外観検査とは?

 2020.01.06  株式会社システムインテグレータ

製造業において品質管理に欠かせないのが“外観検査”という業務です。文字通り、生産している製品の品質を外観からチェックするものですが、その意味や目的を正確に理解していないと、外観検査を実施しても望むような結果が得られず、コストや工数ばかりが増えてしまいます。

本稿では外観検査の基礎を解説しているので、理解を深め、正しい外観検査を実施していきましょう。

外観検査とは?

外観検査は生産過程の部品や製品の品質を保証するため、外観からチェックする検査業務です。主に部品や製品の表面に付着した汚れや異物、傷、バリ、欠け、変形など外観上の欠陥を確認し、良品か不良品かを評価します。人間の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を使って品質を評価する官能検査の代表例であり、ほぼすべての製造業で外観検査が実施されています。

外観検査項目

外観検査を実施する際は、部品や製品によってチェックする部分が異なるため仕様書をもとにして個別に規定されます。一般的には、以下のような検査項目に分類されるでしょう。

外観検査項目 内容
仕様、形状、構造にかかわる不良 形状 指定された形状からの変形、欠損、差異など
構造 組み立て時の位置ずれ、差異など
寸法 指定された寸法との差異など
色調の差異、変色や色ムラなど
意匠(デザイン)・印刷 指定された意匠・印刷との差異など
表面形状にかかわる不良 表面の見栄え・感触 しわ、筋、艶、ムラ、くもり、劣化、異触感、凸凹など
表面に発生した傷など
付着物 汚れやちり、異物などの付着
仕上がりにかかわる不良 仕上がりの丁寧さ バリや突起、欠けなど

「仕様、形状、構造にかかわる不良」は、製品規格または仕様書によって定められた形状、構造、寸法、色、意匠、印刷などが規格・仕様から逸脱していないか、外観上の問題点を検査するための項目です。

「表面形状にかかわる不良」は汚れや異物の付着、傷など発生する問題も多岐にわたり、問題の程度にも差があるため良品・不良品の判断が難しい領域です。品質面において非常に重要な項目なため、明確な規定が必要になります。

「仕上がりにかかわる不良」は、部品や製品の生産において仕上がりの丁寧さを評価するための指標です。不良品流出防止に加え、部品や製品の品質を高める上で重要な項目です。

外観検査の目的

外観検査の目的について「良品から不良品を除外し、不良品流出を防ぐこと」と理解している方が多いようです。確かに外観検査によって不良品流出を防ぐことは大切ですが、それだけではありません。再度、外観検査の目的についてまとめておきましょう。

外観検査に関するお役立ち資料

品質を保証する

製造業では、消費者や顧客企業に提供する製品の品質を一定以上保証する必要があり、そのために外観検査を実施します。外観検査で良品と不良品を選別し、良品だけが生産ラインを流れるようにすれば、消費者や顧客企業に不良品が渡ることはありません。

品質を維持する

製造業では品質を保証すると同時に、品質を維持する努力が必要です。外観検査を実施して部品や製品をチェックし続ければ、品質維持に繋がり安定的に高品質なモノを市場へ投入できます。

品質を向上する

外観検査の本質的な目的は、継続的な品質向上によって製品価値を高めることにあります。検査工程で発見された不良品とその発生原因などのデータを、設計や製造の現場工程にフィードバックし、以後不良品が発生しないように各生産工程の改善を図ることが大切です。品質向上によって製品価値が高まることで、売上高の向上に繋がるだけでなく、検査項目の削減によって生産コストを下げることが期待できます。

外観検査の方法

製造業の多くの現場では、ライン生産方式が採用されています。工程順に機械設備を並べ、単一製品を大量に生産するためのものです。このライン生産方式において外観検査を組み込んだものをインライン検査と呼びます。一方、生産ラインから外れて外観検査を行うものをオフライン検査と呼びます。これらの外観検査が、一般的な外観検査方法となります。

インライン検査

生産ラインに外観検査を組み込んでいるため、全数検査(ラインを流れるすべての部品や製品)が行いやすく、効率的に品質をチェックできます。ただし、目視によるインライン検査には限界があり、不良品を取りこぼす可能性もあります。

オフライン検査

生産ラインから外れて外観検査を実施するため、精密な検査が行いやすく高い精度で品質を評価できます。ただし、生産ラインからの部品及び製品運搬や手作業で行うケースが多いため、手間と時間がかかります。

<インライン検査とオフライン検査のメリット・デメリット>

  メリット デメリット
インライン検査 検査のスピードが速い
全数検査が可能
自動化することで人件費がかからない
不良品の取りこぼしがある
自動化には設備投資が必要
オフライン検査 精密な検査が実施できる
抜き取り検査が可能
全数検査ができない
検査員によってばらつきが出る恐れがある
目視検査の場合は人件費がかかる

高精度な全数検査の実施に向けて

ライン生産方式における大量生産の場合、コストや納期の関係で抜取り検査を実施するケースが多いでしょう。しかしながら、抜取検査では検査ロット内の一部だけを抜き取って検査するため、すべての部品や製品の品質管理ができるわけではありません。不良品が流出する可能性は十分にありますし、不良品が発見された場合は良品を含む対象ロットすべての部品や製品が不良品扱いになります。

抜取検査は「抜き取った検査品が不良品でなければ、同一生産ロット内の部品や製品に不良はない」という前提で実施するみなし検査なので、あくまで可能性から良品・不良品を判定しています。なので、不良品が潜んでいるリスクは常にあり、一方で抜き取った製品が不良品の場合には他の製品が良品であったとしても、ロット単位で不良品扱いになるという大きなリスクも含んでいます。

抜取検査は工数とコストを少なくして外観検査を実施できますが、こうしたリスクから最近では高精度な全数検査へ移行する流れが活発になっています。それが画像認識技術を取り入れた全数検査であり、部品や製品を1個1個、画像認識によって良品か不良品かを判断できます。

ディープラーニング技術を搭載した外観検査システム

当社システムインテグレータが提供するAISIA(アイシア)-ADは、ディープラーニング技術を搭載した画像認識によって、高精度な全数検査を可能にする外観検査システムです。ディープラーニング(深層学習)とはAI研究分野の1つで、従来の機械学習とは違い、非常に複雑なコンピューター回路を構成することで、特定の分野において人間の知能をはるかに凌ぐ性能を発揮するAIです。

AISIA-ADは外観検査に必要な機能をオールインワンで装備しているシステムであり、生産している部品や製品、生産方式に合わせた最適な外観検査を実現します。外観検査にAI技術を取り入れることで、高精度な全数検査も実施でき、検査業務における高い効率性と継続的な品質管理・品質維持・品質向上を実現します。

目視による外観検査に限界を感じつつある方々は、ぜひAISIA-ADによる高精度な外観検査をご検討ください。

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