【金属部品の外観検査】重要性と検査装置の導入ポイントをご紹介

 2021.04.26  株式会社システムインテグレータ

製品の金属部分にあるキズ・汚れは微細なものであっても見逃してはいけません。小さなキズであっても時間の経過とともに致命的な障害を発生させる可能性があるためです。

現在、多くの製造業では目視検査で傷や汚れを確認しています。しかし、人による目視検査は人為的ミスや人手不足などの問題があり、コストもかかります。そこでおすすめしたいのが、外観検査装置の導入です。

外観検査装置を導入することで人為的ミスや人手不足といった問題が解消され、作業効率もアップし、人材の教育などにかかるコストも削減可能です。

今回は金属部品の外観検査の重要性と、検査方法の種類、外観検査装置を導入する際のポイントについてご紹介していきます。

金属部品の外観検査の重要性

Conceptual image of businessteam working cohesively. Interaction and unity製品の品質管理の中でも最も重要なもののひとつが金属部品のキズ・汚れの外観検査です。

金属部品の表面についているキズや汚れは、たとえ小さなものであっても検査によって必ず発見されなければいけません。「多少のものであれば製品の質にそれほど問題ない」と思われがちですが、実際のところは違います。
金属部品の表面についたキズ・汚れが時間の経過とともに悪化し、製品に影響を及ぼすことで致命的な障害を発生させる可能性があるためです。

近年、世に流通するほとんどの製品に対して、機能性や安全性が高いレベルで求められています。消費者ニーズに応えるために、製品を製造・生産する現場では、より厳しく精度の高い外観検査が求められているのです。

このように、企業にとって金属部品のキズ・汚れの外観検査は、製品の確かな機能性・安全性を保証し消費者からの信頼を得るためにとても重要な検査となっています。その重要性を理解したうえで、精度の高い外観検査を実施していく必要があります。

金属部品の外観検査方法

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金属部品の外観検査方法にはおおまかに「目視検査」と「検査装置」の2種類あります。それぞれの特徴についてわかりやすくご紹介していきます。

目視検査

金属部品のキズ・汚れを検査する方法として一般的なものが人による目視検査です。特定のロットやラインの製品をチェックしたり、製品の角度を変えて覗き込んでチェックしたりなど、柔軟な対応をできるのが目視検査のメリットです。また、経験により「許容範囲」や「問題が起きやすい部位」を学習し蓄積することができるため、経験を積めば積むほど効率よく検査できるという特徴もあります。

その一方で、人手不足や若手育成・教育のコスト増加などが問題として挙げられます。さらに、人による作業であることから、検査できる製品数にはどうしても限界があります。検査員の体調不良や精神状態の悪化などによる人為的ミスの発生も目視検査の問題点です。

もちろん、こうした問題点があるからといって、決して目視検査が劣っているというわけではありません。人の手による作業だからこそ得られるメリットも数多くあります。大切なことは、目視検査の問題点をなるべく抑え、そのメリットを最大限活かせるような検査体制を整えるために何が必要なのかを考えることです。

外観検査装置

ご説明したような目視検査のデメリットをできる限り排除したうえで、メリットを活かすためには、外観検査装置の導入がおすすめです。

外観検査装置は設定した検査基準やルールに従って、大量かつ機械的に製品を検査することができます。装置による作業なので人手不足や教育コスト、人為的ミスなどを心配する必要がありません。目視検査と併用することで、より精度が高く細やかなキズ・汚れの検査を行うことができます。

目視検査と外観検査装置を併用すれば、柔軟で細やか、それでいてスピーディーかつ効率化された金属部品検査を行うことができるでしょう。

ルールベース型の外観検査装置

一定の基準により検査を行うルールベース型は現在主流の外観検査装置です。

ルールベース型ではあらかじめ「しきい値」を設定しておき、許容範囲内・外をチェックします。流れてきた製品をセンサーによって測定、製品の形状やキズ・汚れなどを自動で測定・判別します。

ルールベース型のしきい値の設定方法は2種類あります。ひとつは担当者が過去のデータをもとに算出した数値を入力し、運用しながら調整する手動設定。もうひとつは入力された過去のデータを外観検査装置自身が分析し、製品の標準値から外れたものを除外する自動設定です。

企業の運用方法によっても違いますが、手動は手間がかかるものの細やかな調整ができるため柔軟性があります。一方、自動は手間がかかりませんが数値によっては過剰判定が出やすくなる可能性があります。

外観検査装置とAI外観検査サービスを組み合わせる

より精度の高い製品の検査を実施するのであれば、外観検査装置とAI外観検査サービスを組み合わせるがおすすめです。

センサーでチェックし異常なオブジェクトを見分けるといった検査の基本的な流れはほぼ変わりがありません。最も大きな違いは、AI外観検査サービスでは学習して柔軟な対応が可能であるという点です。

例えば、製品のさまざまな角度や位置を学習させることで、画像抽出時に自動で位置修正をして製品を認識し検査できます。さらに、数多くの正常・異常を学習させデータを蓄積させることで独自に特徴を見出して、さまざまなケースの異常を判別できるようになるのです。

