ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、直訳すると「企業資源計画」。日本では、1990年代後半から普及されたといわれています。資源要素(ヒト・モノ・カネ・情報)を一元的に管理・配分を最適化していく経営戦略です。
昨今このようなERPをパッケージ化したITソリューションが増えています。しかし、種類が多く、さらに比較サイトまで複数あり、何を基準にして選べばいいかわからないということにならないでしょうか。
そこで本記事では、
- おすすめERP比較サイト
- おすすめ国産ERPの紹介
- ERP選びのポイント
など、ERP比較サイトにおける特徴とERPシステムの選び方のポイントまで解説していきます。
おすすめERP比較サイト【6選】
ERPシステムの紹介、比較をしているサイトの6つ集めました。
- IT review
- BOXIL
- LISKUL
- 起業LOG
- ITトレンド
- QEEE
それぞれサイトの全体的な特徴と、そのサイトを活用するメリットについて解説していきます。
1.IT review
データ分析からITインフラ、マーケティング、ERP、AI、ECなど様々なSaaSサービスを比較検討できるレビューサイトです。自動で価格表が作成できるなど、比較する際に便利な機能を持っており、独自のAIシステムによって検索履歴からおすすめのシステムも選定してくれます。
▼サイトの主な特徴
- 掲載ツール数日本No.1
- 比較表を自動作成
- AIが製品診断
- ビジネス課題や目的に沿って製品・サービスを選べる
▼利用することで得られるメリット
ソフトウェア・クラウドサービス・ハードウェアがどのように評価されているか、導入する会社規模でリアルタイムに比較できるのがポイント。各カテゴリーでは基礎知識、導入効果、選定のポイントなど、他システムとの連携方法や詳細情報を得ることができます。
▼ERPの比較・ランキング・おすすめ製品一覧
https://www.itreview.jp/categories/erp
2.BOXIL
法人向けクラウドサービスの機能比較サイトで、マーケティング活動を自動化していくサービスや、リード獲得、育成、営業、クロージング、フォローまで自動化するサービスなど、様々なSaaSサービスとマッチングを図ってくれるサイトです。
業務効率化やコスト削減につながるツールの使い方などを、様々な切り口でわかりやすく解説した無料ガイドも掲載しています。
▼主な特徴
- 掲載社数3,000社
- 月間発生リード数30,000件以上
- 口コミ機能、比較項目、利用者の声などをもとにした5段階点数評価機能
▼利用することで得られるメリット
ユーザーは特定のニーズに対して、類似する複数のクラウドサービスを機能単位で比較することが可能です。
▼ERP徹底比較 - クラウド製品&システムのおすすめ | 導入メリット・デメリット
3.LISKUL
LISKULはWebマーケターにとって役立つマーケティング情報や、リスティング広告の運用ノウハウなどを提供している情報メディアです。システムやサービス、商品など比較記事も多く掲載されており、ノウハウ系メディアらしく、一記事ごとに盛り込まれた情報量が多く網羅性が高いといえるでしょう。
▼主な特徴
- SEOを狙った記事構成
- 関連するホワイトペーパーや資料のダウンロードができる
- マーケター目線の情報が多い
▼利用することで得られるメリット
単なる比較で終わらず、ノウハウをしっかりと学びつつ製品やシステムの選び方を知ることができます。比較対象のものを詳しく知りたいのであればおすすめのメディアです。
▼情報管理に役立つERPとは?│おすすめシステム13選を徹底比較!
4.起業LOG
起業LOGも前述したLISKUL同様に、比較サイトではなくノウハウ提供と資料ダウンロードが用意された情報メディアです。対象としているのが、起業家、経営者といった経営を直接指導する人材なので、経営層に向けた情報を発信しています。
企業に変わってノウハウ記事を提供し、質の高いリードを提供することがサイトの目的です。
▼主な特徴
- ノウハウ系メディアなので情報量が多い
- 「○○ツール 比較」というキーワードでSEOをしている
- 法人ITサービス、インタビュー、決算公告といったカテゴライズをしている
▼利用することで得られるメリット
企業に対して質の高いリードを送客することが目的ですが、どこかの企業のオウンドメディアではないので、中立的な立場で比較することに重きを置いています。したがって、よくある公平な比較がしたいのに、あきらかにどこかのサービスを推しているサイトとは違った情報が得られるでしょう。
▼【比較27選】もう迷わない!おすすめのERPサービスを徹底比較!
