Go言語とは?|その特徴と学習するメリット

 2019.11.06  株式会社システムインテグレータ

数あるプログラミング言語の中で、最近人気の言語といえばGo言語(golang)でしょう。

求人検索エンジンのスタンバイは昨年、プログラミング言語別年収ランキング2018を発表しています。それによると1位はGo言語であり、年収中央値は600万円(2位のScalaと同位)、最大提示年収は1,600万円と2位から300万円も引き離しています。人気の高いPythonやRubyと比べると求人数は劣るものの、高い年収が期待できることからGo言語に注目しているエンジニアも多いのではないでしょうか。

本記事では、Go言語の概要と特徴を解説していきます。

Go言語とは?

Go言語は2009年、Googleが開発したオープンソースプロジェクトのプログラミング言語です。リリース当初はLinuxとMac OSのみのサポートでしたが、2013年3月にリリースされたバージョン1.0からWindowsにも対応しています。他のプログラミング言語に比べると歴史は浅いですが、大規模プロジェクトにも活用できる、バランスの良いプログラミング言語として、人気を集めています。

「Go」だけで標記すると誤認される可能性があるので、「Go言語」や「Golang」と表記することが多い特徴があります。また、Go言語の公式サイトの冒頭では、次のような説明がされています。

“Go is an open source programming language that makes it easy to build simple, reliable, and efficient software.” (Goはオープンソースのプログラミング言語で、シンプルで信頼性、効率性の良いソフトウェア開発を容易にする。当サイト翻訳)
引用:The Go Programing Language

Go言語の特徴

Go言語はエンジニアの生産性を向上するために開発されたオープンソースのプログラミング言語です。その特徴は、表現豊かなコードを簡潔に記述できることであり、軽量な並列処理でマルチコア・ネットワーク化された複雑なシステムを構築することに向いています。

C言語やJavaのように、コンパイラによって作成されたオブジェクトを実行することにより動作するコンパイラ言語でもあります。文字数が多くなり、コンパイルする手間があることから、PythonやRubyなどを多く使用している人にとって、Go言語は少々書きづらく感じるかもしれません。その点については、Go言語は実行、記述およびプログラムの確認が高速に行えるため、他の静的プログラミング言語に比べると動的プログラミング言語に近い感覚で記述できます。そういった点では、PythonやRubyに慣れ親しんだエンジニアにとっても馴染みやすいでしょう。
また、静的プログラミング言語だからこそ、記述の表現に迷わずに開発が進められるというメリットがあります。これにより、組織的な開発プロジェクトにおいて記述ルールが自然と固まり、開発生産性が向上することも考えられます。

公式サイトでは、コードの作成においては、公開レポジトリにあるオープンソースの使用が想定されていると説明しています。ちなみにソースコードはルート以下のワークスペース内に置かれ、ワークスペースは以下3つのディレクトリ階層で構成されます。

  • src:主にGo言語のソースファイル
  • pkg:パッケージオブジェクト
  • bin:実行ファイル

それでは、これらの特徴を活かして、Go言語で何ができるかについてみていきましょう。

Go言語でできること

Webサーバー構築

Net/httpパッケージを使うことで、Webサーバーを簡単に構築できます。さらに、YouTubeなどのWebアプリケーションにもGo言語が採用されており、サービスだけでなく、それが動作するサーバーの構築がスムーズであるといった汎用性の高さが魅力の1つです。

アプリケーション開発

AndroidやiPhoneといった、スマートフォンで動作するネイティブアプリケーションの開発も可能です。モバイル向けのアプリ制作に使用するツールが集められたGo mobileを使えば、アプリ開発がとても快適に行えます。
Mobile · golang/go(GitHub)

コマンドラインインターフェース作成

キーボード操作によってコマンドを打ち込むコマンドラインインターフェース、これにより動作するアプリ制作にもGo言語は最適です。Go言語はマルチプラットフォームに対応したクロスコンパイル機能があるため、アプリ開発がとっても行いやすいのが特徴です。それぞれのプラットフォームによる互換性や依存関係を心配せず、環境に適したツールの開発が簡単に行えます。

Go言語を使うメリット

処理が非常に高速

Go言語を使うメリットとして、処理が非常に高速ということが挙げられます。コンパイルも高速で、クロスコンパイルが可能です。コンピューターが理解できる言語に直接コンパイルできるため、メモリ使用量を抑えられます。

複雑なシステム構築に最適

Go言語は記述方法が限定的なことから、複数のエンジニアが携わっても表記がブレにくいシンプルな設計が特徴です。そのため、安全性が高く同期処理も簡単に行えるため、複雑かつ大規模なシステム構築にも最適です。状況に応じて同期処理と非同期処理を使い分けられる点も魅力の1つです。オープンソースプロジェクトなので、バグや脆弱性が見つかった場合にも柔軟に対応できるメリットがあります。

並行処理が可能

並行処理が言語レベルで可能です。並行処理とは、コンピューターのCPUで複数の論理処理を同時に実行することを指します。Go言語では、goroutineやchannelという方法を使うことで並行処理が可能です。

さいごに

Go言語の概要と特徴について、以下の内容をご紹介しました。

  1. Go言語とは?
  2. Go言語の特徴
  3. Go言語でできること
  4. Go言語を使うメリット

今まで静的プログラミング言語に触れてこなかったエンジニアにとっても、使いやすく学習しやすい言語ですので、この機会にGo言語の活用を検討してみてはいかがでしょうか?


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