導入事例:モリマーエスエスピー株式会社様

「全面的にリニューアルした業務プロセスを導入・標準化したことで、業務効率が従来の3倍に。」


モリマーエスエスピー株式会社様 導入事例
モリマーエスエスピー株式会社について

モリマーエスエスピー株式会社では、「業務処理を目的とした単一システムから多角的経営戦略を策定できる総合管理システムへのシフト」を目的に、GRANDITを導入しました。

システム導入プロジェクトを牽引された同社管理部 課長の石飛 竜氏に導入の経緯や効果について伺いました。

モリマーエスエスピーについて

― モリマーエスエスピーについて教えてください。

モリマーエスエスピーは、バスタブやユニットバス等のFRP(繊維強化プラスチック)製品の製造規模で日本トップクラスの日本モリマー株式会社の商事部門を母体として、2002年3月に設立されました。

以来、「モノ作りができる商社」として、プラスチックの素材・製品のみならず、各種の工業製品・電子部品・建築資材等も幅広く取り扱っています。
また、2010年1月にM&AによるFRP事業の強化、2010年5月に台湾事務所を設立するなど、国内外問わず積極的に事業を展開しています。

従業員数は45名(2010年10月末現在)、売上高は145億2,000万円(2010年3月期)です。

モリマーエスエスピーが、“エコロジー・省エネ・コストダウン”を<br />実現するために掲げる3大プロジェクト。
モリマーエスエスピーが、“エコロジー・省エネ・コストダウン”を実現するために掲げる3大プロジェクト。

これまでのシステムの課題

― これまでのシステムの課題を教えてください。

業務処理を目的とした単一システムから多角的経営戦略を策定できる総合管理システムの確立を目指しました。
業務処理を目的とした単一システムから多角的経営戦略を策定できる総合管理システムの確立を目指しました。

既存の販売管理・会計システムは、以下の課題を抱えていました。

情報の属人化

業務プロセスに統一性がなく、伝票入力や情報管理方法は各担当者に委ねられていて、且つ、多様な方法で処理できる“融通が利きすぎる”システムであったため、かえって非効率な業務方法が常習化したり、実績データに差異が生じる原因となる処理があっても早期に対処できない等、多々ありました。

分断化された業務プロセス

『受注・発注』-『売上・仕入』-『注文書・請求書』-『入金・支払』-『会計』までの一連の流れが分断され、それを繋ぐために重複入力、重複チェックが頻発していました。その為、転記ミスも必然的に多くなっている状況でした。

実績データの不整合

こうした理由により、販売管理システムから出力したデータと会計管理システムから出力したデータとの整合性がとれず、差異が発生する都度、その原因を追究し、修正してから実績データを作成するのに手間がかかっていました。また部門毎に独立したマスタを管理していたため、横断的な経営実績データを作成するのに多大な労力を要していました。

分析情報が不十分

売上・粗利益以外に分析するセグメント情報を付与することができなかった為、多角的な現状分析や今後の事業戦略を策定するのも制限が多く、使いづらいものでした。

以上のような課題を解決し、販売~経理まで一気通貫の業務の流れにするにはERPパッケージの導入が必要不可欠と判断し、複数社のERPパッケージを比較・選定しました。

GRANDIT決定のポイント

― 複数のERPパッケージからGRANDITを選択・決定されたポイントを教えてください。

GRANDITに決定した主なポイントは、以下の四点です。

1.ビジネスの多様化に耐えうるシステム

近年モリマーエスエスピーでは、国内取引に加え、海外取引も急増しており、積極的なグローバル戦略を展開しています。その為、海外取引や多通貨取引、複雑化する商取引に柔軟に対応できるシステムであることが重要なポイントでした。

2.コストパフォーマンス

パッケージ段階で重要視したのは、当社の運用上、従前のシステムから絶対的に承継すべき機能を有している、若しくは少ない工数でのアドオン開発で、その機能を付与できるかということでした。つまり、業務にシステムを合わせるのではなく、システムに業務を合わせることで、最小限のコストで最大限のパフォーマンスを獲得できるとともに、業務プロセスの全般的な見直しを図る為の全体イメージを描きやすかったことに好印象を持ちました。

