品質管理とは。今さら聞けない品質管理の基礎知識

 2020.11.18  株式会社システムインテグレータ

高品質の製品を作り続けてきた日本においても、人員不足などの影響を受け、品質低下が不安視されています。高品質の製品を安定して生産し続けるためには、品質管理の徹底が必要です。そこで当記事では、品質管理とは何かといった基本から立ち返り、品質管理の手法についてご紹介します。

「品質管理」とはなにか

「品質管理」とは、製品を生産したりサービスを構築したりする際に、一定の品質を備えていることを検査・検証し、保証することを指します。加えて品質管理では、品質の高い製品やサービスを、どれだけ効率的にコストをかけず製造・構築するかといった視点も必要です。食品・家電・化学・医療など、あらゆる種類の製造現場において、品質管理は必須とされています。

従来、品質管理を行う際には、人の目による検査が一般的でした。装置による検査も可能ではあるものの、装置で検査できる範囲は限られていたためです。しかし近年では、品質管理のデジタル化が進んだことで、人の目によらない高効率・高精度の検査が現実味を帯びてきています。

品質管理の手法1:PDCAサイクル

「PDCAサイクル」とは、計画(Plan)・実施(Do)・評価(Check)・改善(Action)という4つのプロセスの頭文字をとった品質管理手法です。PDCAサイクルでは、それぞれの段階で以下の内容を実行します。

  • 計画(Plan):これまでの実績や将来の予測を踏まえて、業務計画を構築する
  • 実施(Do):構築された業務計画に基づいて業務を実施する
  • 評価(Check):計画通りに業務が行われているか確認する
  • 改善(Action):計画通りでなかった箇所について、適切な改善を行う

PDCAサイクルでは、これら4つのサイクルを繰り返し行い、継続的に品質の改善を進めていくことを目的としています。ちなみに、PDCAサイクルを続けることをしばしば「PDCAを回す」とも表現します。

品質管理の手法2:QC7つ道具

「QC7つ道具」とは、統計的な観点でデータを分析し、品質管理(Quality Control)を行う手法の総称です。文字通り7つの道具(分析ツール)を使用して品質管理を行うことから、俗に「QC7つ道具」と呼ばれています。以下、QC7つ道具で利用される分析ツールをご紹介します。

1. グラフ(Graph)

「グラフ」とは、データを視覚化する際に用いられる方法のことで、主に棒グラフや円グラフ、帯グラフなどがあります。数値の大小や比率、推移などをわかりやすく示せるため、全体の状況を俯瞰するうえで便利です。

2. チェックシート(Check Sheet)

「チェックシート」とは、あらかじめ決めておいた項目ごとに点検・記録する図表形式のシートのことです。チェックシートを適正に運用し、正しいデータを収集するためには、チェックと測定を正確に実行する必要があります。

3. パレート図(Pareto Chart)

「パレート図」とは「不良項目」「機械別不良数」といったデータ項目を降順に並べた棒グラフと、各項目の累積比率を示す折れ線グラフを組み合わせた複合グラフです。パレート図を見ることにより、優先して実行すべき改善は何かを分析・把握できます。

4. ヒストグラム(Histogram)

「ヒストグラム」とは、任意の区分ごとにデータ数を集計するタイプの棒グラフです。ヒストグラフを用いることによって、データがどのように分布しているかを可視化できます。

5. 特性要因図(Cause and Effect Diagram)

「特性要因図」とは、問題となっている特性と、その特性に影響していると考えられる要因の関係性をまとめた図のことです。特性要因図は魚の骨のような形に見えることから、別名「魚の骨図(fishbone diagram)」と呼ばれることもあります。

6. 散布図(Scattered Diagram)

「散布図」とは、関連する2種類のデータを点の集合で示した図のことです。散布図を見ることによって、2種類のデータがどのように関係しているかを視覚的に把握できます。

7. 管理図(Quality Control Chart)

「管理図」とは、時系列で工程ごとのデータを表示した折れ線グラフです。管理図を見ることによって、各工程に異常がないかをチェックできます。

品質管理の手法3:IE(インダストリアルエンジニアリング)

「IE(インダストリアルエンジニアリング)」は、トヨタの現場や工場で採用されていることでも有名な、品質管理の手法です。IEでは工程・作業内容の科学的な分析を通じて、作業の無駄や属人化を排除します。

これによって、誰でも同じ時間で同等の作業ができるよう平準化を図り、生産性の向上を目指せます。そのほかIEの特徴として、一部の工程・作業内容に限らず、経営の手法全般を最適化できる点が挙げられます。

IEの分析手法は数多く存在しており、煩雑で分かりにくいといわれることが多いです。しかし、それらは主に方法の最適化を続ける「方法研究」と、作業時間を定量的に計測・分析する「作業測定」だけに分類できます。基本的には、この2種類のいずれか、もしくは両者を適切に組み合わせて分析が行われます。

「AISIA-AD」で検査工程の属人化の解消

弊社がご提供する外観検査ソリューション「AISIA-AD(アイシアエーディ)」とはAIによる画像認識を採用した、最先端の外観検査システムです。AIで正常品と異常品を判別できるほか、異常パターンを検知することも可能です。

品質管理を適正に継続するためには、属人化の解消が欠かせません。これは、PDCAサイクルやQC7つ道具による品質管理を行う場合も同様です。その点、AIによる外観検査であれば、属人化を招く不安がありません。検査の品質も常に一定を保ち、ばらつくこともないので安心して利用できます。

少子高齢化のあおりを受け人手不足が叫ばれる昨今ですが、こうした最先端技術の登場により、品質管理において新たな希望が見え始めています。不良品検査などのように、これまで人の目視や判断が必要とされてきた業務での目覚ましい活躍に、期待が高まります。

まとめ

品質管理とは、製品・サービス作りの現場において、一定品質を検査・保証することです。品質管理の代表的な手法として、PDCAサイクルやQC7つ道具、IE(インダストリアルエンジニアリング)などが挙げられます。これらに加え、近年ではAIを活用した最先端の外観検査システムも登場しており、今後の活躍に期待が寄せられています。

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