ERPと管理会計

 2018.05.30  株式会社システムインテグレータ

急速に変化する市場と顧客のニーズを素早く把握し、正確な経営判断を下すために管理会計が重要な要素となってきています。特にセグメント会計は管理会計において重要です。かつて、多くの企業はExcelを使ってセグメントの数値を集計していましたが、昨今ではシステム化のニーズが非常に高まっています。管理会計におけるセグメント会計の重要性や管理会計とERPの活用法についてご説明します。

管理会計とは

・財務会計との違い

管理会計と財務会計の大きな違いは、その内容が外部に公開されるか否かという点です。

財務会計で作成された数値は、投資家や金融機関はじめ、外部のステークホルダーに会社の財務状況が分かるように、公開されます。上場企業の場合には、有価証券報告書や決算短信などで財務状況が公開されます。そうなると同じルールで会計処理されていないと、比較や理解が難しくなります。そのために財務会計は共通のルールが定められており、企業はそのルールに従って、会計処理を行わなければなりません。

一方管理会計は、企業内部だけで使用される情報ですので、財務会計と違い、共通ルールはなく、各企業が自由に作成することができます。

通常、日本企業の財務会計は「会社」という単位で.数値の公開を行っています。しかし、管理会計は組織や事業、地域といった会社で決めた単位で数値を集計します。

経営者が戦略的な意思決定を行うとき、会社全体の数値だけで判断はできません。組織や個人、事業という単位で数値を見て判を行うはずです。この単位で数値を見ていくことをセグメント会計といいます。管理会計において、このセグメントは重要なものの一つです。

セグメント会計

①セグメントの重要性

先述の通り、ご説明した通りセグメントとは単位を指し、セグメントの設定は企業・業種によって様々です。

例えば、小売業であれば店舗別、商品別、顧客別(顧客も性別や年齢)のセグメントで売上や利益を分析します。製造業であれば、製品、製品分類、工場などというセグメントで、どのくらいの原価がかかったか、予定原価と実際原価の差異はどうなっているかなどの分析を行っていきます。

ERPに関するお役立ち資料

商社・卸業であれば、仕入先別、得意先別、地域別、部門別、取引別といったセグメントで数値を分析します。経営者は管理会計の情報を見て、評価や戦略策定を行います。管理会計のなかでも、セグメント情報は、意思決定に影響を与える重要な情報です。
そのため、セグメントの数値は正確、かつ迅速に分析されることが求められます。

また、平成22年4月から、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」が適用されたため、上場企業では財務会計の分野でもセグメント情報の開示を行うようになりました。

このような点からもセグメント情報の重要性は以前と比較して、増しているといえます。

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セグメント情報の作成

セグメント情報の中でも、一番重要なものは部門別や事業別の会計です。これら部門別、事業部別会計を正確に行う場合、どこまでそれぞれの部門、事業全体の数値を捉えるかということです。例えば社内のA事業部がB事業部に商品やサービスの提供を行った場合、(通常これを「社内取引」といいます。)A事業部はB事業部を売先として売上を計上します。しかし、これは会社内部の取引であって会社全体では、「外部の売上」ではなく営業成績にはなっていません。そうなるとA事業部がB事業部に計上した売上は外部への取引ではないとして、何かしらの調整をしなければいけません。 

また、事業部のコストを正確に把握するために、共通費の配賦というものがあります。これは管理部門で発生したコストを事業部がどのように負担するかということです。管理部門は事業部のために働きい、コストが生じているという考えに基づき、それを事業部が何かしらの基準で負担します。 

従来はこうしたセグメント情報をExcelで作成している企業がありました。しかし、Excelでの作成は各セグメントからのファイル収集や、数値の集計に時間かかるため、システムを導入し、効率化する企業が増えています。

管理会計とシステム

①会計システムのセグメント情報

最近の財務会計システムでは仕訳伝票にセグメントの情報を付与して、そのセグメントの単位で数値を集計ができるものが多いです。

管理会計をシステム化する1stステップとしては、これで問題ないと思いますが、会社の規模が大きくなり、業務量が増えてくると財務会計システムだけでは不足が出る場合があります。

財務会計システムは決算数値を作ることに特化したシステムのため、管理会計の機能はあくまでも付属機能として位置づけられているケースが多いです。

②ERPのセグメント

ERPであれば財務会計システムが抱えている問題を解決できます。ERPは会計情報以外にも、得意先・仕入先の情報や受注・発注、売上・仕入のデータも持っています。その情報と会計データを連携させることで管理会計を実現することができます。また、すでに保持しているセグメントに加えて、ERP側で任意にセグメントを設定できる機能があれば、より柔軟なセグメント情報の作成・分析を行うことができます。 

またERPは受注・発注、売上・仕入のデータと会計のデータが同一のデータベースで管理されているため、データの正確性も確保されています。

同一のデータベースで管理されていれば、従来異なるシステムから手作業で集めていたデータを収集する作業も簡素化されます。

さらにERPには分析のためのBIツールをバンドルしているものもあります。統合データベースで管理されているデータを、より見やすい形式で、かつリアルタイムに分析することも可能です。

このようにERPは各セグメントの数値を素早く、正確に作成することができるため、セグメント数値の作成に適したシステムといえます。

GRANDITと管理会計

弊社ではWeb-ERPGRANDITを活用して、お客様の管理会計のご支援をさせて頂いています。GRANDITは今回ご説明した、社内取引や配賦の機能、その他の管理会計の数値を作成するための機能を標準機能として、搭載しております。

また、RPAAIなど最新の研究にも取り組んでおり、GRANDITとの連携も構想しています。ご検討の際は、ぜひシステムインテグレータにお声がけください。 

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