ネットショップの開業・構築方法は?実店舗との違いやポイントなどを解説!

 2021.07.30  株式会社システムインテグレータ

近年では、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、ビジネスのデジタルシフトが進むとともに、人々の消費行動もオンライン化しつつあります。販路の拡大や確保のために、ネットショップの開業・構築を検討しているケースは少なくないでしょう。
当記事では、ネットショップの構築方法から、開業までに必要なステップをご紹介していきます。

ネットショップをスムーズに開業するためには、まずは知識的地盤を固めることが先決です。失敗のリスクを避けて、自社の意向通りのネットショップを構築・開業を目指しましょう。

ECサイトの構築方法については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:ECサイト構築を徹底解説 | 費用相場・方法・制作手順から会社の選び方まで

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ネットショップと実店舗の違い

ネットショップの開業・構築方法は?実店舗との違いやポイントなどを解説! 1

ネットショップの開業・構築を行なったことがない方は、まずは実店舗との違いについて把握することから始めましょう。

以下に、ネットショップと実店舗の違いを比較表にまとめました。

 

ネットショップ

実店舗

販売経路

オンライン

オフライン

店舗の場所

サーバー上

路面・モール・百貨店

商品の探し方

サイト内を巡回

店舗内を歩いて見回る

商品確認方法

ページの商品説明

現物やポップを見る

商品購入方法

カートシステム

ショッピングカート・買い物カゴ

決済方法

  • クレジットカード
  • コンビニ決済等(現金以外)
  • 代金引換
  • キャリア決済
  • 現金
  • クレジットカード
  • 電子マネー

商品入手方法

配達業者が自宅に配送

商品を自分で持ち帰る

ネットショップも実店舗も、入店から購入までの流れは同じです。

しかし、ネットショップは実質サイトでしかないため、商品を手にとって見られない点や写真とテキストのみで訴求を行わなければならない点が、実店舗と大きく異なります。このような違いは、商品の訴求・販売から店舗運営まで大きく影響を及ぼすため、ネットショップを新規出店する場合は、特有の性質を理解しておく必要があります。

ただ、「商品の選定から購買までをオンライン上で簡潔できる」という点は、大きなメリットとなるという点も念頭に置きましょう。

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ネットショップの構築方法

ネットショップの開業・構築方法は?実店舗との違いやポイントなどを解説! 2

ネットショップの構築方法にはいくつかの種類があり、商品点数・取引数などのショップの規模や販売目的・販売意図によって、最適な方法は異なります。

そのため、ネットショップを構築する際には、事前に構築方法について理解を深め、自社が展開しようとするショップに合ったものを選択することが重要です。

ここでは、代表的なネットショップの構築方法ならびにそれぞれの方法の概要・特徴・メリット・デメリットについて解説します。どのような構築方法があるか確認しておきましょう。

モールへの出店

モール出店とは、楽天市場・Yahoo!ショッピング・AmazonといったECモールに出店してネットショップを構築する方法のことをいいます。

モール側から提供されるECサイト構築システムや販促ツールを使えることや、モールが持つ高い集客力を活かせることがメリットです。手軽に本格的なネットショップの運営を始められるため、新規で立ち上げる場合にもおすすめの方法となります提供されるECサイト構築システムや販促ツールを使えることや、モールが持つ高い集客力を活かせることがメリットです。手軽に本格的なネットショップの運営を始められるため、新規で立ち上げる場合にもおすすめの方法となります。

ただし、モール出店でネットショップを構築する場合は、モール側に出店料・ロイヤリティを支払う必要があることや、モール側で設けたルールに制限を受けるといったデメリットもあります。特に、顧客情報の所有権がモールにあるため、顧客情報を収集してマーケティン活動に活かせない点がネックです。

当記事で紹介するネットショップ構築方法において、モール出店のみが独自ドメインを用いない方法となります。次章からは、独自ドメインを用いた構築方法を紹介していきます。

