プロジェクトの成功は、PMO支援がカギって本当?(Vol.82)

 2020.07.28  株式会社システムインテグレータ

日々プロジェクト管理に携わっているみなさん、こんにちは。
さっそくですが、みなさんはプロジェクト管理をしていく中でPMOからの支援を受けていますか?
頭を真っ白にして、「うーん・・・?」「どうだろう・・・」と考えた方もいるのではないかと思います。そもそもPMOとはPMBOKによると「プロジェクト・マネジメント・オフィス(Project Management Office)」の略称のことで、「プロジェクトに関連したガバナンス・プロセスを標準化し、資源、方法論、ツールおよび技法の共有を促進するマネジメント構造」と示されております。つまりプロジェクトを成功に導くために、第三者的な立ち位置からプロジェクトを支援するという役割を果たします。
またPMOには支援型、コントロール型、指揮型の3つのタイプが存在します。その中でも支援型は、その名の通り、実際のプロジェクトに対する支援を中心に活動する役割を果たすと定義されており、近年プロジェクトの成功は、このPMO支援がカギになるとも言われております。
今回はそのPMO支援がなぜプロジェクトの成功のカギとなるのか、3つの観点から考察していきます。

その1:プロジェクトに必要なスキルを、トレーニングを通して支援することができるため

プロジェクトは規模や開発環境により、必要なスキルがガラっと変わってきます。例えば金融業や公共インフラ業のように昔から存在するシステムは、現在のシステムではなかなか使われていない手続き型プログラム言語が採用されております。一方で最近のスクラッチ型のシステムやAPIは、オブジェクト指向型のプログラム言語が採用されることがほとんどです。
ある日、AリーダとB君は、金融業の既存システムをメンテナンスするプロジェクトに配属されることが決まりました。以下はその時の会話になります。

プロジェクト内部での会話

Aリーダ:「さっそくだけど、今回アサインされたプロジェクトの開発言語はCOBOLらしいね。B君COBOLの開発経験はある?」

Bリーダ:「COBOLはないですね。Javaなら開発経験があるので何とかなると思っていたのですが、色々調べると、書き方もコンパイルの仕方も全然違うみたいですね。昔の言語なので、本屋に行っても参考書もなかなか置いてないですし、不安ですね・・・」

Aリーダ
:「そうか。とりあえず勉強するしかないね。でも方法を考えないといけないな・・・」

上記の会話のように、これまでオブジェクト指向型のプログラム言語しか触ってこなかった人が、手続き型プログラム言語を触ることは大変困難になります。そのため、AリーダはPMO担当のCさんに相談をしました。

PMOへ相談

Aリーダ:「新しく始まるプロジェクトでCOBOLの知識が必要になるのですが、何か参考になる情報はございますか?」

Cさん:「ありますよ。過去に同様案件を実施したことがあって、開発環境とサンプルのソースコードが残っています。もしよければ今度時間を取って使い方やコードの書き方をレクチャーしますよ」

Aリーダ
:「本当ですか?ありがとうございます!」

Cさん
:「他の部署でも、多数金融業の案件をやっているみたいなので、関連する知識があれば随時共有とレクチャーをしますね」

というように、PMOはプロジェクトに必要なスキルを、トレーニングを通じて支援することができます。トレーニングの効果はプロジェクトや個人によってバラつきがあるかと思いますが、効率的にプロジェクトを進めるためのきっかけとなることは間違いありません。

プロジェクト終結時・・・

Aリーダ:「Cさん、この度はスキル面で色々と支援していただきありがとうございます。何とか無事にプロジェクトを軌道に乗せることができました。あの時Cさんに頼らなければ、プロジェクト期間中も新しい言語の習得に精一杯で、納期までに成果物を納品することができなかったと思います」
Cさん:「それは良かったです。今後また何かあれば相談してください」

もちろんプロジェクトに、学習期間を含めた予算を積んでいるという場合には、PMOに頼らず独学に学習をしても問題ないのかもしれません。しかし、ほとんどのプロジェクトは、決まった予算内で黙々と作業を進めなければなりません。そのためスキル的な部分で、プロジェクト内部での解決が難しい場合には、PMOに頼ることが望ましいです。

