2018年EC業界宅配ロッカー事情

 2018.08.15  佐藤 嘉彦

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宅配ロッカーとは

こんにちは。システムインテグレータの佐藤です。

突然ですが、皆さん宅配ロッカーって使ったことありますか?
お恥ずかしながらECのお仕事をさせて頂いているのですが、私はまだ宅配ロッカーを使ったことが実はありません。
というのも、職場から自宅までの間でちょうどいいところに宅配ロッカーがないので、自宅以外で受け取るときは近くのコンビニでコンビニ受取ということがもっぱらだからです。

使ったことはないといいつつ、仕事柄気になりどうにか宅配ロッカーを使う機会がないかと宅配ロッカーの設置箇所を時々調べるので、ちょうどいい場所にロッカーがないことを知っているのですが、ほとんどの方は宅配ロッカーがどこにあるかなんて気にも止めたことがないのではないでしょうか。

今回はそんな宅配ロッカーの事情についてかんたんにまとめてみたいと思います。

 

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宅配ロッカーと宅配ボックスの違い

宅配ロッカーと似た言葉で、宅配ボックスというものがあります。
念の為違いについて少し触れておきます。

宅配ボックスというと、マンションの設備でよく聞きますよね。
不在時にマンションのロビーに設置されているロッカーに置いていってくれるのが、宅配ボックスです。

2018年EC業界宅配ロッカー事情 1

(画像引用元:http://www.fts.co.jp/start/seihin/h_series/)

見た目はどうみてもロッカーですが、ボックスという言い方が一般的ですね。

最近ではマンションに限らず、一戸建て用の宅配ボックスの販売も進んでいるそうで、こちらは見たままボックスという感じですね。

2018年EC業界宅配ロッカー事情 2

(画像引用元:Amazon.com)

こちらはパナソニックさんの製品ですが、Amazonで宅配ボックスが売っているというのも新鮮ですね。
値段も36,500円(執筆当時)と思ったよりは高くない印象です。
相場がどれくらいか全然わかりませんが。

 

一方宅配ロッカーは、自宅ではなく、駅やスーパーなどに設置されている荷物を受け取るための専門のロッカーのことを指します。

2018年EC業界宅配ロッカー事情 3

(画像引用元:http://www.packcity.co.jp/tu-di-woochi-tinooke-yang-he-0)

どちらも自宅で荷物を受け取るために待機する必要がないという点において便利ですよね。
問題になっている再配達を防ぐことに役立つという観点においては、物流企業にとっても宅配ロッカーは便利なものと言えます。

 

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2018年宅配ロッカー事情

現在どれくらい宅配ロッカーが設置されているのか、いくつか調べてみました。
※2018年8月15日時点の情報です。

企業名

設置箇所

Packcity Japan株式会社

3,025

日本郵便株式会社

188

楽天株式会社

22

これだけ見ても多いのか少ないのかわからないと思いますが、ぜひ上記のリンクから辿ってご自宅周辺に宅配ロッカーがあるのか見てみてください。
多分そんなにないですよね?
私は全然ちょうど良い場所になくて今のところは使う機会に恵まれていません。

宅配ロッカーを設置する場所のことを考えるとそれも仕方がなく、例えば駅構内に置くとしても余分なスペースが今あるかというとおそらくすでになく、宅配ロッカーの設置がコインロッカーよりも経済合理性があるのかと考えると、乗降者数の多い駅ほどコインロッカーの方が収益性が高いのかもしれません。

一方、広い駐車場があるような店舗であれば、来店頂くきっかけとして宅配ロッカーを設置するということにつながるので、駅などと比べると設置に積極的になるのかもしれません。

実際設置箇所をざっと見たところでいうと、今のところ駅に設置されている数よりもずっと商業施設に設置されている数の方が多そうです。

商業施設という話をするとそもそもコンビニ受取があるじゃないかという話になりますが、コンビニ受取は受け取るのが正直少し面倒臭く感じませんか?

チェーンによって方法は変わりますが、店頭に設置されている端末で受取用のバーコードを出すのが、入力する桁数が多かったり、端末での入力がしづらかったりで結構ストレスに感じてしまいます。

メールで受取用のバーコードが送られてくるタイプだと楽で良いのですが、もっとストレスなく受け取りたいというニーズは少なからずあるように思います。

 

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自社ECサイトで宅配ロッカー配送に対応するためには

さて、ではニーズがあるのであれば自分たちのECサイトでお買い物頂いたお客様に宅配ロッカー受取という選択肢を提供したいぞ、となった場合どのようなのでしょうか。

例えばヤマト運輸の場合、すでに連携しているカートサービスを使えばすぐに出来そうですが、それ以外の場合はヤマト運輸のシステムの仕様に合わせて開発する必要があります。

ヤマト運輸さんのサイトに非常にわかりやすいシステム連携図があったので、引用させて頂きました。

2018年EC業界宅配ロッカー事情 4

(画像引用元:http://www.kuronekoyamato.co.jp/yamato/ec-cvs/engineer.html)

ECサイトとしてはカートの画面で、配送先を選択する際にAPIを通じて指定出来るロッカーの情報を表示し、空き状況も表示し、空いていたら出荷予定の情報をヤマト運輸のシステムに渡す、といったのが大まかな開発内容となります。
これに加えて、例えば商品が冷凍のもの場合ロッカー受取は指定できなくするだとか、ロッカー受取を選択できる商品サイズの情報などを管理するようにするだとか、商品マスタ系を整備することも考えないとなりません。
極端な話、家具はロッカーに入らないですし、ティッシュボックス1セットなら入るけど、2つは入らないだとかサイズの制限は結構出てきそうです。
本とかCDならそこまで気にしなくても良いですけどね。

結局は開発が大変というよりはこういった情報の整備が大変なのかもしれませんね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ECの注文が増え続ける中、物流の効率を上げるというのは物流企業だけに限らず、EC事業者も、消費者もみんなで考えていかなくてはならない課題です。

宅配ロッカーがそこかしこに溢れるという未来までは想像つかないですが、今よりもっと身近な受取手段になるのは間違いないでしょう。

こんな記事を書いてしまったので、遠くてもいいのでロッカー受取試してみようと思います。

それではまた。

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