「RPA」とERP

 2018.04.24  株式会社システムインテグレータ

いま大注目の「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」

RPAが日本で騒がれ始めたのは2016年頃ですが、現在では様々なビジネスの場面で、生産性の向上を目的としたRPAの導入が進んでいます。
現在RPAが企業においてどのように活用されているのか?
RPAが基幹業務に活用されたとき、本当に生産性向上につながるのか?
今回はRPAとERPの親和性や相乗効果などについて考えてみたいと思います。

RPAとは?

「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」とは、「人間のPC操作をロボットが記憶して、それをそっくりそのまま再現する技術」のことです。

ロボットと言っても、映画に出てくるロボコップやターミネーターのような機械や装置ではありません。パソコン(またはサーバー)にRPAのソフトウェアをインストールして、そのソフトウェアに人間が行う操作を行わせます。例えば、あるアプリケーションにIDとパスワードを入力してログインするといった画面上の操作順序をRPAソフトウェアに設定すると、人間が何の操作をしなくても勝手に画面上でマウス(カーソル)が動いてログインします。実際はRPAツールにログイン、データ読み取り、メール送信などの操作を行う命令の部品のようなものがあり、それを手順に組み込むことにより意図する一連の処理が行えるといった感じです。

そもそもコンピューターはどんなことが得意だったでしょうか?

・大量のものを
・速く
・正確に処理する

人間だったら集中力が切れてしまったり、飽きてしまうような処理もコンピューターなら文句ひとつ言わずに休まずに、しかも正確に終わらせてくれます。ただし、コンピューターには人間が指示をしないと動きません。

RPAでは、この人間が指示していた部分を、ルールに従って(ソフトウェア)ロボットにやらせてしまうものです。

このようなRPAを活用して、現在では様々な業界でルーチンワークをRPAに任せて、生産性向上につなげているケースが増えてきています。

RPAの活用事例

①「RPA」で最新の商品データを集約・Webサイトに表示(EC比較サイトサービス運営会社)

消費者向けEC比較サイトサービスを提供する会社では、外部のECサイトから商品情報を自動的に集めて編集し、自社のWebサイトに表示するまでの作業をRPAで自動化しました。

RPAを使う前は、人間が対象となるたくさんのサイトを1つ1つ閲覧し、数千件にものぼる商品データを1件ずつ検索、コピー、編集して自社のWebサイトに公開する必要がありました。この作業には毎回膨大な時間と労力がかかっていました。RPAであれば、毎朝決まった時間に自動的にこれら一連の処理を黙々と正確に実行していきます。サイト利用者は、常に最新の商品データを比較閲覧し、お目当ての商品にたどり着くことができます。 

②レンタカー予約サービスの予約内容を基幹システムに入力(レンタカー会社)

あるレンタカー会社では、Webサイト経由で受け付けた予約情報に対して、顧客から予約変更依頼が発生した場合のチェック作業と変更回答済ステータスに情報を更新する作業をRPAに担当させました。

担当者は、毎日午後5時に当日の全予約データを保存し、RPAを起動します。

RPAは、人間が保存した予約データを1件ずつ呼び出して予約変更のデータがあるかどうかチェックします。予約変更されたデータは、顧客の変更依頼に基づき変更回答済みのステータスに更新していきます。

ERPに関するお役立ち資料

この一連の処理にRPAを導入したことで、導入前には4カ月間で8件あった入力ミスが、0件になりました。

RPA」が向く作業と向かない作業

RPAは「低付加価値だが必須の作業」を効率化するのに向いています。
反対に「人間による判断が必要な作業」には不向きです。 

「RPA」が向く作業の例

・大量データの取得

・データ読み取り(画面の文字、OCRで読み込んだ文字)

・データの入力(定型欄への書き込み、転記)

・データ検証(比較、突合)

・ECサイトで自社商品データを検索して一覧化

・画像データの形状、大きさ、ファイル名などを一括変換

・顧客住所をネットで検索し、地図情報をコピー

・コールセンターの問合せ件数集計や内容の転記 etc 

上記のように、ルールが決まっていて、定型的な作業をRPAが代行することで、業務品質が向上(うっかりミスが減少)し、生産性が向上(処理が高速、24時間動く)を実現することができます。

