【解説】売上拡大に必要なECサイトの機能

 2020.01.23  佐藤 嘉彦

こんにちは。システムインテグレータの佐藤です。

近年、企業のIT投資戦略において、顧客とのタッチポイントのデジタル化が存在感を増してきています。小売業においては、例えばAmazon GOのような無人店舗やAIの画像認識による顧客の店舗内での行動の分析など、実店舗のスマート化が新しい取り組みとして注目を集めていますが、それに関連してECサイトが単なるデジタル上の販売チャネル以上の意味合いを持つようになってきており、デジタルを活用した顧客エンゲージメントを高める一連のプロセスの中心になってきています。

しかしながら、全ての企業で同じようなECサイトが求められているわけではありません。例えば実店舗を持っている企業と、EC専業の企業では求められる機能は異なります。そして、求めるものが異なれば当然、最適なECサイトの構築方法も異なってきます。

今回は、皆様の運営されているECサイトにどのような機能が必要か解説していきたいと思います。

ECサイト構築のポイント  求める機能を定める

自社にあった構築方法を選ぶには、まずはそもそも自社がECサイトに何を求めているか、ECサイトを使って何をしたいのかを明らかにする必要があります。

ECサイトは、モノやサービスを販売することのできるWebサイトです。ですから、インターネット上の店舗というような言い方もよくされますし、役割が変化してきているとは言え、ほとんどの場合販売チャネルとしての機能を最優先とされます。

販売チャネルとして売上を伸ばそうと考えたとき、

「来店者数」×「転換率(購入率)」×「客単価」×「リピート率」

に分解して見ることが一般的だと思いますが、この数字を改善するアプローチはビジネスの方針によって様々で、このアプローチの方針によってECサイトに求めるものが変わってきます。

来店者数を増やす機能

販売するには、まずはお客様に来店してもらう必要があります。実店舗の場合は出店場所を検討する際に商圏を考える必要がありますが、ECサイトの場合はインターネットの特性上ほとんどのケースで、商圏は日本全土(あるいは全世界)になります。ECサイトでも商圏を気にする必要がある代表的なケースとしてはネットスーパーなど、自社配送で素早く細かく届ける必要があるビジネスが挙げられますが、それ以外のECビジネスではあまり商圏を気にすることないでしょう。多くの場合、お客様との物理的な距離の制約を来店してもらうにあたって気にする必要はありませんので、ポイントは「いかに効率よくお客様に来店してもらえるように出店するか」になります。言い換えると、「集客コストを抑える機能」が求められているわけですが、このコストを抑えるためのアプローチは様々です。

この集客コストを抑えるアプローチについて、ケース別で考えていきたいと思います。

老舗ふとんメーカーA社の場合

A社は老舗のふとんメーカーです。これまで直営の実店舗で自社製品を販売していましたが、売上がここ数年横ばいなので、売上拡大を目的にECビジネスに参入することを決めました。

このケースですと、老舗のメーカーなのでブランドの知名度は高く、Googleなどの検索エンジンからのサイトへの流入が期待できるだけでなく、実店舗があるので接客やチラシやPOPなどを活用しECサイトへの誘導も行うことができます。「近くに店舗がなかったので買ったことなかったけど、ECで買えるならA社のふとんが欲しい」という目的買いすら期待できます。

この場合、ブランドという既存の資産を活用することができるので、ECサイトへの集客コストは小さく抑えられると考えられます。つまり、集客コストを抑えているのはそのブランド力の高さになるので、ECとしてはそのブランドイメージを毀損させない、むしろさらに高めるという観点で運営できるということが、A社のECサイトに求めるものになるでしょう。

ブランドイメージを高めるためにはブランドのストーリーを表現するコンテンツが重要となります。ECサイトとしてはコンテンツを容易に編集する機能が求められます。ECサイトのCMS機能については、こちらでも紹介しておりますので、合わせてご覧ください。

SI Web Shopping CMSオプション

有名お菓子メーカーB社の場合

次に、お菓子メーカーのB社のケースについて考えていきたいと思います。

B社は老舗のお菓子メーカーで、B社のお菓子を食べたことのない人はほとんどいない、というくらい日本国内に浸透しています。B社のお菓子は卸売業者を通し、小売店に卸され、一般消費者に販売されます。B社は、消費者に向け直接販売することで中間コストをなくした新たなビジネスを立ち上げることにし、ECサイトを構築することにしました。この新しい直販モデルでは既存の販売チャネルへの影響を考慮し、これまでのブランドの商品は販売せず、このビジネスモデル用の全く新しいブランドを別会社で立ち上げて新ブランドの商品のみ販売することになりました。

この場合、新しいブランドの立ち上げになりますので、まずお客様に認知してもらわないことには自社のECサイトに訪れてもらうことはできません。ここで考えられる選択肢としては、自社でブランドを認知してもらうためのプロモーションを積極的に行うか、Amazonや楽天市場といったようなモールに出店することが考えられます。

まず前者のブランド認知のためのプロモーションについて考えていきたいと思います。潤沢な予算があるのであれば、巨額のプロモーション費用を投下し、例えばTV CMなどを活用して一気に認知を取っていくこともできますが、「集客コストを抑える」という観点においては、いきなりTV CMを流すよりも、SNSを活用したプロモーションやキャンペーンを展開し、一定のブランド認知を獲得した後に実行するというやり方になるでしょう。その場合、キャンペーンページの立ち上げや各種プロモーション用のコンテンツの作成・公開を柔軟かつ素早く行えることがECサイトの機能として求められます。また、キャンペーンやTV CMの放映によって急激にサイトへのアクセスが増加する可能性があります。サーバが落ちないように、大量のトラフィックに耐えられる仕組みが欠かせません。

