SAP BTPとは?ERPの拡張と変革を支える次世代プラットフォームの全貌

 2025.06.23  株式会社システムインテグレータ

企業の競争環境が激化するなかで、ERPの柔軟性と拡張性がますます重要になっています。従来のようにERPを業務に合わせてカスタマイズする方法では、変化への迅速な対応や将来的なアップグレードが困難になるケースも増えています。

こうした課題を解決する手段として注目されているのが、SAP Business Technology Platform(SAP BTP)です。SAP BTPは、ERPの標準仕様を維持しながら、拡張開発や他システムとの連携、AIを活用した業務最適化などを実現する統合プラットフォームです。

本記事では、SAP BTPの基本的な考え方から進化の歴史、主要機能、導入によって得られるビジネス価値、具体的な活用事例までを網羅的にご紹介します。

SAP BTPとは何か?

2-4

SAP BTP(SAP Business Technology Platform)は、SAPが提供するERPシステムの標準仕様、いわゆるクリーンコアを維持しながら、機能拡張や他システムとの連携、データ活用を可能にするテクノロジープラットフォームです。近年では、AIなどの最新技術もSAP BTP上で利用可能となっています。

このSAP BTPは高い拡張性を有しており、企業は従来のERP標準機能を最大限に活かしながら、変化の激しい市場環境にも柔軟に対応することが可能です。その結果、持続可能な成長を実現するためのDXを加速させることができます。
SAP BTPで構築可能な主な機能領域は、以下の五つに分類されます。

  • アプリケーション開発および業務自動化
  • データ管理および分析
  • システム連携および統合
  • AI(人工知能)を活用した機能強化
  • デジタル基盤としてのプラットフォーム

これらの機能は、 AWS(Amazon Web Services)などの主要なクラウドプラットフォーム上で提供されています。インフラストラクチャーの運用および管理はSAPが担っており、利用企業は高い安全性と信頼性のもとでSAP BTPを活用できます。

SAP BTPの利用促進がされている理由

SAP BTPは、SAPのERPシステムを利用する企業に対して、その活用が積極的に推奨されています。これは、以下の理由によるものです。

  • イノベーションの加速と市場変化への迅速な対応

    SAP BTPは、あらかじめ構築されたデータモデル、API、ワークフロー、AIサービスを活用することで、新たな業務プロジェクトを迅速に立ち上げることが可能です。また、ビジネスユーザー自身がタスクの自動化やインターフェースの調整を行えるため、イノベーションを一層加速させます。

  • SAPアプリケーションとの連携と「クリーンコア」の維持

    SAP BTPは、SAPアプリケーションと連携しながら、企業独自の業務要件に応じた柔軟な拡張を可能にします。同時に、ERPシステムを標準状態に保つ「クリーンコア」アプローチにより、保守性やアップグレードの容易さが確保されます。

  • 多様なシステムとの統合とデータ活用

    アルタイムで多様なデータソースから情報を取得し、AIと自動化によってユーザー支援を強化します。SAP Integration Suiteを通じて2,500以上のコネクタを活用でき、700を超えるサードパーティ製アプリケーションとの統合も実現可能です。

  • エンタープライズ対応の信頼性とセキュリティ

    SAP BTPは、企業の中核業務にも安心して利用できる、信頼性とセキュリティに優れたプラットフォームです。これまで業務に合わせて構築してきたシステムの独自機能も、SAP BTP上で開発・実装することが可能です。また、明確なサービス品質基準(SLA)に基づき、安定的に運用されています。

  • AIと自動化による業務最適化の実現

    AI、機械学習、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)といった先進技術を活用し、業務プロセス全体の最適化を支援します。

  • ートナーとの連携と業界特化型ソリューションの提供

    SAP BTPは、パートナー企業との協業を通じて、さまざまな業界・業務に特化したソリューションを提供しています。SAP BTP上での開発だけでなく、特定業務に強みを持つ外部アプリケーションとの連携も可能であり、自社に不足している機能やノウハウを補完する選択肢が広がります。

SAP BTPの進化の歴史

SAPは長年にわたり、企業のビジネス課題に対応するために革新的なテクノロジーとソリューションを開発してきました。その中でも、SAP BTPはSAPのクラウド戦略とデジタル変革を支える中核的な基盤として進化を遂げています。以下では、SAP BTPの誕生と進化の流れを、時代ごとに振り返ります。

