Oracle サポート情報を問題解決に役立てる

 2019.02.12  株式会社システムインテグレータ

SI Object Browser for Oracle (以下、OB) を使用していて何らかのトラブルに遭遇したとき、サポート情報を確認すると解決の助けになることがあります。
例えば、よくある問い合わせの中「OCI.DLLの読込に失敗しました」というエラーメッセージが表示されるときなどはサポート情報を確認いただけますと、問題解消の近道になります。

いまさら聞けない Oracleの基本 [初級編]

サポート情報の表示

「ヘルプ」メニューの「サポート情報」を選択すると、サポート情報画面が開きます (図1)。

Oracle サポート情報を問題解決に役立てる 1
図1 サポート情報画面

サポート情報の外部出力

サポート情報画面に表示された内容は「出力」メニューからテキストファイルやクリップボードに保存できます (図2)。

Oracle サポート情報を問題解決に役立てる 2
図2 サポート情報の外部出力

いまさら聞けない Oracleの基本 [中級編]
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サポート情報の内容

サポート情報の各内容について説明します。OBの旧バージョンには表示されない項目がありますのでご注意ください。

Object Browser情報

製品のバージョンやエディションに関する情報を表示しています。

OBの製品名 製品の正式な名前が表示されます。
OBバージョン OBのバージョンが表示されます。
OBエディション 「通常版」「ReadOnly版」のいずれかが表示されます。
OBのビット数 インストールされたOBのビット数で「64ビット」「32ビット」のいずれかが表示されます。
「OBのビット数」は「OCI.dllのビット数」と同一になっている必要があります。
OBのパス 現在実行されているOBの実行ファイルのパスが表示されます。

OS情報

端末にインストールされたOS (Windows) の情報が表示されます。

OS名 端末にインストールされた OSの名称が表示されます。
なお一部エディションではOS名が正しく取得できない場合があります。
OSのビット数 「64ビット」「32ビット」のいずれかが表示されます。
OSバージョン OSの詳細バージョン番号が表示されます。
OSサービスパック OSのサービスパック適用状況が表示されます。
Windows 10では0.0と表示されます。
OSユーザー権限 OSのユーザーアカウントがユーザーグループに属していればユーザーグループが表示されます。
属していなければ「Unknown」と表示されます。
UAC Windowsのユーザーアカウント制御 (UAC) が有効かどうか、また有効である場合、OBが管理者権限で実行されているかどうかが表示されます。
UACを意図的に無効にしていなければ表示される値は「有効」「有効 かつ 管理者実行」のいずれかです。
ライセンス登録やライセンス解除を行う際は、UACが「有効 かつ 管理者実行」となっている必要があります。
メモリ 端末に搭載されているメインメモリの容量が表示されます。

Oracle Client情報

OBが用いるOracle Clientの情報を表示しています。
特にデータベースへの接続時に「OCI.DLLの読込に失敗しました」というエラーメッセージが表示されるときは、いったん本項目の内容を確認いただきたいと思います。

Oracleホーム OBが認識しているOracleホームの値が表示されています。
オプション画面でORACLE_HOMEを設定していればその値が、設定していなければOBが自動認識した値が表示されています。
環境によってはOracleホームの自動認識に失敗する場合がありますので、その際はオプション画面でORACLE_HOMEを明示的に指定してください。
OCI.dllのパス OBが認識しているOCI.DLLのパスを表示しています。
OCI.dllのビット数 「64ビット」「32ビット」のいずれかが表示されます。
「OCI.dllのビット数」は「OBのビット数」と同一になっている必要があります。
OCI.dllのバージョン OCI.dllのバージョンはOracleクライアントのバージョンに一致します。
接続先サーバーのバージョンと合わせていただくことを推奨します。

PATH環境変数

Windows上のPATH環境変数をすべて表示しています。
環境変数の値を編集するときは「コントロールパネル」またはWindowsの「設定」アプリから行ってください。 [RELATED_POSTS]

接続情報

データベースへ接続されているときに限り、図3のように データベースの接続情報が表示されます。
複数のユーザーやデータベースでログインしていれば、複数の接続情報が現れます。

Oracle サポート情報を問題解決に役立てる 3
図3 接続情報

ユーザー名 ログインユーザー名が表示されます。
OS認証接続 OS認証を用いて接続している場合Yes、それ以外はNoと表示されます。
接続時モード 「Normal」「SysDBA」「SysOper」のいずれかが表示されます。
ユーザー権限 「DBA以上」「DBA未満」のいずれかが表示されます。
接続文字コード ログオン画面で選択した「文字コード」が表示されています。
ログオン時の文字コードは、通常「UTF8」を選択してください。
接続先 「通常接続」「Amazon RDS接続」のいずれかが表示されます。
DB種別 「通常」「プラガブルDB」「コンテナDB」のいずれかが表示されます。
サーバー文字コード 接続先データベースが用いる文字コードが表示されます。
・NLS_CHARACTERSET…データベースキャラクタセット
・NLS_NCHAR_CHARACTERSET…各国語キャラクタセット
サーバー文字コードは「接続文字コード」とは必ずしも一致しません。
Oracleバージョン 接続先データベースの詳細バージョンが表示されます。

まとめ

本記事で紹介したサポート情報は、OBサポートでも重要な情報として確認している情報が多く含まれています。ユーザー自身による問題解決のヒントとなるほか、当社のサポート窓口へお問い合わせいただく際もサポート情報をお伝えいただくと、対応がスムーズに進む場合があります。
本記事がユーザーの問題解決に役立てれば幸いです。

いまさら聞けない Oracleの基本

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