ECサイト構築手法のパッケージとASPを比較!|ASPとSaaSの違いとは?

 2020.04.10  株式会社システムインテグレータ

インターネットが広く用いられる現代、多くの売買がECサイト上で行われるようになりました。パソコンやスマートフォンで商品の購入ができるECサイトは非常に便利なものであり、新たにECサイトを導入して利益を増やしたいと考える企業も少なくないでしょう。

ECサイトの構築には、主に「パッケージ」と「ASP」の2つの方法があり、それぞれメリット・デメリットがあります。また、特にASPと混同されやすいSaaSも存在します。

この記事では、ECサイト構築に適したパッケージとASPの解説に加えてSaaSとの違い、さらにおすすめできるサイト構築サービスをご紹介します。

ECサイトの構築はパッケージ?ASP?

パッケージとは、ある程度開発が進んだフレームワークをもとにECサイトを構築する方法です。ASPとは「Application Service Provider」の略で、業務用アプリケーションソフトをネットワーク経由で提供するサービス、またはその事業者のことです。

それぞれの特徴は以下の通りです。

パッケージ

パッケージとは、ECサイトに必要な基本機能がパッケージ化されているシステムを指します。パッケージは、安定したサイト運営が必要になる大規模ECサイトに向いています。パッケージ内には、初期からカート機能、受注・売上管理、顧客管理などECサイト運営に必要な機能が備わっています。運営管理とメンテナンスをパッケージ販売元に委託できるため、利用者の技術力は要求されません。

パッケージは必要な機能が備わっているのですが、システムを稼働させるのに必要なサーバなどは含まれておらず、別途用意する必要があります。

ECパッケージの比較はこちらの記事で詳しくご紹介しております。

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ASP

ASPはECサイト構築の中で最も手軽な方法です。特別なソフトや開発作業が不要で、誰でも簡単にECサイトを構築できます。システムソフトウェアはASP側で管理し、ECサイト側に手間がかかりません。

ASPは小規模から中規模のECサイトに向いていますが、大規模なECサイトに対応可能なASPも存在します。

ASPには無料ASPと有料ASPが存在します。

無料ASPは、初期費用と月額費用が無料で使えます。インターネットの専門知識を必要とせず、簡単にECサイトを立ち上げられます。

一方、有料ASPは、初期費用と月額費用を合わせても概ね1万円以内で始められるサービスです。無料ASPと比べて、サポートと機能面が充実しています。外部ツール連携による機能拡張に対応しやすく、新しいサービスを比較的早く利用できます。

ASPと混同されやすい「SaaS」とは?

ASPと混同されやすいサービスに、SaaSと呼ばれているものがあります。SaaSは「Software as a Service」の略です。

クラウド(SaaS)とは、ユーザーがソフトを導入せずにインターネットを介してコンピューティング、データベース、ストレージ、アプリケーションなどのシステムを利用できるサービスです。

クラウド(SaaS)のメリットは、自動でバージョンアップできることです。クラウドのシステムに運用会社が提供している共通プラットフォームを利用しているため、システムが自動的に最新バージョンにアップデートされます。

一方クラウド(SaaS)のデメリットは、カスタマイズ性に限界があることです。最大のメリットである自動バージョンアップを行うため、自動バージョンアップに干渉する機能に対してのカスタマイズはできません。

ASPとSaaSの関係

ASPとSaaS呼び方は違いますが、利用するユーザからすると一見大きな違いがないように考えられます。しかし、実際には以下のような違いが存在すると言われています。

・1つの環境に対する顧客数の違い

ASPは、1人の顧客に対して1つの環境を構築する「シングルテナント」と呼ばれる方式で提供されていると言われています。

対してSaaSは、1つの環境を複数の顧客やシステム、アプリケーションが共同で使う「マルチテナント」と呼ばれる方式で提供されていると言われています。

ただし、マルチテナントで運営されているASPもあれば、シングルテナントで提供されているSaaSもあるようなので、やはりユーザとしては明確な違いを意識する必要はないのかもしれません。