  • 1990年代

    この時代、SAPは業界ごとのビジネス課題に対応するための専門的なソリューション開発を強化しました。R/2時代の「RIVA」や、R/3における業界別ソリューションが次々と登場し、SAPは「業界知識の深さ」を競争優位性として確立しました。この積み重ねが、後のSAP BTPにも引き継がれる柔軟性と拡張性の礎となっています。

  • 2019年後半

    「ハイパーオートメーション」という概念が登場し、AI、機械学習、RPA、ビジネスプロセス管理ツールなどを組み合わせて、業務プロセスの全面的な自動化を目指す動きが加速しました。SAPはこの潮流に対応すべく、SAP BTPを活用した高度な自動化・拡張の構想を具現化し始めました。

  • 2021年

    Evernex社がSAP Business ByDesign®をベースにSAP BTPを活用し、標準ERPのコアを保ちつつ、業務ニーズに応じた柔軟なツール開発を実現した事例が報告されました。

    Qinqin Food GroupがSAP BTP導入により、変化の激しい市場に迅速に対応できるデジタル基盤を構築し、ビジネスイノベーションを加速させた事例が紹介されました。

  • 2022年

    1月にIDCが発表したレポートでは、すでに5万人以上のパートナーがSAP BTPのトレーニングを受け、1,400社以上が実際に活用していることが明らかにされました。

    、Costain Group plcはSAP BTPを導入し、インフラ部門のデジタル化を推進。英国のカーボンゼロ戦略への貢献にもつながる事例として注目を集めました。また、SAPの内部データによると、この時点で750以上のパートナーアプリがSAP BTP上で構築され、SAPソリューションと連携していると報告されました。

  • 2023~2024年

    SAP BTPは、アプリケーション開発、データと分析、統合、自動化、AIを統合した包括的なイノベーションプラットフォームとして提供されています。

    RISE with SAPやGROW with SAPの基盤でもあり、SAP SignavioやSAP LeanIXとの連携により、業務プロセスの可視化と継続的改善を支援。また、SAP Business AIを通じて、すべてのSAPソリューションにAIが組み込まれ、Joule AIアシスタントなどの新機能も実装されています。

    に、750種類以上のパートナーアプリがSAP BTP上に構築され、うち280は業界別ソリューションとして提供されています。サステナビリティ支援にも力を入れており、ESGデータの活用、排出量削減、レポート作成など、持続可能性経営を支える機能も拡充されています。

  • 2025年

    SAPは、AI活用をさらに加速させる計画を発表しています。Joule向けに1,200以上のAIスキルを提供し、400以上のAIシナリオをSAPビジネスアプリケーションに組み込み、すべてSAP BTP上で実行することを目指しています。これは、企業の業務における意思決定の高度化と自動化を、さらに現実的なものにするといわれています。

SAP BTPは、単なる開発基盤ではなく、SAPのクラウド戦略・業務変革・持続可能性経営を支える中核的なプラットフォームとして進化を続けています。過去の業界特化の知見や、最新のAI・自動化技術の融合により、SAP BTPは今後も企業のイノベーションを加速させる原動力となります。

SAP BTPの主要機能について

SAP BTPの主要機能は、冒頭でご紹介した以下の5つの領域に分類されます。ここでは、それぞれの領域で何ができるのか、具体的な機能をご紹介します。

アプリケーション開発および業務自動化

SAP BTPでは、ローコード/ノーコード開発環境とプロコードツールを提供しており、迅速な業務アプリケーションの構築を支援します。開発の専門知識がなくても、ビジネスユーザー自身がドラッグ&ドロップでアプリを作成できるため、現場主導の改善が可能になります。

また、ワークフロー管理やロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)などの機能により、定型業務や意思決定プロセスの自動化が実現できます。たとえば、見積依頼の到着をトリガーに、承認フローを自動で起動するといった処理も簡単に設定可能です。

ユーザーは、コーディング不要でタスクの自動化、柔軟なワークフロー構築、インターフェースの個別最適化を行うことができ、日々の業務に合わせた迅速な改善を自ら推進できるのが特長です。