後者の楽天市場やAmazonといったECモールに出店するケースについて考えていきます。モールにはすでにたくさんのお客さんが来店される仕組みがあるので、モールまでの集客コストは気にする必要は一見ないように思えます。しかし、モールに出展し販売を行うと売上に対し一定の販売手数料(システム利用料)が発生します。この販売手数料にモールまでの集客コストが含まれているというわけです。

また、モール内には自社以外のたくさんの商品が出品されているので、同カテゴリの商品間での競争に勝たなくてはなりません。モールのサイト内広告を利用する場合は、販売手数料に加えた集客コストが必要となります。モールに出品する場合、自社ECサイトを一から立ち上げるよりも容易にスタートすることができるので初期コストを抑えられますし、大量のアクセスに対応するためのインフラコストも考慮する必要はありませんが、自社の商品ページまでの集客コストという観点においては一概に安価であるとは言い切れません。ECモール内での集客コストを抑えるには、システムの機能面ではなく、製品戦略や価格戦略、品質の高いバナーなどのクリエイティブを用意するプロモーション戦略がポイントになると言えます。

また、販売チャネルを拡大するという観点では、複数のECモールに同時に出品することも検討する必要があります。ただし、出品先が増えれば増えるほど、管理の手間が煩雑になります。一般的にはモール連携サービスを利用し、一括管理を行うことで少ない手間で複数の販売チャネルを活用するという手法が選択されます。

モール連携サービスについてはこちらでご紹介しています。
楽天・Yahoo!・Amazon モール連携機能

新アパレルブランドを展開するC社の場合

若手デザイナーが独立し立ち上げたC社のケースについて考えていきたいと思います。

C社は「エレガントなのに、自分らしく自然でいられるルームウェア」をコンセプトとした自社ブランドのアパレル製品を製造販売しようとしています。ブランドの世界観を直接ユーザに届けるために、直販のみでの販売を検討しています。

この場合、何もかもが新しい取り組みになるものの、大きな資本があるわけではないので、とにかく低コストで集客を行わないとなりません。低コストかつ、ブランドのイメージを届けることを考えると、やはりSNSを積極的に活用することになるでしょう。ブランドの魅力を伝えることのできるクオリティの高い写真を投稿する必要はありますが、集客という観点においてはECサイトに求めるものはあまりないと言えます。強いて挙げるならば、A社のケースと同様にブランドイメージを毀損させず、むしろ伸ばすデザインがECサイトに求められることになります。

SEO対策

ここまでの3つのケースでは取り上げませんでしたが、一般論として、Webサイトへの集客はSEO対策も重要とされています。「軽い 羽毛布団」であったり、「話題のお菓子」であったり、「おしゃれ ルームウェア」といったようなキーワードで上位表示を狙うには、ECサイトというよりオウンドメディアやコンテンツマーケティングの分野の話になってきます。

もちろん、ECサイト内でオウンドメディアを運営したりコンテンツマーケティングを実践したりするケースはありますが、ECサイトそのものの機能とは基本的には別の議論です。ブランド名や商品名で検索されたときに上位に表示されること自体は、その名前がユニークであれば難しいことではありません。ただし、名前で検索してもらうには、そもそも名前を知ってもらわないことには始まらないので、別のプロモーションが必要となります。

オウンドメディアを運営し、たくさんのコンテンツを用意することでブランド名や商品名以外のキーワードで上位表示、集客を狙うことは可能ですが、問題は運営コストです。良質な記事を量産することができるかどうかがオウンドメディア運営のポイントとなりますが、おそらく自前でコストを抑えつつそこまでのコンテンツを用意できるケースはあまり多くないでしょう。

今回取り上げたケースのうち、A社の場合は例えば睡眠に関するオウンドメディアを運営し情報を発信することで、自社コンテンツの上位表示による集客、ブランドイメージの向上を狙うことができると考えられますが、B社とC社のケースだといわゆるお役立ちコンテンツがポイントになるとは考えづらいと言えます。SEO対策が重要でないというわけではありませんが、集客コストを抑えるという観点において効果があるかどうかはビジネスの業態によって異なります。

ECサイト構築パッケージ・サービス比較表

転換率(購入率)を高める機能

ECサイトを構築するにあたり、サイトへの集客がいくらうまくいったとしても、購入してもらえないことには販売チャネルとしてはあまり意味がありません。集客と同様に転換率(CVR)は重要な指標です。

ECサイトでの転換率は、一般的に購入回数(コンバージョン回数)÷訪問者数(セッション数)で算出されます。100人の訪問者がサイトにアクセスし、3回注文された場合、CVR(コンバージョンレート)は3%となります。転換率に着目して販売の効率を見ると、100人中1人しか買ってくれないサイトと50人中1人買ってくれるサイトだと、後者のサイトは単純に効率が倍と言えます。転換率の悪いECサイトで集客を続けるのは、大きな穴の開いたバケツに大量の水を流し込んでいるようなものと言っていいでしょう。この穴を小さくしていこうとする考え方が、CVRを改善するという考え方になります。

