業務管理

在庫管理とは?

  • 2017.12.25
  • 株式会社システムインテグレータ
在庫管理とは?

小売業、卸売業やアパレル業、製造業など、「モノ」を扱う企業に必ず発生するものが「在庫管理」です。在庫管理は、取り扱っているモノ(商品や部品)を在庫として、その情報と現物を適切に管理することが目的です。

企業経営において在庫管理は非常に重要な要素です。在庫管理が徹底して行われずに損益計算書上では黒字にもかかわらず、不適切な在庫が原因で倒産に至るケースもあります。今回は、そんな在庫管理について詳しく解説していきます。

在庫管理とは

「在庫」とは単に製造前の部品や、販売前の製品や商品を指す言葉ではありません。言い換えるならば、在庫とは「現金化を待っているモノ」です。たとえば小売業において ある商品を仕入れた場合、それは在庫となり管理されますが、同時に現金化を待っていることにもなります。企業は在庫を販売することで利益を得るので、いかに効率良く在庫を現金化するかが大切です。

では、その在庫をどのように管理していくのでしょうか?

 

在庫の管理方法

通常は仕入れた商品や部品を、ロケーション管理と呼ばれる方法で管理します。ロケーション管理とは、特定の商品を保管する場所を決め、ルールに従って管理することで適切な在庫管理を実現する方法です。

商品の保管場所を決めておかないと、どこに何の商品があるかが分からなくなってしまうため、データ上の在庫と現物が合わなくなってしまったり、受注に対して迅速な出荷対応ができません。

一方、「どこに何の商品があるか」を知っていれば、データ上の在庫と現物を合わせたり、迅速な出荷対応が行えるようになります。こうしたロケーション管理は、効率的な在庫管理業務を推進するための1つの手法となります。

また、それ以外にも以下のような業務が在庫管理にあたります。

  • 受入・検査・検収
  • 返品処理
  • 棚上げ
  • 出庫と返庫(製造への支給、製造からの返品)
  • 期限切れ在庫の処理
  • 棚卸(実在庫数の確認)
  • 製品入庫・保管
  • 発送

 

在庫管理の重要性

企業において在庫管理がいかに重要なのかをご紹介します。

顧客のニーズに対して在庫が不足すると販売機会の喪失、つまり売上が減ってしまいます。また、製造前の原材料や部品の欠品は製造停止に追い込まれます。それとは逆に、在庫が過剰になると保管コストが発生したり、倉庫のスペースを圧迫します。そして、最終的には、売れ残りを避けるために価格を下げて乱売を行ったりすれば、利益を圧迫することになります。また、前述したように在庫は会社の資金で購入しているため資金回収できるまでの間、資金繰りを悪化させることにもなります。

このように在庫管理が不十分な場合には販売機会喪失による売上の減少、利益の低減、資金繰りの悪化を招くことになるのです。

 

在庫管理はなぜ難しいのか?

在庫管理は、文章で説明するほど簡単なものではありません。実際に多くの企業が、在庫管理に頭を悩ませ、現状課題をどうにかしたいと考えています。ここでは、在庫管理が難しい理由について紹介します。

 

1.在庫管理ルールが曖昧で、適切な管理ができていない

在庫管理が適切にできていない場合、そもそもルール自体が曖昧になっている可能性があります。一応組織としての在庫管理ルールはあるものの、それが徹底されない状況です。こうした原因を聞くと、真っ先に現場従業員へ矛先が向きます。しかし、実は在庫管理ルールを徹底できていない企業側の責任の方が大きいのです。

 

2.データの二重入力により、データと現物が合わない

生産管理において、調達管理や在庫管理など重複するデータを管理する場合、データの二重入力による人的ミスが発生します。調達管理上では正しくても、在庫管理上ではデータがずれていたりすると、在庫データは信頼を失っていきます。その結果、営業が在庫データを信用せず自分の足で在庫確認を行うため、在庫管理ルールが一層守られなくなります。

 

3.作業ミスによってズレが発生する

在庫管理の現場では、管理しているのはあくまで「人」なのですからミスは起こります。しかし、小さなミスも積み重なると大きな問題になり、頭を悩ませます。このため、極力ミスを減らすための環境は大切です。

 

4.個人の自己判断でデータがズレてしまう

たとえば営業が、「今月の売上ノルマは達成しているから、商品は今月出荷したけど余剰分の売り上げは来月に回そう」といった個人プレーを行うと、データと実在庫が合わなくなる可能性があります。こうした自己判断による行為は、在庫管理を適切に行えない大きな原因へとつながります。

 

以上のように、在庫管理には様々な問題があります。在庫管理が不適当な状態は、経営判断を鈍らせます。また、問題を放置することで不良在庫が増え、キャッシュフローは悪化して、最悪の場合には黒字倒産へと陥ります。

 

適切な在庫管理を実施するための行いたいこと

適切な在庫管理を実施するためには、何を行えば良いのでしょうか?

ここではそのポイントを紹介していきます。 

在庫管理のルール化と徹底

在庫管理のルールが曖昧であるため、自己判断での作業が増えたり、在庫ルールが守られないという状況は多々あります。そうした状況に対しては、やはり在庫管理のルール化とそれを現場に徹底することが大切です。

単に在庫管理ルールを定めるだけでなく、作業手順書などを作成し、在庫管理をどのように行えば良いのかを明示します。これにより、従業員による自己判断での作業は大方減少するでしょう。

 

棚卸を短い間隔で取り入れる

実在庫とデータが合致しているかどうかを知るための棚卸業務は、なるべく頻繁に行うことが重要です。毎回、在庫が合わないとなった場合には、その原因を特定し、やり方を変更しなければなりません。一般的に棚卸期間を短い間隔で実施することで原因究明の時間を短縮したり、質の高い経営を行うことが可能になります。

 

連携の取れた在庫管理システム

在庫管理の問題を解消するための方法として最も有効なのが、連携の取れた在庫管理システムを導入することです。何と連携を取るのかというと、調達管理システムや販売管理システム、生産管理システムなど、在庫管理に関わる基幹業務全般です。

たとえば調達管理システムとの連携が取れていると、商品や部品の仕入れ時に二重のデータ入力作業が発生しません。調達管理システムに入力したデータは、そのまま在庫管理システムに反映されます。

 

このように、在庫管理システムが複数の基幹システムと連携が取れていると、在庫管理の業務効率が大幅に向上され、さまざまな問題を解決することが可能になります。

 

ERPで連携の取れた在庫管理システムを

ERPは、在庫管理システムを含め、複数の基幹システムがあらかじめ連携された状態で提供されています。つまり、ERPを導入することで、複数の基幹システムが相互連携した、統合システム環境を構築できます。当然、在庫管理システムは調達管理システムや販売管理システム、あるいは生産管理システムなどと綿密に連携しているので、先に紹介したように様々な課題を解決することが可能です。

在庫管理が適切に行えていない、独自のシステム連携が難しい、という企業は、ERPで統合された基幹システムをぜひ検討してみてください。

失敗から学ぶERP導入プロジェクトの進め方

失敗から学ぶERP導入プロジェクトの進め方