勤怠管理をERPで対応するメリットとは?

 2021.09.15  株式会社システムインテグレータ

適切な勤怠管理を行い、社員の労働時間を正確に把握することは企業の義務です。しかし、勤怠管理は社員の手作業の割合が多かったりExcelを使っていたりしており、こういった手法では効果的・効率的な勤怠管理はできません。そこで、従来の問題を解決する一つの手段としてERPの導入を検討してみましょう。ここでは勤怠管理の課題や、勤怠管理をERPで対応することのメリットなどを解説していきます。

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企業に求められる勤怠管理とは

勤怠管理をERPで対応するメリットとは?

勤怠管理は、「誰が」、「何時に出勤したのか」、「何時に退勤したのか」、「いつ休んだのか」、といった従業員の出退勤等の状況を、企業が把握することを意味します。

そのために従来よく採用されていたのはタイムカードです。職場にタイムカードと、それに打刻する機器を配置し、出退勤時に各従業員がタイムカードに打刻を行うことで職場の勤怠状況を管理するというやり方です。出勤簿に自分で出勤時間等を記載するという運用がなされている企業もあります。

このように具体的な手法に違いはあっても、どの企業でも勤怠管理自体は行われています。なぜなら使用者である企業には、法律上、勤怠管理の実施が義務づけられているからです。

勤怠状況を正確に把握することで適切な賃金の支払いができるのであり、労働の対価として受け取る賃金が適正でなければ従業員は働く意欲を失ってしまいます。それほど賃金は従業員にとって重要なことです。対価のために労働力を提供している従業員のために、企業は確実な勤怠管理を行わなければなりません。

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「就業管理」との違い

勤怠管理と似た用語に「就業管理」があります。あまり区別されずに使われることもありますが、就業管理とは、労働状況を把握して統一的に管理することを意味します。

例えば、勤怠管理だと出退勤や休憩時間・欠勤・遅刻・休日などに着目してそのデータを把握することが重視されますが、就業管理ではこれらの情報から、法令等のルールに適合するよう従業員を管理することが重要視されます。企業全体の生産性向上などを目指し、偏った労働状況を是正する、といったことが行われます。

勤怠管理が抱える課題について

従来よく行われていた手法だと、勤怠管理に際してさまざまな問題が発生します。ここからは、どのような場合にどんな問題がなぜ生じるのか、といったことを解説していきます。

手作業での給与計算ミス

一番の問題は計算ミスです。せっかく手間をかけて管理をしていても、その内容が間違っていると意味がありません。従業員にとって不利益な内容のミスだと不満がたまってしまいます。また、企業に対する信用もなくなってしまいます。

逆に、賃金を多く支払ってしまうといった企業側に不利益なミスがあると、損失が生じてしまいます。債権者や株主にとっても不都合です。適切な管理ができていない状況はコンプライアンスの観点からも望ましくありません。

特に給与計算のミスが生じやすいのは、手作業で行う業務が多いケースです。Excelなどを使い、管理者が一つ一つ打ち込んでいたのでは入力間違いが起こってもおかしくはありません。その結果、給与の未払いや不足などが起こるおそれもあります。

タイムカードを使えば勤務時間の把握自体は簡単にできますが、その内容を給与計算に反映させるために手作業での入力業務が発生します。この課題を解決するためには、自動的に出退勤等の情報を給与計算に反映させるシステムを導入して手作業をなくす必要があるでしょう。

管理者の負担が増える

手作業による転記は管理者の負担を増大させてしまいます。従業員数が増えるとそれだけ入力に時間がかかり、入力ミスを防ぐために二重チェックなどを行っていると部署全体としての負担も増えてしまうでしょう。

また、近年はフレックスタイム制の導入など、勤務方法も一律ではなくなりつつあります。同じ職場、同じチームの人間であっても、別々の時間に働くという例は増えています。このように働き方の多様性が増していますが、勤怠管理もその流れに沿って進化をしないと管理者の負担はさらに大きくなってしまいます。よりミスは起こりやすくなりますし、管理業務にかかる時間も増えてきます。

やはり重要なのは自動でそれぞれの働き方に対応できる体制を整えることであり、人が従業員ごとの働き方に対応して一つ一つ手入力するという状態は是正しなくてはなりません。

代理打刻などの従業員の不正

手作業であることの問題は、管理者側だけでなく従業員側に生じることもあります。手間やミスが生じやすいということもありますが、特に深刻なのは「不正行為」です。自己申告で管理していたり、従業員自ら記録を付けたりしている場合には、容易に不正行為ができてしまいます。

例えば、本当は出勤していないにもかかわらず、代理打刻などによって出勤を装うことも可能です。逆に、退勤していないのに退勤の記録を残し、残業時間の超過を隠されることがあるかもしれません。

さらに、不正の事実を見つけるのが難しいという問題もあります。監視体制が弱いと、後から特定日時の出退勤状況を正確に知ることはできません。いつまでも不正をなくすことができず、蔓延してしまうおそれがあります。

勤怠管理をERPで行うメリット

従来の方法による勤怠管理は、非効率でミスも生じます。不正も起こりやすく、その是正も困難です。そこで手作業をなくしてシステム上で管理できるようにすれば、ミスや不正をなくせるだけでなく、人件費の削減や業務効率の改善による企業の競争力強化にも役立ちます。システム管理によって得られる主なメリットは以下の通りです。

  • 自動集計による計算ミスの防止
  • 残業時間超過等の問題の早期発見
  • 管理者の負担軽減
  • 企業特有のルールにも対応して働き方改革へ貢献
  • 業務効率の向上

勤怠管理を自動で行うツールはたくさんありますが、ERP上で管理を行うことで、勤怠管理以外のさまざまな業務へのデータ活用、プロジェクト進捗の把握などにも役立ちます。勤怠管理のみならず、企業活動全体の効率アップにも影響します。

クラウド型ERPであれば、外出先やオフィス以外の場所からでも、スマホなどでも簡単に打刻できるようになります。フレックスタイム制のみならず、在宅勤務などより多様な働き方に対応しやすくなるでしょう。

適切な勤怠管理は、従業員のみならず企業のためにも重要なことです。ERPで勤怠管理を実施し、より健全な企業活動を目指しましょう。

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まとめ

勤怠管理は企業に課せられた義務であり、内容も適正でなければなりません。勤怠管理にミスが起こる、管理者の負担が大きい、正しい記録が取れているかわからないと悩む企業は、勤怠管理ができるシステム導入を検討してはいかがでしょうか。特にERPで管理を行えば、他の業務システムともデータ連携が容易なため、さまざまな面で効果を発揮するでしょう。

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