このCVRは、ECサイトの作りやデザイン、コンテンツによっても変わってくるのですが、販売している商品によっても異なってきます。例えば、チケット販売サイトに「何か気になるコンサートがないか」という情報収集を目的としてアクセスすることはあまりないでしょう。「このコンサートのチケットが欲しい」という目的があってアクセスするので、そのECサイトのCVRは高くなります。

一方で、特にこれといった目的の商品があるわけではなく、気になった商品を見つけたら買おうというような情報収集目的のアクセスが多いサイトの場合、CVRは低くなります。例えば、アパレルのECサイトはそのような情報収集目的の訪問が多いサイトの一つです。もちろん、雑誌やSNSで気になった商品を買いに来るという指名買いのお客様も訪問しますが、多くは「もし気になる商品があったら買おう」「新しい商品出ていないかな」という気軽に気持ちでサイトに訪問します。こういったサイト訪問者の属性やサイトに訪問する動機によって、転換率を向上させるために必要な仕組みは変わってきます。

指名買いの多い有名チョコレートブランドDの場合

指名買いの多い有名チョコレートブランドDのケースについて考えていきます。

ベルギーに本店を置くD社は、世界的に有名なチョコレートブランドを展開しています。バレンタインデーやホワイトデーが近づくと、Dのチョコレートを求めて多くの訪問者がDのECサイトにアクセスします。Dのチョコレートは通年で販売しているレギュラータイプの他、バレンタインシーズンに限定した特別仕様のものが展開されています。

コンテンツの整理とA/Bテスト

このケースですと、「バレンタインデーの贈り物としてDのチョコレートが欲しい」という指名買いと「D社の○○というチョコが欲しい」という指名買いの2パターンが考えられます。

前者の場合では、口コミやメディアからD社のことを知り、「どうやらD社のチョコが良さそうだ(と思うけど、本当のところはどうなのだろう)」という状態でサイトに訪問していると考えられます。この状態のお客様に買っていただくには「やはりD社のチョコは良い」と思っていただく必要があります。この場合、ブランドそのものに価値を感じていただく、商品そのものに価値を感じていただく、あるいはその両方に価値を感じていただく必要があるのですが、その価値を訴求するためのコンテンツを用意したとしても、そのコンテンツにたどり着いていただけないことにはまるで意味がありません。

後者の場合も同様で、具体的に「○○というチョコが欲しい」という状態でサイトに訪問していただいているのに、その目的のチョコがなかなか見つからないなんてことになってしまっては、せっかく購入いただくチャンスを逃すことになってしまうかもしれません。

目的の情報に簡単にアクセスしていただけるようするに、TOPページのコンテンツを整理し、どこに何の情報があるのか、ひと目でわかるようにする必要があります。具体的にはランディングページになるだろうページのデザインと、グローバルナビのようなメニューを整理する必要があります。「D チョコ ○○」のようにGoogleなどの検索エンジンで検索し、直接その情報にたどり着くケースもありますが、「商品名までは覚えていないけれどもD社のチョコだということは覚えている」というケースも想定する必要があります。広くプロモーションを展開している商品はTOPページから簡単にアクセスできるようにすることで、指名買いで訪問したお客様の離脱を防止し、CVRを改善することが期待できます。また、「バレンタインデー特集」や「友チョコ向け 2,000円以内のチョコ特集」のように、用途別に特集を組むことで、探しやすさをサポートすることも重要です。

このようにコンテンツの整理を考える上でポイントとなるのは、「どのような整理が最も成果がでるのか」のPDCAサイクルを回すことができる仕組みを用意できるかどうかです。結局自身の頭で「これがわかりやすいに違いない」と考えたとしても、検証、改善する仕組みがないと本当にその整理、デザインが正解なのかどうか誰にも判断することができません。PDCAを効果的に回していくには、A/Bテストを実施できる仕組みや、アクセス分析を通して、素早くコンテンツの差し替えや変更ができるCMSの仕組みが必要となります。

入力フォームの最適化(購入フローを簡単にする)

目的の商品まで素早くアクセスできたとしても、会員登録や購入フローが煩雑だとそこで離脱されてしまう可能性があります。特に今回のケースでは、指名買いが多いことが想定され、購入に対するモチベーションが高い状態ではありますが、ピンポイントでのプレゼントを目的に利用されることが多いと考えられます。日常的に買うわけではなく、ただ一度買えればいいのです。この場合、購入方法が簡単でないと「今回だけなのにこんな面倒くさいことやってられない」となってしまう可能性も高いと言えます。

実際「カート落ち」という言葉があるくらい、カートに商品を入れたまま購入に至らないユーザは少なくありません。プロモーションのコストを投じ、購入の後押しとなる優れたコンテンツを作成するコストを投じたにもかかわらず、最後の購入する段階で離脱されてしまうほど悲しいことはありません。

例えば「全角でしかフォーム送信を受け付けない住所入力画面」があったとします。これは、連携先のシステムの都合などで半角文字の送信を制限していると考えられますが、ユーザの立場からすると知ったことではありません。長々と名前や住所など個人情報の入力が終わり送信のボタンを押した後にたくさんのエラーが出てしまうと、「もう面倒くさい」「不親切だ」などのネガティブな感情を抱かれてしまい、離脱されてしまうかもしれません。入力した直後にエラーとして表示してもらえるならまだしも、全てのフォームの入力を完了し「次へ」のボタンを押した後に大量のエラーが表示されたとなるとユーザのストレスは相当なものとなります。一昔前だと、エラーという表示が出るだけでなく、入力内容が全て消えてしまうサイトもありましたが、そのレベルのECサイトはもう存在しないと信じたいところです。