・言葉が指す対象の違い

ASPは、クラウド経由でサービスを提供する事業者やビジネスモデルを指します。対してSaaSは、事業者やビジネスの中で提供されるソフトウェアを指します。

ECサイト構築パッケージ・サービス比較表

パッケージとASPのメリット・デメリット

ECサイトの構築にはさまざまな方法がありますが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。

パッケージとASPの具体的なメリット・デメリットは以下の通りです。

パッケージのメリット・デメリット

パッケージのメリットは高いカスタマイズ性を持っていることです。

ASPやSaaSと異なり自社独自の環境で運用するので、その範囲においては自由にカスタマイズができます。

また、充実したサポート体制もメリットに挙げられます。パッケージ提供元の企業により導入から運営管理までサポートを受けられるため、安心して事業を展開することができます。

パッケージのデメリットはASPと比較し、初期コストがかかることです。ライセンス費用、カスタマイズ料金、インフラ・サーバーなどの環境整備費用などで数千万円の初期費用がかかる場合もあります。

さらに自社独自の環境で提供されているため、機能追加やバージョンアップを行う度に追加費用が必要となります。

また、パッケージや販売元の選定、カスタマイズ仕様、環境設計、テストなどの事前準備が多く必要になるため、導入までにかかる時間も長くなりやすい問題もあります。自社独自の要件が少ない場合はパッケージ型でない方が良いと言えます。

ASPのメリット・デメリット

ASPのメリットは初期コストが安いことです。ECサイト運営のために高価な費用や長い準備時間をかける必要がなく、気軽に運営を始められます。

また、ASPは提供側がシステム管理やアップデートを定期的に行ってくれるため、最新の機能や万全なセキュリティ対策を利用できます。

ASPのデメリットはカスタマイズ性に乏しいことです。多くのASPは、複数の利用者が使えるように使用できる機能が標準的なものに絞られています。そのため、独自仕様のサービスに対応できない場合があります。

セキュリティ対策をASP提供側が行ってくれますが、それだけでなく顧客情報も提供側が管理します。ASPが提供する機能以上のことができないこともあり、自社システムと連携可能なインターフェースの有無を確認する必要があります。

ECサイトの構築にパッケージを利用したほうがいい企業

ここでは、ECサイト構築にパッケージの利用が適している企業の特徴をご紹介します。

中・大規模なECサイトを構築したい

パッケージは、ある程度規模の大きなECサイトを構築・運用したい場合に向いています。

サイトの規模を大きくするためにはより多くの利用客が必要であり、そのためにサイトの構成・デザインを利用客が使いやすいものにしなくてはなりません。

また、サイトの規模が大きくなると管理側の負担が増大していくため、フロントサイドの機能だけでなくバックオフィス側にもたくさんの自社業務を効率化するための機能が必要となります。

さらに、大規模なECサイトはクリスマスなどに急増するアクセス数にも耐えられる強固な環境を作るべきです。

これらはいずれも自社に合わせたサイト構築が必要であり、柔軟にサイトを作れるパッケージの利用が適しています。

ECサイト構築の初期費用を確保できる

ECサイトの構築にある程度以上の初期費用を出せるような予算がある場合もパッケージは適しています。ASPやSaaSは初期費用が安い反面、利用している限りサービス利用料を支払い続けなくてはなりませんが、パッケージの場合ランニングコストはサーバ利用料やセキュリティソフトウェアの費用や保守費用のみです。

パッケージを利用する際には、ライセンス購入費用、開発・導入費用などが発生するためASPと比較すると初期費用が高くなってしまいますが、5年、10年での総コストで比較した場合、変わらないケースもあります。

そのため、「事前にASPなどでECサイト運用の実績を積んでおり、ECサイトに関するノウハウが蓄積されて資金的にも余裕がある」「元々商品の販売で大きな会社になっているが、新たにECサイトを導入してさらに販路を広げたい」などの状況ではパッケージ利用を積極的に考えて良いでしょう。

独自デザイン、機能を持つECサイトを構築したい

自社独自のデザインや機能を提供するECサイトを構築したい場合はパッケージの利用がおすすめできます。

パッケージを利用するとECサイトの機能やデザインを非常に細かくカスタマイズできます。そのため、他社と異なるオリジナルのデザインで閲覧者の目を引いたり、独自の割引や予約特典などを導入したり、より有利な販売が可能です。

また、既存の自社システムとの連携も容易に行えるため、従来の顧客データとECサイトの顧客データを一本化することもできます。

ECサイトの構築にASPを利用したほうがいい企業

前章ではパッケージを利用したほうがいい企業の例をご紹介しましたが、続いてはECサイト構築にASPの利用が適している企業の特徴をご紹介します。

小規模なECサイトを構築したい

ASPは、あまり規模の大きくないECサイトの構築に適しています。

ASPは導入・維持コストが非常に安く、アップデートも利用者自身で行う必要がありません。とても手軽にサイト活用ができるため、個人・小規模な団体でECサイトを運用する場合や、ECサイトを上手く活用できるか試してみたい場合などにASPの利用をおすすめします。

