ERPのトレンド:クラウドERPに移行するべきか?

 2017.09.05  株式会社システムインテグレータ

「最近、クラウドERPが流行しているらしい」こんな情報を、どこかで見聞きしたビジネスパーソンも多いのではないでしょうか?事実、クラウドERPは中小企業を中心に検討や導入が進んでいるソリューションであり、「ERP市場のトレンド」と言っても過言ではありません。

クラウドERPとは、クラウド環境で提供されるERPシステム、あるいはクラウド環境で自社運用するERPシステムを指します。

では、多くの企業に何が受け入れられ、クラウドERPの採用が拡大しているのでしょうか?

今回はERP市場のトレンドである、クラウドERPについて紹介していきたいと思います。

ERP市場におけるクラウドERPが占める割合は?

クラウドERP市場がどれほど拡大しているのか、いくつかのデータで確認していきましょう。

まずは、矢野経済研究所が2017年7月に発行した「2017 ERP市場の実態と展望」のデータを紹介します。同社の調査結果を要約すると、ERP市場は着実に成長し、その中でもクラウドERPの成長が著しいと言われています。2016年の国内ERPパッケージライセンス市場は1,130億4,000万円(エンドユーザー渡しライセンス価格)であり、成長率は前年比4.4%増となりました。そして、2017年のERP市場は前年比4.8%増の1,185億円になると予測されています。

次に、ITRが2017年3月に発行した「ERP市場2017」のデータを確認します。同調査では、クラウドERP市場が急速に拡大すると予測され、2020年にはオンプレミスERPを上回るという予測が出ています。

クラウドERPの傾向

クラウドERP市場は堅調に増大していますが、数年前までのクラウドERP市場は、業務の合理化を実現したい中小企業を中心に採用が加速していました。その主な要因は、中小企業をターゲットとした海外SaaSクラウドERPの台頭にあると言えます。

それと並行して中堅・大企業をターゲットにしているSAPや国産ERP製品であるGRANDITなどがAWSなどのIaaS基盤上への対応を実現したため、クラウドERPの採用が大企業においても加速しています。

つまり、クラウドERPと言ってもその定義として2つの種類があります。

ERPに関するお役立ち資料

モデル1:中小企業をターゲットとしたSaaS形式でサービス提供されているもの

モデル2:主に中堅・大企業向けのERP製品をインターネット環境(IaaS)で利用するもの


最近では中小企業だけでなく中堅・大企業も含めたあらゆる規模の企業が、ERP導入においてクラウドという選択肢が加わり、インフラ面でより低コストな合理化を実現できる環境になったのです。

クラウドERPのメリットを整理

市場拡大が目立つクラウドERP。ここでは、そのクラウドERPを導入するメリットについて整理します。

メリット1.導入コスト、導入期間を大幅に抑えられる

上述、モデル1のケースでは、オンプレミスERPに比べ、大幅な低コスト・短期間でERPを導入できるケースもあります。ただし、中堅・大企業では、モデル1のようなSaaS型クラウドERPが少なく、従来のERPをモデル2のような形態で導入するケースが増えてきています。

この場合のメリットは「インフラ調達が不要なこと」にあります。

インターネットベースでシステムを利用するクラウドERPは、社内にサーバを設置する必要がなく導入を迅速に行えます。このため、サーバコストはもとより、面倒なインフラ設計・設定(設置)が不要となり、データや業務量の増大などに柔軟に対応することが可能となります。

メリット2.セキュリティレベルを確保

クラウドERPでは多くの場合、クラウド環境をサービス提供しているベンダーがセキュリティ対策を施し、そのセキュリティ情報を公開しています。理由として、第三者が提供するシステム環境を利用することや、社外にデータを保管することに不安を抱く企業が多いからです。

また、クラウドサービス提供者がISOやPCIなどセキュリティに関する第三者認証を取得していることで、多様な規制に対応していることを証明し、システムやデータの安全性を担保しています。

こうしたセキュリティ対策への資金投資や人材投資は、多くの企業にとって悩みの種であります。サーバへのサイバー攻撃やウイルスなど、常に変化する脅威に対応するため、運用コストが効率的なクラウドERPを選択する企業も増加傾向にあります。

メリット3.システム環境の運用コストを削減できる

オンプレミスERPで問題になるのが、自社での「システム運用」です。バージョンアップやパッチ適用などはソフトウェアである限り必要不可欠な作業です。また、利用者数増加やトランザクションデータ増加によるスケールアップ(サーバ増強)なども必須の作業と言えるでしょう。

クラウドERPでは、これらの作業は提供ベンダーやサービス提供事業者が行なっている場合が多いため、運用コストを極少化することができます。

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クラウドERPへ移行すべきか、否か?

クラウドERP導入を検討することは、ほとんどの企業にとって有益な選択肢の1つとなるでしょう。なぜなら、クラウドERPのメリットは、今では業種や企業規模を選ばないため、すべての企業にとってメリットがあると言っても過言ではないからです。

ただし、クラウドERPへ移行しない方が良い場合もあります。例えば、業界の中でも特殊な商習慣を持ち、それに順応できるクラウドERPが無い場合は、柔軟性のあるオンプレミスERPの方がフィットさせやすいでしょう。

また、セキュリティ、コンプライアンス上の問題で企業データを国外に持ち出せない場合、クラウドERPのホスティング先を指定できるパブリッククラウドやオンプレミスを選択せざるを得ないと言えます。

つまり、クラウドERPは全ての企業にとってメリットの多い基幹システムであるものの、環境やニーズによってはオンプレミスの方が業務やルールに適合しやすくなるわけです。

今後ERPを導入しようという企業は、クラウドERPを検討しつつも、社内システム環境や業務環境の整理を行ってから、自社にとって最適なERP導入の形を考えてみてはいかがでしょうか。

ハイブリッドクラウドERPという選択

ハイブリッドクラウドERPとは、他社と同じクラウド環境を利用するパブリッククラウド、自社専用のクラウド環境を利用するプライベートクラウド、自社が保有しているインフラ環境(オンプレミス)を組み合わせ、最適なITインフラ環境でERPを構築するという考え方を指します。

GRANDITであれば、オンプレミス環境での導入は当然のこと、AWSなどのパブリッククラウドやプライベートクラウドにも対応しています。例えば、本番環境のERPはオンプレミスで、データ退避用のDR(災害対策)環境はAWSのようなハイブリッドクラウドERPの構築も可能です。

まとめ

最後に「自社にとって最適なERP導入の形がわからない」という企業も多いでしょう。そうした企業は、ERP製品を提供するシステムベンダーへ積極的に相談し、自社に最適なERP導入の形を追求してください。純国産ERP「GRANDIT」を提供するシステムインテグレータは、皆さんからのそうしたご相談をお待ちしております。

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