このように情報の登録画面であるフォームでの離脱を防ぐには、

  • エラーの値が入った場合は、すぐにわかるようにする
  • 全角でも半角でもOKにする
  • 後どれくらいの入力項目が残っているかを表示する

などの対策が有効です。

これらの対策を実装するには、こういった入力補助に特化したEFO(Entry Form Optimization)ツールを採用するか、独自にECサイトを改修するかのどちらかになります。

もし、購入していただくにあたって不要な項目(例えば会社員であるとかの属性)が残っているようであれば、項目そのものの見直しも平行して進めるべきです。こういった属性の情報は顧客を理解することに役立ちますが、離脱されるリスクがある状態の画面で行う必要はないでしょう。

購入後のアンケートなどで補完することができるのであれば、画面を分けてしまった方がいでしょう。

画面を分けたアンケート機能のイメージはこちらをご覧ください。
ECサイトに最適なアンケート管理機能

ソーシャルログインを実装する

ソーシャルログインとは、LINEやFacebook、twitterなどのSNSのアカウントを利用してサイトにログインする仕組みのことです。入力フォームを簡単にするだけでなく、そもそも持っているSNSアカウントでログインできる仕組みを用意することで会員登録のハードルを下げることができます。ただし、SNSから連携される情報だけでは購入を完了できないことがほとんどです。例えば送付先の住所の情報などはSNSに登録していないこともありますし、twitterなどの場合本名で利用していないケースもあります。

ソーシャルログインを実装することで確かにハードルを下げることはできるのですが、前項で紹介した入力フォームの最適化はソーシャルログインを実装したとしても検討する必要があります。

ソーシャルログインはソーシャルPLUSというツールが有名です。
https://socialplus.jp/

ユーザの利用したい決済方法を実装する

今ではクレジットカード決済のできないサイトはほとんどありませんが、中には例え有名なブランドであってもその1回の買い物のためにクレジットカード情報を入力するのは面倒と思ってしまうユーザもいるかもしれません。

仮に携帯のキャリア決済や、Amazon Payのような決済方法が用意されていれば、クレジットカード情報を入力する必要がなく、スムーズに買い物することができます。

今回のチョコレートブランドDのケースでは、そのブランドのメインターゲットまでは触れていませんでしたが、仮に若年層をターゲットとしたブランドだった場合、若年層はクレジットカードを保有していない率が他の年代よりも高いため、クレジットカード以外の決済方法を充実させることがCVRの改善の役に立ちます。

一般的なECサイトに用意されている決済方法についてはこちらでまとめておりますので、合わせてご覧ください。
決済機能

品揃えが豊富な総合通販サイトEの場合

次に品揃えが豊富な総合通販サイトEのケースについて考えていきます。

Eは食品から書籍、家電製品、アパレルからアクセサリまで豊富な品ぞろえが特徴のECサイトです。販売している商品は100万点にも及びます。品揃えが豊富なだけでなく、値段設定が手頃であることもユーザの心を掴んでいるポイントです。分割支払いの手数料を無料にする、ポイントを3倍にするなどのお得なキャンペーンを武器に集客を行っています。

充実した検索方法の実装

Eは100万点の商品を取り扱っているので、どうやっても全ての商品をTOPページで表現することはできません。カテゴリ別などわかりやすく商品を整理することはもちろん重要なのですが、カテゴリ別に分けたとしても商品点数が100万点にもなると、カテゴリすら多岐に渡って、どこのカテゴリに欲しい商品があるのかを探すのも一苦労です。

このとき、活躍するのがサイト内検索の仕組みです。サイト内検索がまるでついていないECサイトはあまりありませんが、単にキーワードで検索できるというだけでは今回のケースでは不十分です。Eに訪問するユーザは具体的に欲しい商品が決まっているというよりは、興味のある商品やお買い得な商品があったら買おうというユーザなので、検索をするにしても具体的な商品名で検索するわけではありません。

類義語・表記揺れ対応

例えば、フロア用掃除道具(住居用ワイパー)の替えのシートを探しているお客様がいたとしましょう。住居用ワイパーとは床をふけるワイパー状の掃除道具です。持っている住居用ワイパーは「○○ワイパー」のような有名な商品名ですが、類似商品は世の中に多く出回っており、そのお客様は自分の持っている住居用ワイパーと異なるブランドの替えシートであっても安ければ構わないと考えています。

ですが、「○○ワイパー」以外の呼び方を知らないため、「○○ワイパー」が欲しいわけではありませんが、検索しようにも「○○ワイパー」と入れるしかありません。もし、Eが「○○ワイパー」の商品を入荷しておらず、類似の別商品だけを扱っていた場合、「○○ワイパー」で検索したとしても0件という表示になってしまいます。このお客様が根気強いお客様であれば、「○○ワイパー」以外にどんな呼び方で検索すればいいのか考えた上で、何度もチャレンジしていただけるかもしれませんが、気軽な気持ちで見ているそこまで本気で欲しいわけではないお客様だった場合、「ないならもういいや」とサイトを離れてしまうかもしれません。

