導入事例:日本コンベヤ株式会社様

「大型コンベヤと立体駐車装置のトップメーカーにふさわしい情報システム基盤を構築できました。」


日本コンベヤ株式会社
日本コンベヤ株式会社について

日本コンベヤ株式会社様は、大型コンベヤのトップメーカーとして大容量、長距離、垂直、カーブなどの各種コンベヤを開発し、同プラントを納入しています。

また、この技術とノウハウを活かして、エレベータ式立体駐車装置を開発して連結子会社「エヌエイチパーキングシステムズ株式会社(以下、NHPS)を設立し、立体駐車業界におけるリーディングカンパニーに成長しています。

2012年4月に親会社でWeb-ERPGRANDIT」を稼働させ、翌2013年4月に子会社でも運用開始しました。
親子でGRANDITをお使いいただいている同社に導入の経緯や導入後の状況をお聞きしました。

大型コンベヤを受注生産型で製造して納める国内最大の専業メーカー

― 大型コンベヤというとあまり馴染みがなくてイメージが湧きにくいのですがどんな事業なのですか。

一言で言うと「大容量、長距離」のコンベヤで、最大単機長が14Kmもあるようなベルトコンベヤもあります。これを橋梁やトンネル、埋め立てなどの土木関係やセメント、鉄鋼、石炭ボイラなどのプラント内に納めています。

長距離コンベヤ
長距離コンベヤ

― 1本14Kmのコンベヤというのは想像がつかないほど大きいですね。モーターもすごく大容量なのでしょうが、さまざまな技術が要求されるのでしょうね。

常勤監査役 竹上 端一様
(常勤監査役 竹上 端一様)

はい。コンベヤだけでなくモーターのような電機設計技術も重要です。さらに据え付けまで一貫してサポートしていますので建築・土木など幅広い技術が必要となります。こうしたこともあって専業メーカーとしては国内唯一のメーカーとなっています。

― これだけの設備ですと注文ごとに設計から起こすオーダー品になるのでしょうか。

そうです。典型的な受注生産型になります。GRANDITは受注から生産まで完全に連携するので

「引合」⇒「見積」⇒「入札」⇒「受注」⇒「製番」⇒「製造」⇒「出荷」⇒「売上」

という業務の流れとデータの流れがピタッと一致することができました。

内部統制の強化と属人的システムからの脱却を目的としGRANDITを導入

― GRANDIT導入前は、どんなシステムの状況だったのですか。

昔はホストだったのですが、それを止めて2年間くらいかけて次々と分散システムを作りました。ただ、自作ソフトウェアだったりパッケージを使ったり、かなり寄せ集めの状態になってしまい、全体の調和が取れずいろいろ問題が多いシステムになってしまっていたのです。

― どのようないきさつでGRANDITの導入を決めたのですか

一番の理由は内部統制の問題です。MS Accessなどでバラバラに作ったシステムの中には、システム監査的に仕組みが不十分なものがあり、監査法人からも指摘を受けていました。

もう一つは属人的なシステムからの脱却です。システムを作った外部の人の職人芸に頼らないと何も分からない状況に陥り、その人に何かあったら決算ができないというリスクを抱えてしまっていたのです。

そこで製番対応のできるパッケージソフトを探しました。どのベンダーも「できます」と言うのですが、突っ込んで聞くと「作ります」というスタンスなのです。「うちはパッケージを求めているのです」ということで他を探すのですが、なかなか間尺に合うモノがありません。そんな中、知人にGRANDIT を紹介してもらい、セミナーで「個別生産管理アドオンモジュール」を見て「これならいけるかも」と思ったのです。

GRANDITを3段階に分けてステップ導入

― 貴社はGRANDITの適用を1次、2次、3次と段階的に広げるステップ型導入にしましたね。

情報システム室 室長 籔内 信也様
(情報システム室 室長 籔内 信也様)

最初は個別生産管理を姫路工場で使うということにしました。しかし、すぐに生産管理を使うには受注情報から連動した方が良いということになり、販売管理や調達在庫管理もGRANDITに切り替えることにしました。

2次ステップでは債権・債務業務もGRANDITに切り替えました。これにより売上や仕入からデータがスムーズに流れることになり業務効率が高まります。また、同時に子会社のNHPSにもGRANDITを導入し、グループ会社全体でのシステム基盤強化を図ったのです。

3次で会計や原価管理部分もGRANDITに切り替えてリプレースが完了。経営に役立つデータを迅速に取り出して活用できるようになります。一気に切り替えるという方法もあったとは思いますが、みんなの意識を高めながら徐々に切り替えたことでスムーズに移行できたと思います。

NHPSでは「継続取引管理アドオンモジュール」を導入

― この4月から子会社のNHPSでもGRANDITを使い始めました。

NHPSは、限られた土地をパーキングエリアに有効活用する都市空間創造企業として平面往復方式やエレベータ方式などの立体駐車装置を生み出しています。ベルトコンベヤ技術を応用した新しいタイプの立体駐車装置の開発に成功し、この分野のリーディングカンパニーに成長しています。

NHPSの事業は、装置の納入設置だけでなく、納入後のAOM(アフター・オペレーション・メンテナンス)の比重が大きいです。この業務をカバーするパッケージもなかなかないのですが、ちょうどGRANDITの「継続取引管理アドオンモジュール」がピッタリ当てはまりました。

立体駐車場の写真
立体駐車場の写真

― まだ2か月くらいですが、現場の反響はいかがでしょうか。

親会社の時もそうでしたが、慣れるまではいろいろとあります。でも現場の業務ルーチンが確立して慣れてくるといろいろな効果を実感してくれると思っています。

― どんなところに効果が表れて来ていますか。

やはり企業として内部統制が充実したのは大きいです。これまでは伝票中心の紙文化だったので、伝票が滞ったり、バックデートが横行したり、チェックが甘かったりといろいろな問題がありました。そしてそのしわ寄せが経理部門に行っていたわけです。

経理が一括して伝票入力する方式から各現場入力方式に変更したことにより、データの見える化も進み、全体の整合性・合理化が進みました。ワークフローも導入しましたので、承認の内部統制も是正されています。

― 当社のサポートなどはいかがでしたでしょうか。

SEの方々の評価は非常に高いです。当社の仕事の流れをきちんと理解し、かつ、会計の特性も分かっているのでとてもやり易いです。パッケージソフトなので細部に至るまでぴったり合わない部分もありますが、どうやったら運用で対応できるかをちゃんと提案してカスタマイズが増えないように指導してくれています。

左から 弊社中井、情報システム室 片岡 亮様、情報システム室 係長 岸田 慶ニ様
左から 弊社中井、情報システム室 片岡 亮様、情報システム室 係長 岸田 慶ニ様

― お忙しい中、インタビューご協力ありがとうございました。

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