また、モール出店については以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひ合わせてご覧ください。

モール型ECサイトとは?店舗型との違いを解説

ASPカート

ASP(Application Service Provider)とは、インターネット上で利用できるアプリケーションサービスや、そのサービス提供事業者を指します。ネットショップ構築用のサイト構築システム・決済機能・商品管理機能を備えたASPを、ASPカートといいます。

ASPカートでネットショップを構築するメリットは、モール出店に近い感覚で手軽にネットショップを構築・運営することができる点です。クラウドシステムであるため、サーバーの用意や保守管理も必要無く、安価でネットショップを構築できます。コスト・手間を抑えたい場合や、小規模事業者の方におすすめの方法といえるでしょう。

ただし、ASPカートによるネットショップ構築は、ASPが用意した範囲内でのデザイン・機能しか利用できないため、カスタマイズ性は高くありません。

デザイン・機能を充実させたい場合やネットショップの規模が大きくなった場合は、後述するECパッケージへの乗り換えが必要となるケースもあります。

ASPカートによるネットショップ構築については、以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひご参考下さい。

「ASPカート」とは?メリットや自社に合うカートの選び方を解説!

クラウドEC

クラウドECとは、クラウド上でネットショップの構築から運用まで行うことができるサービスのことです。

ASPカートと混同されがちですが、クラウドECではカスタマイズや外部連携の自由度が高く、より多くの要件を実現することができます。また、ASPカートと同じく、クラウド上で動作するため、サーバーの用意やメンテナンスも不要で、常に最新のシステムを利用することが可能です。

ただし、メリットが大きい反面ASPカートよりは導入コスト・ランニングコストは割高となります。

クラウドECは、後述するECパッケージと類似したサービスをすべてクラウド上で利用できるサービスと捉えることもできます。

クラウドECは、本格的なネットショップ構築にも対応可能で、構築の手間や運用のリソースを削減できるため、中規模以上のネットショップを構築・運営したい事業者に好んで利用されています。

クラウドECについては以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひご参考下さい。

クラウドECでサイトを構築する5つのメリットとは?選び方までご紹介

ECパッケージ

ECパッケージとは、ECサイトの構築や運営に必要な機能を包括したものですとは、ECサイトの構築や運営に必要な機能を包括したものです。

必要な機能がそろっており、なおかつカスタマイズ性にも優れているため、0から開発するよりも高いクオリティのネットショップを構築できることがメリットです。また、ネットショップを構築する期間も短縮することができます。

デメリットとしては、サーバーの用意・保守・管理が必要となることや、定期的なリニューアルが必要で、比較的コストが高いことが挙げられるでしょう。

ECパッケージは、本格的なネットショップ構築に適しているため、クラウドECと同じく中規模~大規模のネットショップ構築でよく用いられています。

ECパッケージについては以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひご参考ください。

ECパッケージ徹底比較

フルスクラッチ

フルスクラッチとは、既存のプログラムやソフトウェアを使用せず、ECサイトのシステムをすべて0から構築する方法のことです。サーバーも自前で用意したものを使用します。

あらゆるネットショップ構築方法の中でも、最も自由度が高い方法となりますが、その反面、構築にかかるコストや時間、労力も最も必要となります。

フルスクラッチは、他の方法では満たせない要件がある、自社の意図する要件を最大限反映させたい、または規模が非常に大きく独自システムでないと対応できない場合などにおすすめの方法となります。

フルスクラッチは、基本的には大企業向けのネットショップ構築手法で、他社との差別化や独自の販売形態を目指す場合に選択される傾向があります。

 

ここまで、5つのネットショップ構築方法をご紹介しました。ネットショップの構築については、以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。

ECサイトの5つのプラットフォームを徹底比較!自社に合う構築方法は?

