これだけは押さえておきたいERPの基本機能

 2017.09.26  株式会社システムインテグレータ

ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)は、複数の基幹システムを統合管理し、効率良いシステム運用や業務を遂行するためのITシステムです。しかし、全てのERPが同じ機能を備えているわけではありません。ERPの中には、基幹システムとは関係のない機能を搭載している場合もあります。

このためユーザー企業も、ERPの全体像を掴めず、どの製品を導入すれば良いのかわからない、という声も多いでしょう。そこで今回は、ERP導入で押さえておきたい基本機能について紹介していきます。

ERPのキホン~ERPの基礎からDXへの活用まで徹底解説~

ERPの基本機能(基本モジュール) 

生産管理

サービス業や卸売業など製造を伴わない事業を展開する企業にとっては不要なものでも、製造業ではビジネスの中核を成すのが生産管理です。スムーズな生産計画や調達計画の立案や、在庫管理といった業務は製造の「QCD(品質、コスト、納期)」という基準を満たすためには欠かせません。

このため、製造業におけるERP導入では、生産管理機能に重点を置いて選定を重視するケースが多いものです。ちなみに受注生産と見込生産では必要な機能が異なるので、自社の生産スタイルに沿った生産管理機能を備えたERPを導入することが大切です。 

加えて、販売管理機能や債権・債務管理機能と、どのように連携しているかによっても作業効率が変わるので、たとえ全てが繋がっているERPでも機能同士の連携方法を確認しておいた方が良いでしょう。

例えば、システムインテグレータが提供する国産ERP「GRANDIT」では、製造業向けソリューションとして、「生産管理アドオンモジュール」を提供しており、受注個別生産、見込生産、ハイブリッド生産とあらゆる生産方式に対応しています。

 

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会計管理

財務会計は外部ステークホルダに経営状況を明示するための会計制度ですので、法規制に適合させる必要があります。つまり、財務会計には法律によって定められたルールがあるので、ERP製品ごとの機能差はそれほどないかもしれません。 

その一方で、管理会計は「経営のためのデータ提示」という性格があるため、法によるルールが存在しません。各企業、それぞれに必要な情報を管理会計として集め、意思決定のための材料としています。このため、管理会計をいかに活用するかが、ERPの会計管理機能の中では重要となると言っても良いでしょう。

 

販売管理

販売管理は商品やサービスの受注から請求、出荷など、売上に関わる重要な要素を管理します。「ビジネスの起点となる機能」と言ってもいいでしょう。たとえ同業他社であっても、販売業務の内容は多種多様です。 

顧客とマンツーマンで契約を交わす企業もあれば、受注をWeb上で完結する企業もあります。それに加えて代理店販売を行う企業もあるでしょう。

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それぞれの販売スタイルが各社の強みであり、それを失うことは、ビジネスの損失を意味します。従って、販売管理機能ほど、如何に自社の販売スタイルにマッチするかが重要となります。

とある中堅製造企業A社は、顧客の納期要望への柔軟な対応が強みでした。営業が顧客の事情をよく理解し、それに応じて柔軟な受注処理や生産指示、出荷指示を行っていたのです。しかし、ERPを入れたことによりその強みを失ってしまいました。ERPを導入する際にこのような担当者に依存した素晴らしい強みを要件として盛り込まなかったことが原因です。自社の販売スタイルを理解し、初めからそれに対応可能なERPを導入するか、もしくはその部分をカスタマイズすれば、こうした失敗には至らなかったでしょう。

 

調達、在庫管理

サービス業を除き、製造業、卸売業では、ほぼ全ての会社で何らかの目的において在庫を保有しています。生産管理や販売管理の業務領域でERPを導入する場合には、在庫管理が非常に重要な役割を担います。

在庫が品目、倉庫、ロケーション、状態別にすぐ見れるのか、その情報が共有され欠品や過剰在庫を生じないようになるかなど、在庫を持ってビジネスしている会社の多くは何かしらの課題を抱えています。そのため在庫の機能は、契約、物流、生産、会計すべての業務が結びついており、その考え方や仕組みが基幹システム全体の仕組みを左右すると言っても過言ではありません。

 

資産管理

企業が保有するソフトウェア(システム)、ハードウェア、機械などは資産であり、これらを管理することは企業にとって非常に重要です。特に減価償却などは、資産管理や会計処理においても重要かつ複雑な業務と言えます。 

資産管理機能では、固定資産だけでなくリース資産にも対応し、なおかつ減損会計や税務申告にも対応した製品が最適です。

 

債権・債務管理

債権・債務管理は、回収や支払の業務を通じて資金の管理を行う企業にとって不可欠な業務です。回収も支払も厳格な期限管理を行わなければならず、その遅延や残高を常に監視しておく必要があります。 

ERPの債権・債務管理機能では、多数の業務とリアルタイムに連携していることから、スムーズな債権・債務管理業務を行えるという特徴があります。さらに督促機能や、遅延アラート機能などが備わっていると良いでしょう。

以上ERPの、6つの基本機能について紹介しました。それ以外にも経費管理や人事、給与なども基本機能として存在します。

 

その他のERPの特徴とは

基本機能以外にも、ERPの特徴は数多くあります。そのうちの一つが、「経営ダッシュボード」です。

経営ダッシュボードとは、最新のERPにはほとんど備わっている機能の一つであり、情報可視化のための機能の一つです。経営者は、独自にカスタマイズした指標で、社内の必要な情報をシステム上でリアルタイムに可視化することができます。 

各情報は直感で理解しやすくするため、メーターやグラフによって表示されており、自動車のダッシュボードのようになることから「経営ダッシュボード」と呼ばれています。

経営ダッシュボードは経営者や担当者が必要な情報を必要なときに取得できるため、データに基づく正しい意思決定を行うことが可能になります。このため、ERPは「経営のための基幹システム」ともいわれています。

GRANDITは、BI機能が標準で実装されています。このBI機能で経営ダッシュボードを作成したり、ドリルダウンして要因分析を詳細に行ったりすることが可能になります。BI機能はERPで蓄積した膨大なデータを経営情報として活用できる強力な機能です。

 

GRANDITの基本機能

システムインテグレータが提供するGRANDITでは、経理、債権、債務、販売、調達・在庫、製造、人事、給与、資産管理、経費の計10モジュール(機能)により構成されています。また、ワークフロー、BI(ビジネスインテリジェンス)、EC等の拡張機能を標準搭載し、内部統制対応や多通貨機能、マルチカンパニー、柔軟な組織変更への対応など、企業活動に必要な機能を豊富に用意していることが大きな特徴となっています。また、システムインテグレータでは、これら基本モジュールに加えて「生産管理アドオンモジュール」「継続取引管理アドオンモジュール」などを独自に提供しています。

これだけは押さえておきたいERPの基本機能 1 

バックオフィス業務改善ならシステムインテグレータ

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まとめ

ERP製品選定の際は、まずここで紹介した基本機能について着目してみましょう。その中でも、特に自社が重視する点を慎重に検討し、最適な製品を選ぶことが大切です。さらに、各機能が「何ができるか?」だけでなく、自社要件に対して「どのようにできるか?」という視点を持つことも大切です。

もしERPの導入をご検討している場合には、システムインテグレータにお問い合わせいただければ幸いです。

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