ecサイト構築パッケージの選び方

 2017.09.07  株式会社システムインテグレータ

これからECサイト構築へ取り組む企業、以前ECサイト構築に失敗した、リニューアルしたい、という企業に向けて、今回は「ECサイト構築パッケージの選び方」を紹介していきます。

ECサイトを構築する方法としては、パッケージ導入以外にもクラウドサービスの利用やOSS(オープンソースソフトウェア)をベースにした開発、またはフルスクラッチ開発などがあります。数ある構築方法の中でも、コスト、機能、開発、セキュリティのバランスが整っているのがパッケージ導入での構築です。

ECパッケージの導入は、フルスクラッチよりも導入コストが低く、クラウドサービスよりも機能面、開発面、連携面で優れています。さらにOSSよりもセキュリティや保守を受けられるという点で、安全な運用を可能にします。これらの理由から、パッケージ導入によるECサイト構築に取り組む企業が多いことでしょう。

しかし、パッケージ導入も選定ポイントを押さえていなければ、自社にとってベストな製品を選ぶことはできません。ここで紹介するECサイト構築パッケージの選定ポイント、正しい製品選定をするための基準作りを参考に、自社にとって最適な製品選びを実現してください。

6つの選定ポイント

ポイント1.ライセンス形態はECサイトの成長を阻害しないか

ほとんどの場合ECサイト構築はECビジネスの拡大を目的に検討されます。そしてビジネスが拡大するに連れて、サーバ台数やCPU数は増強していく必要があります。

パッケージのライセンス形態がサーバ台数やCPU数に依存する場合、ビジネスの拡大にライセンス費用が足かせになります。特にサーバをクラウド上で構築している場合、必要に応じたスケールアウト、スケールアップが容易というクラウド環境のメリットを気軽に享受することが出来ないと言えます。

導入コストを下げる方法としてはクラウドサービスを利用するか、OSSを導入するということも考えられます。しかし、クラウドサービスではインフラ・機能的に不足する部分も多く、OSSではセキュリティ面や運用面で不安が残ります。

そこで有効なのが、ECサイト構築パッケージの中でも「サイトライセンス型を選ぶ」という選択肢です。

EC消費者意識調査

サイトライセンス型とは1サイトにつき1ライセンスという計算になるので、サーバ台数やCPU数に比例してライセンス費用が高額になることはありません。サイト規模が大きくなってもライセンス費用が変わらないので、将来に渡りECサイトの利益を阻害しないパッケージ導入ができます。

ポイント2.要件変更に柔軟に素早く対応できるか

コスト、機能、開発、セキュリティのバランスが整っているとはいえ、“完全なパッケージ製品”となるとソースコードのブラックボックス化という懸念点が残ります。ECビジネスは変化する顧客の購入体験のトレンドにキャッチアップする必要がある為、カットオーバー後に継続的な追加開発を行う必要があります。

そして、その追加開発は自社のビジネスのスピードに合わせて実現される必要があります。そう考えたとき、一般的なパッケージ製品はソースコードがブラックボックス化されており、どうしても開発スピードはパッケージベンダーに依存する形になってしまいます。

一方パッケージ製品の中でも一方ソースコードを公開しているパッケージ製品であれば、ブラックボックス化のリスクはないので一見問題がないように思えますが、開発フレームワークが一般的なものかどうかという論点もあります。例えプログラムソースが公開されていても、一般的でない独自のフレームワークで作られている場合、誰でも容易に開発出来ずベンダーに依存してしまうという点においてはブラックボックスとなっているソース非公開のパッケージ製品と変わりがありません。ベンダーに依存しないということを考える際、ソース公開の可否の他、開発フレームワークが一般的なものかどうかという点についても考える必要があります。

他の論点として更に、そのパッケージ製品は追加開発が容易なアーキテクチャになっているかという論点もあります。追加開発が出来ない製品はほぼありませんが、「追加開発に適しているかどうか」は追加開発の可否とは異なる評価軸です。仮にプログラムソースが公開されていて、開発フレームワークが一般的であっても、構造上ちょっとした追加開発であっても影響範囲が大きくなってしまい、改修の工数が余計にかかってしまうパッケージ製品であれば、スピーディな追加開発は結局難しいものとなります。

「プログラムソースは公開されているか」、「一般的な開発フレームワークで作られているか」、「追加改修に適した構造になっているか」の3点が、柔軟でスピーディなECシステム改修が実現できるかどうかを判断するポイントになります。