近年は、ASPを利用してECサイト運用を始めて、軌道に乗って規模が大きくなってきたところでパッケージ利用に切り替えるというパターンが多く見られます。

リソースを確保できない

ECサイトの構築に必要な人員・費用などをあまり多く確保できない中小企業にもASPは向いています。

パッケージでECサイトを構築・運用するためには、多くの人手や予算を使って長期間の準備が必要です。大企業であれば余裕がありますが、多くの中小企業は社員が少なく経営規模も小さいためあまり余裕がありません。

充分なECサイト構築リソースを確保できない場合、安価で手早く利用できるASPを使ってサイト運用を行うと良いでしょう。

低コストで新たな販売軸の確保・成長が見込めるためコストパフォーマンスに優れています。

社内に技術を持った人材がいない

ASPは、プログラミング技術やシステム導入プロジェクトのノウハウを持っている社員がいない企業でも導入が容易に行えます。

ECサイトもWebサイトの一種であり、作成や動作に多数のソースコードを利用しています。パッケージ利用ではカスタマイズなどでソースコードを扱う必要があり、プログラミング技術やサーバーに関する知識などを持っていないと満足に扱えません。

しかし、ASPならば特別な知識は一切必要なく、誰でも容易に運用できます。

おすすめのパッケージとASP

パッケージとASPは共にメリット・デメリットがありますが、どちらも自社の現状や目標に適したものを利用することで大きな効果を発揮してくれます。

ここでは、数あるECサイト構築のパッケージやASPの中から、よりおすすめできるサービスを1つずつご紹介します。

おすすめのパッケージ

パッケージを利用して大規模かつ自由度の高いECサイトを導入したい場合は、株式会社システムインテグレータが提供している「SI Web Shopping」をおすすめします。

SI Web Shoppingは、1996年に開発された日本初のECサイト構築パッケージです。誕生から20年以上の間に多くのEC事業者やSIerが利用しており、現時点で1,100サイトの構築にSI Web Shoppingが利用されています。

SI Web Shoppingのカスタマイズ性は他社のパッケージと比べても非常に高く、さまざまなアプリやツールなどと連携させられます。

パッケージのソースコードが公開されているため、自社で思うままの仕様に設計が可能です。

開発には言語・データベース・フレームワークのいずれもメジャーなものが利用できます。パッケージ導入のためにマイナーな言語やフレームワークを習得する必要もありません。

これまでに、大手鉄道会社のギフト販売部門や喫茶店経営・飲料メーカーなどのECサイトでSI Web Shoppingが導入されています。いずれの企業も、特に高い技術力と真摯な対応を高評価しています。

おすすめのASP

ASPを利用して低コストながら良質なECサイトを導入したい場合は、株式会社Eストアーが提供している「shopserve(ショップサーブ)」をおすすめします。

shopserveの大きな特徴として、将来的なパッケージへの移行をすることなく本格的な「自社本店EC」を運用できる点が挙げられます。

ASPながらパッケージに劣らないカスタマイズ性で、EC事業が大規模化してからもそのまま利用を続けられます。

shopserveはサイト設計の段階で時間や人件費の削減を重視しており、特に商品が売れた後の運用が非常に快適です。季節替えやセールをしやすくするために商品の一括入れ替え機能を搭載していたり、カード払いや電子マネーなどを標準搭載していたりと、扱いやすく大きな利益につなげられるようなサイトです。

また、拡張性も非常に高く、豊富なAPIにより多くのツールと連携が可能です。将来的に完全自社設計の自社システムに移行することもできます。

これまでに、女性向けの服飾店や食品メーカーなどでshopserveが導入されています。高い販促効果や予算・サーバー運用の最適化を行ってくれることなどが好評です。

まとめ

ECサイトを構築・運用するためには主にパッケージとASPという2つの方法があります。

それぞれで長短ありますが、概ねパッケージは大規模なサイトを扱いたい場合、ASPは手軽にサイトを運用したい場合に適しています。

利用できる予算・人員の量やECサイトに求める役割は各社で異なるため、自社の考えをよくまとめたうえでどちらを利用するか吟味すると良いでしょう。

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