導入事例:プライムテック株式会社様

「なんでもできるシステムからERPに切り替えた理由と導入後の評価」


プライムテック株式会社様 導入事例
プライムテック株式会社について

プライムテック株式会社は、ライフサイエンス分野において最先端の研究に挑戦されている科学者や研究者に対して、高度な研究機器・システムと最良のソリューションを提供しています。

大学や研究機関、製薬企業などで生命メカニズムの解明、新たな治療法の開発、新薬の創造に携わっている方々を総合支援するユニークな企業です。

導入事例

手組みシステムをあきらめERP導入を決めるまでの苦心

― 最初に会社のご紹介をお願いできますでしょうか。

当社は、医療の発展と人々の健康に貢献する、社会的意義の高い仕事をしています。
ライフサイエンス分野の最先端研究成果を新たな日本の産業の柱とするために、政府はiPS細胞、再生医療研究等、様々なプロジェクトを発進させています。もっとも重要な課題は、重篤な疾患の治療法の確立と特効性のある新薬の開発です。対象となる疾患は、今や国民の2人に1人が遭遇するガンや心臓疾患、脳や呼吸器の病気などです。これらの疾患をどのように改善するかを考え研究している人たち、すなわちライフサイエンス系の大学や理化学研究所を始めとする国公立機関、製薬会社などで日夜最先端の研究に挑戦し続けるている研究者が私たちのお客様です。

― 最先端の研究を行っている方々を機器やサービスで総合支援する会社なのですね。

設立当初から、高度な研究・計測機器類の販売を実施し、ラットやマウスなど実験用動物を使用して、疾患の進行や投与した薬の効果を調査する研究者の方々へのサポートを行ってきました。しかし、それだけでは真のソリューションは実現できません。そこで私たちは、世界有数の先端技術を駆使した高度な研究機器・システムはもちろん、最適提案とサポートを組み合わせ、高いレベルの技術力と専門知識を持って提供。統合的ソリューションを特徴とする企業として活動しています。

― GRANDIT導入前はどのようなシステムをお使いでしたか。

半分はパッケージソフト、半分は内作でした。会計や販売管理に中小企業向けパッケージを採用したのですが、在庫管理や輸入業務、受注管理などはどうしても合わなかったので自分たちで開発して使っていました。

― そこでERPに切り替えたわけですね。

最初に会社のご紹介をお願いできますでしょうか

実はすぐにERPに切り替えたわけではありません。当社の業務はちょっと特殊だったので、ERPを見てもピンと来なくて、結局、ある開発フレームワーク製品を使って自分たちで開発することにしたのです。自分たちで作れると思ってしまったのですね。外部パートナー会社にお願いして1年間くらいかけて取り組んだのですが、1年たっても進捗が思わしくなく完成度が低い状態でした。このまま進めてもゴールインできる見通しも立たなかったので、思い切って開発を中止することにしたのです。

― 大変なご苦労をされたのですね。

高い授業料でしたがこの経験を経て、やっぱりERPにすることにしました。ERPはコアがきちんとできていますし、機能がちゃんとつながっています。ERPをベースに当社のシステムを構築すれば、属人的なシステムにならないと判断しました。

― ERPの選定はどのように行いましたか。

いろいろなベンダーにお声掛けして、5社くらいにご提案いただきました。各社とのやり取りで、一口にERPといっても結構つぎはぎのERPが多いということもわかりました。そんな中できちんと統合しているGRANDITともう1製品が最終候補に残り、最後はWebベースというところに魅力を感じてGRANDITを採用しました。

「前のシステムの方が良かった」という声が消え、業務の本来の姿を理解

― 導入に要した期間はどれくらいでしたでしょうか。

当社の業務は多少特殊な部分がある様で、それなりにカスタマイズも必要となり、キックオフから本番稼働まで1年半くらいかかりました。
カスタマイズとしては、仕入は海外空輸が主であり、仕入諸掛計算は標準処理と異なり、カスタマイズが必要でした。製品の中に実験動物の生体信号を取得する埋込式送信器があります。送信機はお客様に販売し試験終了後、当社に返却お預かりし、海外メーカーに送り返し再生サービス(センサー調整・バッテリー交換・再滅菌等)を行い、新品状態にしてご返却します。この業務フローをシステム化するためカスタマイズが必要でした。また、取り扱い機器・製品は殆ど個別シリアル管理を行っているので、製品在庫管理もカスタマイズが必要となりました。

― GRANDITの経費管理や電子承認(ワークフロー)も使っているのですね。

はい、こうしたGRANDIT標準の仕組みをきちんと使うようになって、内部統制は大幅に強化されたと感じています。

― カットオーバーしてからの現場の反応はいかがでしたか。

最初は、現場から「前のシステムの方が良かった」という声も多くありました。というのも、今までのシステムは現場の要望に応じて作ってきたので、“なんでもできた”システムだったからです。しかし、そのうち諦めました(笑)。諦めたというのは言葉が悪いですが、ERPを使っていくうちに業務の本来の姿が見えてきて、標準化という考えを理解し、自分たちがきちんと入力する必要性にみんな気が付いたのです。

― 諦めてくれましたか…。(笑)

今までは甘えがありました。“なんでもできちゃう”はありがたいけどやばい。一方、ERPは正しいことを行う仕組みになっている。そういうことを肌で体験して、会社としてのコンプライアンスの大切さを意識するようになりました。今では、もう誰も「前のシステムの方が良かった」とは思っていません。

社員がいきいきと活動できるシステム環境を作ってゆく

― 今後のシステム化構想についてお聞かせください。

社員がいきいきと活動できるシステム環境を作ってゆく

基幹業務はGRANDITで落ち着いています。運用の負担もほとんどありませんので、それ以外のシステム化に時間を割くことができています。まず、昨年7月にCRMの構築を行いました。顧客情報を共有化して営業活動の効率化を行う仕組みができましたので、運用の徹底に取り組んでいるところです。続いてMBO(目標管理)クラウドサービスの導入を進めています。MBOを有効活用し、社員の動機づけを徹底推進していくよう心掛けています。

― 着々といろいろなシステム化を進めていらっしゃいますね。

ERPからCRM、MBOと着手し、続いてナレッジシステム構築に取り組んでいます。当社事業計画の取り組み課題の一つとして、「顧客成果貢献」「活動生産性向上」「人材教育・学習」をテーマに、社内に散在している様々な情報をクラウドポータル上に共有化し、各個人の仕事に活用していきます。

― システム化の将来ビジョンをきちんと描かれていますね。本当の意味のCIOの役割を果たしていると思います。

実はこれらの取り組みは、みんな根っこは同じと思っています。当社の仕事は単なる機器の販売ではなく、お客様と一緒に考えて最適なソリューションを提案することが重要です。そのためには、社員が胸を張って、自分の仕事に愛着心を持って、将来を見通した成長をしなければなりません。社員がいきいきと活動でき、成長するのをサポートするシステム環境を構築するのが売上を伸ばすことにつながると考えています。

― 最後に当社のサポートについて忌憚のないご意見をお聞かせください。

すごく責任を持ってよくやってくれており、お世辞じゃなく何の不満もないです。きちんとしたノウハウを持っていて、何かあってもすぐ対応してくれるので、本当に感謝しています。ERPの良さ、標準化の大切さ、コンプライアンスの大切さをみんなが気付いてくれるようなシステムを提供してくれて、本当にありがたいと思っています。

― こちらこそありがとうございました。

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