プロジェクト管理に関するお役立ち資料

その2:プロジェクトに対して教訓・テンプレートを与えることができるため

新任でプロジェクトリーダとなった場合、あるいはこれまで経験したことのないタイプのプロジェクトを実施する場合、さまざまな懸念事項が出てきます。例えばスコープの決め方、スケジュール設定の仕方、見積の仕方などをどのように実施したらよいのか、あるいはプロジェクトの進め方そのものがわからないという状態になりがちです。そのような場合、過去の教訓・テンプレートが重要になります。
支援型のPMOはプロジェクトの規模やタイプに応じた教訓・テンプレートをプロジェクト担当者へ提供することができます。教訓・テンプレートの例としては、過去の成功プロジェクトで扱ったWBSやリスクなどが該当します。
ここで作成された教訓・テンプレートのイメージを紹介します。弊社製品OBPM(SI Object Browser PM)には、約17種類(※以下赤枠部分)の教訓・テンプレートを載せておくことができます。これらは過去の成功プロジェクトの教訓を集めたものや、プロジェクトの規模別に作成されたものになります。

<OBPMのドメインマスタ設定画面:17種類の教訓・テンプレートを載せることが可能>

1

<「工程タスク成果物(WBS)」:過去の成功プロジェクトのWBSを載せておくことが可能>

2

OBPM利用ユーザ様の多くは、この教訓・テンプレートをPMOが厳選して作成しているということをよく耳にします。この教訓・テンプレートを一度作成すれば、PMOは各プロジェクト担当者にどの教訓・テンプレートを使えばよいのか、あるいはどのように利用するかを支援することができます。また各プロジェクトの規模やタイプに応じて使いまわすことができるようになります。

その3:状況報告/進捗報告でフィードバックを受けることができるため

PMO制度を導入している会社では、週に数回PMOへ状況報告をしなければならないというケースが多くあります。報告内容は、プロジェクトのQCDの観点、進捗状況、ステークホルダーとの関係などが該当します。

ある日、大規模プロジェクトXの状況報告会に、PMOのメンバが参加した時の会話です。

状況報告会

Aマネージャ:「2カ月前に立ち上がったプロジェクトXですが、バグが多発しており、収束の目途が立っておりません。品質が非常に悪い状況です。」

PMOメンバA:「これは、いつから続いているものですか?」

Aマネージャ
:「約1カ月前ですね」

PMOメンバA
:「何か対策案はありますか?」

Aマネージャ
:「今のところレビューを増やすことを検討しております。本レビュー前に一度中間レビューを挟み、手戻り発生を最小限に抑えようと考えております」

PMOメンバA
:「それだけでは品質を良好曲線へ持っていくことは難しいと考えます。来週より品質A票およびB票を使い、我々で2日に一度のペースで品質チェックをさせていただきます。チェック項目に一つでも「×」がついた場合には、是正していただきます」

PMOメンバB
:「レビューをする際は、妥当性確認ツールAも合わせてお使いください。ツールが自動的にコードの妥当性を判定してくれるので、品質の改善に効果があるはずです。」

上記のように、プロジェクト内部では改善が難しい内容でも、PMOからの支援を受けることができれば、最適なフィードバックやベストプラクティスを選択することも可能になります。その代わりPMOが支援をする際は、徹底して支援することが大切になってきます。このプロジェクトもPMOという厳しい取り締まりがついたことで、きっと良い方向に進むようになるはずです。
とは言え、品質が悪い状況が1カ月も前にわかっていたのにもかかわらず、是正をしていなかったこの状況は良くないですね・・・気を付けましょう!

まとめ

以上、PMO支援がなぜプロジェクト成功のカギとなるのかを考察してきました。いかがだったでしょうか。
PMOは、プロジェクト内部で対処することのできないかゆい部分に対して支援をすることができます。
近年は技術の革新や、新しい生活様式も確立し始め、プロジェクトで発生する問題は多種多様に広がっております。そしてプロジェクト内部では、このような問題に対処することができなくなっているとよく耳にします。日々変化する時代ですが、プロジェクトの成功への道は、このような問題にも対処できなくてはなりません。
そのためPMOが各プロジェクトを支援できるといった環境が非常に重要になってきます。是非、PMO支援型の環境を目指していただけたらと思います。
最後になりますが、当ブログを最後まで読んでいただきありがとうございます。もし当ブログがプロジェクトの成功に少しでもお役立ち出来たら幸いです。

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