ERPの導入方法とは?導入のステップ・手順について解説

 2019.08.21  株式会社システムインテグレータ

ERPが企業の基幹システムとして注目、導入されるようになって30年余りが経過しています。その間、利用者側の経営環境の変化と提供側の様々なIT技術の進歩によって、導入方法についても多様化しています。
自社にとってどのようなERPがベストチョイスなのか導入方法(図1)の側面から解説します。

システム実装方法について

ERPの導入方法とは?導入のステップ・手順について解説 1
ERPには自社の業務をシステムに実装する方法として、「カスタマイズ型」と「ノンカスタマイズ型」があります。ERPを導入する際、利用者は自社の要件を確認し、パッケージの振る舞いを自社の要件に合った形に変更し実装する必要があります。この実装方法としてベースとなるプログラムを自社の要件に沿った内容で変更する「カスタマイズ型」と変更を許可しない「ノンカスタマイズ型」があります。

前者はパラメータ設定とプログラム変更の両方を適用して、導入企業に合ったERPを構築し、後者はパラメータ設定のみで構築します。よって、前者は自社の要件に合った柔軟な対応が可能な反面、プログラムの修正を施してしまうため、法対応などを除いて、パッケージソフトのメリットである機能バージョンアップの恩恵を頻繁に受けることが出来ません。

後者はパッケージソフトのアップデートによりバージョンアップが可能です。また、導入コスト的にはカスタマイズのボリュームにもよりますが、要件定義やカスタマイズ開発を実施するカスタマイズ型のほうが高くなり、ノンカスタマイズ型は導入教育などが中心となるため導入コストは低めに抑えることが出来ます。

企業にとってどちらを選定するかは非常に重要なポイントです。自社の業務をERPパッケージに合わせることを目的に導入してみたが、この柔軟性の違いにより自社のコアとなる業務がシステムに実装できなくなり、「システムが使えない」「運用回避が多くなって運用コスト増に繋がった」など、結果数年で別のERPに変更する残念なケースも見受けられます。

システム環境について

「オンプレ型」は自社サーバを用意し、社内でデータやシステム管理を行う形式です。
システム運用を自社で行うことができるため、外的要因によるトラブルでシステムに問題が発生するリスクは少なく安全な導入方法です。ただ、システム運用要員の人件費などでシステム維持コストは高くなります。

一方、「クラウド型」はインターネットを利用し、社外でデータやシステム管理を行う形式です。オンプレ型と比較してハードウェア構築に時間を要しないため、短期間でシステム利用できるほか、システム運用要員に多くの人員を割かなくて良いメリットがあります。

最近はクラウドの信頼性も高くなっていることから、クラウド型の導入が主流になりつつあります。ERPにもオンプレ型、クラウド型の両方で構築が可能なパッケージもありますし、どちらか一方のみに対応しているパッケージもあります。先ほど述べた「カスタマイズ型」でも、自社用に構築したERPをクラウド環境に持ち込んで運用することが可能という製品もあり、「ノンカスタマイズ型」はクラウド環境のみという製品が多いのが特徴です。

購入方法について

ERPを導入する際、従来は一括購入が多かったのですが、最近はビジネスモデルとしても注目されているサブスクリプションでの購入が可能なERP製品も出てきています。サブスクリプションとは定期期間の利用料を支払うことで、そのサービスを利用する形式であり、従来の永久利用権を一括購入する形式とは異なり初期導入コストは抑えることができます。また、製品にもよりますが、利用期間内は最新のソフトウェアサービスを受けることができ、常に最新バージョンの環境が利用できます。

通常、一括購入する場合、導入後に保守費用のみがランニング費用として必要となりますが、サブスクリプションの場合、利用料金はパッケージ利用料+保守費用となるため、一括購入と比較してランニング費用は高くなります。製品にもよりますが、仮に10年など長期間利用することを前提に試算すると、サブスクリプションのほうが割高になるケースもあります。

バックオフィス業務改善ならシステムインテグレータ

多くの企業で人手不足が大きな課題となっていますが、バックオフィス業務にはいまだに属人化した作業やアナログ業務が残っており、企業の成長と発展を阻む大きな壁となっています。
バックオフィスの業務プロセスを最適化することで、コスト削減や属人化の防止だけでなく企業全体の生産性向上にもつながります。
当社はERPをはじめとする情報システムの豊富な導入実績をもとに、お客様一人ひとりのニーズに合わせた最適な改善策を提案します。業務の洗い出しや問題点の整理など、導入前の課題整理からお手伝いさせていただきます。
バックオフィス業務にお悩みをお持ちの方は、お気軽に株式会社システムインテグレータまでご連絡ください。

まとめ

ERPの多様な導入方法についてまとめてみましたが、どの選択が適正かは導入を検討する企業の目的によって変わります。ERPの導入を検討される企業は様々なERP製品を情報収集されますが、単に製品を並べて比較しても一長一短があり、目的を定めないと絞り込みは出来ません。まずは、自社がどの形態のERPを必要としているのか?目的を定めてから情報収集することが望ましいと考えます。

また、ERPは非常に広範囲の業務に関連する製品であるため、簡単に見極めることは困難ですが、少なくともデモを見るなりシステムを触ってみたりして、ERP製品の操作性を確認することは大変重要です。当社でも多くの企業から提案依頼書(RFP)をいただき、提案を差し上げるケースは多々ありますが、まだ、製品を一度も実際にご覧になっていないにもかかわらず、提案依頼書を頂くケースもあります。製品の選定が済んで、導入プロジェクトがスタートしてから「こんなはずではなかった」ということが無いように、目的をはっきりさせ、ERP製品を見定めてから選定いただく事をお勧めします。

当社システムインテグレータでは、WEB-ERP「GRANDIT」の製品説明デモや、定期的なハンズオンセミナーを実施しています。もしERPの導入をご検討している場合には、システムインテグレータにお問い合わせいただければ幸いです。

今回ご説明致しました各導入方法で「どの方法がいいのか?」を、経験豊かな当社メンバーと是非一緒に進めてみませんか?


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