イベントレポート
日本IBM共催セミナー
「もう90%完成しています。」「進捗は若干遅れていますが大丈夫です。」という口頭での進捗報告に不安を感じたことのないプロジェクトマネージャはいないことでしょう。
開発手法が多様化する中で、生産性を高めるため、現場の負荷を増やすことなくプロジェクトを成功させるにはどのようなうち手が必要か。 ということをテーマに進捗管理セミナーを開催しました。
当日は100名のご来場を超えるお客様にご来場いただき、進捗管理への関心の高さを改めて感じました。たくさんの方にご来場いただきありがとうございました。そのセミナーの様子を少しでもお伝えできればと思い、 レポートを作成しました。
開催概要 | |||
主催 | 株式会社システムインテグレータ | ||
共催 | 日本アイ・ビー・エム株式会社 | ||
日時 | 2010年2月5日(金)14:00~16:30 | ||
会場 | 日本アイ・ビー・エム株式会社本社事業所(箱崎) |
現場に負荷をかけないEVM管理
~現場の進捗を自動で数値化する方法~
オープニングセッションとして、日本アイ・ビー・エム株式会社のRational Technical Sales 畑氏よりプロジェクトマネジメントにおける進捗管理について解説いただきました。
不確実性の管理
不確実性の管理とは「差異の管理」であり、元々の計画から変わり得るものであり、「計測」をすることが必要です。その有効な手段の一つとして2段階計画があげられます。
プロジェクト全体のゴールを定める上位計画(プロジェクト計画)と直後及び次の増分または反復に関する下位計画(詳細計画)を立てます。この2つのレイヤーをコントロールすることによって、計測を実現可能にし、不確実要素に対応することができます。
SI Object Browser PMとRational Team Conertの連携による計測の実現
計測には「リアルタイムで十分なデータ」と「省力化」と相反する両性質をもちます。それを実現するのが、 SI Object Browser PM(OBPM)とRational Team Concert(RTC)です。
OBPMでは、プロジェクト計画を管理するために、プロジェクトのスコープ、コストなどのゴールと判断指標を定め、EVMにより全体の進捗を図ります。また、RTCでは、詳細計画を管理するために、担当者レベルでの進捗管理や頻繁な変更への対応とその管理を実現。
この両製品を連携させることによって、プロジェクト計画と詳細計画の2つのレイヤーをコントロールし、不確実性への対応を実現します。
進捗取りまとめから予測へ
~変化に追随するプロジェクト管理~
株式会社システムインテグレータ 多田より、進捗管理におけるEVMにフォーカスを当てて、その特徴と総合プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」による実現、 そして、システムインテグレータでの実践による効果について解説させていただきました。
EVMとは?
EVMはプロジェクトのコスト・スケジュールを定量的に測定・分析し、一元管理をするプロジェクト管理手法です。 その特徴は「統一的な指標で進捗・コスト管理ができる」 「計画との差異が管理できる」「統一的な指標で予測ができる」の3つです。
OBPMによるプロジェクト管理
当社では、長年のプロジェクト管理の経験から得た結論として、 「脱Excel」「俺流の排除」によるプロジェクトの統合管理と見える化を実現するために、総合プロジェクト管理システム「SI Object Browser PM」を開発し、自社でも導入しました。
これにより、プロジェクト内の管理も当然ながら、個別プロジェクトを超えた部門、経営レベルでの管理の効率化を実現しました。
RTCとの連携
OBPMでリアルタイムで正確な進捗を把握することができますが、実際に開発者が作成するソースやビルドなどの管理まではできません。 RTCはその点、開発者のソースやリリースなどの管理に非常に優れています。 そこで、RTCと連動することによって、成果物と作業を一元化することが実現できると考えています。
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最後のセッションでは、日本アイ・ビー・エム株式会社 Rational Technical Salesの江木氏より、RTCの特徴、効果についてデモンストレーションを交えながら、解説いただきました。
Jazz上で開発されたソフトウェア
RTCはJazzプラットフォームの上の製品です。Jazzとは、クラッシク音楽のように統率する指揮者がいるわけではなく、それぞれのメンバーがコラボレーションを行うことで音楽を生み出します。
そのように、開発者達のチーム開発において価値とパフォーマンスを最大化させるためプラットフォームです。
RTCの特徴
RTCでは、チーム間での情報共有、ディスカッションを提供。 また、ビルドの変更差分の追跡やこれらプロジェクト成果を管理する構造の単一化や構造継承などチーム開発でのコラボレーションを実現するために必要な機能を実装しています。
RTCの効果
コラボレーションを通じたソフトウェア開発の実現によって、 「透明性の向上」「作業と管理の一体化」を実現します。 さらにOBPMと連携することにより、ガントチャートやEVMによるトラッキングを提供します。これにより進み、遅れの状況が他メンバーも含めて、リアルタイムにわかります。
最後に
株式会社システムインテグレータ、日本アイ・ビーエム株式会社は、 ソフトウェア開発の現場で直面する課題を解決するご提案を今後も継続していきます。
今後もご期待ください!!
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