ファッションECサイト、比較してみました

 2018.10.15  株式会社システムインテグレータ

こんにちは、システムインテグレータの松原です。

世の中には数多くのECサイトがありますが、取り扱う商品によって買い物するお客様の求めるコンテンツは大きく異なります。
食品なら産地や生産者の情報が気になるでしょうし、買う商品が決まっている場合は逆にあまりリッチすぎる画面ではなく購入までの動線が短い方が嬉しいですよね。
中でもファッション領域は、サイズが合わなかったり、届いた商品の色が思っていた色と違ったり、素材感が思っていたのと違ったり、失敗が多い買い物でもあるので、買うときはつい慎重になります。
それだけに、ファッションを取り扱うECサイトでは多様なコンテンツが求められます。

そこで今回は、みなさんご存知のZOZOTOWNAmazon楽天市場STR/PE DEPARTMENTのファッション領域について比較をしてみたいと思います。

※比較は記事執筆時点(2018/10/10)の内容となります。

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ファッションECサイト機能比較

まずは、それぞれのサイトを機能の軸で比較してみたいと思います。

  ZOZOTOWN Amazon 楽天市場 STR/PE DEPARTMENT
ソーシャル
ログイン

Yahoo!Japan
mixi

なし なし なし
店舗受取

なし

なし

なし
送料 一律200円 プライム会員、もしくは購入金額2,000円以上で無料 商品による 購入金額7,000円以上で無料
ポイント

ソーシャルログイン

ソーシャルログインに関してはZOZOTOWNのみが対応しているという状況です。

Amazonや楽天市場はECプラットフォーマーなので、むしろ自社アカウントを他のサイトのログインに利用してもらうことの方が多いでしょうから、他社のアカウントでログインさせないのはビジネス上当然かもしれませんね。
例えばAmazonでは、日本で2015年5月にAmazon Payというサービスを開始しました。Amazon PayとはAmazonアカウントで他サイトへのログイン・決済が出来るというサービスです。
楽天市場でも同じようなサービスの楽天ペイを展開しています。

なんとなくではありますが、ZOZOTOWNにAmazon Payや楽天ペイが実装されることはなさそうですが、 STR/PE DEPARTMENTでは他のサイトと比較し新規顧客を獲得したい意図から実装される可能性はあるような気がしています。

店舗受け取り

商品の店舗受取サービスについてですが、楽天市場では購入商品を直接ショップで受け取ることも出来ます。
販売元のショップで商品の組み立てや調整をしてもらえる場合もあるようです。
店頭受取は都合良く受け取りたいという買い手側のニーズと、来店頂き他の商品に触れて頂いたりエンゲージメントを高める接客のチャンスを作りたい、在庫最適化したいという売り手側のニーズの観点から、近年進んでいる取り組みです。
現状これが出来るのが楽天市場だけのようなので、その点は強みと言えるかもしれません。

これも今はSTR/PE DEPARTMENTでは出来ませんが、比較的年齢層高めを狙った高価格帯のブランドが多いことを考えると、今後積極的に取り組まれるのかもしれませんね。

ちなみに店頭受取とは少し異なりますが、AmazonとZOZOTOWNではコンビニ受取や、ヤマトの営業所受取を指定することが出来ます。

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送料

送料については各サイト様々です。
一般的に送料無料は購入単価の引き上げ施策で使われますが、Amazonは有料会員獲得のためのインセンティブに使っているのが特徴です。

ZOZOTOWNは一律200円ですが、送料をお客さんに自由に設定してもらうキャンペーンから算出したというのがユニークでしたよね。
こちらは、高騰する物流コストをいかに自然にお客様に転換できるかという観点で設定されたケースと言えます。

楽天市場では商品によって異なる金額が設定してあり、送料は様々ですが、送料無料の商品も多いという印象です。

ポイント

商品の購入により得られるポイントはどのサイトにもありますが、ポイントサービスの幅では差があります。

楽天市場での買い物で得られる”楽天スーパーポイント”は使い道が多く用意されています。
他3サイト同様、次回からの買い物に利用出来るだけでなく、旅行やエンタメなど、楽天が手掛ける事業の様々なシーンでポイントを利用することが出来ます。
逆に、他のシーンで貯めたポイントを楽天市場での買い物に利用することも出来るため、汎用性が非常に高いポイントサービスなので、楽天ポイントを貯めたいから楽天で買う、なんて人も多いのではないでしょうか。

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いろいろな要素で比較してみました

ここからは、20代女性としての主観的な視点で比較をしてみたいと思います。

商品画像

ZOZOTOWN、STR/PE DEPARTMENTは、商品の画像が洗練されています。
背景や商品の写し方に統一感があるので、非常に見やすいです。
例えばカテゴリで検索した際に、出てくる商品の画像一覧が、商品のアップ画像になっているため、その時点で気になる商品と自分の好みでない商品の振り分けがしやすいです。

また、商品の詳細ページについても、実際にZOZOTOWNとAmazonで何点かの同一商品について画像を比較しましたが、商品のみ写っている同じ画像に加えて、ZOZOTOWNではモデルが着用した画像も用意されています。
更にZOZOTOWNでは、商品によってZOZOのスタッフやショップ店員が着用した画像も豊富にあり、様々な体型の方の着用画像を見られるのも、参考になります。
楽天市場も画像が豊富な印象を受けましたが、商品によってばらつきがあります。

UI

Amazonは他3サイトとは異なり、PCで閲覧すると、商品詳細ページに飛ぶ際に別タブで開きます。
流行りのアイテムをタブ別に複数比較するのにとても便利です。
一方で、タブが複数開いていると面倒というユーザもいるので、そこは好みかと思います。


楽天市場では、商品一覧画面で商品価格+送料が表示してあり、支払い価格が分かりやすいです。
支払い画面に進んで初めて送料込みの値段が表示され、自分の予算をオーバーしていたという失敗が避けられます。
商品詳細のページにおいても、楽天市場は情報が豊富という印象を受けました。
商品のアピールポイントが明確に可視化されているので、画像を見ただけでは気付けなかった商品の特長を知ることが出来ます。


STR/PE DEPARTMENTはサイトデザインが洗練された雰囲気だと感じました。
扱っているブランドや価格帯を見てもそうですが、20代後半~40代くらいの落ち着いた大人の方をターゲットにしているという印象です。

各サイトの特徴的なサービス

各サイト独自のサービスをご紹介します。

ZOZOTOWN

商品をコーディネートから検索することが出来ます。
このサービスを利用すると、気に入ったコーディネート中で使われている商品を買うことが出来ます。
ネットショッピングで、いわゆる”マネキン買い”が出来るということです。
また逆に、気になる商品を使用したコーディネートを検索することも出来ます。

Amazon

Amazon Fashion”というサービスでは、自宅でのフィッティングを容易にしています。
数種類まとめてのオーダーが可能で、最大30日間、自宅でのフィッティングが楽しめます。
オーダーした商品の色・サイズ違いの在庫がある場合は、無料で交換も出来ます。
返品の際の送料もAmazonが負担してくれるため、気軽に試すことが出来ますね。

楽天市場

検索条件が非常に多いです。
商品のカテゴリや価格だけでなく、ネックのスタイルや素材、柄を検索条件として設定することが出来ます。
商品の情報に素材や柄が明記していなければ、キーワード検索ではヒットしないので、カテゴリ化されていることで、厳密な検索が出来ます。
また、「あの柄の名称が思い出せないので検索できない…」といった事態も防止出来るかと思います。

STR/PE DEPARTMENT

パーソナルスタイリング”というサービスが存在します。
これは、ユーザのアンケート情報を元に、プロのスタイリストが各々の希望に合ったスタイリングを提案してくれるサービスです。
更に、写真を送ることで、手持ちのアイテムと合わせたコーディネートも提案してもらえます。また、気に入ったアイテムは注文し、無料で試着することが出来ます。
「自分のセンスに自信がない」「いつも似たようなスタイルになってしまう」「プロにスタイリングしてもらいたい」など、様々なニーズに対応しているサービスではないでしょうか。
実際に私も試してみましたが、スタイリング依頼後わずか3日で、9点の商品についてスタイリングを添えた提案結果が返ってきました。
ファッションに特化したECサイトならではの、至れり尽くせりなサービスだと感じました。

私のお気に入りサービス

個人的におすすめのサービスをご紹介します。
ZOZOTOWNでは、ユーザがお気に入りに登録した商品が、不定期で24時間限定セール品になります。店舗ではセールにならない商品も安く手に入れることが出来ます。
気になっていたけど購入まで踏み込めなかった商品が、安く手に入ることで購買意欲が高まります。
これはユーザにとってとてもありがたいサービスだと感じます。

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まとめ

ファッションを取り扱う4サイトを比較してみました。
今回の比較を通して抱いた印象としては、ファッションに特化したECサイトと、幅広い商品を取り扱っているECサイトとで特徴が分かれるということです。
しかし、どちらにもそれぞれの良さを感じました。
今まで、洋服などをネットショッピングする際に利用するECサイトは自分の中で偏っていましたが、あまり利用してこなかったECサイトの優れた点を今回知ることができました。
これからは様々なサイトを有効活用して、ネットショッピングを楽しみたいと思います。


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