タスク管理に便利な情報共有ツールとは?(システム開発編)

 2021.09.13  株式会社システムインテグレータ

プロジェクトにおけるタスク管理の重要性は、誰しもが知るところでしょう。しかし、タスク管理ツールの機能や特徴は千差万別であるため、業務に応じて適切なツールを選択する必要があります。本記事では、システム開発におけるタスク管理の内容と、スムーズな業務の進行に役立つ情報共有ツールについてご紹介します。

システム開発に求められるタスク管理とは

タスク管理に便利な情報共有ツールとは?(システム開発編) 1

タスク管理では、主に個々が担当すべき業務を明確にし、優先順位や進捗状況を管理します。しかし、タスク管理に求められる内容は業種や業務内容によって異なります。そこで、まずはシステム開発に求められるタスク管理について詳しく確認していきましょう。

アジャイル開発対応

近年のシステム開発では、計画・設計・テストのサイクルを細かく繰り返しながら開発を行うアジャイル開発がよく採用されています。

従来のシステム開発では、ウォーターフォール開発と呼ばれる手法が用いられていました。こちらは開発前に厳密な要件定義を行い、設計・実装・テストを順番に実行する手法です。しかし、新規技術の台頭や短期間で情勢が変わるビジネス環境においては、仕様の変更が難しいウォーターフォール開発は適していません。そのため、開発前に厳密な要件定義を行わず、必要な工程を短いサイクルで繰り返しながら進めていくアジャイル開発が増加してきました。従来の手法と大きく異なるのは、最初に細かい仕様設計を行わないため、変更に柔軟に対応できる点です。

特に仮想通貨やVRなど、新規技術が次々と現れる現代のビジネス環境下では、アジャイル対応がますます必要になってくると言われています。また、こうした情勢に機敏なクライアントの満足度を高めるには、要望に応じてタスク追加や変更に柔軟に対応できる体制が求められます。

テストの管理

システム開発では、適切な品質が求められます。そのため、高い品質を維持・管理するためにテストを実施しなければなりません。テストは繰り返し実施されるため、システム開発を効率的に進めるためには自動化が不可欠です。特に従来の手法よりも細かくテストを実施するアジャイル開発では、重要性が高くなります。

そのため、アジャイル開発では、テストの実施と管理がタスク管理に組み込まれていることが望ましいと言えます。タスクに組み込んでおけば、未実施のテストを残したまま次の工程に進むリスクを軽減できます。

担当者の柔軟なアサイン

個々の能力を最大限に活かせるように人材を配置すれば、業務効率の最大化を実現できるため、適材適所の配置は業界を問わず重要視されています。これはシステム開発においても同様で、担当者はメンバーにタスクを適切に割り振らなくてはなりません。

適切な割り振りを実践する際、担当者は個々の状況と能力を正確に把握しておく必要があります。例えば、新しいシステム開発に必要なプログラミングスキルを保有している社員がいたとしても、その社員が別の開発プロジェクトに参加している場合はチームに加えるわけにはいきません。逆にスケジュールが空いていたとしても、スキルが足りなければ、想定していた開発期間でシステムを完成させられないリスクを負うことになります。管理者は「誰が何をできるのか」「今どのような状況なのか」を把握したうえで適材適所な人材配置を行う必要があります。

システム開発における情報共有

タスク管理に便利な情報共有ツールとは?(システム開発編) 2

メンバー全員できちんと情報を共有できなければ、スムーズに業務を進められないことから、情報共有はプロジェクトの成否を分けるといっても過言ではありません。ここではシステム開発における情報共有の重要性とポイントについて解説します。

ICTツールとの高い親和性

そもそも、システム開発ではWEB会議システムやチャットツール、ファイル共有ツールなどさまざまなICTツールを使用するため、情報共有との親和性の高さが求められるのは当然だと言えます。適切な情報共有を促す体制やシステムを導入するにあたっては、エンジニアが普段使用しているツールとなじむものを選ぶとよいでしょう。普段から使用しているツールの延長に情報共有があれば、業務への影響を最小にして導入することができます。

また、近年は新型コロナウイルスの影響もあり、自宅で業務を行うなど業務のリモート化が加速しています。このように直接的な情報共有が難しくなっている状況に対応するため、クラウド化への対応も欠かせません。

統合化と標準化

システム開発領域においては、PMBOKに準拠したプロジェクト管理が一般的です。PMBOKとは、Project Management Body of Knowledgeの略で、プロジェクトマネジメントの手法やノウハウを体系立てたものです。プロジェクトを効率的に管理するための手法として、プロジェクトマネジメントの事実的な世界標準として知られています。