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「RPA」と「ERP(基幹業務システム)」

①RPAを利用して業務を効率化、省力化

ERPが利用される企業の業務においても、RPAが活躍できる場面はたくさんあります。

RPAが向いている「ルールに基づく定型的な作業」とERPを利用した日々の業務内容を考えてみます。

ERPを利用して実行される様々な伝票入力業務やチェック処理の多くは「ルールに基づく定型的な作業」といえます。

例えば、インターネット経由で注文を受け付けている場合、Web受注システムから注文データをダウンロードして基幹システムにこれを登録する作業をRPAに代行させることもできます。注文データは定型フォーマットで出力されるため、RPAを利用すれば、受注システムのどの項目に何を入力するかは容易に判断することができます。

RPAであれば、このような作業を人よりも早く、正確に行うことができ、人は今までの面倒で非生産的な作業からに開放されます。

その分、人は人にしかできない「考える」「決める」業務に時間を使うことができるようになります。RPAが行った作業は速くて正確ですので、その分生産性が上がることになります。

そのほかにも、書式の異なる得意先からの注文書を読み取って受注システムに転記入力したり、発注システムの未検収案件を検索、抽出して担当者に自動的にメールを通知するようなこともRPAで代行できます。

ある住宅販売会社では、勤怠管理業務において、従業員がPCで入力した勤怠情報や出張申請などが社内規則に沿っているかを人が確認していました。

本社だけでも1500人分のデータを毎月確認するのは膨大な作業です。そこで、この作業を全てRPAに任せました。

RPAが問題と判断した入力内容だけを人事部の担当者が確認し、修正を依頼することで、今まで8日もかかっていた作業が4日で終わるようになりました。

このように、ERP(基幹業務システム)とRPAを組合わせることにより、ERPだけよりもさらなる生産性向上が見込まれます。ERP導入のときにシステム化を見送った業務やERPからの結果を人間がチェックしたり、業務間を繋ぐための人間の作業などにRPAは大いに威力を発揮します。

②RPAでERP導入コストを削減

ERPを導入するとき、自社の業務とERPの機能を適合させていきます。このとき、どうしても業務と機能に違い(GAP)が生じてしまいます。このGAPを埋めるためにカスタマイズ開発やアドオン開発の方法が採られるケースが多くあります。このとき、カスタマイズやアドオンが多くなると導入コストが想定以上には高額になってしまいます。

こんなとき、RPAを活用してコストを抑えるのも非常に有効な手段となります。

例えば、売上処理において、納入基準で売上計上をするような業務があったとします。通常、届け先からの物品受領書をもとに受注伝票や出荷伝票のデータに対して売上入力を行っていきます。ただ、日々の出荷件数が多い場合には、1件ずつ売上入力をしていくのは非常に大変です。そうなると、出荷日をキーにして(みなし)納品日で自動的に売上計上してしまいたいという要望が上がります。

もちろん、ERPをカスタマイズすることもできますが、RPAを使えば、①自動的にERPにログイン、②売上計上機能の画面を表示、③出荷日を入力し対象データを一覧検索、④対象データを選択、⑤更新ボタンを押して一括計上処理を実行、という一連の処理をRPAの簡単な設定で行えます。

また、カスタマイズを回避することにより、ERPの標準状態は維持され、導入コスト、保守コストとともに安く抑えられ、導入後のバージョンアップも可能になるわけです。

まとめ

このように、RPAは、ERPを補完する強力なツールになります。ERPを導入する場合に、全てをERPで実現しようとするのではなく、RPAをうまく共存させることにより、戦略的な業務システム基盤を構築することができます。

システムインテグレータではERPGRANDIT」はもちろん、あわせてRPAを積極的に利用した基幹業務システムご提案をさせていただきます。

ERPだけでなくRPAの導入を検討される際にはお気軽にお問い合わせください。

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