データ管理および分析

SAP BTPが提供するアナリティクス機能により、戦略・財務・運用といった各計画を企業全体で統合・調整できます。部門ごとに分散していたデータを一元化することで、全社的に整合性のある意思決定が可能になります。
企業がデータを効果的に活用できるよう、以下のような実用的なデータ活用基盤を提供します。

  • ビジネスの意味を理解しやすい形でのデータ整理
  • 外部データとの連携が可能なプラットフォームの提供
  • AIを活用した意思決定の支援
  • 多様な形式のデータを統合的に扱う仕組み

システム連携および統合

SAP BTPは、SAP製品と他社製品(非SAP製品)をつなぐことで、業務全体を自動化するエンドツーエンドの仕組みを提供します。たとえば、SAPとSalesforce、Google Workspace、Slackといった業務ツールを連携させ、部門やシステムをまたいだ一連の業務プロセスを自動化できます。

SAP BTPでは、イベント駆動型やAPI中心の設計により、「特定のトリガーで処理が自動で始まる仕組み」や「ルールに従ってシステム間で情報をやりとりする仕組み」が構築可能です。これにより、リアルタイムな通知や柔軟なデータ連携が実現します。

また、700以上の外部アプリケーションに対応しており、2,500以上の事前構築されたコネクタを活用することで、さまざまな業務システムとの迅速な連携が可能です。

AI(人工知能)を活用した機能強化

AIライフサイクル管理、AIサービス、ビジネスデータとそのコンテキストの活用など、AI関連の包括的な機能を提供します。たとえば、請求書の自動読み取り、需要予測、チャットボットなどへの応用が可能です。

SAP AI Core、SAP AI Launchpad、SAP AI Servicesなどのツールを活用し、複雑なビジネス課題に対する柔軟な解決策を提供します。これにより、企業独自のAI活用が推進できます。

デジタル基盤としてのプラットフォーム

SAP BTPは、企業の「デジタル基盤」として、ID管理、セキュリティ、コンプライアンス、アプリケーションライフサイクル管理などの共通品質を標準機能として提供し、企業ITに不可欠な基本機能を支えます。

また、Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud Platform、Alibaba Cloudなどの主要クラウド上で動作可能で、インフラはSAPが一元管理します。これにより、複数クラウド環境での運用負荷を軽減できます。
SAP BTPの導入・活用を支援する仕組みとして、以下のようなサービスが提供されています

  • SAP Discovery Center
    SAP BTPで利用可能なサービス、API、ツールなどを探せる情報ポータルを提供しています。さらに、すぐに始められるプロジェクト例(ミッション)も公開されており、初めての方でもステップを踏んで導入を進めることができます。
  • SAP Business Accelerator Hub
    各種ビジネスAPIや業種別ベストプラクティスを集めたビジネスコンテンツのカタログサイトです。実績ある連携パターンや業務モデルを活用することで、プロジェクトの立ち上げを迅速化できます。

SAP BTPによるビジネス価値について

4

SAP BTPは、企業がデジタルイノベーションを加速し、変化する市場に柔軟に対応するための、総合的なプラットフォームです。業務の高度化、俊敏性の向上、持続可能性への対応など、さまざまな観点からビジネスの成長に貢献します。以下に、SAP BTPによるビジネス価値をご紹介します。

ユーザーに最適化された業務体験

SAP BTPは、SAPアプリケーションの拡張や調整を通じて、業務プロセス全体に最適化されたユーザー体験を実現します。ユーザーの役割や部門ごとのニーズに応じて、画面や業務フローを柔軟にカスタマイズできるため、現場に即した使いやすさと業務効率の向上が期待できます。

さらに、組み込みAIや自動化機能により、操作はより直感的かつスムーズになり、ユーザーの生産性とエンゲージメントも高まります。既存アプリの補完や独自アプリの開発によって、企業ごとの課題にも柔軟に対応できます。

柔軟な業務革新

SAP BTPは、あらかじめ用意されたデータモデルやAPI、統合テンプレート、ワークフローなどの豊富なコンテンツを活用することで、システム開発やプロジェクトの立ち上げをスピーディに実現できます。これにより、イノベーションのスピードが加速し、ビジネス成果にも直結します。

