こんにちは、システムインテグレータの河田です。
皆さんはECサイトやブランドのLINE公式アカウントを目にしたことがありますか?
LINEを利用したことがある方なら、誰しも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
LINEはコミュニケーションツールとして大きな役割を果たしており、ICT総研の「2018年度 SNS利用動向に関する調査」によると、LINEの利用率は80.8%と大きな割合を占めており消費者にとっては、生活になくてはならないものとなってきています。
今回はLINE上から友だち追加できる、ECサイトやブランドのLINE公式アカウントにフォーカスしてお話していきたいと思います。
LINE公式アカウントは、「LINE公式アカウント」や「LINE@」など全5種類のサービスごとに法人向けアカウントに分かれていましたが、2018年12月に「LINE公式アカウント」として1つに統合されました。シンプルなサービス体系になったことにより、以前に比べてより公式LINEアカウントを利用しやすくなりました。
今回はそんなECサイトやブランドのLINE公式アカウントを消費者はどのように感じているのか、インターネット調査を行いました。
調査の概要は下記です。
【調査実施】2019年3月27日
【調査主体】株式会社システムインテグレータ
【調査方法】インターネットリサーチ
【調査対象】全国の直近3カ月以内にECサイトを利用している、年1回以上の頻度でECサイトを利用する男女400人
【調査項目】ECサイトやブランドのLINE公式アカウント登録状況、ECサイトやブランドのLINE公式アカウントに対する印象
アンケートの結果から、消費者のECサイトやブランドのLINE公式アカウントへの印象やECサイトやブランドのLINE公式アカウントに求めることを明らかにしていきたいと思います。
約2人に1人が企業のLINEアカウントを登録したことがない
回答者400名に、「あなたは、LINEの友だちにECサイトやブランドのLINEアカウントをいくつぐらい登録していますか。過去ブロックしたことがあるものも含めてお答えください」と聞いたところ、48.3%がECサイトやブランドのLINEアカウントを「登録したことがない」と回答しました。
登録後アカウントをブロックするでもなく、そもそも友だちに登録したことがないということは、LINEをプライベートなコミュニケーションツールと位置づけ、プロモーションの類が入ってくること自体を嫌っているのではないか、と推察することができます。
一方、登録している数を1~5つと回答する人が30.8%と一番多い割合を占めています。
ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は、それ未満の購入頻度の人と比べて1.9ポイント高いという結果となりました。
LINEの友だち登録の施策自体はECを運営していない実店舗のみの事業者でも行われていることを考えると、ECサイトやブランドのアカウントを友だちに登録するかどうかは、ECを含むWebサービスの利用頻度とはあまり相関性がないのかもしれません。
48.8%がSNSでECサイト・ブランドのLINEアカウントを認知
ECサイトやブランドのLINEアカウントを1つ以上友だち登録したことがある207名に対して、「あなたは登録したECサイト・ブランドのLINEアカウントをどのようにして知りましたか」と聞いたところ、48.8%がSNSと回答しました。
ECサイトでの購入頻度が高い人ほど、SNSによってECサイトやブランドのLINEアカウントを認知したと回答する割合が高く、ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は、それ未満の購入頻度の人に比べ、6.4ポイント高いという結果となりました。
LINEを友だち登録するかどうかはECサイトでの購入頻度では偏りは小さいという結果となりました。ECサイトでの購入頻度が高い人の方が、Webサービスを積極的に活用する傾向があり、またSNSでの情報収集の頻度が高いと考えられるでしょう。
2人に1人が、クーポンやお得な情報のために友だち登録
ECサイトやブランドのLINEアカウントを1つ以上友だち登録したことがある207名に対して、「ECサイト・ブランドのLINEアカウントを友だちに登録をしようと思った理由として、最もあてはまるものをお答えください」と聞いたところ、56.0%がお得な情報やクーポンが欲しかったからと回答しました。
ECサイトでの購入頻度別で比較すると、ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は60.3%、それ未満の頻度の人は48.7%となっており、ECサイトで頻繁に商品を購入する人の方がお得さを求める傾向にあると考えられます。
また、回答のうち、「特に理由はない」という回答の割合は11.1%でした。ECサイトでの購入頻度が低い人ほど、特に理由はないと回答した割合が高くなる傾向にあり、ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は7.6%であったのに対し、それ未満の頻度の人は17.1%と9.5ポイント高いという結果となりました。
ECでの購入頻度が高いユーザーほど、SNSを通した企業やブランドとのコミュニケーションに目的意識を持っていると考えられるでしょう。
94.2%が企業のLINEアカウントに対してネガティブな印象はない
ECサイトやブランドのLINEアカウントを1つ以上友だち登録したことがある207名に対して、「ECサイト・ブランドのLINEアカウントからのLINE情報発信に対して、どのような印象を持っていますか」と聞いたところ、「悪い印象」、「非常に悪い印象」と回答した割合は全体のたった5.7%でした。
一方、「どちらでもない」と回答した割合は54.1%と全体で一番多く、「非常に良い印象」、「良い印象」と回答した人と合わせると、94.2%が企業のLINEアカウントに対してネガティブな印象を持っていないといえます。
94.2%がECサイト・ブランドのLINEアカウントに対してネガティブな印象を持っていないといえ、実際のところせっかく友だちに登録してもらったのにブロックされてしまうことは少なくありません。
印象は悪くないのにブロックされてしまう理由を深掘りすることが、LINEを通したコミュニケーションの改善において重要であると考えられるでしょう。
74.4%の人が、通知が面倒&自分にマッチしない情報といった理由でブロック
ECサイトやブランドのLINEアカウントを1つ以上友だち登録したことがある207名に対して、「登録していたECサイト・ブランドのLINEアカウントを、友だちからブロックする理由として最も多いのはどれですか」と聞いたところ、「通知がくるのが面倒だから」という回答が43.5%、「自分にマッチしない(求めていない)情報が送られてくるから」という回答が30.9%という割合でした。
企業のLINEアカウントを友だち登録したことがあるユーザーのうち、94.2%がネガティブな企業のLINEアカウントに対してネガティブな印象を持っていないことを考えると、ユーザーにブロックされないためには、通知を行う頻度や情報のパーソナライズがポイントとなると考えられるでしょう。
性別で見てみると、「ブロックしたことはない」と回答した割合は、男性で24.8%だったのに対し、女性は11.7%でした。男性に比べて、女性は13.1ポイント低いという結果となり、女性は男性に比べて2倍以上、ECサイトやブランドのLINEアカウントをブロックしたことがあることがわかりました。
女性の方が男性に比べてECサイトやブランドのLINEアカウントを登録する傾向にあるが、一方でブロックもしがちであると考えられるでしょう。
まずはフリープランから試してみるのも一つの手
「LINE公式アカウントって、費用が結構かかりそう」と思われがちですが、2018年12月の改定した新プランでは、月額固定費ゼロで1000通まで無料でメッセージが送れるフリープランをご用意しています。
フリープランであれば、初期費用をかけずに利用することができるので、「まずは試してみたい」という企業にはフィットするかもしれませんね。
- カテゴリ:
- EC市場・トレンド