BtoB ECとは?BtoC ECとの違いと成功のポイント

 2019.12.10  株式会社システムインテグレータ

BtoBとBtoC、今やビジネスでは一般的な用語ではありますが、まずは改めて言葉の意味を明確にしておきましょう。

BtoBとは「Business to Business(ビジネスからビジネス)」の略であり、いわゆる企業間取引を指しています。一方BtoCは「Business to Customer(ビジネスから消費者)」の略であり、消費者を相手にしたビジネスを意味します。つまりBtoB ECとは、「企業が企業に向けて提供するショッピングサイト」ということになります。

ただし、ECといえば消費者向けのサービスが一般的です。Amazonや楽天市場、この他小売店ごとに展開しているショッピングサイトなどはよく見かけますが、BtoB ECと何が違うの?という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。

本稿では、BtoB ECについて、BtoC ECとの違いやその概要と成功ポイントをご紹介していきます。

BtoB ECとは?

読んで字のごとく「企業向けに提供されるショッピングサイト」のことですが、明確に線引きができるかというと、実はできません。というのも、BtoB ECの中には企業だけでなく、消費者に対しても商品を販売しているケースがあるのと、例えばCtoCのオークションサイトでも出品者が企業、購入者が企業というケースも有り得るからです。

経済産業省では毎年BtoB EC市場情報を発表しているのですが、そこでは推計対象業種の商取引全体の市場規模に対し、EC化率をかけて算出するというシンプルなルールで算出されています。

それによると、2018年の日本国内のBtoB EC市場は344.2兆円であり、前年の318.2兆円から8.1%増加しておりBtoB ECは活況であることがわかります。一方、BtoC EC市場は18.0兆円となり、前年の16.5兆円から8.96%増と同じような伸び率で推移しています。

参考:経済産業省『平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

すでにお気づきでしょうが、BtoB EC市場はBtoC EC市場の約20倍近い巨大なマーケットに成長しています。その理由は、BtoB ECの定義の中に「EDI(Electronic Data Interchange)による商取引が含まれている」ためです。つまり、企業間決済においてはBtoB ECが大きく利用されているわけです。

一般論の定義で言えばBtoB ECは「企業向けに提供されているショッピングサイト」ですが、前述のように、同時に消費者に対して商品を販売しているケースもあります。たとえば製造部品を中心に商品点数を取り揃えているショッピングサイトの「モノタロウ」では、大量受注~1個単位の受注まで幅広く対応しており、一般消費者も利用可能です。オフィス家具を中心に扱う「ASKUL」も同様のタイプです。

一方、消費者向けの販売を行わず、企業のみを対象にしたBtoB ECも存在します。多くの場合は閉じられたネットワークの中で提供されており、提供事業者が発行したアカウントIDとパスワードを使ってショッピングサイトにアクセスし、発注するというものです。後述しますが、このタイプのBtoB ECの場合は前述した「モノタロウ」のようなタイプとは違った機能を実装していく必要があります。

BtoB ECに欠かせない4つの機能

一般的なショッピングサイトには商品検索機能やカート機能、決済機能が備わっており、その点に関してはBtoB ECも同じです。ただし、以下に挙げる機能に関してはBtoB EC独自のものであり、ビジネスの成功に欠かせないものとなります。

1. 自動見積もり機能

BtoB ECの場合、企業間取引をショッピングサイト上で完結させるという性質上、通常は営業担当者が発行するような見積書をサイト上で発行する機能が必要になります。単純に商品金額の合計を表示するのではなく、部品構成に応じた正しい見積もりを作り、企業ごとに異なる販売価格も管理しなければいけませんので最も苦労するポイントでしょう。

しかし、自動見積もり機能が有効化されれば顧客は見積書をもって素早く稟議を行うことができますし、自社にとっても顧客にとっても時間を効率的に使うきっかけになり、大きなメリットがあります。

2. 与信取引機能

BtoBの基本は与信取引なので、ショッピングサイト上のカード決済などで都度お金のやり取りをするのではなく、掛け売りに対応する必要があります。そのためには、既存の売掛管理システムや管理台帳との連携を進めていくことが大切です。また、請求管理システムなどとの連携も視野に入れることで、請求業務を含め取引の大部分を自動化することが可能であり、ビジネスを効率よく勧められます。

3. 承認フロー機能

顧客にとってあると嬉しいのが承認フロー機能です。BtoBにおける購買プロセスでは複数の決裁者が絡んでくるので、承認フローが効率良く回らなかったがために商機を逃した、などの事例がたくさんあります。顧客の購買プロセスをスムーズに促す目的と、顧客の利便性向上という目的から実装しておきたい機能です。

4. 取引先別価格管理機能

BtoCの場合、特別なキャンペーンやクーポンを使わなければ、同じ商品であれば基本的にはどのお客様も同じ価格で購入することができます。しかしBtoBでは同じ商品であっても取引先によって販売価格が異なることがほとんどです。同じ商品であっても、取引先毎に価格を設定することができる機能がBtoB ECでは必須となります。この取引先別の価格がきちんとルールで整理されていれば問題ないのですが、「営業担当者が都度判断している」というケースですと、まずどのように価格をシステムで管理するのかから議論をスタートせねばならず、なかなか開発が進まないケースもあります。

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BtoB ECを成功させるポイント

それでは最後に、BtoB ECを成功させるポイントを2つご紹介します。

1つ目は、「顧客からの十分な理解を得る」です。これまで対面でのビジネスを進めてきた企業がいきなりBtoB ECを提供し始めると、顧客は困惑します。人は変化を嫌う生き物ですし、目に見えないものには不安を覚えます。なので、目先のメリットばかりに捕らわれてBtoB ECをスタートすると、顧客離れが起きる可能性があります。BtoB ECの利点や有効性、それと自社の取り組みをしっかりと説明した上で理解を得る努力をし、かつ当分は従来通りのビジネスにも対応する選択肢を残すことが大切です。

そして2つ目は、「高度なセキュリティを確保する」です。重要な顧客情報を扱うことになりますし、データを集約管理するようになることでサイバー攻撃の標的になりやすい傾向があります。脆弱性などのリスクが少なく、信頼性の高いECパッケージを活用するなどの対策が必要でしょう。これはBtoC ECでも同様のことではありますが、BtoBの場合には一度信頼が崩壊すると大きくビジネスを後退させることになる傾向があります。また、リカバリできれば良いのですが取引停止なんている自体にもなりかねないため、信頼を高めるための高度なセキュリティが必要不可欠になります。

いかがでしょうか?

BtoB系企業にとって営業活動は企業の存続を左右する重要なエンジンです。しかし、実際の営業は顧客との接点以外に、様々な事務作業が発生しており非効率な環境にいるケースが多々あります。BtoB ECは、今までの受発注処理をシステムに任せるということであり、これが成功すると営業担当者は顧客接点を増やしたり、もっと戦略的な活動にシフトしたりすることが可能になります。ぜひ、この機会に、BtoB ECへの取り組みをぜひ検討してみましょう。

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