このようなケースを避けるために、類義語登録のできる検索システムを用意する必要があります。例えば「○○ワイパー≒床拭き≒掃除シート」のように、類義語登録をしておくことで、異なる商品名であっても、同じような別の商品を検索結果に表示させることができます。また、表記揺れに対応しておくことも重要です。表記揺れ対応とは、例えばですが「どら焼き」でも「ドラヤキ」でも「ドラやき」でも、同様の検索結果を返すことができるようにする対応のことです。「床拭きシート」では出てくるのに、「床拭きしーと」で検索結果が0件ということを避けることができます。

サジェスト検索

ユーザはGoogleの優秀な検索エンジンに慣れ親しんでいます。正確なキーワードでなく、ある程度ざっくりとしたキーワードでも意図したものに近い検索結果を返してくれる体験に慣れているので、ある程度いい加減な検索方法でも対応する必要があります。特にスマートフォンだと長文の検索キーワードを入れるのが億劫で、長い商品名を正確に入力することはあまり期待できないかもしれません。ユーザが商品にたどり着くまでのストレスをいかに減らすことができるかどうかがポイントとなります。

こうした検索はしたいけど、長文を正確に入力したくはない、というユーザに対応するのが、「サジェスト検索」機能です。Googleなどの検索エンジンでも、1文字入れただけで検索バーの下に検索候補が出てくると思いますが、この検索候補を提案(サジェスト)してくれる機能がサジェスト検索です。前項で紹介した類義語・表記揺れと合わせて対応することで、素早く商品情報にアクセスしてもらうことができるようになります。

絞り込み検索

他にも商品を検索するにあたり自由なキーワードだけでなく、「価格帯」や「色」、「サイズ」や「ブランド」などで絞り込みながら検索をしていく仕組みも重要です。欲しい商品を目掛けてピンポイントで検索するわけではないので、広いキーワードで検索した後に並び替えをしたり、絞り込んだりしながら気になる商品を見つけるわけです。特にEのケースだと様々なカテゴリの商品が並んでいるサイトになるので、絞り込みの項目も商品のカテゴリ毎に適切なものが表示される必要があります。

例えばパソコンを探しているときは、デスクトップかノート型かといった大きな括りの他、CPUやメモリなどのスペックの情報で絞り込みができる必要があります。

一方探しているのが洗濯機であれば、選択可能な容量で絞り込みができるべきですし、アパレルであればサイズや色で検索できるべきでしょう。

検索機能の詳細についてはこちらでご紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
ECサイトに最適な検索機能

コンテンツのパーソナライズ(レコメンド)

前項では検索機能について触れましたが、なんとなく訪問したユーザはそもそもキーワード検索で商品を探そうとしないかもしれません。その場合、訪問したECサイトのページに表示されているコンテンツ、商品を上から順番に眺めていくわけですが、人気の商品から順番に並べたとしても、その人にとってその商品が刺さるかどうかはわかりません。

Eの場合、男性も女性の偏りもあまりなく、幅広い年代のユーザが訪問するサイトになるので、人気順で並べてしまうとどうしても通り一遍の構成になってしまいがちです。男性ユーザに対して、人気の化粧品を表示しても、プレゼントの需要がないとは言いませんが、基本的にはあまり意味がないと言っていいでしょう。訪問したユーザの属性に合わせてコンテンツをパーソナライズすることで、興味を持ってもらいCVRを改善することが期待できます。

3rdパーティのデータでコンテンツをパーソナライズする

初めてサイトに訪問したユーザで、会員登録前でもコンテンツのパーソナライズを行うことができます。これは外部の第三者が提供するデータを活用することで実現するのですが、仕組みとしてはブラウザのCookieを活用し、そのCookieに関連している第三者のデータベースから属性情報を連携してもらい、その情報を元にパーソナライズをする、という仕組みになります。ですので、前提としてその3rdパーティのデータが使えるような仕組みを構築する、あるいはそういった3rdパーティデータを使ったパーソナライズを実現することのできるサービスを導入することが必要となります。

どのような情報が連携されてくるかは、どの3rdパーティのデータを活用するかによって異なるのですが、性別や趣味・嗜好、世帯年収などの情報を受け取ることもできます。この仕組みを活用することで、初回訪問のユーザであってもコンテンツをパーソナライズすることができます。

アクセス元情報でパーソナライズする

例えば、「家電 格安」といったようなキーワードでGoogle検索して総合通販サイトEに訪れたユーザがいたとします。仮に季節が冬だったとしましょう。このとき、TOPページに表示されるべきなのは「数量限定!訳あり タラバガニ 2kg」ではなく、「冬を快適に過ごす あたたか暖房家電特集」であるべきなのです。全ての検索でこのように訪問したユーザが検索に使用したキーワードがわかるわけではありませんが、検索キーワードを取得できる場合、このようなパーソナライズを行うことが可能です。

また、検索結果からではなく、表示される検索連動型広告経由であれば、設定したキーワードに応じてコンテンツを出し分けることもできるので、広告パフォーマンスを上げるという観点でも役に立ちます。

また、広告キャンペーンを行っているのであれば、どのキャンペーン経由からのアクセスなのかの情報を活用してコンテンツを出し分けることもできます。転換率の観点においては、広告の内容に応じたランディングページを用意した方が理想的ではありますが、その準備ができないのであれば、せめて1stビューに表示されるコンテンツをキャンペーンの内容に変更できるようにすべきでしょう。