3.ユーザビリティ

毎月1万明細以上もの伝票処理を行うため、無駄のない画面遷移と分かりやすい操作性が必要不可欠でした。 そのため、システム選定の段階で各部署の実務担当者に入力画面に触れてもらい、伝票入力時のストレス度合い等、ユーザビリティに関するアンケートを実施しました。その結果、GRANDITが複数のパッケージの中で一番高い評価を得ました。

4.業務知識・システム導入ノウハウが豊富なシステム会社

そして最後に、システムの機能は当然のことながら、当社の商習慣に対応した最適なシステムを積極的に提案・構築してくれるシステム会社を求めました。システムインテグレータは、「GRANDIT」の製品自体に関する設計・開発段階から参画しており、製品コンセプトや全体構成をよく理解しているだけでなく、商社をはじめ製造業・小売業など様々な業種に多くの導入実績がありましたので、安心して依頼することができました。

以上の点を総合的に評価して、システムインテグレータにGRANDITの導入を依頼することにしました。

システム導入時のポイント

― システム導入時のポイントを教えてください。

2008年3月にプロジェクトを立ち上げ、新システムを導入するにあたって、まず初めに明確なコンセプトを立てました。

  • 業務効率の向上
  • 経営数値の可視化
  • 情報共有化

これらのコンセプトがぶれないよう、念頭に置きながら次の三点を重要ポイントとして実施しました。

まず、当社の業務分析(現状分析)を綿密に洗い出したことです。

通常業務のみならず、イレギュラー処理を含むすべての業務を網羅し、業務の流れとパッケージとの融合点を確認し、アドオン開発すべき箇所を早期に抽出することで、全体スケジュールの構成、各フェーズの実施項目の明確化、コストの概算算出が容易になりました。

次に、上記の業務分析に基づき、掲げたスケジュールを遵守したことです。

テストスケジュールを詳細に作成し、担当部署にテスト実施を徹底。
テストスケジュールを詳細に作成し、担当部署にテスト実施を徹底。

アドオン開発では、当社とシステムインテグレータ双方で、各フェーズで発生した問題点を、確認・解決しながら着実に進め、相互に認識漏れがないようにしました。また並行して当社内で別途スケジュールを作成し、各種マスタの再設定、債権債務残高移行等、全従業員の協力を仰ぎました。この2つのスケジュールをリンクさせながら全体スケジュールを遵守させることが最重要ポイントでした。

最後に、充実した社員教育を実施したことです。

本番稼動前の2ヶ月間、徹底した受入テストと社員向け教育を実施しました。経理部門では、締め処理を中心とした会計側面からの検証を行い、営業部門では、様々な取引パターンの伝票を検証することで、システムでも、業務上でも問題なく運用できることを確認しました。また、 当社独自に作成した運用マニュアル(※1) と、 図式化した新業務プロセス(※2) を事前に理解してもらうことで、GRANDITへの抵抗感を払拭することが出来ました。 こうした綿密な準備と、GRANDIT導入に関わったすべての方の協力があって、2009年4月、万全の体制でスムーズに新システムを立ち上げることができました。

社内で独自に作成された業務運用マニュアル
※1 社内で独自に作成された業務運用マニュアル
社内で独自に作成された業務フロー図
※2 社内で独自に作成された業務フロー図

システムの導入効果

― GRANDIT導入による効果を教えてください。

システム概要図
システム概要図

まず、GRANDITを導入して構築したシステム概要は、以下の通りです。

GRANDITを導入、システム統合化したことにより、以下の大きな効果が出ています。

業務効率の向上

従来の分断化された業務プロセスによる重複作業や重複チェック等の非効率業務を、GRANDITの機能をベースに全面的に見直したことにより、シームレスに連携した業務プロセスを構築することができました。新業務プロセスを標準化した成果として、受発注から債権債務・会計までの業務効率を、従来の約3倍に引き上げることができました。 また、部門毎に独立していた各種マスタを全社一元管理することで、横断的な営業資料・経営資料などの各種資料作成が容易になり、又、作成時間も大幅に短縮することができています。

