エンジニアや情報システム担当者の方にとって、システム開発や管理効率を上げることは永遠のテーマだと思います。その手段として「データベース開発ツール」の導入を検討する方もいらっしゃると思いますが、現在は、世の中にデータベース開発ツールが多く出ていることから、「どのツールが良いか?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこでデータベース開発ツールの選ぶ上でのポイントをまとめました。
データベース開発ツールとは?
そもそも「データベース開発ツール」とはどのようなソフトウェアでしょうか?一言でいえば、「データベースを使用したシステム開発/管理業務を支援するツール」です。
例えばOracle Databaseの場合、「SQL*Plus」というデータベースを操作するためのツールが標準で提供されていますが、CUI(キャラクタユーザーインタフェース)のため、SQLの知識がないと利用できない、また、作業効率が上がらないという課題があります。データベース開発ツールではGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)で操作できる機能を提供していることから、導入することで、簡単かつ効率良くデータベースの操作が可能となります。
図1.標準ツールとデータベース開発ツールの違い
その他、データベース開発ツールには「テーブル定義書生成」や「データ自動生成」などの機能を提供していることから、導入することでデータベースに関連するシステム開発全般の生産性が向上される効果があります。
データベース開発ツールを選ぶ4つのポイント
このようにデータベース開発ツールは「GUIでデータベース操作を可能にすること」が特長となりますが、昨今ではフリーのツールをはじめ多くのデータベース開発ツールが登場しており、機能もバラバラとなっています。そこで、数あるデータベース開発ツールの中から自社利用に向くデータベース開発ツールを選ぶための4つのポイントをご紹介します。
1. 必要な機能が備わっているか?
まず、自社のビジネスの課題を解決するための機能がツールに備わっているかについて確認しましょう。図2のように「導入目的(期待する効果)は何か?」→「対応する機能があるか?」の2段階に分けて調査するのが良いでしょう。
図2.導入目的と機能の整理
このようにすることで、導入目的を整理できる他、後ほど算出する「費用対効果」の精度を上げることができます。
2. 使いやすいかどうか?
また、ツールにとって重要なのが「使いやすさ(ユーザビリティ)」です。
同じ機能をもったツールでも「直観的に操作ができるか」「画面が見やすいか」「軽快に動作するか」等のユーザビリティにより日々の作業効率が大きく異なるためです。例として、弊社のデータベース開発ツール「SI Object Browser」の例でユーザビリティの優れている点は以下の通りです。
オブジェクト一覧画面
オブジェクト一覧はテーブルやビューなどのデータベースオブジェクトを一覧表示する画面です。この画面では「Windowsエクスプローラ」と同じ操作で使えるようにしています。例えば、Deleteキーでテーブル削除の他、Ctrl+C、Ctrl+Vでテーブルの複製も可能となっています。
画面1.SI Object Browserのオブジェクト一覧画面
SQL実行画面
SI Object Browserではエンジニアの方向けにSQLを直接記述して実行する画面も提供していますが、画面を見やすいようにフォントを大きめにしている他、テーブル名を選択した状態で右クリック→ポップアップメニューより対象のテーブル画面にすぐに遷移することができます。
画面2.SI Object BrowserのSQL実行画面
このような使いやすさについては実際にツールを使ってみないと評価が難しいですが、多くのデータベース開発ツールで期間限定で無償利用できるトライアル版が提供されていますので、ぜひトライアル版で評価するのがよいでしょう。
3.サポート体制は万全か?
もし、ビジネスで安心してデータベース開発ツールを利用するためには、必要な時にサポートが受けられることが大事です。ツールの不具合で業務が止まるリスクを回避するために問い合わせ窓口があるか、保守サービス契約が可能かを確認しましょう。あわせて、今後、データベースの最新バージョンがリリースされたときのために、データベース開発ツールがどのぐらいのサイクルでバージョンアップされているか、データベースの最新バージョンに追随しているかについても確認するとよいでしょう。
図3.保守サポートで考慮するポイント
4.費用対効果が出せるか?
最終的な判断材料は費用対効果です。1~3の調査結果をもとに、データベース開発ツール導入によりどのくらいの費用対効果が出せるかを算出しましょう。例えば、以下ようなの式で求めることができます。
図4.費用対効果の算出例
この例の場合、仮に導入費用が120万円かかるデータベース開発ツールであっても2か月で削減効果と同等となり、その後は削減効果が上回っていきます。このように定量的に導入効果が算出することで購入申請もしやすくなります。上記はデータベースメンテナンス業務における算出例ですが、1で洗い出した「導入目的」ごとに算出することでより高い精度で算出ができます。
「SI Object Browser」の特長
データベース開発ツール選びのポイントは以上ですが、弊社が開発・販売するデータベース開発ツール「SI Object Browser」についての特長をご説明します。
特長① 簡単にデータベース操作ができる
SI Object Browserではデータベースの細かな操作も含め、GUIで提供します。
例えば、テーブルのメンテナンス画面では、SQLを使用することなくExcelの操作感覚でテーブルデータの閲覧の他、絞り込み検索や、データのExcel出力が可能の他、Excelのセルからのペースト操作でデータを逆作成することもできるため、データメンテナンス効率が上がります。
画面5.SI Object Browserのデータ編集画面
また、SQL実行画面では、コードアシスタントなどにより素早くSQLが記述できる他、SQLをGUIで組み立てる「クエリビルダ」機能が搭載されており、SQLの知識がない方でも複数のテーブルを結合したデータの抽出等が可能です。
画面6.SI Object BrowserのSQL実行画面(クエリビルダ表示時)
特長② 日々の作業効率が上がる
使い勝手の良さにより、テーブルデータメンテナンスなどの日々の業務から、ストアドプログラム開発、データ移行等の業務まですべての生産性が圧倒的に向上します。
図5.SI Object Browserの効率化例
特長③ 細かいところに手が届く
また、SI Object Browserでは開発やテスト工程におけるエンジニアの「よくある困りごと」を想定した、数々の支援機能を用意しています。ふいに時間を取られてしまうことで発生するコストを抑え、プロジェクト成功に導きます。
図6.SI Object Browserの機能
特長④ 保守サポート
また、SI Ob ject Browserではビジネスでの利用向けにメール、掲示板による保守サポートを提供しています。脆弱性があった際は1日~数日で緊急パッチリリースの他、3か月に1回程度の定期的なリビジョンアップにて不具合修正版の提供、1年に1回の頻度のメジャーバージョンアップにより新機能やデータベースの最新バージョンに対応する開発体制を整えています。
以上がSI Object Browserの特長でした。SI Object Browserは有償のツールとなりますが、多くの企業様で導入費用以上のコスト削減効果が出せるものとなっていますので、ぜひデータベース開発ツールをご検討いただいている方はトライアル版にて評価をいただければ幸いです。
また、このたび、データベース開発ツールの比較に関するホワイトペーパーを作成いたしました。他社製品との機能比較表なども掲載した詳細版の資料となっていますので、データベース開発ツールの導入を本格的にご検討いただいている方は、ぜひ以下よりダウンロードいただけたらと思います。
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