広告キャンペーンに限らず、遷移元のサイトに応じてコンテンツを出し分けることも可能です。

サイト内の行動でパーソナライズする

総合通販サイトEに10回訪問したことがあるが、まだ1度も買い物をしたことがないユーザがいたとします。なぜ10回も訪問しているのに、1度も買い物をしたことがないのか本当の理由は直接聞いてみないことにはわかりませんが、何かに引っかかって購入まで至っていないと考えるのが自然でしょう。

もしそのユーザがとあるブランドのバッグの商品詳細ページを何度も訪れ、長い時間閲覧していたとします。そのブランドのバッグが欲しいのは明白です。ではなぜ購入に至らないのかを考えると、「格安のサイトだから本物かどうか不安」「もうちょっとだけ安ければすぐ買いたい」といったような理由があるのではと想像できます。

仮に前者のような不安を持っているユーザに購入してもらうには、本物である、安心して大丈夫、といった後押しをする必要があります。その商品商材ページで最初から表現できていればそのような不安を抱かせることもないのかもしれませんが、少なくともこのユーザは商品詳細の情報だけでは不安を解消できていないのです。このとき、ポップアップなどで「Eの安さの秘密」であったり、「本物保証」といったような、なぜ安いかの透明性であったり、品質や偽物を仕入れないための努力を表現するようなコンテンツのバナーを表示し、そのページに誘導してあげることで、不安を解消し購入につなげることが期待できます。

もし本物かどうかを気にしているのではなく、「もう少し安くなれば」と考えている場合にはクーポンを表示することが有効でしょう。クーポンの施策は利益率を落とす諸刃の剣ではあるので、あまり多用すべき施策ではありませんが、誰彼にばら撒くのではなく、後ひと押しで購入してくれそうなユーザにだけプライベートオファーとして表示させるのであれば、効果を最大化することが期待できます。

またこのようの購入の後押しとしてコンテンツのパーソナライズを行うだけでなく、特定のブランドの商品を複数見ているようであればブランドの特集ページを案内したりするなど、閲覧ページとマッチするコンテンツをパーソナライズすることで、サイト内の回遊性が改善し、結果としてCVRの向上が期待できます。

こういったパーソナルオファーはWeb接客ツールというもので実現することができます。Web接客ツールについてはこちらのページでご紹介しています。
スマホEC向け販促&Web接客ツール

購入履歴や登録された会員属性に応じてコンテンツをパーソナライズする

前項までは初めてサイトに訪問したユーザや、まだ商品を購入したことのないユーザに対しても実施できるパーソナライズでしたが、実際に購入してもらった商品の情報や登録された会員情報を活用したパーソナライズも欠かすことはできません。ただし、購入データがあったとしてもそれをどのようなアルゴリズムでパーソナライズ、レコメンドに活用するか、PDCAサイクルを回して改善を続けることが重要です。

確かにただのアクセス分析よりも実際の購入データの方が価値あるように思えるのですが、1週間前にエアコンを買った人にエアコンをレコメンドしたところで、買ってくれるとはあまり思えません。一方で、有名な例ですが「おむつの横にビールを並べたら売上が伸びた」のように、一見関係がなさそうな商品でも近くに並べることで売上が伸びることもあります。ジーンズの商品詳細の下にオススメ商品として並べるべきなのは、他のジーンズではなく白いTシャツなのかもしれませんし、白いスニーカーなのかもしれません。

ただ、ここでポイントになるのは「一緒に買われる商品」を表示することと、「その人が好きそうな商品」を表示することは、だいぶ目的が違います。前者の「一緒に買われる商品」を表示することは、この後に紹介する「客単価を上げるための施策」と言えます。一方後者の「その人が好きそうな商品」を表示することは、「まずコンバージョンさせるための施策」と言えます。それでも一緒に買われている商品ということは、この商品を好きな可能性も高いと言えますので、結果として同じアルゴリズムで表示させる場合もあるかもしれません。ですが、このようにどういう目的でパーソナライズするのかを考えることなしに、単純なレコメンドをしてしまうとエアコンを買った人にエアコンをレコメンドする、といったようなことにつながってしまいます。

パーソナライズも仕組みを入れて終わりというものではなく、PDCAを回しながら改善を続けていくことが重要です。

レコメンド機能についてはこちらでもご紹介しています。
ECサイトに最適なレコメンド機能

客単価を上げる機能

ここまで「いかにサイトに訪れてもらうか」と「いかに購入してもらうか」という観点で必要な機能について紹介してきましたが、ここからは「客単価を上げる」ために必要な機能についてまとめていきたいと思います。

客単価を分解すると「1商品あたりの値段」と「1購入あたりの個数」に分けられます。この2つを伸ばすための機能について同じようにケース別で考えていきたいと思います。

有名青汁メーカーFの場合

有名青汁メーカーFは、野菜不足な現代人の栄養バランスをサポートするための水に溶かしてタイプの青汁です。古くからTV CMを展開し「苦い!苦い!おかわり!」というキャッチフレーズは30代以上の誰もが知っているほど有名です。メインの販売チャネルは電話ですが、近年メインターゲットの中高年もスマートフォンからFのECサイトに訪問するようになりECの売上比率が伸びてきています。これまでは電話オペレータによる案内で客単価の向上を狙っていましたが、売上比率の増えてきたECサイトでも客単価を向上させる施策を注力していくことになりました。

