手形ってどういったもの?種類や取引の流れなどをご紹介

 2022.09.13  株式会社システムインテグレータ

「手形」は、企業が安全かつ便利に資金のやり取りをする方法のひとつで、日本では古くからさまざまなシーンで使われてきました。
本記事では、手形とは何かといった概要、取引における流れや使うための条件、小切手との差異を取り上げます。また、主な3つの種類を確認した上で、手形を利用することで得られる利点や、気を付けるべき注意点についてもわかりやすく解説します。

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手形とは

手形ってどういったもの?種類や取引の流れなどをご紹介

「手形」とは、一定期日までに明示された額を支払う旨の約束もしくは委託を示す証券です。相手は支払い期日になって初めて現金に換えられるのが原則ですが、支払い期日より前でも「手形の割引」という方法により換金できます。この場合、金額は支払期日までの金利を割り引いた額となり、所定の金融機関で換金可能です。

また、「不渡り手形」とは、債務を負っている「振出人」が約束していたはずの現金を用意できず、決済不能であることを指します。


手形のルール

手形を使うには、いくつかの条件をクリアする必要があります。まず支払期日については、30日から120日まで30日単位で設定可能ですが、下請代金の支払いは60日以内に行わなければなりません。

次に、手形の用紙は、金融機関から発行された特定のものを使うのが基本となっており、準備が必要です。また、振出人は支払期日までに額面に記された金額を用意しなければなりませんが、万一困難な場合は条件を付けて期日変更を要請する「手形のジャンプ」という手段もあります。

小切手との違い

「小切手」は手形と似ており、振出人の名前と支払うべき代金を所定の用紙に記載し、相手へ渡す点は共通していますが、違いが2つあります。まず、換金可能なタイミングです。

小切手はすぐに換金できますが、手形は原則として期日が来るまで換金できません。次に、資金を用意しておくべき期限です。小切手は、発行する段階で口座に資金が存在していることが前提となるところ、手形は支払期日までの用意で構いません。

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手形の種類

手形は「支払手形」が基本で、その中に「為替手形」や「約束手形」があります。いずれも期日までに相手へ支払う点は同じですが、各手形の種類や特性についてよく理解することでビジネスがスムーズに進められるため、確認しておきましょう。

商品購入費用の支払いを後日に延ばす支払手形

「支払手形」とは、主に会社などの法人が商品を購入した際、掛け取引として期日までに必ず支払うことを示す証券です。期日のタイミングで、振出人の当座預金口座から手形に記された金額が一括で決済されます。ただし、支払手形はあくまで手形の振出人から見た言い方で、代金を受領する相手側から見ると「受取手形」と称するため、使い分けに注意しましょう。

なお、支払手形は、以下の「為替手形」と「約束手形」の2種類に分けられます。

手形の取引を三者間で行う為替手形

「為替手形」は支払手形の一種で、振出人と受取人の他に、支払いを引き受ける「支払人」が存在します。振出人は、支払人の許可を得て為替手形を受取人へ振り出し、支払期日になると支払人から受取人へ決済される仕組みです。振出人が支払人に対し、売掛金などの債権を有している場合などに活用されます。昨今、実務ではあまり見られませんが、貿易における支払など、複雑になりやすい三者間取引を効率化させたい場合に有効です。

支払う金額と期日が記された約束手形

「約束手形」は、一定金額を期日に支払うとの約束を示す証券です。為替手形とは異なり、シンプルに受取人と振出人の二者間でやり取りされます。振出人は期日までに口座へ手形に記載した金額を入金しておけば足り、振り出すときは手元に資金がなくても構いません。このため、相手は原則として期日にならなければ換金できない仕組みとなっています。もっとも、受取人は振出人に通知することなく約束手形を譲渡できるほか、割引として換金可能です。

