こんにちは、皆さん頑張って設計していますか?
SI Object Browser ER(以下OBER)はER図を用いたデータモデリングツールです。その名の通りOBERを用いてER図を作成できるのですが、フォワードエンジニアリング機能やデータベース同期機能といったデータベースアクセスを伴う機能を数多く搭載しています。
今回はテーブルの初期データをモデル側に持たせることのできる「ポストSQL」について紹介していきます。
「ポストSQL」とは
「ポストSQL」機能はエンティティエディタの部分機能(タブ)で、フォワードエンジニアリングを行う際に該当エンティティのCREATE TABLE文の直後に実行するSQLを記述できる機能です。
同様の機能として「プリSQL」機能もあり、こちらはCREATE TABLE文の直前に実行するSQLを記述できる機能となっています。
「ポストSQL」の使用方法
それでは実際に使い方を見ていきましょう。
まずは新規にエンティティを作成し、保存します。
- エンティティの新規作成 -
今回は初期値が必要なマスタテーブルとして、「税率」エンティティを用意しました。
続けてポストSQLタブを開き、初期値として登録するデータをINSERT文で記述します。
- ポストSQLタブ -
以上で準備は完了です。
フォワードエンジニアリング機能でプレビューを表示してみましょう。
- フォワードエンジニアリング:プレビュー -
TAXテーブルのCREATE文の後に、ポストSQLで記述したINSERT文が実行される形になっていますね。
それでは開始を押してTAXテーブルが作成されているか、初期値データが登録されているかを確認してみましょう。
- フォワードエンジニアリング:実行完了 -
- データ確認(SI Object Browser for Oracle) –
TAXテーブルが作成され、初期値データも登録されていることが確認できました。
まとめ
いかがでしたか?今回はOBERのポストSQL機能についてご紹介しました。
プリSQLについては同様の機能なので紹介を割愛しましたが、ポイントとしては実行順序の違いがあります。
実行順序 | 用途例 | |
---|---|---|
プリSQL | CREATE TABLE文の前 | テーブルの連番を取得するためのシーケンス作成 |
ポストSQL | CREATE TABLE文の後 | マスタテーブルの初期データ作成 |
プリSQL/ポストSQLに記述可能なSQLは特に制限を設けていませんので、上記例以外にも色々な設定が行えます。ぜひ、お試しください!
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