アップセルによる客単価アップ

アップセルとはよりグレードの高い商品を勧めて客単価を向上させる施策のことです。Fの取り扱う商品の中で青汁はスタンダードな商品の位置付けで、同じ栄養補助商品でももう少し安いものや、もっとリッチなものも取り揃えています。

ここで注目しなくてはならないのはユーザが求めていることです。仮に青汁を購入しようとしているユーザがいたとします。「理由はないけどとにかく青汁が飲みたい」というケースはほとんどないでしょうから、「栄養バランスが崩れていると感じていて、健康のために野菜の栄養素を手軽に取りたい」という目的で青汁にたどり着いたと考えるのが自然でしょう。

と考えると、このユーザは「栄養バランス」や「含まれている栄養そのもの」に関心があることに気付きます。もし、「ちょっと値段は上がるけど、もっと豊富な栄養が入っている○○があるよ」と伝えることができれば、そちらの商品を買ってくれるかもしれません。うまく誘導することが出来たら、アップセルによる客単価の向上の成功となります。うまく誘導するには、どのタイミングで上位の商品があると伝えるかが重要なポイントになります。

基本的には青汁を目掛けてきているわけですから、転換率を上げる観点においては青汁をカートに入れるまでの導線はシンプルであるべきでしょう。実際、健康食品のランディングページは1ページでシンプルなものが多いです。と考えると、アップセルにつながる情報、オファーを提示するべきタイミングはカートに商品を入れた後、かつ変更ができる画面、つまりカートの最初の画面といえます。

支払い方法や届け先を設定した後に購入する商品を変更するとなると、再度それらの情報を入力し直す手間が発生してしまうかもしれません。再度同じような情報を入力させてしまうとそこで離脱してしまうかもしれないので、まずはカート内容の変更ができる画面の下に「もっといい商品があるよ」とオススメしてあげるのがいいでしょう。もしくは購入完了画面、お試し期間終了後など「顧客の財布のヒモが緩んでいる」タイミングでアップセルをオファーすると効果的です。

健康食品の場合、30日の定期コースと60日の定期コースのように期間によって値段が変わる定期購入の場合もあります。60日コースの方が当然1注文あたりの単価が高いので長期のコースにすることがアップセルと言えます。ただし個人的には、この議論はどちらかというと1注文あたりの単価を高めるという観点より、継続利用を促進してLTVを高めるという観点での議論と捉えた方がいいと考えます。

仮に、まだ買ったことのないユーザが長期の契約をしたとします。そのユーザが商品に対し、もし何か不満を持ったとしたら、短いお試しの期間で同じ不満を抱いたのと比べて支払ったコストが大きい分、その不満も大きいものとなるでしょう。当然その先のリピートは見込めず元も子もなくなってしまいます。短い期間であっても不満を持たれたら結局リピートにつながらないのであれば、最初に長期で契約してもらった方がいい、という発想もありますが、あまり誠実とは言えず、悪い口コミが広がるかもしれないリスクが生まれると言えます。まずは試してもらう、気に入ったら長く使ってもらうといったステップを踏む方が良い評判を増やし、長期の利用者を増やすことにつながると考えると、いきなり長期を進めるのは将来的な売上において良い影響を及ぼさないかもしれないという観点で、アップセルと言えないかもしれません。実際、最初は無料、あるいは格安のサンプルを使ってもらうというステップを踏んでもらうケースは多く、これは新規CVのハードルを下げるとともに、顧客のLTVを向上させるためのエンゲージメントを高める施策とも言えるでしょう。もっとも、Fの商品はほとんどリピートされず、最初にどれだけ高いプランを買ってもらうかが勝負だとしたら話は別ですが、そんな状態ではビジネスを長続きさせるのは難しいので、ここでは考えないことにします。

EC専業の家電ECサイトGの場合

EC専業の家電ECサイトGは、EC専業の強みを生かした価格戦略で売上を伸ばしているサイトです。自社ECサイトだけでなく、楽天やAmazon、Yahoo!などのモールにも出店しており、幅広くオンラインの販売チャネルを展開しています。近年ではオリジナルブランドの格安家電も市場に投入しており、家電のコスパを重視するユーザを中心にファンが拡大しています。

クロスセルによる客単価アップ

クロスセルとは、複数の商品を合わせて購入してもらうことで1コンバージョンあたりの客単価アップを狙う施策です。家電の場合わかりやすいのは、オプション商材やメンテナンス商品を合わせて買ってもらうように促すレコメンドでしょう。

例えば空気清浄機の商品詳細ページのカートに入れるボタンの周りに、「よく一緒に購入されている商品」として、交換用のフィルタなどを表示することで、合わせ買いを促すことができます。このようなレコメンドを行う場合、「この商品に関連するのはこの商品」という紐付け(ルール)が必要になってきます。

こういったルールベースのレコメンドではなく、実際の購買履歴のデータからアルゴリズム等で合わせて購入される可能性の高い商品を表示させる方法もあります。CVRを向上させるレコメンドの紹介でも触れましたが、「とあるスーパーでおむつの横にビールを陳列したらよく売れるようになった」、といった事例は、「なぜ」の仮説は立てられても本当のところはよくわからないものです。

