タスク管理ツールとは、プロジェクト毎の進捗、メンバー作業状況、課題、個人TODOなど、プロジェクトの状況を把握するための機能を兼ね備えたツールのことです。
タスク管理をすることで、仕事の優先順位や、担当の割り振りがしやすくなりますが、グループタスクが多いチームでは管理が煩雑という課題があります。このようなチームがタスク管理ツールを導入すると、煩雑な管理から解放され、プロジェクトの状況も可視化されるため、チームや取引先との情報共有がしやすくなります。
しかしいざタスク管理ツールを選ぼうと思っても、たくさんのツールが提供されており、どれを選べばいいか迷ってしまいます。
そこで本記事では、タスク管理ツールそのものの解説から選び方のポイントについてご紹介致します。
タスク管理とは
タスク管理とは、仕事の計画を細分化し優先度や作業量によって担当を割り振り、進捗を管理することです。タスク管理には個人のタスク管理とグループのタスク管理があり、プランニングからスケジュール、進捗、課題など多岐に渡り、相互に関連付けて運用することが重要です。
タスク管理を行うメリット
タスクの作業量や優先順位に合わせてスケジュールすることで、作業のムダや遅れを未然に防ぐことができます。また突発的な作業が割り込んだ場合も、スケジュールの空き状況を見ながら再調整がしやすくなり効率的に仕事ができます。
期日を管理することができる
書き出したタスクに期日と作業量を設定することで、いつまでに完了しなければならないのか明確となり、日、週、月単位で必要な作業量が分かります。
優先度を明確にすることができる
タスクに対して優先度を設定することで、期日に遅れないためにどの順番に着手するかの計画が立てやすくなります。
担当の割り振りがしやすくなる
タスクを細分化することで、そのタスクを完了するために必要なスキルが明確となり、担当者の割り振りがしやすくなります。
事前のトラブルが予想できる
タスクに書き出すことで、リスクの高い作業が明確となり、事前に対策を検討することができます。
タスク管理を取り巻く課題
タスク管理は重要なのですが、タスク管理がうまくできていないチームは少なくありません。必要性はわかっていてもなかなかできないのです。そこには次のような課題があります。
メンバーの管理にムラがある
メンバーは自分の経験に基づいた一番いい方法でタスクを細分化するので、その人しかできない作業が生まれます。標準化が進んでいない状態でタスク管理を始めると、タスクのサイズやレベルがバラバラでうまく管理できません。
共有しづらい
個人のタスク管理であれば、スケジュールと進捗の把握ができれば問題ないですが、チームのタスクを管理する場合、プランニングからスケジュール、担当の割り当て、進捗、課題を管理する必要があります。個人タスクとチームタスクを相互に関連付けて共有する仕組みがないと、うまく管理ができません。
スケジュールと連動しない
タスクカードで、いつまでにやらなくてはならないという期日を設けても、いつどのタスクをやるのか管理ができないと、必要以上に忙しい人、時間を余している人など作業に偏りが生じます。期日をすぎてしまうこともしばしば。スケジュールとタスクの期日が連動していないと二重管理となりうまくいきません。
タスク管理とプロジェクト管理の違い
企画開発、イベント型、プロジェクト型といった非定型・非定期な業務の目標達成にむけて、品質、コスト、納期を維持しながら完遂するための計画と実行がプロジェクト管理です。非定型・非定期な業務を進めるためには、やるべきことをタスクに分解し、仕事の投入と進捗を管理する必要があるため、タスク管理はプロジェクト管理の中での重要な要素となります。
タスク管理ツールで解決するタスク管理の課題
やろうと思えば、手書きやExcel、スプレッドシートでもタスク管理はできますが、管理が面倒で、共有もできず、二重管理になって大変です。そういった課題を解決して、抜け漏れなく管理するためには、タスク管理ツールが必要です。
タスク管理ツールでできること
タスク管理ツールは、タスクを効率的に管理するための機能が提供されております。ここでは、代表的な機能を紹介します。
タスクカード
タスクカードには、期限、担当者、ラベル、内容などの情報が登録できます。また前後タスクとの依存関係を設定できるツールもあります。
コメント管理
タスクカードにはプロジェクトメンバーがコメントを追記することができます。また、コメントはメンションを付けて個人に送付することもできます。
チェックリスト
タスクは、さらに細かく細分化してサブタスクとして登録することもできます。サブタスクを活用するとタスクが見やすくなり、主従関係も一目でわかります。
ラベル管理
タスクにラベルをつけておくとタスクの分類が簡単にできます。優先度、重要度などラベルをつけておくとステータス管理もやりやすくなります。
タスク管理ツール導入のメリット
タスク管理ツールを導入することで、次のメリットがあります。
進捗管理の精度があがる
各タスクの期日と担当者が明確になるため、遅れているタスクやメンバーの負荷状況が一目でわかります。チームリーダーは、タスクの状況や、負荷の高いメンバーを確認し、納期に間に合うように容易に割り当てを変更することができます。
効率的な情報共有ができる
今まで、メール、チャット、ファイル共有など、様々なツールでやりとりしていた情報がタスク管理ツールの中で共有できます。他のメンバーからの指摘事項や資料を探す手間がなくなり効率的に作業を進めることができます。
一元管理による見える化
タスクの進捗や残作業は、リスト、カンバン、ガントチャートと切り口をかえて確認することができます。また、タスク管理ツールの分析機能を使うと、メンバーのパフォーマンスや業務進捗状況をグラフで分析することもできます。
タスク管理ツールの選定ポイント
タスク管理ツールと言ってもたくさんあります。ここではどんな分類があるかと、その特徴、選び方のポイントについて紹介します。
タスク管理ツールの種類
タスク管理ツールは大きく3つに分類することができます。
Todoリスト
Todoリストは、タスクカードに設定した担当者、期日、指示内容を一覧で表示することができます。フィルタ機能による絞込や期日による並び替えができて、カレンダーと連動しているものも多くあります。