PMBOKの重要なポイントは「統合化」と「標準化」です。「統合化」とは、品質管理、コスト管理、工数管理、リスク管理などを一元化する取り組みで、個別管理をなくし、チーム全体の情報共有が図られます。「標準化」は、工数やクオリティゲートなどの標準を定めて適切な評価ができるようにすることで、ブラッシュアップする仕組みを適切に働かせます。このようにPMBOKに準拠したプロジェクト管理であれば、情報共有の統合化と標準化を実現でき、非効率を徹底排除できます。

共有する情報の可視化

従来は、情報共有を口頭で行うケースも珍しくありませんでした。しかし、口頭での情報伝達にはさまざまなリスクがあります。

まず、伝える側がきちんと伝えたと思っていても、相手が聞き逃したり誤解したりと、思った通りに伝わらない可能性があります。情報伝達の齟齬は、プロジェクトの進捗を妨げる結果にもなりかねません。このような事態を回避するには、情報の共有方法をルール化することも考える必要があります。

また、できることなら共有する情報は可視化したほうがよいでしょう。先述した通り、口頭での情報伝達はさまざまなリスクが考えられます。可視化できる環境を整えていれば、情報が誤って伝わる情報伝達ミスを回避できるでしょう。あとから情報を目で確認することもでき、スムーズな業務の進捗を実現できます。現在では、共有すべき情報を可視化ができるツールや、一元管理した情報をクラウドで簡単に可視化できるツールがリリースされているので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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システム開発のタスク管理に適した情報共有ツール

タスク管理に便利な情報共有ツールとは?(システム開発編) 3

タスク管理は業種や業務によって手法等特徴が異なるため、導入の際は多角的に比較しながら選ばなくてはなりません。ここではシステム開発のタスク管理に適した情報共有ツールをいくつ紹介します。

OBPM Neo

「OBPM」は、株式会社システムインテグレータが提供しているプロジェクト管理ツールで、合理的なプロジェクト管理を実現してくれます。スケジュール管理やコミュニケーション管理、リスク管理、統合管理、コスト管理などあらゆる管理を統合し、複数のプロジェクトが同時進行するケースでも合理的に管理をできます。情報共有の側面から言えば、「OBPM」はタスク管理と情報共有機能に優れていて、各メンバーの進捗状況やコスト、問い合わせ内容など、プロジェクトに関する情報をツール上で一元管理できる仕組みになっています。

また、日本で唯一PMBOKに完全準拠している点が大きな特徴です。PMBOKは、国際的なプロジェクトマネジメントの知識体系で、システム開発にも適しています。例えば、システム開発で必要になるテストや障害といった品質管理機能や、リスク管理機能も実装されています。

こちらは月額利用できるクラウドサービスで、ライセンス数によって金額が変わります。ライセンス数が増加すると割安になっていきます。10ライセンス55,000円のBasic Edition、82,500円のLimited Edition、20ライセンスで164,000円のEnterprise Editionのプランが用意されています。

Redmine

こちらはファーエンドテクノロジー株式会社が提供するオープンソースのプロジェクト管理ツールです。ガントチャートやチケット機能などが実装されていて、適切なタスク管理とスケジュール管理をサポートします。また、Wiki機能を用いれば、メモや業務の手順書など、さまざまな情報をメンバー間でスムーズに共有できます。

エンジニアリングの分野で広く使われており、オープンソースゆえに導入コストがかかりません。そのため、低コストで情報共有ツールを導入したい企業や開発現場に適しています。

独自のチケット機能は、システム開発におけるタスク管理で力を発揮します。さまざまなタスクを一元的に管理できるため、アジャイル開発の現場におすすめです。

Backlog

さまざまな業界で導入されている実績を誇る、株式会社ヌーラボが開発したプロジェクト管理ツールです。プロジェクト管理や課題管理、バグ管理システム、バージョン管理などが可能で、ガントチャートやカンバンボードを用いて進捗状況を正確に把握できます。

Wiki機能での情報共有やチームメンバーとのファイル共有もでき、お知らせ機能では最新の情報をスピーディにアップロードできます。メンバーに感謝の気持ちを伝えるスター機能といった、メンバー間のコミュニケーションを活発にする機能が搭載されているのも特徴といえるでしょう。

料金プランは4つで、月額2,640円のスタータープラン、12,980円のスタンダードプラン、21,780円のプレミアムプラン、55,000円のプラチナプランがあります。なお、すべてのプランに30日間の無料期間があり、選択したプランの全機能を利用できます。

まとめ

システム開発におけるタスク管理では、アジャイル開発への対応やテストの実施、柔軟で適切なタスクの割り振りなど、さまざまな要素を考慮する必要があります。スムーズなプロジェクトの進行を目的として、紹介した「OBPM」や「Redmine」といった情報共有ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

統合型プロジェクト管理OBPM Neoにご興味をお持ちいただけましたら、わかりやすくご紹介する資料もご用意していますので、こちらもぜひご活用ください。

プロジェクト管理ツール OBPMイラスト図解でよくわかる基本ガイド

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