経営数値の可視化

これまでは、経営資料の作成に非常に多くの時間を費やしていたため、GRANDITをベースにオリジナルの分析システムを構築しました。これにより、蓄積された業務データを得意先/仕入先、商品、プロジェクトなどのセグメント別に集計し、多角的分析・時系列分析することで、実績データを効率的に活用し、経営判断に必要な情報を迅速に処理・把握できるようになりました。

情報の共有化

新業務プロセスを標準化したことで、個人ベースで作成・管理していた受注・発注台帳、単価帳等の各種データが共有化されました。また、全社員がリアルタイムに参照し、且つ容易に実績データを活用・分析できるようになり、“業績の見える化”が業績向上に繋がっています。

経理業務の効率化・営業キャッシュフローの改善

GRANDITの回収消込機能に若干のカスタマイズを行い、当社仕様の一括回収消込機能を構築しました。この一括回収消込の活用により、入金処理を簡素化し、債権回収業務の効率化とほぼリアルタイムな資金繰り管理が可能になりました。 また、販売~経理までのデータが一気通貫したため、これまでのような営業・経理間でのデータの齟齬もなくなり、月次決算処理の精度が改善されました。

また、この一括回収消込機能を使い、日次ベースで滞留債権の確認・報告を行う体制を確立しました。請求情報・回収実績を日次ベースでデータ集計し、未回収情報のキャッチアップ(遅延理由・回収期日の確認等を情報共有)がスムーズに行えるようになりました。その結果、回収遅延が減少し、営業キャッシュフローが改善されました。

その他、取引形態に応じて、売上に原価情報(購入原価、諸掛情報など)を紐付ける『個別粗利管理機能』を搭載しました。これにより伝票毎の正確な売上粗利益を算出することを可能にしています。

個別粗利管理機能により伝票毎の正確な売上粗利益の算出を可能にしました。
個別粗利管理機能により伝票毎の正確な売上粗利益の算出を可能にしました。

今後の展望

― 新システム本番稼動から1年半が経ちますが、今後の展望について教えてください。

“現状分析” “スケジュール遵守” “社員教育” を徹底し、新業務プロセスもシステムとうまくシンクロするよう綿密に練り上げたこともあり、大きな混乱もなくスムーズに本番稼動を迎えることができました。稼動後2~3ヶ月でGRANDITが社員全体に定着できたことは、大きな成果だと思います。GRANDITが稼動して1年半が経過した現在、現場から「もう以前のシステムには戻れない」という声を聞いた際は、プロジェクトを牽引した者として感慨ひとしおでした。それほどまでにGRANDITは当社に深く浸透・定着しています。

当社は、2011年4月より、10年成長戦略 ※CE20(シーイートゥウェンティー) を立ち上げます。 これは、めまぐるしく変化する経済状況下でも、常に成長・発展すべく、継続的な利益拡大を創出する為の、既存の枠に捉われない大胆な事業戦略です。CE20の実行によって派生する様々な側面を、GRANDITを活用して的確に分析・把握し、この成長戦略を現実のものとする為の積極的なシステムの機能強化も併せて検討しています。

※CE20とは、モリマーエスエスピーが成長するためのキーワードの頭文字を表現しています。
C :challenge(挑戦)、change(変化)、communication(意思の疎通)
E :evolution(進化)、energy(活力)、engine(原動力)
20 :2020年に向けた成長戦略

― 最後に、システムインテグレータへのメッセージをお願いします。

※写真上:森社長と新業務システムプロジェクトチームの皆様
※写真上:森社長と新業務システムプロジェクトチームの皆様

今回のプロジェクトを通して、システムインテグレータは、当社の意向を取り込む“理解力”、それを具現化させる“技術力”、突発的事項に対する“調整力”、スケジュール通り実施する“実行力”を備えている企業だと実感しました。 モリマーエスエスピーは今後も更なる発展を目指し、邁進していますので、引き続きご支援いただきますようお願いいたします。

― お忙しい中、ありがとうございました。

モリマーエスエスピー株式会社

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