https://kigyolog.com/service.php?id=18
5.ITトレンド
ITトレンドはIT製品の業界最大級の比較・資料請求サイトで、ユーザーは会員登録など不要でサイトを利用することができます。欲しい情報があれば、気になる資料をまとめて請求することが可能です。IT製品・サービスに特化しているので、IT製品のレビューや比較を知りたいという場合に役立つでしょう。
▼主な特徴
- IT製品・サービスに特化している
- 利用ユーザーは1,000万人以上
- IT系比較サイトで業界最高峰の利用率
▼利用することで得られるメリット
IT製品の比較検討を行う際に、とにかく種類を網羅したいという方におすすめ。その理由は製品数やカテゴリー数が国内最大級に多いことにあります。掲載製品数が約1,900件でカテゴリーは319以上。豊富な製品数から比較することができるでしょう。
▼ERP(統合基幹業務システム)最新の資料請求ランキングから比較
https://it-trend.jp/erp/ranking
6.QEEE
QEEEは、比較がメインのサイトではなくビジネスの総合ポータルサイトというスタンスをとっています。サイトからスポットコンサルといって、各部門の専門性を持った有識者へ限定的なコンサルを受けられたり、資料請求やノウハウを学んだりすることが可能です。
▼主な特徴
- スポットコンサルによって専門家に相談ができる
- 比較メディアというよりもノウハウ系メディア
- 会員登録が必要
▼利用することで得られるメリット
受動的に情報を得るだけでなく、自分が必要としている情報を専門家に聞きに行くことができる。広く浅くというよりも、深く情報やノウハウが知りたいという時に活用すると役に立つでしょう。
▼ERPパッケージ22選を比較!自社に合った製品を選ぶポイントとは
https://qeee.jp/magazine/articles/3704
おすすめ国産ERPをご紹介
本記事でも、おすすめのERPを2つご紹介します。
共通しているのは両方とも「国産」のERPであるということです。
1.GRANDIT
13社のプライムパートナーからなるコンソーシアム方式で運営され、業務の統合度や操作の一貫性が高い、中堅・大企業向けの純国産ERPです。オンプレミスでもクラウドでもどちらでも対応しています。
製造業・流通・卸売業における全業務範囲をカバーできる統合型のシステムとなっており、その中でも特に製造・工事業に強く、見積・受注から保守サービスまでを一元管理することが可能。グローバルにも対応もしており、多通貨、多言語、海外取引などの機能に標準で搭載しているので、企業の海外進出もサポートできます。
必要な機能を段階的に追加していけるので初期費用を抑えられるのも魅力です。1,200社以上の導入実績も持っているので安心して導入できるでしょう。
2.HUE
世界初の人工知能型ERPとなっており、人工知能がデータを分析して学習するという特徴を持っています。人工知能機能はバックオフィス業務に搭載され、自動で行う解析と学習によってユーザーの利便性を向上させることが目的です。具体的な機能の詳細については公表されていません。
導入企業で発生した機能のギャップを、業種・業態特有の要件や商習慣を汎用的な機能として組み込んでいます。モジュールとしては、人事、給与、勤怠・工数管理など、18モジュールが提供されており、利用形態はクラウド型が基本です。
ノンカスタマイズコンセプトとしていますが、すべての企業がカスタマイズ不要というわけではありません。製品が自社にフィットしなければ、別途アドオン開発を行う必要があります。
他にも9つの国産パッケージを細かく比較した解説記事をご用意しております。ぜひこちらもご覧ください。
▼国産ERPパッケージ9選を比較
https://products.sint.co.jp/grandit/blog/erp-products-comparison
ERP選びの4つのポイント
次にERP選びをする際のポイントをご紹介します。比較サイトを見て選ぶ際も、個別にベンダーの公式サイトから選ぶ際も、以下の4つのポイントをおさえて自社に合ったERPを見つけてみてください。
- 自社の規模と合っているか
- 自社の業務と合っているか
- 柔軟に対応することができるか
- 長く利用することができるか
