サーバーサイドエンジニアとは? 仕事内容や年収、必要なスキル・知識を解説

 2023.12.22  株式会社システムインテグレータ

Webサイトやアプリケーションが成立するには、ユーザーからは見えない「サーバー側」を担当するサーバーサイドエンジニアの働きが不可欠です。本記事では、このサーバーサイドエンジニアの役割や仕事内容、必要なスキルなどについてわかりやすく解説します。

サーバーサイドエンジニアとは?

サーバーサイドエンジニアとは、Webやアプリのバックエンド側(ユーザーからは見えない部分)で、サーバーの処理などを担当するエンジニアです。サーバーサイドエンジニアはjavaやPHPなどのプログラミング言語を使用して、サーバー側で動くシステムの開発や管理運用などを行います。つまり、サーバーサイドエンジニアは、ユーザーインターフェースの背後で動作するシステム基盤を構築・保守する役割を担うエンジニア職です。

フロントエンジニアとの違い

フロントエンジニアは、サーバーサイドエンジニアと対照的なエンジニア職です。両者の大きな違いは、担当するシステム領域にあります。フロントエンジニアが担当するのは、ユーザーから直接見える部分、すなわちWebサイトやアプリケーションの画面デザイン、インタラクションなど、ユーザー体験に直接かかわる領域です。これに対してサーバーサイドエンジニアは、先述の通り、ユーザーからは直接見えない領域を担当します。

バックエンドエンジニアとの違い

ユーザーからは直接見えない部分を担当するという点で、サーバーサイドエンジニアは広義の意味でバックエンドエンジニアと同一視されることが多くあります。ただし、企業やプロジェクトによっては、両者に対して微妙に異なった定義をしている場合も少なくありません。たとえば、バックエンドエンジニアの担当領域はWebサイトのサーバーやデータベースなどに限定されるとする一方で、サーバーサイドエンジニアの担当領域はWebサービス全般にわたると解釈する向きもあります。

サーバーサイドエンジニアの平均年収

日本国内におけるサーバーサイドエンジニアの平均年収は、700万円程度であるとされています。国税庁の民間給与実態統計調査によると、2022年における給与所得者の平均年収は458万円なので、サーバーサイドエンジニアの稼ぎは平均よりも高水準です。

参照元:国税庁|令和4年分 民間給与実態統計調査

とはいえ、もちろん年収は年齢やキャリア、保有スキルなどに応じて上下します。キャリアの浅いエンジニアは年収400万円前後であることが多い一方で、年齢と共にスキルや経験を積んだ熟練人材の年収は、1,000万円を超えることも珍しくありません。

サーバーサイドエンジニアの仕事内容

サーバーサイドエンジニアの仕事内容は、サーバー側での「プログラム開発」「データ管理」「システム運用」の3つに大別できます。それぞれの概要は以下の通りです。

1. プログラム開発

第一の仕事内容は、Webサイトやアプリケーションなどのサーバー側で動作するプログラムの開発です。この業務には、プログラムの要件定義や設計、コーディング、そしてテストやデバッグといった一連の工程が含まれます。サーバーサイドエンジニアは、フロントエンドのプログラムと連携し、ユーザーのリクエストに応じたデータの処理や応答を行うシステムを構築します。

2. データ管理

データ管理業務には、アプリケーションやWebサイトで更新されたデータの保存・バックアップ・復元などが含まれます。サーバーサイドエンジニアは、データベースの設計と管理を行い、データの整合性や可用性を確保する責任を負います。また、データベースにセキュリティ対策を施し、外部からの攻撃やデータ漏洩に対する防御策を講じることも重要な役割です。

3. システム運用

既存のシステム全体の運用と監視もサーバーサイドエンジニアの役割です。サーバーサイドエンジニアは、システムの稼働状況を継続的にモニタリングし、パフォーマンスの最適化や異常検知を行います。また、システムの安定稼働を支えるために、定期的なメンテナンスやアップデートを計画的に実行することも重要な職務です。

サーバーサイドエンジニアに必要なスキル・知識

上記のような仕事内容を遂行するには、専門的なスキルと知識が不可欠です。また、サーバーサイドエンジニアは、IT技術の進展に取り残されないように、継続的に新しいスキルや知識を学び続ける必要があります。

1. サーバーサイドで使用する言語スキル

サーバーサイドエンジニアが用いるプログラミング言語は、「コンパイラ言語」と「インタプリタ言語」の2種類に分類できます。コンパイラ言語とは簡単に言うと、人間にとってわかりやすく設計されたプログラミング言語をコンピュータが処理できる形に一括変換(コンパイル)するための言語です。JavaやC/C++などが該当します。
他方で、インタプリタ言語とは、コンパイル不要で実行できる言語です。JavaScript、PHP、Ruby、Python、Perlなどが代表例として挙げられます。サーバーサイドエンジニアにとってはどちらの種類の言語も重要で、対応できる言語が多いと重宝されやすくなります。

2. フレームワークの使用スキル

効率的な開発を可能にするフレームワークの使用スキルも重要な能力です。フレームワークを活用することにより、エンジニアは1からプログラムを作成する必要なく、迅速に開発を進められるようになります。効率的に実務をこなすためには、Javaなら「Spring」、Pythonなら「Django」というように、使用言語にあわせて適切にフレームワークを使いこなすことが重要です。

3. データベース関連の知識

サーバーサイドエンジニアには、データベースに関する知識も欠かせません。たとえば、SQL(Structured Query Language)のようなデータベース専門の言語を理解し、効率的にデータを操作できる能力を身につける必要があります。また、MySQLやOracle Databaseなどのさまざまなデータベース管理システムに精通していることで活躍の幅を広げられます。データベースの知識を深めれば、データの構造設計、クエリ最適化、パフォーマンス管理などのタスクを効果的に実行可能です。

4. OS・仮想環境・クラウド関連の知識

サーバーサイドエンジニアの業務範囲は、サーバー環境の構築と管理にまで及ぶことがあります。特に大規模なプロジェクトや複雑なシステムを扱う場合は、LinuxやWindows ServerなどのOSに関する深い知識が必要です。また、仮想化技術やコンテナ技術に関する理解も求められます。さらに、クラウド環境が普及した現在では、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスを利用してシステムを構築・運用するスキルも重要です。

プログラミングスキル判定サービス「TOPSIC (トップシック)」

企業がサーバーサイドエンジニアの採用や教育をする際には、対象者のプログラミングスキルを正確に評価できるようにすることが非常に重要です。「TOPSIC」は、このようなニーズに応えるプログラミングスキル判定サービスです。TOPSICは、プログラミングやSQLの技術力を可視化する機能を提供します。エンジニアのスキルレベルを客観的かつ詳細に評価することで、人事担当者や教育担当者は適切な人材を選定したり、効率的な育成計画を立てたりすることが可能です。TOPSICを利用してプログラミングコンテストを実施し、エンジニア同士が切磋琢磨して成長していける環境をつくるといった活用法もあります。エンジニア人材の採用や育成に取り組む際は、導入をおすすめします。

まとめ

サーバーサイドエンジニアとは、ユーザーからは直接見えない部分でシステムの下支えをするエンジニア職です。サーバーサイドエンジニアには、プログラミング言語やフレームワーク、データベースなど、多様な専門知識やスキルが求められます。したがって、企業がサーバーサイドエンジニアを採用・教育するには、スキル判定サービス「TOPSIC」などを活用し、対象者のスキルを正しく評価できる体制を備えることが重要です。


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