ERP導入を成功させる4つの管理ポイント

 2017.11.17  株式会社システムインテグレータ

ERP導入プロジェクトは、1年以上に及ぶ長期間に多くの関係者が関与する大型プロジェクトになることが一般的です。

プロジェクトを成功させるために様々な作業だけではなくその作業のQCDをコントロールするためにきちんとしたプロジェクト管理が必要なことは言うまでもありません。ただ、「品質」「コスト」「納期」はその状態を示す項目でしかありません。

成功に導くためには何を軸にして管理すればよいのか?それをお話ししたいと思います。

ERP導入プロジェクトの成功とは、新システムが稼働した時点で、設計してきた新業務が円滑に滞りなく回り、導入目的を達成出来そうな基盤が出来たかどうかが成否の基準になります。単に、コスト超過せず、納期通りに稼働出来ただけでは十分な成功とは言えません。

 

ERP導入プロジェクトの管理は誰が行うのか?

ERP導入プロジェクトを開始するにあたり、業務に精通した社内メンバーや信頼できるERPベンダーが集まってプロジェクトをスタートさせます。

いざ始めてみると、ERP導入コンサルタントやERPベンダーにプロジェクトの管理を任せきりというケースをよく目にします。

プロジェクトの目的を達成し、その効果を手に入れるのは、導入しようとする企業(プロジェクトオーナー)です。ベンダーやコンサルタントにプロジェクト管理を一任するのではなく、自分たちで管理すべきポイントをしっかり理解しプロジェクトを進めていく必要があります。

 

ERP導入を成功させる4つの管理ポイントとは・・・

ERP導入プロジェクトは、膨大な作業の集合体であるため、多くの管理ポイントが存在します。

もちろん立場によって管理しようとするポイントは違いますが、設計した新業務が円滑に流れ、導入目的を達成出来そうなシステムが出来るかどうかが最も重要なポイントになりますので、大局的に俯瞰した上でポイントを絞ったプロジェクトの監視をしていく必要があります。

ERPに関するお役立ち資料

ここでは、「開発」、「業務設計」、「マスタ」、「インターフェース」の4つをポイントとします。

これらのポイントを単独または相互に意識してQCD管理が出来れば、ERP導入プロジェクトを成功に導けるものと考えます。それでは、それぞれの管理ポイントについてご説明します。

 

管理項目 その1:開発

「開発」とは、ERPパッケージに対する変更や追加部分に対するプログラム開発です。一般に、変更はカスタマイズ、追加はアドオンと言います。

ほとんどのプロジェクトでは、この開発をERPベンダーが行い、その作業のプロジェクト管理もERPベンダーが行います。

導入するユーザーは、ERPベンダーがプログラム開発作業の作業進捗や品質管理をしっかりと行っているかを定期的に確認し、ユーザテストまでに良質なプログラムが納品されるかを管理する必要があります。そのためにもERPベンダーに対し十分な情報の定期的な報告を求めることが大切です。

「開発」はERPベンダーの依存度が非常に高く、ERPベンダーも責任を持って遂行しますが、他の3つのポイントは、導入ユーザー側に依存し、作業分担の観点で言うと、他の管理ポイントに遅れや品質低下が生じてもERPベンダーは守備範囲外ということになります。

 

管理項目 その2:業務設計

業務設計とは、ERPパッケージを使用して新業務を行っていくためのその手順やルールを纏める作業です。ERP導入には、欠かせない重要な作業です。業務フローを作成したり、業務マニュアルを作成することで、新業務を可視化しますが、このプロセスで膨大に時間を要するのが、部門間の調整です。

全ての業務が必ずしも利益をもたらす(ERP導入の場合には効率化を促す)ものではありません。ある人が実施している業務やそのやり方が他の人や部門の業務を複雑にしたり、面倒な手続きを増やしてしまうことがよくあります。

会社横断的に全体最適を実現するには、様々な利害関係を業務量、頻度、影響範囲などの観点で調整していきます。この調整が遅れたり、決定した後に変更が生じると再度設計をし直す作業(手戻り)が発生しスケジュール、品質に大きなダメージを与えることになるので注意が必要です。

 

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管理項目 その3:マスタ構築

マスタはERPパッケージを正しく有効に使用するために非常に重要なものであり、新システム稼働前までに必ず完備しておく必要があります。そのためにも、マスタ構築はERP導入プロジェクトの中でも最重要な作業と言えます。

マスタ構築は新業務を構築する上で業務設計とも強く関係します。よくあるケースとして、納期が切迫されて旧システムのマスタをそのまま新システム取り込むケースがありますが、その結果新システム稼働後、新しい業務プロセスに対応しなかったり、目的のデータが蓄積されず、うまくデータを活用できないケースが生じたりします。

ポイントとしては、マスタ準備はシステム使用者に委ねるのではなく、業務設計に関与した人が、設計、準備を行い、設計した業務を実現するためのマスタが準備出来ているかを十分にチェックする体制が必要です。

 

管理項目 その4:インターフェース

インターフェースとは、導入しようとしているERPパッケージ以外のシステムとの連携開発を指します。新たにERPパッケージを導入する場合にも、いくつかのシステムが残ってしまう特殊な業務はERPパッケージ以外のシステムを繋げて使うなどがあり得ます。

ERPパッケージ以外のシステム開発に関しては、ERPベンダーが担当しないことも多く、その場合は、他のベンダーや社内情報システム部が担当します。

ERP導入プロジェクトでは、プロジェクト推進や調整業務で社内情報システム部もしくはその専任者の負荷は非常に高くなります。それに加えてインターフェース開発の作業まで行うことになると日常の業務に追われインターフェース開発が後回しになるケースがしばしばあります。

そのためにも、作業ボリュームの事前調査と十分なリソース計画が必要です。

 

まとめ

長期間にわたるプロジェクトでは、QCDを監視するため進捗会議やステアリングコミッティ―を定期的に実施します。これをERPベンダー中心に実施するとその管理のポイントは「開発」のみに偏ってしまいます。「開発」だけがうまく進行していても他の導入ユーザー側が担当する作業の管理がきちんと行われてないと、プロジェクトは成功しません。

プロジェクトオーナーもしくはプロジェクトマネージャーは、これら4つの管理ポイントについて常に監視し、ERP導入プロジェクトをリードしていく必要があります。また、この4つの管理ポイントがうまく管理されていれば、プロジェクトのリスクを早めに察知することも出来、成功に導いていくことも出来ます。

システムインテグレータでは、ERPベンダーの立場であっても常にこれら4つの管理ポイントを意識しながら、お客様を支援していきます。

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