さらに、ノーコード/ローコード開発環境が整っているため、業務部門のユーザー自らが改善アイデアを形にでき、全社的なイノベーションの推進にもつながります。SAP S/4HANAの標準機能を保ちながら拡張できるため、将来のアップグレードにも柔軟に対応可能。俊敏性と拡張性を両立したシステム構築が可能になります。

世界で活用されるオープンプラットフォーム

SAP BTPは、世界中のパートナー企業が活用するオープンプラットフォームとしても注目されています。

パートナー各社は、SAPの技術や業界知見を活かして、業務アプリケーションや連携ソリューションを開発・提供しており、企業はそれらを活用することで、短期間で業務価値を得ることが可能です。

現在、SAP BTP関連のトレーニングを受けたパートナーは50,000人以上、SAP BTPを活用するパートナー企業は1,450社超、SAP BTP上で構築されたアプリケーションは750以上にのぼります。

こうしたグローバルなエコシステムが、SAP BTPの柔軟性と拡張性をさらに高めています。

ESG経営の実現

SAP BTPは、ESG(環境・社会・ガバナンス)を含む持続可能な経営の実現にも貢献します。業務データとサステナビリティ関連データを統合することで、排出量・廃棄物・社会的インパクトなどを一元管理できる環境を提供します。

これにより、サステナビリティ指標の可視化や自動レポート作成が可能となり、企業の透明性向上やグローバル基準への対応がスムーズになります。また、財務データと同等レベルの厳密さでサステナビリティ情報を管理できる点も、SAP BTPの大きな強みです。

クラウド移行の加速とITコストの削減

SAP BTPは、企業のクラウドシフトを加速するための仕組みを備えています。データ移行の高速化やマスターデータの統合、リスクの最小化により、スムーズかつ安全なクラウド移行を支援します。

また、「クリーンコア」や「Fit to Standard」といった考え方に基づき、過度なカスタマイズを避けたシンプルなシステム構成を実現。これにより、保守性・拡張性の両立とともに、ITコストの大幅な削減が可能になります。

既存のIT資産を活かしつつ、必要な領域だけを柔軟に強化・進化させられる点も、SAP BTPの大きな特長です。

SAP BTPの活用事例

9

AP BTPを構成する主要な要素ごとに、それぞれの活用事例や利用する機能をご紹介します。

アプリケーション開発および業務自動化

企業が抱える課題

  • 社内に十分な開発リソースがない
  • アーキテクチャが複雑で変更に時間がかかる
  • 現場の要望にすばやく対応できない

SAP BTPで利用できる主な機能

  • SAP Build Apps(ノーコード開発)
  • SAP Build Process Automation(業務プロセス自動化)
  • SAPUI5(プロコードによるUI開発)

利用方法の一例

営業部門で利用する受注管理アプリに対し、SAP Build Appsを使って「見積作成画面」をノーコードで追加することで、従来よりも短期間での改修が可能になる。現場主導で柔軟に対応できる点が大きな特長。

あわせて、見積から承認までの業務プロセスはSAP Build Process Automationで自動化することで、承認待ちによる停滞を回避し、業務処理のスピードと効率を高めることができる。

データ管理および分析

企業が抱える課題

  • 部門やシステムごとにデータがサイロ化され、全体像を把握できない
  • 必要なデータがリアルタイムで取得できず、迅速な意思決定が難しい
  • データの可視化や分析に手間と時間がかかる

SAP BTPで利用できる主な機能

  • SAP Datasphere(データ統合・管理)
  • SAP Analytics Cloud(ダッシュボード・可視化・分析)

利用方法の一例

財務・営業・在庫など複数部門に分散するデータをSAP Datasphereで一元化し、SAP Analytics Cloudを使ってリアルタイムダッシュボードを構築することで、情報をスピーディに把握できる環境を整える。

これにより、従来は月次で行っていた損益分析も日次で対応できるようになり、ビジネスの変化に即応する意思決定が可能になる。

システム連携および統合

企業が抱える課題

  • 顧客情報や業務データが複数のシステムに分散し、全体像が見えにくい
  • システム間の手動連携やデータ転記が業務効率を下げている
  • 部門ごとに使っているシステムの連携が難しく、変化に対応しづらい

