コラム

大手ECサイトのリプレース事情

  • 2018.04.25
  • 株式会社システムインテグレータ
大手ECサイトのリプレース事情

大手ECサイトのリプレース事情

弊社システムインテグレータがご提供しているECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」はそのカスタマイズ柔軟性、プログラムソースを完全に公開している点をご評価頂き、大手ECサイト様を中心にご利用頂いております。


どんなビジネスを展開されているかにもよってくるのですが、大手のECサイトは要件も構成も複雑な場合がもっぱらです。


今回はそんな大手ECサイト様のリプレースプロジェクトの「事情」についていくつかご紹介したいと思います。

 

大手ECサイトのよくあるシステム構成

大手ECサイトのシステム構成は業務領域ごとに個別システムで運用されていることがほとんどです。例えば、以下のようなシステム構成で運用されています。


1. 顧客の画面、運営者側の運用の一部

CMS(コンテンツ管理システム)やECフロントシステム


2. 受注管理、在庫管理

販売管理システムやWMS(倉庫管理システム)


3. 電話受注管理

コールセンター向けCRM(顧客管理システム)、CTI(電話とコンピュータの統合システム)


4. 顧客管理

CRM(顧客管理システム)、メール配信システム、MA(マーケティングオートメーション)


5.分析

DMP(データマネジメントプラットフォーム)、BI(ビジネスインテリジェンス)


反対に、中堅以下のECサイト運営企業のシステム構成は各業務領域の機能が搭載されたECシステムのみ導入しているケースが多いです。

一見するとワンシステムですべての運用が可能なシステムの方が合理的ですが、柔軟性に欠けるため、自社の運用をシステム側に合わせられる運営企業でない限りは最良の選択ではないと思います。

想定以上のアクセスが発生し、サイトに遅延が発生するケースを考えてみます。ECシステムのみで運用している企業は、管理業務画面もパフォーマンス劣化の影響をうけ業務がストップしてしまうことにもなりかねません。

また、多少大きめの顧客向け機能カスタマイズを実施するケースを考えてみます。ひとつのDBで一元管理しているため、管理業務機能面の影響も多岐にわたるケースが多く、検討に時間もかかりカスタマイズ規模も想定以上に多くなってしまうケースも多発します。

大手ECサイトのシステム構成変遷

2000年前後のECサイトの黎明期は各企業のサイトを立ち上げるのが目的で、大手、中小企業かかわらずECサイト構築パッケージのみで多くの業務をこなしていました。

2005年ごろから大手企業はECサイトの売上拡大に伴い、効率的に業務を行うために販売管理システムを導入し、ECサイトで受注したデータを販売管理システムに連携し、以降の業務は販売管理システムにて実施するようになります。

2010年ごろには、ECサイトと販売管理システムを個別に運用することで発生する二重投資(一つの機能のカスタマイズにたいして双方のシステムをカスタマイズする)に嫌気がさし、一つのDBで一元管理できる仕組みを構築する企業もでてきました。

2015年ごろには、大手ECサイトの運営企業は個別システムの導入がベターと理解するようになりました。スピードと変化が激しいデジタル社会を乗り切るためにはECサイトのフロント機能の分離は当然の選択となります。

 

各EC運用システムの特性

基本的に、運用業務を行う受注管理や在庫管理、電話受注管理などは、自社の運用に合わせたスクラッチ開発やパッケージをカスタマイズしたシステムを導入しています。
別のECサイト運用企業をMAする、または別の新規サイトを追加するなどといった、大きく運用が変わる要素がない限りシステムの陳腐化のスピードは遅いため、比較的長く10年前後は運用されているケースが多いです。

ECフロントシステムは、自社のマーケティング戦略による機能追加、機能カスタマイズが継続的に発生するため、社内スクラッチ開発を選択する企業、大手向けにカスタマイズを前提としたパッケージを選択する企業が多いです。
リリース後も継続したシステム改修により、システムの保守性が低下し続けます。その結果、保守にかかるコスト、システム改修にかかるコストも想定より多くなり、4,5年のサイクルでECフロントシステムは入れ替えるケースが多く見受けられます。

少し話がそれますが、海外に展開するアパレルブランドは、Salesforce Commerce Cloud(コマースクラウド)をチョイスするケースが多いようです。

 

まとめ

大手ECサイトは対アマゾンを意識しており、西友が楽天と共同でネットスーパーを始める、ソフトバンク・ヤフー・イオンで連合を組むなど、多くの企業がサイトの仕組みをダイナミックに変更しています。

システム的にはさまざまなケースが発生すると思いますが、すべての資産を捨てて、いちからECサイトを構築することはないと思います。
そのため、既存のシステムかいかに合理的に運用できているかが、ビジネスを戦略的にスピーディに展開できるかの肝となりそうです。
ただ、多くの企業は、大手のSIerやコンサルにシステムを委託しているため、現実には難しいのかもしれませんが。。

結論としては、自社での内製化が取りうるベストな選択肢だと確信しています。それにはスクラッチ開発か、ソース公開可能なパッケージを利用した開発が必要です。

 

ECサイト構築パッケージ選定 7つのポイント

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