カンバンボード
カンバンボードでは、未着手、着手、完了など仕事の状態を列に分類します。個々のタスクはボード上の視覚的なカード(カンバン)で表現し、仕事の進捗に応じてカードを移動しながら作業量や進捗を管理します。
ガントチャート
ガントチャートは、細分化されたタスクを一覧となった表(WBS)でグラフ化したもので、プロジェクト全体の工程が視覚的に把握できます。ガントチャートとタスクの期日は連動しており、ガントチャートのスケジュールを変更するとタスクの期日にも反映されます。
タスク管理ツールの選び方
タスク管理ツールは、次のポイントを意識すると自社に合ったツールが見つけやすくなるでしょう。
価格
人数や利用する機能範囲によって複数のプランを用意しているツールがほとんどです。自社で使いたい機能を整理してから、各ツールのプランの内容を確認しましょう。また無償プランを用意しているツールも多くありますので、実際に触ってみてから採用すると間違いありません。
サービスの提供形態
リモートワークや外出先での作業が多いと、いつでもどこからでも利用できる仕組みが必要です。利用したいツールがクラウドサービスで提供されているか、自社に合ったセキュリティー機能を備えているのか確認しましょう。
サポート
操作がわからない、突然ツールにアクセスできなくなったなど、問い合わせ窓口が用意されていないと困った状況に陥ります。問い合わせ可能な時間帯や問い合わせ方法などサービスレベルは事前に確認しましょう。
操作性
多数のメンバーでツールを利用する場合、直感的に操作できるツールを選んでおくと、導入後の操作教育や問い合わせ対応の負荷が減ります。トライアル環境が用意されているツールを選択する場合は、事前に画面イメージや操作性を確認しましょう。
機能
ツールを選択するときは、たくさんの機能を持ったツールに目が行ってしまいます。しかし、必要以上に機能があると、操作が複雑となり、チームメンバーに浸透するまでに時間がかかります。タスク管理で強化したい内容を明確にしたうえで、目的にあったツールを選択しましょう。
タスク管理ツール おすすめ9選
いくつか代表的なタスク管理ツールを紹介します。ここでは、無料・有償・個人orチーム向けという分類に分けてご紹介しています。前章の選び方も参考にしつつご覧ください。
OBPM Neo(有償、チーム向け)
タスクのスケジュール、進捗管理だけではなく、課題・障害管理、要員管理、コスト管理をワンツールで提供。統合型なのでプロジェクトを横断した見える化と状況把握ができます。
https://products.sint.co.jp/obpm
Backlog (有償、チーム向け)
キャラクターアイコン、いいね機能などコラボレーション機能が充実。バージョン管理システムSVNやGitと連携したソースコード管理、課題管理やバグ管理機能も搭載しています。
出典:https://backlog.com/ja/
Trello(有償・無償、個人・チーム向け)
シンプルな機能でタスクの作業を管理しチームで共有可能。自動化機能Butlerを使うと、リストの移動などプロジェクトボードの単純作業がロボットにより自動化できます。
出典:https://trello.com/ja
Redmine(無料・一部有償、チーム向け)
オープンソースのツールでプロジェクト運用支援を目的とした機能を提供。同類のオープンソースの中では人気が高く、商用(有償)のプラグインも提供されています。
出典:https://redmine.jp/
Asana (有償・無償、個人・チーム向け)
シンプルな機能と100を超える他社ツールとの連携により、業務の見える化ができるワークマネジメントツール。世界で7万社以上に導入されている人気の高いツールです。
出典:https://asana.com/ja
Evernote Business (有償・無償、チーム向け)
アイデアや手書きメモ、Web上の記事、スナップ写真などプロジェクトの様々な情報をチームで共有できる。最新の情報を確認しながらタスク管理を進めることができます。
出典: https://evernote.com/intl/jp/teams/
Jooto (有償・無償、個人・チーム向け)
全てのタスク、ガントチャートを横断したプロジェクト横断管理機能が便利。フィルタ機能やタスク内のコミュニケーション機能でタスクの状況を簡単に把握できます。
出典:https://www.jooto.com/
Wrike (有償・無償、個人・チーム向け)
タスクのステータスをカスタマイズして、業務プロセスに合わせたワークフローを簡単に作成できる。テンプレートや権限管理も充実しており大規模プロジェクトも管理できます。
出典:https://www.wrike.com/ja/
Todoist (有償・無償、個人・チーム向け)
リスト画面とボード画面を切り替えながらタスクの進捗とスケジュール管理が可能。タスク(TODO)管理に特化しているため、シンプルな機能と簡単操作ですぐに利用できます。
出典: https://todoist.com/ja/home
統合型プロジェクト管理ツール「OBPM Neo」
OBPM Neo は、タスクのスケジュール、進捗だけでなく、課題管理や障害管理といった品質管理や、本格的なコスト管理機能も提供しています。タスク管理ツールだけだと実現できない全社のコスト管理や要員管理も1ツールで管理することができますので、メンバー、PM、経営層まで全てのユーザーに活用いただくことができます。
まとめ
タスク管理とその重要性について理解いただけましたでしょうか。
タスクをきちんと管理するためには管理ツールの導入が必要不可欠です。様々なツールが存在するため、本記事でご紹介した選定時のポイントや目的・用途に一番マッチしたツールを選び、自社の業務の効率化を実現しましょう。
タスク管理を含め、統合的にプロジェクト管理ができる「OBPM Neo」にご興味をお持ちいただけましたら、わかりやすくご紹介する資料を用意していますので、こちらもぜひご覧ください。
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