1.自社の規模と合っているか
ERPを提供しているベンダーは、使用する企業の規模を想定してシステムを構築しています。企業の規模によって変わってくる点は、利用する従業員数、支店や店舗数、国内だけでなく国外まで広がるかどうか、動かす金額の大きさなど様々です。
規模が変われば、基幹業務に必要なソリューションも変わります。
例えば、中小企業のような小規模な企業であれば、必要の無いシステムを搭載していることによってコストが高くなるERPは不向きです。その場合は、企業の成長に合わせてシステムや機能を追加していけるERPがおすすめでしょう。
会社の規模はERPを選ぶ際の大事な指標になります。
2.自社の業務と合っているか
実際にどういった業務で効率化を図りたいかによっても必要な機能は変わってきます。ERPにはそれぞれ標準で搭載されているモジュールに違いがあるので、会計、人事、生産管理など、どの業務に対応したシステムを持っているのかよく確認して選びましょう。
例えば、自社が既に会計ソフトを導入しているなど、一部の管理システムを導入している場合は、既存のシステムと連動できるかどうかも重要です。連携できないとなると、移行作業や一部データが引き継げない、使い勝手が変わってしまって現場が慣れるまで大変といった弊害が発生します。
業務効率化や経営判断を助けるために導入するのですから、自社の業務にしっかりとマッチするERPを選ぶことが大切です。
3.柔軟に対応することができるか
運用しながら企業の体制に応じて変化させていけるかどうかも、ERP選びには重要なポイントです。具体的な例として、クラウド型とオンプレミス型違いで説明します。
まず、クラウド型はインターネット上のクラウドシステムによって提供されるタイプです。新たに専用の設備を取り入れなくても良いので、全体的にコストが抑えられるのですが、提供される枠組みが決まってるので細部までカスタマイズすることはできません。しかし、他のクラウド型システムとの連携をとることで柔軟性を確保することもできます。
対してオンプレミス型は、自社専用のシステムを構築するためコストがかかります。しかし、オープンなインターネット環境は使わずに自社専用のシステムを構築するので、より最適なERPシステムとして機能するでしょう。しかし、コストがかかっている分、クラウド型と違って他のシステムへ切り変えることはハードルが高くなるので、長年同じシステムを使い続ける傾向があります。
このように柔軟性にもとらえようによっては幅があるので、よく検討して導入しましょう。
4.長く利用することができるか
柔軟性の項目とも重なるのですが、長く使い続けるには自社の変化や成長に応じてカスタマイズができる、あるいは機能を追加することができるといった要素が必要となるでしょう。
ERPは企業の経営判断を助け、現場の効率をよくするためのシステムです。そのためには柔軟性や拡張性がかかせません。
自社の規模、業務内容に合っていること、そして柔軟性、拡張性が高いこと、これらの要素がERPを長く使い続けるために必要です。
バックオフィス業務改善ならシステムインテグレータ
多くの企業で人手不足が大きな課題となっていますが、バックオフィス業務にはいまだに属人化した作業やアナログ業務が残っており、企業の成長と発展を阻む大きな壁となっています。
バックオフィスの業務プロセスを最適化することで、コスト削減や属人化の防止だけでなく企業全体の生産性向上にもつながります。
当社はERPをはじめとする情報システムの豊富な導入実績をもとに、お客様一人ひとりのニーズに合わせた最適な改善策を提案します。業務の洗い出しや問題点の整理など、導入前の課題整理からお手伝いさせていただきます。
バックオフィス業務にお悩みをお持ちの方は、お気軽に株式会社システムインテグレータまでご連絡ください。
まとめ
今回ご紹介した製品・論点だけでなく、検討するとなるとより細かい部分を比較する必要があります。そこでより深くご理解いただけるように、国産のERPを比較した資料をご用意しました。
ERPを検討する上で、必ず比較するポイントについてマトリクス形式でまとめております。また、ERPを比較検討する上で考慮すべき基本的なポイントや、おさえておきたいポイントなどもまとめましたので、ご検討の際にぜひお役立てください。
- キーワード: