画像を用いた外観検査の仕組みや検出できる範囲とは?おすすめのシステムまでご紹介

 2021.06.18  株式会社システムインテグレータ

近年、多くのモノづくり現場で頭を悩ませているのが人手不足。
少子高齢化の影響で、どの業界でも人材が不足していることから、外国人技能実習生を雇う企業は増えています。しかし、実習生の雇用は在留資格やビザの取得、管理団体への申し込み、技能実習計画の認定申請など、数多くの手続きを踏まなければなりません。

製造現場における外観検査の人手不足は、幸いにも画像を用いた外観検査で解決できます。しかし、システムを導入する場合は自社に適しているのかを見極める必要があります。

そこで今回の記事では、画像を用いた外観検査の仕組みや検出できる範囲、おすすめのシステムをご紹介します。

画像を用いた外観検査について

Computer laptop on wooden desk with office accessories

少子高齢化の影響により人手不足が著しい製造業界ですが、近年では人に代わる検査方法として画像を用いた外観検査にシフトしつつあります。

では、画像を用いた外観検査とは何なのかを詳しく見ていきましょう。

そもそも外観検査とは?

外観検査とは、製品・部品にある外観上の欠陥を確認して良否判定を行うことです。

自社で製造した製品を保証・維持するために不可欠な工程であり、主に製品の表面に付着したキズ、汚れ、欠け、変形、バリといった不具合の確認をします。

合否判定は自社で定めた基準に基づいていて、キズや変色といった曖昧な基準がある場合には「限度見本」と呼ばれる「良品と不良品の限度を示す製品見本」をもとに検査が行われます。

以下は、外観検査を省いたときに生じる不具合です。

  • 市場に不良品が流通してしまう
  • 前工程へのフィードバックができない

不良品が市場へ流出すると回収するコストが発生するだけでなく、自社への信頼を大きく損ねてしまいます。また、不具合の発生を前工程にフィードバックできないことから、品質を改善・向上することができなくなってしまいます。

つまり、外観検査は製造業において不可欠な工程なのです。

詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひ一読してみてください。

外観検査とは?

画像を用いた外観検査

画像を用いた外観検査は、人間が行う目視検査の代わりです。

人間でいう目はカメラであり、脳はソフトウェアが相当します。画像を、カメラや照明といったハードウェアとそれらを動かすソフトウェアの両輪で処理しているのです。

組み合わせたものは、「画像処理システム」「画像センサ」と呼ばれます。

画像センサは、カメラで撮像した画像データから製品の位置や角度、寸法、形状、数量などを出力して、事前に登録されたデータと照らし合わせて良否判断を行います。

つまり、人の肉眼による目視検査の代わりに自動で検査を行うのが画像検査なのです。

画像検査のメリット

画像検査を導入するメリットは、大きく2つあります。

  1. 検査効率の改善
  2. ヒューマンエラーの防止

それぞれ、順番に説明していきます。

検査効率の改善

画像検査は目視検査と比較して処理に必要な時間が短くなるため、検査効率の改善ができます。

目視検査の場合は、人間の肉眼で細かいキズや汚れを認識するのは困難なので、製品によっては拡大鏡や顕微鏡を使わなければなりません。拡大鏡や顕微鏡を使うことで検出精度は上がって見逃しのリスクも低減されますが、生産効率は落ちてしまいます。

しかし、高画質なカメラを使用すれば細かいキズや汚れも瞬時に検出できるので、画像検査を導入することで検査効率は大幅に改善できるのです。

ヒューマンエラーの防止

画像検査は機械であるため、ヒューマンエラーは発生しません。

目視検査は人間が行う必要があり、数量の多い製品をミスなく検査を行うのは容易ではありません。毎日検査を継続していくと、肉体的・精神的な疲労やコンディション、習熟不足などの原因でのヒューマンエラーが起こりえます。

しかし、疲労のない機械ならば、コンディション悪化による見逃しや判断ミスといったヒューマンエラーの発生を防止、安定した検査品質を維持することができるのです。

画像検査で検出できる範囲

Science student looking through microscope at the university

画像検査によって検出できる欠陥の範囲を、業種や製品別にまとめました。

  • 金属業界:割れ、欠け、バリ、寸法ズレ、変形、サビ、巣、気泡、打痕など
  • 食品業界:破れ、汚れ、焼け、凹み、キズ、異物、印刷ミス、異品種混入など
  • 樹種業界:シルバーストリーク、キズ、汚れ、スジ、変色、気泡など
  • 電子デバイス業界:汚れや異物の付着、ショート、断線、はんだ不足など
  • 日用品業界:印字の有無・かすれ・ミス、ラベル破れ、ラベルずれ
  • 医療業界:液面高さ、封緘シール、内容量、ラベルずれ・破れ、印字ミスなど
  • 成形・シート業界:ピンホール、フィッシュ愛、ゲル、気泡、割れ、クラックなど

上記は一例ですが、従来の目視検査では細かく種類の多い欠陥を人の肉眼で検出しなければならず、能力的に限界があります。しかし画像検査なら、既に解説した通り検査員の疲労やコンディションによるヒューマンエラーが起こさず、安定して欠陥を見つけ出すことが可能です。

画像検査でカギとなる「アルゴリズム」

top view of Designer hand working with digital tablet computer and smart phone on wooden desk as responsive web design concept

画像検査で重要なのは、欠陥を判定・検出するためのアルゴリズムです。

実は、アルゴリズムの構築は容易ではありません。たとえば、カメラで撮影した画像をディスプレイに表示させた場合、人間はキズを認識できても、システムに同様の判断をさせるための設定が難しい場合もあるからです。

ではアルゴリズムとは何なのか、その仕組みをもう少し詳しくご紹介します。

アルゴリズムとは?

アルゴリズムには、「解析・手順」といった意味があります。

画像処理システムにはハードウェアとソフトウェアがありますが、そのソフトウェアにはプログラムとアルゴリズムがあります。

  • プログラム:コンピュータ言語のこと
  • アルゴリズム:画像処理を行うための解析や手順のこと

そもそもコンピュータでは、0から256階調(階調:明るさの段階のこと)を数字で表した画像データでしか異常を検出できません。コンピュータは欠陥を示すデータを画像から見つけ出して、それが欠陥であると認識させる必要があります。

その欠陥を見つけ出すための手順が、画像検査アルゴリズムと呼ばれるものです。

画像解析のフロー

カメラで撮影した画像はアルゴリズムによって、以下のような手順で解析されます。

  1. 画像入力:ノイズ除去、256階調グレー画像化などの入力処理
  2. 欠陥領域検出:背景消去、画像の二値化、画像を複数の領域に区切る
  3. 検査・計測:領域内から欠陥の有無、寸法・面積の計測や個数カウント
  4. 判定:欠陥の有無の判定、寸法と仕様の照合
  5. 出力:判定結果のディスプレイ表示、ファイル格納、警報表示

画像から欠陥を検出しやすくするために、ノイズ除去、グレー画像化、背景消去、二値化、領域の区切りなどが行われます。画像処理については、スマホで撮影した画像を加工するのと似ていて、被写体の魅力を引き出すために明るさの調整や補正を行うのと同じです。

出力では、判定結果をディスプレイに表示してファイルへと格納するほか、欠陥があった場合は警報表示などでオペレータに知らせます。

なお、欠陥を検出するときの手順は、以下のとおりです。

  1. 画像入力
  2. 欠陥領域検出:欠陥のある領域を検出
  3. 検査計測:検出した欠陥の方向や大きさを測定
  4. 欠陥表示:ワークと欠陥を見やすく表示、欠陥データベースに登録

各処理に対して、それぞれの画像検査アルゴリズムが動作するような仕組みです。

画像処理とアルゴリズム

画像処理とアルゴリズムの関係性は、以下のとおりです。

画像処理の動作

アルゴリズムの内容

画像加工

ノイズ除去、拡大と縮小、画像強調、画像ぼかし、エッジ抽出

画像補正

コントラストや明るさ補正

画像変換

グレー画像化、二値化、限定色だけの表示

画像解析

サーチから得た領域の面積、含まれる数量の計測

画像の特徴抽出

サーチから得た図形の特徴算出、ディープラーニング(深層学習)

画像認識

文字認識、文字のOCR(認識とデジタル化)、パターン分類、画像の機械学習

画像処理が可能なメーカーでは、独自の画像検査アルゴリズムを開発しています。幅広い業種や製造プロセスに対応したアルゴリズムもあるので、メーカーの公式サイトを確認するといいでしょう。

おすすめの画像検査システムをご紹介

AISIA-AD

AISIA-ADは、株式会社システムインテグレータが提供する、AI技術を活用した外観検査システムです。

Microsoft社が開発した汎用性の高い「Azure Machine Leaning」を活用しており、高い検査精度が支持されています。

【特徴】

AISIA-ADの大きな特徴は、以下の4つです。

  1. 最適なAIモデルを選択可能
  2. 汎化性能を持つAI
  3. 良品画像のみで学習
  4. 検査工程のトータルコーディネーション

AISIA-ADはAIモデルを限定していないため、機器類も含めて、課題に対して最適な組み合わせのAI外観検査システム提供が可能です。目視チェック、個数カウント、工程作業チェック、文字認識といった製造業だけでなく、仕分けや侵入検知などにも対応しています。

検査に必要なのは「撮像機器」「Edgeデバイス」「正常画像」であり、高額な専用検査装置や複雑な設定作業も不要です。

【企業情報】

会社名

株式会社システムインテグレータ

所在地

〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-1-10 インテックス恵比寿4階

連絡先

電話:03-5768-7695

FAX:03-5768-7884

公式サイト

https://products.sint.co.jp/aisia-ad

まとめ

いかがでしたでしょうか?

画像による検知システムは進化を続けており、製造現場への導入・活用も進んでいます。

画像を利用して製品の検査をしたい、不良品を検知したいという課題をお持ちであれば、ぜひお気軽に弊社までご連絡ください。御社の課題をどのように解決できるかご提案させていただきます。また、弊社では外観検査に関するお役立ち資料を公開しています。

ぜひ、お気軽にご利用ください。


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