このように、AI外観検査サービスと組み合わせることで、杓子定規になりがちなルールベース型よりも過検知を減らせるなどの効果を期待することができます。AIをうまく活用することで、既存の外観検査装置を活用しながら、検査担当者の負担を減らしより精度の高い検査を実施することが可能です。

次章では、実際にAI外観検査サービスを、金属部品のキズ・汚れ検査に導入する方法や流れ、ポイントをご紹介していきます。

外観検査装置の導入方法

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外観検査装置を上手く活用すれば外観検査における省人化や効率化、検査精度の向上が見込めます。
実際に外観検査装置の導入を進めていくには、目的や目標、予算や人員配置などさまざまなことを検討・決定していく必要があります。

ここでは外観検査装置の導入方法について必要になる流れやポイントをご紹介していきます。

目的を明確にする

外観検査装置を導入する前に、まずは目的を明確にしておきましょう。前述した通り、検査装置にはルールベースやAIを活用したものがあり、AI活用も学習方法が様々です。検知する機能に合わせて、対象のものを撮影するカメラ等も必要になります。

目的を明確化することで、本当に自社の成長のために必要な投資となるのかがわかるようになります。また、導入後も迷わず目的に合わせて運用できるため、効率的な活用が可能となります。

実際に外観検査装置を導入する目的として多いのが以下のものです。

  • 金属部品の検査品質を高めたい
  • 生産性向上を目指したい
  • 人件費や若手育成コストを下げたい
  • 精密な検査で信頼性を高めたい

例えば、コスト削減であれば現状コストと導入・運用コストを比較した上で検討する必要があります。生産性向上であれば、検査のみ自動化するのか検査後の仕分けも自動化させるのかといったことまで検討しなければなりません。

目的を明確化することは最も大切なパートですから、じっくりと時間をかけて検討していきましょう。

目標を立てる

外観検査装置導入の目的が決まったら、運用後の目標も立てていきましょう。目標を立てることで、どのような運用方法をすべきか、担当者は誰が適任か、などがわかるようになります。以下のように、運用後の効果測定における目標例です。

  • 金属部金の検査効率
  • コスト削減
  • 品質向上

目標を設定しておくことで、外観検査装置の導入前・導入後でどれくらい変わるか、業務改善にどれくらい影響するか知ることができます。目標に具体的な数値設定をしておけばよりリアルな効果を知ることができるでしょう。

このように目標となるゴールが明確であれば、外観検査装置の導入後の効果測定も楽になります。

導入する外観検査装置を決める

目的・目標が決まったら、自社に必要な導入すべき外観検査装置を決めていきます。

外観検査装置にはさまざまな種類や機能があるため、何をどう組み合わせて導入したら効果的なのかを考えなくてはいけません。AIの学習プログラムそのものを組み合わせるのか、ルールベース型とAIを組み合わせるべきか、搬入用ロボットの導入も必要なのかなど検討していきましょう。外観検査装置には専用のカメラが必要になる場合もありますので、自社の既存の機材を活用できるのか、新たに選定する必要があるのかなども検討する必要があります。

また、装置のサポート体制や導入費用、実際に誰が運用担当となるか、人員配置・整理は必要かなどさまざまなことも考えなくてはいけません。

このように、実際に外観検査装置を導入する際には多角的な視点で物事を捉え、自社にとって本当に必要な装置を選ぶことが大切です。

ディープラーニング外観検査システム「AISIA-AD」

今回は外観検査装置についてご紹介しました。ルールベースの外観検査は作業効率化に有効ですが、検知できる内容には限りがあります。より柔軟で精度の高い検知を求めるのであれば、AIの活用が有効な手段の一つです。

社が提供するAISIA-ADは対象となるワークのキズ、凹み、異物混入などの異常をAIで自動検知できる外観検査システムです。
お客様の製品特徴や運用に応じて導入いただけるように、さまざまなAIモデルを用意しており、課題に対して最適な組み合わせをすることが可能です。
また、ルールベースのシステムで検知が困難とされるものでも、ディープラーニングを応用した検査技術により、より人の目視検査に近い形での検知が可能となっています。

従来のルールベースでの外観検査装置に課題を感じている、AI活用について興味があるといった場合は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。

まとめ

金属部品のキズや汚れは致命的な破損につながる可能性があります。製品はもちろん企業の信頼性を高めるためにも厳密な外観検査が重要になります。

目視検査は一般的な方法であり、柔軟性や実施の手軽さがあるものの人為的なミスや人件費・人手不足などの問題があります。ミスが少なくより精密な検査をしつつ、効率化・コスト削減を目指すのであればAI搭載型の外観検査装置がおすすめです。

AISIA-ADは自社の目的に合わせて最新のAI手法やモデルを組み合わせたオリジナル検査ロジックを構築できます。異常をスピーディーに検出・可視化し、調整や学習することで検知精度も使うごとに向上していきます。また、さまざまな環境に対応できるため、既存設備に組み込むことも容易です。

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