SAP BTPで利用できる主な機能

  • SAP Integration Suite(SAP・非SAP間の柔軟な連携)
  • API管理、イベント駆動型統合、B2B連携など多様な統合機能

利用方法の一例

SalesforceとSAP S/4HANAの顧客データをSAP Integration Suiteで連携することで、営業担当者が常に最新情報に基づいて行動できる環境を整える。

情報の一元化により、対応のスピードや提案の精度が向上し、営業活動全体の質と成約率の改善にもつながる。

AI(人工知能)を活用した機能強化

企業が抱える課題

  • 問い合わせ対応に時間がかかり、コア業務に集中できない
  • 業務の属人化や対応品質のばらつきが発生している
  • ナレッジ共有や業務支援の仕組みが整っていない 

SAP BTPで利用できる主な機能

  • Joule AIアシスタント(対話型AIによる業務支援)
  • SAP AI Services(業務プロセスの自動化・高度化)
  • RAG(検索拡張生成)技術(過去の履歴などからの高精度応答)SAP BTPで利用できる主な機能 

利用方法の一例

よくある問い合わせへの対応を、生成AIを活用したチャットボットで自動化し、対応業務を効率化する。SAP AI ServicesとRAG技術を活用することで、過去の履歴から関連性の高い情報を抽出し、迅速かつ的確な応答が可能になる。

応答時間の短縮に加え、サポート品質の均一化やナレッジの有効活用によって、顧客満足度の向上も期待できる。

デジタル基盤としてのプラットフォーム

企業が抱える課題

  • 長年のカスタマイズにより、SAP環境のアップグレードが困難
  • 新しい技術やサービスを導入したくても、既存システムとの整合性に不安がある
  • 基幹システムの変更がビジネスのスピードに追いつかない

SAP BTPで利用できる主な機能

  • SAP Business Technology Platform(SAP BTP) による拡張開発環境
  • Cloud Foundryランタイム による柔軟なアプリケーション実行基盤

利用方法の一例

従来のABAPによる複雑なカスタマイズをSAP BTP上に再構築し、SAP S/4HANA本体は標準状態を維持することで、将来的なアップグレードへの対応を容易にする。

必要な機能をクラウド上で柔軟に追加・変更できるため、IT基盤としての拡張性と変化対応力を高めながら、「クリーンコア」を維持した運用が可能になる。

まとめ:SAP BTPで変化に強い企業へ

SAP BTPは、ERPの柔軟性を高めながらクリーンコアを維持し、変化に強いIT環境を構築できる次世代のプラットフォームです。

BTPを活用することで、企業は業務の効率化や自動化にとどまらず、データやAIを活用した高度な判断や継続的な業務改善を、日常的に実現できるようになります。たとえ開発リソースが限られていても、ローコード/ノーコード環境により、業務部門の担当者が自らアプリを作成できるため、現場のニーズをスピーディに形にすることが可能です。

また、BTPはシステム連携、分析基盤、ガバナンス、セキュリティまでを一貫して支えることで、部門の垣根を越え、全社の業務プロセスをスムーズにつなげる基盤としても機能します。

こうした基盤を持つことは、単なるITの最適化ではありません。変化が激しく、将来の予測が難しい時代において、企業がスピーディに学び、柔軟に変わり続ける力を手に入れることに他なりません。

ERPを「使うもの」から、「変えていく力の源泉」にする。SAP BTPは、まさにその変革を後押しする中核プラットフォームといえるでしょう。

SAPによる業務改革や企業変革をご検討の方は、ぜひ株式会社システムインテグレータへご相談ください。


RELATED POST関連記事


RECENT POST「ERP」の最新記事


ERP

SAP Concurとは?機能や特徴をわかりやすく解説

ERP

Fit to Standardとは?ERP導入を成功に導く新しいスタンダード

ERP

管理会計とは?財務会計との違いや脱Excel・システム化のポイント

ERP

SAPの会計モジュールとは?財務会計(FI)と管理会計(CO)の違いについて解説

SAP BTPとは?ERPの拡張と変革を支える次世代プラットフォームの全貌

GRANDIT TOPへ