手形取引の流れ

手形の種類によって細かな違いはありますが、基本的な取引の流れをひとまず押さえておきましょう。まず、振出人は「当座勘定取引契約」を事前に任意の銀行と交わしておかなければなりません。また契約後「当座預金口座」が開設されると、手形帳の交付を受けられるようになります。振出人は、債務が発生した段階で必要な手形を発行し、相手側に渡す仕組みです。期日が訪れれば、相手は手形を銀行へ提示することで換金され、手元に入金されます。

手形取引のメリット

手形による取引は、ビジネスをより効率よく進めるためのさまざまな効果があります。ここでは以下の通り、主に支払う側にとって有効な3つのポイントについてご紹介します。

  • 支払い期日を延ばせる
  • 社会的な信用を得られる
  • 金利が発生しない

支払いの期日を先延ばしできる

手形は、振り出す際に資金がなくても支払期日までに用意し、決められた口座へ入れておけば問題ありません。自社にとって必要なタイミングを逃さずに商品やサービスを購入でき、支払う期日を先延ばしできるのが便利なポイントです。

この利点を上手く活用すると、キャッシュフローの改善につながるでしょう。また、手形の支払期日を、自社の売上入金が予定される日よりも後に設定すれば、資金の流れをコントロールして健全な経営サイクルを維持できます。

社会的な信用を獲得できる

ビジネスの取引において「信用」は非常に重要であり、手形も信用に基づいた取引方法として誕生しました。
そもそも手形の制度を使うためには、あらかじめ「当座勘定取引契約」を銀行と交わさなければなりません。その際、手形を利用するにあたって支障のない会社かどうか、複数項目で審査されます。つまり、希望した全ての会社が手形を使えるわけではないのです。当座預金口座を開設できている会社は、それだけ社会的な信用を得られているという証拠にもなるでしょう。

金利が発生しない

手形は基本的に後払いであるため、金利がかかるのではないかと不安になるかも知れません。もし金利を上乗せしなければならないのであれば、キャッシュで支払うほうが得になるはずです。しかし、手形は後払いであるにもかかわらず金利を支払う必要がないため、支払いを先延ばしにするメリットは十分あります。借金とは性質の異なるものと認識すればよく、手形の利用によって余裕のあるキャッシュフローを実現できるほか、シンプルな経理処理が可能です。

手形取引のデメリット

手形による取引には多くの利点がある一方で、注意点についてもしっかり理解した上で利用しなければ、思わぬトラブルになってしまう可能性があります。ここでは印紙代がかかることや、不渡り手形による倒産リスクについて解説します。

印紙代がかかる

手形発行の際、振出人には収入印紙の貼付が求められます。収入印紙とは、租税や手数料を徴収するために政府が発行する証票のことで、1円から10万円まで31種類が販売されています。手形も額面によって必要となる収入印紙代が変わり、例えば500万円なら1000円、1000万円なら2000円などと定められています。金額に比例して印紙代も高くなるため、手形の金額によっては大きな負担になってしまう可能性があるでしょう。

不渡りを繰り返すと倒産する危険性がある

振出人が資金を調達できず、当座預金口座の残高不足で手形の決済が滞ってしまう状態を「不渡り」と呼びます。不渡りに陥ると、その情報は銀行などの金融機関に伝わり、信用問題に発展してしまいます。とくに不渡りが半年以内に2回以上発生すると、2年間は手形の発行ができず、資金調達にも深刻な影響が生じるでしょう。不渡りを出した会社は、資金繰りができておらず、倒産するリスクが大きいと見なされることから、経営が非常に危険な状態に陥りかねません。

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まとめ

手形は、商品を購入する段階でたとえ資金不足でも、設定した期日までに代金全額を用意できると約束した証券として、広く使われてきました。また経理上もシンプルになるため、企業経営に大きなメリットがあります。会計業務をさらに効率化させるためには、ERPの導入もおすすめです。 GRANDITは、純国産のWeb-ERPパッケージとしてワークフローやBIツールなどさまざまな機能が搭載されているため、活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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