ECサイト構築パッケージ選定 7つのポイント
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ネットショップの開業・構築ステップ

ネットショップの開業・構築方法は?実店舗との違いやポイントなどを解説! 3

ネットショップの構築を検討している方は、前述の構築方法だけでなく、開業に至るまでのステップも知っておく必要があります。ネットショップの構築ステップは、選んだ構築方法に依らず一定の手順を踏む必要があります。

ここでは、ネットショップを構築して開業するまでのステップをご紹介します。

コンセプト・ターゲットの決定

近年はネットショップの数が非常に多く、続々と新規参入も増え続けているため、ただ漠然とネットショップを構築して商品を陳列しただけでは競合に埋もれてしまいます。

そのため、ネットショップを構築・開業するにあたっては、まずはショップのコンセプト・ターゲット顧客を明確に決定することが重要です。

具体的には、以下のような項目を決定していきます。

  • 商品の特徴・魅力・セールスポイント
  • 自社サービスの特徴・強み
  • 誰をターゲットに販売するのか
  • 自社ショップを利用するメリット・他社との差別化
  • 自社のミッション・ビジョン・バリュー

このような項目を決定していくことで、ネットショップのカラーとなり、販売方針・運営方針・訴求方法なども自ずと定まってきます。

軸がぶれないショップ運営を行って、顧客獲得・顧客満足に繋げるためにも、まずはコンセプトメイキング・ターゲット設定を入念に行いましょう。

サーバーの準備

ネットショップの構築には、Webサイトを置いてシステムを稼働させるためのサーバーが必要となります。

前章でご説明した通り、モールやASPカート、クラウドECでは、自社でサーバーを準備する必要がありません。ただ、ECパッケージやフルスクラッチといった方法を用いる場合には、ネットショップの規模や諸条件を満たせるサーバーを用意しましょう。

サーバーを準備するには、主に以下の方法があります。

自社サーバーを構築する

構築から保守・運用まで高度な知識・技術が必要となるが、制限なく自由にサーバーを利用できる。ネットショップ上級者向け。

レンタルサーバー(専用サーバー)を借りる

価格が高くメンテナンスの知識が必要となるが、自由度が高くサーバーを占有できる。大規模ネットショップ向け。

レンタルサーバー(共用サーバー)を借りる

低価格で保守・管理が不要であることが特徴。小規模ネットショップ向け。

どのサーバーを利用する場合においても、回線の安定性・容量・データ転送量はネットショップの安定運用に欠かせない要素であるため、妥協せずチェックしておきましょう。

IaaS、PaaSを利用する

Amazon EC2やMicrosoft Azure Virtual Machinesなどクラウドサービスとして提供されているサーバーを利用。専用のレンタルサーバーと同様、運用には知識が必要。

構築方法の決定

サーバーの準備とセットで行うことが、ネットショップ構築に使用するシステムの選定です。前章でご紹介した各種構築方法の中から、自社の売上規模・商品点数・運営体制に合った最適な方法を選びます。

ネットショップ構築は、一度スタートしたら容易に変更することができないため、規模の拡大や業態変更も考慮して、長期的視点も踏まえて方法を選ぶことが重要です。

決済方法の決定

ネットショップ構築において非常に重要な要素が、決済方法の選定・決定です。一般的にネットショップの決済方法は豊富であればあるほど、消費者の利便性が高まり売上に繋がりやすい傾向にあります。

望んだ決済方法が用意されていないと、購入意思があるにも関わらず決済時にカートから離脱する「カゴ落ち」が起こってしまうため、販売機会の損失を防ぐためにも決済方法を充実させることは非常に重要です。

最低でも、決済ニーズの高い「クレジットカード」「コンビニ決済」「キャリア決済」の3つは用意しておきましょう。できれば「代引決済」「口座振替」「後払い決済」といった方法も用意しておくと良いです。また、近年ニーズが高まりつつある「オンライン決済」も用意しておくと効果的です。

