RISE with SAPとは?提供されているソリューションについて解説

 2024.07.08  株式会社システムインテグレータ

世の中には数多くのクラウドERPが存在し、そこから自社に最適なものを選択するのは時間も労力もかかります。さらに、クラウドERPだけでなく、導入に必要なオプションやその他サービスも多岐にわたるため、どこまで何を揃えればいいのか分からないこともあるでしょう。

SAP社が提供する「RISE with SAP」は、ERP導入から活用まで、必要なサービスが包括的に揃った便利なソリューションです。今回は、この「RISE with SAP」について詳しくご紹介します。

RISE with SAPとは?

Businesswoman hand touch cube as symbol of problem solving-1

RISE with SAPとは、SAP社が掲げるIntelligent Enterpriseを実現するための包括的なサービス提供形態のことを指します。

Intelligent Enterpriseとは、SAP社が開催するグローバルイベント「SAPPHIRE Now 2018」において打ち出されたビジョンのことです。人工知能(AI)や機械学習(ML)といった最新テクノロジーを活用することで、従業員がより価値の高い成果に集中できるような形をとるあり方を指しています。

Rise with SAPは、個別製品ごとのソフトウェアライセンス販売モデルではなく、DXを実現するための基盤を整えるために必要なものをすべてそろえたソリューションセットとも言えます。

なお、RISE with SAPは既存のSAPユーザ向けのソリューションであり、新規ユーザ向けにはGROW with SAPというソリューションが提供されています。

SAPについては以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
SAPとは?ドイツ発ERPの特徴や導入のポイントを解説

RISE with SAPが提供するソリューション

businessman hand working with modern technology and digital layer effect as business strategy concept-4

RISE with SAPはいくつかのソリューションを包括的に提供しています。ここでは提供しているソリューションについて主要なものを説明します。

SAP S/4HANA Cloud

SAP S/4HANA Cloudとは、SAP社が提供するSaaS型のERPシステムです。RISE with SAPではこのSAP S/4HANA CloudがコアとなるERP提供されています。ソリューションとしてのSAP S/4HANA Cloudと合わせて、運用サービスなども提供されます。

各種バンドルサービス

Discovery Report

既存ERPシステムのデータを分析し、業務プロセスの傾向を把握して課題を発見するツールです。SAP S/4HANAを活用する際にどのような機能が利用できるか、業務効率化の余地がないかを分析します。

Readiness Check

既存のERPシステムからSAP S/4HANAへ移行する場合の、技術的な影響および必要なアクションを確認するためのツールです。

Custom Code Analyzer

SAP S/4HANAへの移行に際し、影響を受けるアドオン部分について、修正対象がどこかと合わせて修正方法を提示します。

SAP BTP(SAP Business Technology Platform)

SAP社が提供するPaaS型のプラットフォームです。SAP BTP上ではアプリケーション開発や、SAP以外のシステムやアプリケーションとの連携などが可能になります。SAP BTPを活用することで、コアとなるERPに不要なカスタマイズを施すことなく、自社が使いやすいようなアプリ開発、周辺システムとの連携が可能になります。

Network Starter Pack

ネットワークを強化するためのSaaSサービスを利用できます。仕入先ネットワークに接続し、仕入先情報の取得ができるSAP Aribaや、物流企業との連携を可能にするSAP Logistics Business Networkなどがあげられます。

SAP Cloud ALM

SAPが提供する製品やサービスのライフサイクル全体の管理を実現する仕組みです。サービスの導入から運用だけでなく、監視や最適化をサポートするソリューションです。

RISE with SAPで提供されるSAP S/4HANA Cloudのエディション

RISE with SAPが提供するSAP S/4HANA Cloudには「public edition」と「private edition」の2つのエディションがあります。それぞれの違いについてご紹介します。

RISE with SAP S/4HANA Cloud Public Edition

Public EditionはSaaSで提供されるエディションです。SaaS型のためバージョンアップなども自動で実行され、常に最新バージョンを利用することができます。

従来のオンプレミス型ERPのようなカスタマイズはできませんが、業界標準のベストプラクティスが用意されているため、導入してすぐに使うことができます。

RISE with SAP S/4HANA Cloud Private Edition

Private Editionはオンプレミス型に近い形で提供されるエディションで、独自の要件に合わせてカスタマイズが可能になっています。AWS、Azure、Google Cloudの3つから動作するクラウド環境を選択することが可能です。

SAP S/4HANA Cloud Public Edition 導入ならシステムインテグレータ

SAP S/4HANA Cloud Public Editionであれば、導入に際してサーバーやストレージなど大規模なITインフラを社内に整備する必要がなく、中堅企業もERPの基本機能をサービスとして利用することができます。

SAP S/4HANA Cloud Public Editionをご検討の際はぜひ株式会社システムインテグレータにご相談ください。約20年にわたるERP導入のノウハウをもとに、最適な業務改善を実現します。

まとめ

企業が持続可能な成長を続けるためには、迅速かつ正確な意思決定ができる環境構築が必要です。ERPの活用などによって、データや業務プロセスの統合を実施し、リアルタイムで正確なデータを意思決定に反映できるようにするのが良いでしょう。

SAP S/4HANA Cloud Public Editionについて詳しく解説した資料がありますので、ぜひあわせてご覧ください。


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