SAP ERPの2027年問題について

 2020.07.06  株式会社システムインテグレータ

「SAP ERP 6.0 」保守期限が2025年から2027年に再延長

2020年2月に独SAPは「SAP ERP 6.0」の保守期限を2025年末から2年後の2027年末まで延長することを発表しました。
※2%の延長保守料を支払うことで、保守期限を2030年末まで延伸可能。

「SAP ERP 6.0」は2005年にリリースされたERP製品であり、トップ企業の「ベストプラクティス」を自社でも具現化できるツールとして、多くの企業に選択された人気ERP製品です。当初「SAP ERP 6.0」の保守期限は2015年末で終了でしたが、多くの企業からの要請により、2020年末そして2025年末というように更なる保守延長を重ねてきました。

また、2025年と言うと日本でもIT人材不足に端を発する「2025年の崖」というキーワードが流行しましたが、「SAP ERP 6.0」が2025年に保守終了することから「SAP 2025年問題」というキーワードもIT業界では同時に大きな話題となってきました。
SAP 2025年問題に関しては、以前のブログ「ERP「2025年問題」にどう備える?」で詳しくご説明してます。是非ご覧ください。

それでは、今回なぜ再度の保守延長が必要になったのかを見ていきましょう。

ERPに関するお役立ち資料

「SAP ERP 6.0」 保守期限 再延長の理由は?

【理由その1】SAP技術者の不足

1番目は、「2025年の崖」でも取り扱われているように、人材欠乏によりSAP移行プロジェクト発足が難しい点にあると思われます。
「SAP ERP 6.0」は大企業を中心に導入され、かつグループ全体のIT基盤として利用している企業が多くあります。移行先である「SAP S4 HANA」への移行プロジェクトがこの直近5年の間に集中することで、SAP移行作業を行うSE不足がかなり深刻になっているようです。
また、ユーザ企業においても導入プロジェクトに参加した担当者が既に退職しており、大規模プロジェクトのスキルが欠乏してしまっていることも一因に上げられます。

【理由その2】「SAP S4 HANA」移行の難易度の壁

2番目の理由は、「SAP S4 HANA」への移行の難易度の高さだと思われます。
「SAP S4 HANA」は「SAP ERP 6.0」から大きく仕様が変わっており、専用のデータベースである「HANA」を利用すると共に、Linux OSを利用することで、専用の基盤を構築した上にアプリケーションを動かす形式に代わっています。
これにより、更なるアドオン/カスタマイズが発生し、コストがますます増えてくることが懸念されています。
また、「HANA」専用システムを構築する際には「SAP S4 HANA」の知識および経験を持つSEが必須になりますが、「人材が全く足りていない」と指摘されています。

こういった理由があいまって、なかなか「SAP ERP 6.0」からの移行ができず、再度の保守延長に繋がっているとも言われています。

SAP ERP 6.0 ユーザの選択肢は?

もし、あなたが「SAP ERP 6.0」利用企業の情報システム責任者であり、トップから「次期システム計画策定」を命じられたとしたら、その計画にはどのような選択肢が考えられるのでしょうか。

選択肢は3つあると考えます。

1.「SAP ERP 6.0」の継続利用
2.「SAP S4 HANA」への移行
3.他ERPへの移行

それそれのメリット、デメリットは以下の通りです

  メリット デメリット
1.「SAP ERP 6.0」の継続利用 ・保守期限まで現状通りに利用できる
・次期システム検討や準備の時間が多く取れる
・新業務に対するシステム対応ができなくなる
・新技術への対応ができない
2.「SAP S4 HANA」への移行 ・SAP最新技術の適用ができ、システムレスポンスも早くなる
・ムダな業務をそぎ落とし、新たな業務をシステム化できる
・作り直しまでは行かなくても、新規業務要件の組込確認やシステム再構築が必要となる
・外部からのシステム要員を集められるか不明
3.他ERPへの移行 ・ゼロからシステムを再構築することができる
・最新IoT技術を利用することができる
・ゼロからの再構築となるので、費用/期間がかかる
・マスタや過去データの移行量が大きくなる

国産ERPへのリプレイス理由は?

少なからぬSAPユーザが国産ERPへのリプレイスを決断している主な理由は次のとおりです。

運用保守費用の低減

SAP開発/保守要員の標準単価が、国産ERPベンダーの1.5倍~2倍に設定されているため、SAPの運用保守コストは、国産ERPと比較しても高額な場合が多いようです。標準で足りない機能を高額なコストでアドオンしており、それに対応するため、運用保守費がどうしても高くなってしまっており、アドオンの少ない最新国産ERPへの移行検討が行われています。

移行費用の低減

「SAP ERP 6.0」でも稼働10年以上経過すると、業務の流れも大きく変わり、単純移行のみでは対応できず、大規模アドオンが発生することとなります。結局、導入時に多くの工数をかけて実施した要件定義を再度行い、それに伴う大規模アドオン開発+SAP要員の高単価とも相まって、最新国産ERPで全面リプレイスをした方が、全体初期費用が安くなるケースが少なからず発生しているようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
SAPといえども、最初の製品であるR/3がリリースされて既に25年以上経過しており、今や過去に駆逐していった「レガシーシステム」と逆に呼ばれる立場になっています。システムも業務も外部環境に合わせて変化していかなければ、生き残ることができません。

「SAP ERP 6.0」から移行可能な国産ERP『GRANDIT』は最新技術基盤を採用しており、業種テンプレートを適用することで各企業の個別業務要件にも柔軟に対応することができます。また、グループ全体の会計システム変更が難しい場合には、SAP会計システムとの連携実績も多数ありますので、グループ子会社の会計システムをGRANDITで構築し、親会社のSAP会計システムと連携するような導入形態も可能です。もし、ご興味がございましたら弊社までお問い合わせください。

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