複数の決済を用意することが難しい場合は、ニーズの高い3種類の決済でネットショップ運営をスタートして、様子を見ながら徐々に充実させていく方法もおすすめです。

ネットショップの決済方法については、以下の記事でも詳しく紹介しているため、ぜひご参考下さい。

【EC決済方法おすすめ8選】それぞれのメリット・デメリット、選び方まで解説

サイト設計

ここまでの各種準備が整ったら、いよいよネットショップのサイト設計を行います。

ネットショップは訪れた顧客がサイト上で商品の検索・選定・購買まですべてを行うため、サイトの見やすさ・使い勝手は非常に重要です。そのため、自社の視点だけでなく顧客視点も考慮して、何度も検討を重ねてサイトの設計を行うことがポイントとなります。

ネットショップを構成する主なページには、以下が挙げられます。

  • トップページ
  • カテゴリページ
  • 商品ページ
  • ショップ紹介・利用案内ページ
  • 会社概要
  • お問い合わせ
  • ブログ・SNS
  • 利用規約・プライバシーポリシー・特定商取引法ページ

上記のページを用意するとともに、ユーザー動線や商品ページの見せ方を考えることも重要です。

成功しているサイトや競合サイトもチェックして、競合に引けを取らないクオリティの高いサイト・ページ設計を目指しましょう。

宣伝方法の決定

開業したばかりのネットショップは、いわば陸の孤島です。誰にも認知されておらず、流入経路も乏しいため、宣伝施策を行わなければ、顧客を集めることができません。そのため、ネットショップの開業には、宣伝方法およびマーケティングプランを事前に決めておく必要があります。

ネットショップの基本的な宣伝方法には、大きく分けて以下の2種類があります。

インターネット広告

リスティング広告、SNS広告、アフィリエイト広告等

SEO・コンテンツSEO

ネットショップに施すSEO、コンテンツSEOを施したオウンドメディアからの流入

 

SEOは、比較的費用をかけずに行うことができますが、効果が出るまで時間がかかるため、インターネット広告もあわせて打ち出していくといいでしょう。

上記の他にも、Twitter・Facebook・InstagramといったSNSを活用して、口コミの拡散による宣伝効果を狙う方法や、インスタグラマーを起用して宣伝を行う方法などもあります。

インターネット広告の活用は必須として、ネットショップ開業後にどのように宣伝・マーケティングを進めていくかを検討しておきましょう。

ECパッケージでのネットショップ構築なら「SI Web Shopping」

ECパッケージは、高い機能性・カスタマイズ性を誇りコストパフォーマンスに優れたネットショップ構築方法であるため、多くの企業にとって現実的な選択肢となります。

弊社が開発した「SI Web Shopping」は、以下のような強みを持っています。

  • 安定性・堅牢性に優れた信頼できるシステム
  • 連携機能・柔軟性に富んでおりカスタマイズ性が高い
  • 高機能なマーケティングツールとの連携により高度なマーケティングを実現
  • 複数チャネルとの連携によりマルチチャネル・オムニチャネルにも対応
  • 汎用性が高く多様な業種の中・大規模サイトへの導入実績多数

「SI Web Shopping」は、弊社が長年培った知識・技術・経験を詰め込んだ高品質なECパッケージです。ライセンス体系もシンプルでコストパフォーマンスにも優れています。

本格的なネットショップ構築・運用に活用するECパッケージをお探しの方は、ぜひ「SI Web Shopping」をご検討下さい。

まとめ

ネットショップを構築する方法には、安価で手軽に構築できるASPカートから完全オーダーメイドで構築するフルスクラッチまで、さまざまな選択肢があります。

売上規模・商品点数・求める機能や性能・運営方法・初期費用・ランニングコストなどの諸条件によって、利用すべきサービスは異なってくるため、自社の要件を精査して最適なシステム・サービスを選びましょう。

弊社では、ECビジネスのノウハウやECサイト構築を記した資料を公開しています。これからECサイトの新規構築やリニューアルを検討している方は、ぜひご一読下さい。

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