キャッシュレス決済は導入するべき?普及率や今後の展望とは

 2020.08.24  株式会社システムインテグレータ

クレジットカードやICカード決済、バーコード決済などキャッシュレス決済が世界的に広がりつつあります。しかし、日本での普及率は世界的にみるとまだ低い水準にあります。この記事ではキャッシュレス決済導入のメリットと日本で普及が伸び悩む要因、今後の展望などについて解説します。

キャッシュレス決済の方法は主に3種類

キャッシュレス決済を行う方法は大きく3種類に分けることができます。まず、それぞれの方法について詳しく解説します。

クレジットカード決済

日本で最も普及しているキャッシュレス決済方法はクレジットカードなどのカードを使った決済です。店舗はカード会社から利用代金を受け取り、利用者は代金をカード会社に支払う仕組みです。大半のカードはVISA、Master、JCBなどの国際ブランドと提携しているので世界中の加盟店で使うことができます。クレジットカード決済は、他の方法に比べ決済上限額が比較的大きいのが特徴です。カード決済には支払いと同時にひも付けされた銀行口座から引き落としされる「デビットカード」を使う方法もあります。こちらは口座残高以上に使いすぎる心配がないという点がメリットです。

NFC決済

お金をデジタルデータ化したものが電子マネーです。電子マネーは、ICチップを内蔵したスマートフォンやカードを専用リーダーにかざす「非接触型決済」と、スマートフォンのカメラと専用アプリで2次元コードを読み取り決済を行う「QR/バーコード決済」に分けることができます。

非接触型決済では「NFC(Near Field Communication)」と呼ばれる近距離無線通信規格が使われており、日本ではNFCに独自のセキュリティ機能などを組み込んだ「FeliCa」が普及しています。FeliCaを使った代表的なサービスには「Suica」「ICOCA」などの交通系電子マネーや「楽天Edy」「WAON」などプリペイド型決済、「iD」「QUICPay」などのポストペイ型決済があります。NFC決済は専用ICカードのほか、ICチップを搭載したスマートフォンのApple PayやGoogle Payなどのアプリで使うこともできます。

NFCのメリットは圧倒的な読み取りスピードの速さにあり、その速度を生かし、交通系の決済で多く利用されています。一方、決済上限額は数万円程度と低めに設定されていることが多くなります。

QR/バーコード決済

スマートフォンのカメラと専用アプリなどを使い、QRコードやバーコードなどの2次元コードを読み取ることで決済を行うのが「QR/バーコード決済」です。支払い方法には消費者が店舗固有のコードなどを読み取る「店舗掲示型(ストアスキャン)」と、店舗側が消費者の固有コードを読み取る「顧客提示型(ユーザースキャン)」があります。

代表的なサービスには「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」「d払い」などがあり、こちらもプリペイド型とポストペイ型があります。

QR/バーコード決済では、スマートフォンやタブレットを読み取りに使えるので、導入コストを比較的低めに抑えられるという点がメリットです。

キャッシュレス決済の普及率はどれくらい?

海外と比較すると、日本は現金を利用する消費者が多いと言われています。

経済産業省が2018年に発表した「キャッシュレス・ビジョン」によると、日本のキャッシュレス決済の普及率は2016年時点で約20%にとどまっており、英米仏など主要各国の40%~60%程度に比べ低めの水準にとどまっています。

日本でキャッシュレス決済の普及率が低い要因の一つは、利用できる店舗が限られている点にあると考えられています。特に個人商店などでは初期費用やシステム手数料などのコストがネックになっているとみられています。

また、決済方法の種類が多すぎることも導入を妨げている面があります。すべての決済手段に対応するのは現実的に難しいけれど、採用する決済手段を絞ることができないということから、キャッシュレス決済の普及が広がらないのです。

利用者側の意識の問題もあります。日本ではキャッシュレス決済に対して不安を感じる利用者も多いのが実情です。特にバーコード決済ではスマートフォンを使いこなす必要がありますが、日本では現金への信頼度が非常に高いため、キャッシュレス決済への渇望が低く、ITリテラシーを高める動機に結びつかないことも原因と考えられます。

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キャッシュレス決済導入のメリット

しかし、キャッシュレス決済導入には店舗側にも大きなメリットがあります。導入のメリットについて解説します。

レジ業務の負担を緩和

「レジ締め」「精算」と呼ばれる売り上げを確認し金額を合わせる業務には想像以上の時間が費やされています。キャッシュレス決済では紙幣や硬貨を数える必要がなく、チェックにかかる時間を減らすことができます。こうして生み出した時間を顧客対応に充てられるので、顧客満足度の向上につなげることも可能になります。

インバウンド需要への対応

海外ではキャッシュレス決済が普及しているため、店舗がキャッシュレス決済に対応すればインバウンド需要を取り込める可能性が高まります。キャッシュレス決済は現金の両替に比べて、手軽で為替レートが有利なことも多く、インバウンド需要と相性がよいという一面があります。昨今はコロナウイルス感染症の影響でインバウンド需要が期待できない状況ではありますが、将来的な再開を見すえて今のうちに体制を整えておくのもよいでしょう。

顧客データを基に売上向上のための分析が可能

キャッシュレス決済を通して収集した顧客データから消費者の購買履歴や平均単価などのデータを分析して、より適切な改善策を打ち出すなど自社のマーケティングを充実させることができます。売上データの管理も現金を扱う場合に比べて容易になり、在庫の最適化などの在庫管理にも生かしやすいという利点があります。

現金取り扱いのコスト軽減

現金を取り扱うためには、現金を数える人件費や輸送費、警備費、ATM設置費など意外にコストがかかるものです。キャッシュレス決済の導入でこれらの費用を節約できます。

キャッシュレス決済は今後どうなる?

最後に、今後のキャッシュレス決済の展望について解説します。経産省の「キャッシュレス・ビジョン」で、国は2025年までにキャッシュレス決済の普及率を40%程度まで高め、将来的には世界でも高水準となる80%まで普及率を高めることを目標として打ち出しています。Visa社の委託調査によると、クレジットカード払いが利用できる場所が今より多かったら「もっとお金を使うと思う」と訪日外国人の6割以上が回答しています。キャッシュレス決済が普及すればこうした需要をつかむことができると考えられており、早期の対応が期待されています。

PayPayやSquareなど導入費用や決済手数料を割安にするキャンペーンを行う事業者も現れており、導入のハードルは下がりつつあります。国もポイントの還元などキャッシュレス決済の普及を推進する具体的な施策を打ち出しており、今後の動向にも注目が集まっています。

参照:経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」2018年4月

まとめ

日本では依然として現金への依存度が強く、キャッシュレス決済の普及率はいまひとつ伸び悩んでいるのが現状です。しかし、実はキャッシュレス決済導入のメリットは多く、導入キャンペーンを行っている決済事業者も増えています。この機会にキャッシュレス決済の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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