EDIとは?EDIとBtoB ECサイトについて考える

 2019.02.26  佐藤 嘉彦

こんにちは。
システムインテグレータの佐藤です。 

突然ですが、あなたの会社では働き方改革は進んでいますか?
遅い時間まで働けなくなった、みたいな声がちらほら聞こえてきますが、どうやって生産性を上げようかというのは企業にとってもそうですし、我々労働者にとってもまだまだ課題です。

実際、衆議院調査局経済産業調査室の平成31年2月の最近の企業動向等に関する実態調査では22.4%の企業が働き方改革への対応を、現在直面している経営課題として挙げています。

企業規模別で見てみると、直面している経営課題として働き方改革を挙げたのは、
大企業:34.1%
中小企業:25.1%
小規模企業:12.2%
となっており、大企業ほど取り組んでいる反面、課題もまだまだあるといったように読み取れます。

今回は、受注業務効率化という観点でEDIとは何か、営業活動の効率化の観点でBtoB ECはどうあるべきなのかについて考えていきたいと思います。

EDIとは

EDIとはElectronic Data Interchangの頭文字を取った略語で、直訳すると電子データ交換となります。

もっぱらどんな電子データを交換する目的で使われているかというと、注文や納品、請求など、企業間の商取引に関わるデータの交換に使われています。
例えば注文書や納品書、請求書といったような書面でやり取りしていたものを、電子データのやり取りに置き換えるというイメージです。 

またEDIの方式もどういった方法でデータを交換するかの方法によって大きく2つに分けられます。

従来型EDI

VANや専用線など、TCP/IPプロトコルを利用していない方式を従来型EDIと言います。ISDNなど電話回線を用いた方法でデータの交換を行う方式が含まれます。

Web EDI

インターネット回線を使ってデータの交換を行う方式をWeb EDIと言います。主にブラウザで操作を行う形です。

前者の従来型のEDIについては、ISDN(INSネット ディジタル通信モード)が2024年に提供が終了することが決まっているので、インターネット回線を利用したWeb EDIへの移行が進むと見られています。 

EDIを利用するメリット

働き方改革という言葉が登場するより前からEDIは存在するわけですが、EDIを利用する目的は受発注・請求業務の効率化です。

ECサイト構築パッケージ・サービス比較表

毎回毎回紙で出してやり取りしていたものがデータのやり取りだけで済むのであれば、楽ちんですよね。

発注する頻度がそこまで高くないのであれば、紙でもいいやとなりますが、毎日のように発注するようなものだと毎回書面で送るのはとても大変です。
また同じように注文を受ける側も毎日毎日何百何千という数の注文が紙で来るとなると、対応するのも一苦労です。

こういったアナログ業務をデジタル化することで業務の効率化を図り生産性を上げられるというのがEDIを導入するメリットです。 

BtoB EC市場とEDI

電子データのやり取りで発注出来るのがEDIなのですが、これも電子商取引、つまりECに含まれます。

ECと聞くと楽天やAmazonのようにWebサイトで商品を選んで買う、みたいなものをまずイメージされると思いますが、EDIでの注文データのやり取りもECに含まれます。
我が国のBtoB EC市場は2017年時点で約317兆円の規模となり、BtoC EC市場の16.5兆円と比較してとても大きな市場なのですが、繊維や金属、化学薬品のなどのEDIでの取引が含まれて約317兆円なのです。
AmazonのようなWebサイトでのお買い物のように繊維や金属を買っていて約317兆円、というわけではありません。 

そういった観点では、Webサイト上での情報の提供から見積などのコミュニケーション、発注、請求まで行えるBtoB ECサイトでの取引はEDIでの取引量と比べるとまだまだ小さいのかもしれません。

EDIで出来ないこと・ECサイトで出来ること

もともと紙のやり取りを電子化しましょう、というのがEDIの発想なので、受発注や請求の効率化という範囲は得意ですが、それ以外については得意ではないと言えるかもしれません。

例えばECサイトではたくさんの中から商品を検索したり、商品の詳細な情報をたくさんの画像で確認したり出来るのは当たり前ですし、あなたにはこんな商品がオススメですよ、みたいなレコメンドをしてくれるのも一般的です。
こういったBtoC ECのような見せ方をする考え方がEDIの方にはあまりないので、発注するものが決まってからは十分ですが、発注する前までの部分はEDIにとって不得意と言っていいでしょう。

ですからEDIは受発注や請求などのいわゆる事務作業を効率化してくれますが、受注に至るまでの営業活動の効率化はしてくれません。
BtoB ECの文脈で考えるとわかりやすいのですが、ECサイトとは単なる販売チャネルではなく、Web上での顧客とのコミュニケーションのハブという側面があります。
SFAやMA製品の導入という形での営業活動の効率化は進んで来てはいますが、Webサイトを活用した情報提供から購買に至るまでの体験をデジタル化出来ている企業はまだあまり多くありません。

働き方改革の名の下EDIによる受注業務の効率化はこれまでのように進んでいくと思いますが、こういったBtoB企業のデジタルマーケティングの文脈でBtoB ECサイトの普及も進んでいくのではと考えています。 

今後のEDIとBtoB EC

今後IoTが今よりも普及することを考えると、発注自体を機械が勝手にやってくれるなんてことも期待できます。

わかりやすいところでいうと、複合機のトナーの残量が少なくなってきたらインターネット回線を通じて自動で発注してくれる、みたいなイメージですね。
精密機械の部品に取り付けられたセンサーがパーツの消耗を感知して、そろそろメンテナンスをしてはどうか、みたいな通知から新しいパーツの購入に進める、なんてことも進むかもしれません。

これまでのEDIとBtoB ECサイトと異なる概念の発注が増えていくのは間違いないでしょう。 

ただし実際には企業の購買プロセスを考えると、なんでもかんでも自動で発注してもOKとはならないので、購買を進めるためのコミュニケーションはゼロにはなりませんが、見積を依頼するのも受け取るのもWebサイト上で当たり前に行われるようになる未来はそう遠くないのかもしれません。

企業の発注権限者にデジタルネイティブの世代が増えてくると、むしろデジタルでやり取り出来ないことがストレスに感じられる、なんてこともあるかもしれません。

今ほとんどの企業が紙ではなくても見積書をメールに添付して送付、みたいなことをしていますし、実際私もそうなのですが、もう少し双方簡単でわかりやすいコミュニケーションが出来るといいですよね。

効率的なコミュニケーション、というと味気ないやり取りになってしまうような気もしますが、より便利なコミュニケーションにしていくという風に考えると、今よりもよく出来ることはたくさんあるのかもしれません。

そのコミュニケーションに向いているのがEDIなのかECサイトなのかは重視する内容によりますが、自社の働き方改革だけを目的にするのではなく、お取引先様とよい関係を築くために、と考えるとやるべきことがスッキリ腹落ちするような気がします。 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

働き方改革という言葉がどこまで続くかはわかりませんが、労働人口の減少を考えるともっともっと効率化していかなくてはなりませんし、デジタルを活用したスムーズなコミュニケーションについて考えていかなくてはなりません。

EDIとECサイト、どちらが自社の実現したいことに向いているかの検討の参考になれば幸いです。

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