このようにユーザの視点に立った上で、価値のあると思われる合わせ買いの提案をすることと、アルゴリズムに基づいた、説明はつかないが買ってくれる可能性が高いものを提案することの両方を見やすく提示することがポイントと言えます。

これらのレコメンドを実現するためには、関連商品を登録できる機能を用意すること、レコメンドエンジンを採用すること、レコメンドエンジンに購買データなどを連携できるようにすることが求められます。

オファーのタイミングや場所は商品詳細ページの購入ボタンの近くや、アップセルと同様にカート画面など購入に直結している場面で実施すると効果的でしょう。

リピート率を上げる機能

最後にリピート率を上げる機能についてまとめていきたいと思います。リピート率ですので、少なくとも1回以上過去に購入いただいたことのあるユーザに再購入を促すための機能となりますが、サイトやブランドのファンになってもらうための機能や施策は、来店者を増やすためのコンテンツづくり(ブランディング)と重なりますので、それ以外の観点でまとめていきたいと思います。

ファストファッションブランドHの場合

ファストファッションブランドHは、コスパの高いベーシックな衣料を製造・販売するSPA(製造小売業)です。日本全国に多くの実店舗を展開していますが、近年ECに注力しておりEC化率が年々大きくなってきています。

メールやチャットでのパーソナライズされたオファーによるリピート購入促進

例えば、昨年の夏に涼感が売りの肌着を購入したユーザは、今年も似た商品を購入してもらうことが期待できます。マス向けに季節性商品の広告を出稿することも重要ですが、過去に購入いただいたユーザに直接案内を出す方が手っ取り早いと言えるでしょう。

ポイントとなるのは、

  • 対象者を簡単に抽出できるかどうか
  • 様々なタッチポイントで接触できるようになっているかどうか

です。

当たり前ですが、「昨年『サラサラ肌着』を買った人」の抽出ができなければ、そもそも案内を出すことができません。全て目で見てチェックしないとわからない状態というのはあまりないと思いますが、購買履歴は別のシステムで管理されていてマーケターが自由に操作することができない、という状態だと簡単に抽出ができる状態とは言えません。

簡単に抽出ができないと、手間がかかり、素早く施策を実行できない、ということになります。また、リアルタイム性の高いキャンペーンを行いたい場合は、必要なデータと高頻度で連携する必要があるため、1つのシステムの集約されている、あるいは連携されている、という状態が必要となります。

また、顧客とのタッチポイントは昔と比べて多様化しています。電話、FAX、DM、紙媒体、看板、TVといった昔ながらのタッチポイントの他、メール、チャット、SMS、スマホアプリ、デジタルサイネージ、Web広告など様々な方法で顧客と接点を持つことができるようになっています。

昨年「サラサラ肌着」を買ったことのある人にオファーを出そうと考えたとき、まず思いつくのはメールでの案内でしょう。確かにメールでの案内はまだまだ効果のある施策ですが、自分ごととして振り返るとプライベートのメールボックスをチェックする頻度は年々少なくなってきているのではないでしょうか。プライベートのコミュニケーションの多くはLINEなどのチャットツールがメインとなっているユーザが増えてきていることを考えると、チャットツールでのオファーも有効な打ち手でしょう。

その他、アプリのプッシュ通知、パーソナライズされた紙のDMなど様々な打ち手がありますが、それぞれが別のシステムで実行しないとならないとなるとマーケターの負荷はとても大きいものになります。その場合、メールでもチャットでもスマホアプリのプッシュ通知も管理できるマーケティングオートメーションツールを導入することで、その負荷を下げることができます。ここでは購買履歴を元にしたパーソナライズオファーについて触れてきましたが、「何度も特定の商品を見ているが購入していない人」や「カートに商品を追加したが、購入しないままサイトを離れた人」などECサイト上のアクティビティをベースにオファーを出すということも有効な打ち手です。

ECサイトとしては、Web上のトラッキングができるマーケティングオートメーションツールと連携させる機能が必要となります。一般的にはマーケティングオートメーションツールで発行されるタグを入れるだけで済む、と紹介されているケースもありますが、マーケティングオートメーションツールによって必要な情報が異なっており、そのままだと仕様が合わないというケースもあります。そのためツールに合わせて情報を渡せるようにしておく必要があります。

メールを活用したマーケティングオートメーションについてはこちらのページでご紹介しています。
ECサイトに最適なメールマーケティング機能(メルマガ機能)

EC機能のスマートフォンアプリとの連携についてはこちらのページでご紹介しています。
スマートフォンアプリへの対応

まとめ

いかがでしたでしょうか。

一口に「ECサイトの売上を上げる」と言っても、ビジネスの内容によって必要な機能が異なることがお分かりいただけたかと思います。そのため、ビジネスの内容によって自社が選ぶべきECサイト構築パッケージも異なってきます。

弊社がご提供するSI Web Shoppingは大規模ECビジネスを展開する事業者様向けにご提供しているパッケージソフトウェアです。規模が大きくなるほど、多数のシステムとの連携や複雑なビジネス要件を実現する柔軟性が必要となるため、そういったECサイトの開発に最適化するという思想で開発されたものとなっております。

今回は売上を上げるための機能という軸でご紹介して参りましたが、ECサイト構築を検討する上では他にも考慮しなくてはならないポイントがまだまだあります。

ご興味のある方は、以下の資料をダウンロードいただき、ECビジネスを拡大させるためのパッケージ選定のポイントについてご覧ください。

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