側にはエンジン冷却水の水温計、ガソリンの残量を表す燃料計、走行速度、走行距離など、目的地まで安全に走行するための情報を示す計器がたくさん並んでいます。

ITシステムにおけるダッシュボードとは

ITの世界では、2000年頃からERPの導入が加速するとともに業績を図る仕組みとしてBIツールの導入が進みました。BIツールは、財務や顧客、業務プロセス等の複数の視点で分析するために数多くのグラフが用意されています。各指標をひとつの画面で表現できるBIシステムは、車のインジケーターに似ていることからダッシュボードと呼ばれるようになりました。

分かりやすい例として、政府のITダッシュボードを紹介します。政府のIT投資状況や施策によって提供されているオープンデータの状況が一目で把握できます。
出典:IT Dashboard(https://www.itdashboard.go.jp

プロジェクト管理における見える化要件

近年、あらゆる業界で破壊的イノベーションが加速する中、顧客からの要求はますます高度化・多様化しています。プロジェクトマネージャーは、対応するプロジェクトが増え続ける中で、今まで経験したことのない技術の取込みやプロジェクトの短期間化による開発手法の見直し、少子高齢化・法改正による総労働時間の短縮や働き方の変革など、プロジェクト管理の難易度が上がる中でプロジェクトを成功に導かなければなりません。そのために従来の成功モデルをベースに行っていたプロジェクト管理の手法を、ツールも含めて再検討している企業が増えています。

今、プロジェクト管理の見直しを検討している企業の多くが、プロジェクトの見える化を重点テーマにしています。勘と経験でもプロジェクトが成功裏に完了していた過去と異なり、プロジェクトの難易度が増し、数も増えている中、状況が正しく把握できていない事は大きなリスクとなります。また、組織の成長を目的に立ち上げた新規事業の投資を判断するためにも状況を正しく捉えて判断できる仕組みが必要になっています。

プロジェクトの情報で見える化したい指標として、採算、進捗、品質、リソースの状況などがありますが、これらの情報を俯瞰的・視覚的に把握できる機能がプロジェクト管理ツールに求められています。合わせて見える化をするためには定量情報が鮮度よく収集できなければなりませんので、現場の入力不可を最低限に抑える入力機能や外部システムとの連携インターフェース機能もプロジェクト管理を検討する上で重要なテーマとなっています。

プロジェクト管理に関するお役立ち資料

プロジェクト管理ツールに求められるダッシュボード機能

プロジェクト管理の各指標が俯瞰的に把握できる

冒頭に申し上げた通り、ダッシュボードは各指標をひとつの画面で確認できなければなりませんが、プロジェクト管理にはいろんな立場、役割の人が参加しておりますので、ダッシュボードで見たい指標も異なります。全社の視点(経営層、品質管理部門)であれば、プロジェクト別の原価や利益率、重要プロジェクトの進捗が指標になるかもしれません。プロジェクト視点(プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー)なら、担当しているプロジェクトの採算や進捗、品質などの定量情報が一目で把握できる機能がほしいものです。

ドリルダウン機能

プロジェクト情報をダッシュボード化しておくと、たくさんのプロジェクトが同時並行で動いていても、健康状態の悪いものがすぐに検知できます。そして異常値が出ているプロジェクトに対して、何が原因で状況が悪化しているかを掘り下げる機能を備えていると、すぐに状況改善やプロジェクト中止・継続の判断が可能となります。プロジェクト管理の見える化は、健康診断(定期診断→精密検査→処方の判断)に似ているかもしれません。ここから当社が販売する、SI Object Browser PM(以下、OBPM)の画面を使ってプロジェクト管理におけるダッシュボード機能を紹介します。

全社の視点でプロジェクトの状況を把握する時に使う機能が「プロジェクト一覧」画面です

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この画面は、部門やプロジェクトタイプなどを検索キーにして該当するプロジェクトを表示する機能となります。一覧形式ですが、各プロジェクトの、利益率、コスト超過率、進捗遅延率など、全社の視点で把握したい指標をプロジェクト単位に把握することができます。そして重要な指標は、しきい値を設定しておくことでアラート表示をすることができます。アラートが発生しているプロジェクト数やインパクトを俯瞰的に把握することができるのでOBPMのダッシュボード的な役割を担っております。
さらに、異常値がでているプロジェクト番号を選択すると個別プロジェクトの管理画面に遷移します。

プロジェクト管理機能でもダッシュボード画面「プロジェクト報告管理」を提供しております

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この画面はプロジェクトの状況を報告する機能ですが、画面右には現在の、進捗、品質、コストの予実績情報を定量データで表示します。各指標の中に「ガントチャート」、「進捗EVM」、「障害一覧」といったボタンが配置されておりますので、さらに情報を掘り下げて確認したい時に、ドリルダウンまたはドリルスルーしてグラフやガント表現で状況の確認ができます。この画面は各プロジェクトのダッシュボードといえるでしょう。

OBPMの見える化機能をまとめると次の①~③の手順でプロジェクトの状況が把握できます。

  1. 俯瞰的に全社のプロジェクトの異常値を把握
  2. プロジェクト画面でどの指標で異常がでているかを確認
  3. 異常値が出ている指標の詳細状況を確認

また、OBPMの全てのプロジェクトの情報はデータ出力をすることができますので、BIツールに渡して視覚的に把握できるダッシュボードを構築することもできます。

プロジェクト情報と組み合わせてダッシュボード化したい要件

最近、プロジェクト管理ツールの導入を検討する企業では、他システムとOBPMの情報をひとつの画面で表示したいという要件が増えています。特に多いのがSFAとの連携です。SFAでは、案件の見込や契約の情報が管理されており、破壊的イノベーションに対応するため、新しいサービスやソリューションのポートフォリオを把握するためと思います。

また、保守業務のような継続取引と、プロジェクトの情報を一緒に管理したいという要件も増えています。保守業務は1年間の自動継続更新の契約になっているため、契約更新月が近づくとシステムから自動的に請求処理が行われますが、契約後の保守作業は1年間を通して行われるため作業モレによる障害が発生すると大きな問題となります。そこで、契約情報と作業プロセスを一つの画面で把握しようといったニーズも最近出てきております。他にも、働き方の多様化による勤怠管理システムとの連携など、プロジェクト情報のダッシュボード要件も多様化しております。

これらの要件に柔軟に対応するためには、豊富なデータ連携アダプタを持ったBIツールが必要です。外部環境が激変する今では、市場ニーズの変化に合わせて捉えるべき指標も変わりますので、情報システムに任せなくても、現場レベルで柔軟に変更可能なセルフBIツールが適していると考えます。

プロジェクト管理に必要なダッシュボード要件 まとめ

  • 外部環境が急激に変わる今の状況でプロジェクトの状況が把握できていないことは大きなリスク
  • 定量情報を簡単に集める仕組みとダッシュボードで異常値を見つけて分析できる仕組みが必要
  • 破壊的イノベーションに対応するため、柔軟に見える化できるプラットフォームが必要

プロジェクト情報の見える化を進めて、プロジェクトを成功に導いていきましょう。

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