「ER図作成ツール」を選ぶポイントとは?

 2024.03.01  株式会社システムインテグレータ

基幹業務をはじめとする大規模なシステム設計においては、ER設計が必須と言えます。その手段として「ER図設計ツール」の導入を検討する方もいらっしゃると思いますが、現在は、多くのER図設計ツールが登場していることから、「どのツールが良いか?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこでER図作成ツール選ぶ上でのポイントをまとめました。

ER図作成ツールとは?

「ER図作成ツール」とは、ER図を専用で作るツールです。ER設計はシステムのデータベース設計においてデファクトスタンダードな手法ですが、ExcelやVisio等の汎用ツールによるER図の作成は作成やメンテナンス効率が悪いという課題があります。

ER図設計ツールでは簡単な操作でER図の作成ができる他、物理データベースとの連携機能を提供しており、ER図作成後は物理データベースに反映ができます。これらの機能により、システムの新規構築やリプレイスにおける生産性を圧倒的に高めることができます。

image1図1.汎用ツールとER図設計ツールの違い 

ER図作成ツールを選ぶ3つのポイント

昨今ではフリーのツールをはじめ多くのER図作成ツールが登場しており、機能もバラバラとなっています。そこで、自社利用に向くER図作成ツールを選ぶためのポイントをご紹介します。

1. 自社の課題が解決できるか?

まず、設計における自社の課題が何かを改めて整理し、その上で、課題を解決するための機能がツールに備わっているかについて確認しましょう。図2のように「導入目的(期待する効果)は何か?」→「対応する機能があるか?」の2段階に分けて調査するのが良いでしょう。 

image2図2.導入目的と機能の整理 

例えば、リプレイス案件における設計コストを減らしたいのであれば「ドキュメントや物理データベースを元に、ER図を自動生成する機能」が1番に求められると思います。その他、設計品質が低く、工程の後戻りによるコスト増問題が多発しているのであれば、「影響範囲を調べる機能」「修正履歴をトレースする機能」などが必要になってくるでしょう。設計工程に関しては、多くの課題をお持ちの企業様も多いと思います。複数の課題がある場合は、優先度を決めておくことでツール選定の役に立つでしょう。

2. 使いやすいかどうか?

また、ツールにとって重要なのが「使いやすさ(ユーザビリティ)」です。
同じ機能をもったツールでも「画面が見やすいか」「直観的に操作ができるか」「軽快に動作するか」等により日々の作業効率が大きく異なるためです。
ER図作成ツールの世界においては、「マウス操作でエンティティ配置や、ドラッグ&ドロップでリレーション設定ができること」は概ねどのツールにも備わっています。検索性などの+αで使いやすい機能があるかをチェックしましょう。
例として、当社のER図設計ツール「SI Object Browser ER」では、評価いただいている点は以下になります。

モデルダイアグラム画面

論理モデル、物理モデル等の切り替え表示ができる他、ER図上でのキーワード検索が可能です。

image3画面1.SI Object Browser ERのモデルダイアグラム画面


エンティティ定義画面

各エンティティの論理名や物理名データ型などの詳細情報を入力する画面では、論理名⇒物理名に自動同期ができる他、Excelのセルからコピーして貼り付けてエンティティを作成することができます。
 

image4画面2.SI Object Browser ERのエンティティ定義画面

各種リスト画面

また、「エンティティリスト」や「属性(カラム)リスト」「リレーションリスト」などの検索計の画面を豊富に用意しています。特定のカラム名をもつエンティティを調べるなどの検索が可能の他、項目をクリックすることでドリルダウンができます。また、リレーションをすべて選択して論理リレーションに変換するといった便利な機能を提供しています。

image5画面3.SI Object Browser ERのリスト画面


このような細かな使い勝手についてはツールにより良し悪しがあり、実際にツールを使ってみないと評価がしづらい部分でもあります。多くのER図作成ツールでは期間限定で無償利用できるトライアル版が提供されていますので、ぜひトライアル版で評価するのがよいでしょう。

3.サポート体制は万全か?

もし、ビジネスで安心してデータベース開発ツールを利用するためには、必要な時にサポートが受けられることが大事です。ツールの不具合で業務が止まるリスクを回避するために問い合わせ窓口があるか、保守サービス契約が可能かを確認しましょう。あわせて、今後、データベースの最新バージョンがリリースされたときのために、データベース開発ツールがどのぐらいのサイクルでバージョンアップされているか、データベースの最新バージョンに追随しているかについても確認するとよいでしょう。

image6図3.保守サポートで考慮するポイント

ER図作成ツール「SI Object Browser ER」のご紹介

ER図作成ツール選びのポイントは以上ですが、弊社が開発・販売するER図作成ツール「SI Object Browser ER」についてご紹介します。

SI Object Browser ERは国内で5000社以上の実績のある国産のERツールです。直観的なでER図が作成できる他、以下の特長を備えています。

特長① 大規模システム向けの機能も提供している

大規模システム向けにER図分割、複数ER図のマージや修正履歴管理などの機能もサポートしています。

image7画面5.SI Object Browser ERのER図分割機能

 

特長②物理データベースと直接連携できる

ER図からテーブル設計書の自動生成や、仕様変更時にER図とデータベースの同期機能により、メンテナンス業務も含めコスト削減できます。 

image8図5.SI Object Browser ERのデータベース連携機能 

ER図を元にDDLを生成しOracle Database等の物理データベース情報テーブルを構築する「フォワードエンジニアリング」や、データベース、Excel定義書などからER図を逆生成する「リバースエンジニアリング」、ER図と物理の自動同期する「データベース同期」により、新規案件だけでなく、リプレイス案件や保守運用フェーズでも活躍します。

特長③ メンテナンス業務も含めコスト削減できる

ER図からテーブル設計書の自動生成や、仕様変更時にER図とデータベースの同期機能により、メンテナンス業務も含めコスト削減できます。
 
image9図6.SI Object Browser ERによる工数削減効果

特長④ 保守サポート

また、SI Object Browser ERではビジネスでの利用向けにメール、掲示板による保守サポートを提供しています。脆弱性があった際は1日~数日で緊急パッチリリースの他、3か月に1回程度の定期的なリビジョンアップにて不具合修正版の提供、1年に1回の頻度のメジャーバージョンアップにより新機能やデータベースの最新バージョンに対応する開発体制を整えています。

以上がSI Object Browser ERの紹介でした。SI Object Browserは有償のツールとなりますが、多くの企業様で導入費用以上のコスト削減効果が出せるものとなっていますので、ぜひER図作成ツールをご検討いただいている方はトライアル版にて評価をいただければ幸いです。


また、このたび、ER図作成ツールの比較に関するホワイトペーパーを作成いたしました。他社製品との機能比較表なども掲載した詳細版の資料となっていますので、ER図作成ツールの導入を本格的にご検討いただいている方は、ぜひ以下よりダウンロードいただけたらと思います。


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