ポイント3.将来のトランザクション増加への耐久はあるか

ECサイトを構築し、広告の運用や継続したPDCAサイクルを回すことによりアクセス数は堅調に伸びていくとします。集客力の高さは売上にダイレクトに影響する要素ですので、あらゆる手段を用いてお客様を自社のECサイトに誘導しなくてはなりません。ただし、このとき、構築したECサイトが大量のトランザクションに耐え得るものでなかった場合、広告やキャンペーンに費やした費用が無駄になるだけでなく、売上機会の損失、信用を損なうというマイナスの結果をもたらすことになってしまいます。

そのような事態を発生させないために、ECサイト構築パッケージを選定する上で大量のトランザクションに耐えうるアーキテクチャの製品を選定することが求められます。

ポイント4.高いセキュリティは確保しているか

ECサイトを運営していく上での心配事といえば、サイバー攻撃による会員情報の漏えいなどです。昨今サイバー攻撃が深刻化していることで、様々なECサイトが被害に遭っています。セキュリティ会社のトレンドマイクロの調査によると、49.1%のECサイトがサイバー攻撃の被害に遭ったことがあり、そのうち32.9%が1,000万円以上の被害額が生じたと回答しています。

引用:企業におけるECサイトのセキュリティ実態調査2016

ECサイト構築パッケージを選定する際には、そのアプリケーションが持つセキュリティ機能をしっかりと見定めるだけでなく、第三者機関のセキュリティ認証を取得しているかを確認するようにしましょう。

ポイント5.外部システムやサービスなど多様な連携先を持っているか

ECビジネスの規模がある程度大きくなってくると、ECサイト構築パッケージだけでは業務が回らなくなってくることがほとんどです。仕入や在庫や売上を管理する販売管理システムとの連携や、POS連携、外部決済サービスの利用、マーケティングツールの導入など、様々なシステムやサービスとの連携が欠かせなくなってきます。

特にオムニチャネル対応のECサイトを実現するためには連携機能は必須となります。このためパッケージ選定のポイントとして、多様な連携先を持っていることも条件の一つです。

ポイント6.UX(顧客体験)を意識した画面や機能を提供できるか

UXとは、顧客視点でECサイトデザインや機能を考え、快適な購買体験を提供するためのビジネス概念です。UXを最適にすればECサイトのビジネス価値が高まり、顧客満足度を向上させることができます。従って、パッケージが柔軟なカスタマイズに対応していて、UXを意識したECサイト設計ができるかどうかも重要になってきます。もちろんスマートフォンやタブレット端末などのモバイルデバイスを考慮して、あらゆるデバイスに対応させることは言うまでもありません。 [RELATED_POSTS]

正しいECサイト構築パッケージ選びをするための基準作り

ここまでECサイト構築パッケージ選びのポイントについて紹介しましたが、ただポイントを押さえるだけでは自社にベストなパッケージ選びはできません。パッケージ選定に入るために、次のような基準作りが重要になります。

長期事業戦略を立てる

ECサイト構築パッケージは無形減価償却資産として5年の耐用年数を持っているので、少なくとも5年間の事業戦略を立てるのが定石です。

将来の会員数増加や、売上増加を考慮する

ECサイトを正しく運営していれば会員数や売上は増加していきます。その増加率をある程度予測しておくことで、どの程度のインフラを整えればいいか、どのパッケージを選定すれば良いのかが絞られてきます。また、最近ではAWSなどのIaaS基盤に対応したSI Web ShoppingなどのECサイト構築パッケージもありますのでインフラの需要予測などをする必要もなくなりつつあります。

“必要のない機能”まで定義する

「あの機能が必要だ」と機能要件を定義することはあっても、必要のない機能まで定義することは少ないでしょう。しかし、機能過多のパッケージを間違って選定してしまわないためにも、“必要のない機能”まで定義することは大切です。

コスト比較という概念を捨てる

導入コストが低ければ安く済む、コストが高いほど良いパッケージだという固定概念はECサイト失敗のもとです。ビジネスとして成り立つECサイトを構築できるかどうかは、コストではなくパッケージの性能や、いかに自社に最適な製品かで決まります。

まとめ

ECサイト構築パッケージ選びは簡単ではありません。しかし、ここで紹介したポイントをすべて押さえた上で選定しなければ、自社にとって最適なパッケージ選定は難しいでしょう。最適なパッケージを選び、利益を出せるECサイトを構築するためにも、ここでの選定ポイントを念頭置いていただければと思います。

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